徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】 あしたからの恋 #21

TBS 1970年9月8日

 

あらすじ

葉子(范文雀)と鉢合わせてしまった和枝(尾崎奈々)は、おろおろするだけの直也(大出俊)の頬をひっぱたいて帰ってしまう。一方、直也にはっきりと断られた葉子も直也の頬をひっぱたいて帰っていく。

2023.12.14 BS松竹東急録画。

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谷口福松:進藤英太郎…和菓子屋「菊久月(きくづき)」主人。

*

谷口和枝:尾崎奈々…福松の長女。21歳。(字幕黄色)

野口勉:あおい輝彦…直也の弟。大学生。20歳。

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野口直也:大出俊…内科医。(字幕緑)

井沢正三:小坂一也…「菊久月」の職人。30歳。

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谷口桃子岡崎友紀…福松の次女。高校を卒業し浪人。

谷口修一:林隆三…福松の長男。25歳。(字幕水色)

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中川トシ子:磯村みどり…修一の幼なじみ。26歳。

三浦葉子:范文雀(ハンブンジャク)…直也の見合い相手。

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野口正弘:野々村潔…直也と勉の父。

石井キク:市川寿美礼…野口家に25年、住み込みの家政婦。

*

谷口常子:山岡久乃…福松の妻。46歳。

 

野口家

無言の和枝、直也、タバコを吸う葉子。風鈴の音。キクがお茶を運んできた。直也はお盆からお茶を運んだり、葉子もテーブルの上を片付けキクに軽く頭を下げている。キクの存在を完全に無視した感じにしないのがいい。

 

ダイニング

キク「とても和やかなんて雰囲気じゃありませんね」

正弘「しかし、さっき私が挨拶したときには、あのお嬢さんニコニコしてたがな」

キク「女なんていくつも顔があるんですよ。今なんてそりゃもうおっかなくて」

正弘「困った。悪いときにまた和枝さんとぶつかって…」

キク「裏でいくら気にしてたってしかたありませんよ。こうなったらもういっそ派手にバンバンやってなるようになってもらえばいいんですから」

正弘「縁談を断ってホッとしたところへ、ご本人が乗り込んでくるとは思わなかったよ」

キク「旦那様。落ち着いててくださいまし。どっちも気の強い女性が2人ですからね。そのうちに立ち回りが始めるかもしれませんよ」

正弘「脅かすんじゃないよ、キクさん。直也はどうしてる?」

キク「やけっぱちっていうのかしら。勝手にしやがれってとこでしょうね」

勝手にしやがれ」なんて昔からある言葉だろうけど、沢田研二さんの歌が思い浮かんだ。でも曲は1977年発売なのね。この映画は1960年公開。

 

せんべいを食べる直也は和枝に「食べませんか?」と勧めるものの断られた。

直也「あなたは?」せんべいの入った皿を差し出す。

葉子「無神経な男ね」

直也「じゃ、はっきり申し上げますがね、葉子さん、あなたは自分を無神経な女だとは思わないんですか?」

葉子「恋人はいないって、はっきりおっしゃったでしょ? だからこうしてお邪魔してるんです」

直也「そりゃ恋人はいませんよ。しかしですね…」

 

葉子「お父様がおじのほうへ私との縁談をお断りにみえたこと伺いましたわ」

直也「ですから、あなたとのお話はもうないはずですよね?」

葉子「お断りになった理由がバカげておりますわ。あなたにはもったいなすぎる、なんて。フフフ…」

直也「いや、それはですね…」

葉子「あなた、私を美人だし好きだっておっしゃいました」

直也「そんな…そりゃ美人だとは言いましたが、嫌いでないということが好きということにはならないでしょ? (和枝に)ねえ?」

和枝「さあ?」

 

葉子「自分には過ぎた女とお思いになるような女なら結婚の相手としては不足はないと思いますけど」

直也「いや、そりゃそうですよ。しかし、なにも今夜すぐその話で来なくたって」

葉子「私の性質として一日でもほっとけませんの。結婚を前提として交際するはずのお約束でしたわね」

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私にはもったいない人というのは体のいい断り文句だけど、可能性を感じさせてしまうため、気持ちを切り替えられるように理由を言った方がいいらしい。

 

直也「そんな…そりゃ君がその…あなたが、その…」

和枝「わたくし、失礼いたします」

直也「和枝さん、待ってください」

和枝「お邪魔いたしました」

葉子「(和枝に)ごめんなさい。わたくし、一生のことだものですから」

 

直也「君!」

和枝「直也さんはあなたみたいにはっきりした方がお好きですわ」

葉子「ありがとう」

直也「和枝さん!」席を立った和枝をすぐ追いかける。

 

廊下を追いかける直也のあとに続こうとするキクを止める正弘。

 

玄関

直也「待ちなさいったら」

和枝「失礼じゃありませんか」

直也「何をプンプンしてるんだよ?」

和枝「女をなんだと思ってらっしゃるの。あの方をそんなに美人だと思うのなら結婚したらいいでしょ」

直也「バカ。勝手なこと言うな。こっちは大迷惑だ」

和枝「あたくしこそ大迷惑です。いいダシにされて」

直也「待ちなさいったら」

和枝「もうイヤ!」

直也「何がイヤだ」和枝の肩をつかみ、向き合う。

和枝「まあ、ハレンチ」と直也の左頬をビンタ。

 

和枝は飛び出していき、直也は左頬を押さえて家の中へ。軽快な音楽が流れる。キクも正弘も異変を感じたものの声をかけず、ダイニングで待機。

 

茶の間に戻った直也はまだ左頬を押さえている。

葉子「どうなさったの?」

直也「どうもしませんよ」

葉子「きれいなお嬢さんね」

直也「ええ」

 

葉子「どういうおつもり?」

直也「何がです?」

葉子「恋人はいないっておっしゃったこと」

直也「いないからいないって言ったんですよ」

葉子「でもあの方、エキサイトしてらっしゃったわ」

直也「あなたには関係ないでしょ。ほっといてください。まったくツイてないよ、僕は。はっきり言いますがね、僕は今帰ったあの人が好きなんだ」

目を見開き驚く葉子。

 

直也「恋人でもないし、結婚の約束もしてません。どういうわけか会うと別れるときはいつも大ゲンカですよ。それでも好きなんだ。だから今夜すんなりあの人と話し合えそうな気がしてとてもうれしかった。それがですね、あなたのおかげでまたこのザマですよ。冗談じゃないよ、まったく。自分の気持ちを他人に押しつけるのも大概にしてください。迷惑ですよ。ああ、大迷惑だ。キクさん、お茶!」

にらみつける葉子。

直也「にらんだって怖くありませんよ。確かにあなたは美人だし、個性的だ。金だってザクザクあるだろうし遊び相手にも不自由はしないでしょう。僕なんかに振られたって痛くもかゆくもないんでしょ? フン、そんなお嬢さんの気まぐれなお相手なんて僕はまっぴらだ」

 

立ち上がった直也を思いっきり引っぱたく葉子…を麦茶を運んできたキクが目撃。葉子は怒って帰っていき、直也はキクに対して照れ笑いを浮かべる。

 

直也も直也で言いすぎだよね~。

 

谷口家

常子はキクからの電話で和枝が直也を引っぱたいたことを知る。

 

桃子「家族会議はどうなったの?」

福松「バラバラですよ。このうちはもう」

桃子「遅かれ早かれそうなる運命だったのよ、ねっ?」

 

常子は直也を気遣い受話器を置いた。

 

桃子は和枝が直也を引っぱたいたと知り「派手にやるわね」と笑っている。

常子「なにも向こうのお宅まで行って平手打ち食わせることはないのに、これじゃとってもまとまる縁じゃないわ」

福松「たたいてやりゃいいんですよ。男なんてもの一つや二つ殴られたって感じやしないんだ」

桃子「まあ、人のことだと思って。だけど兄さんどうしたのよ? 店、早じまいして来るって言ったのに」

常子「変ね」

 

福松は修一を呼んでくるように言うと、桃子が家を出て行った。常子は和枝が心配で駅まで迎えに行こうかと言う。

 

常子「でも…やっぱり知らん顔してたほうがいいような気もするし」

福松「いや、和枝だって、やたら男を殴るわけじゃない。で、自分で何か言いだすまでほっとけ」←そ、そう? 結構殴ってるイメージ。

常子「そうね。親があんまり先回りしてもかえってこんがらがるし」

福松「相性が悪いんですよ。桃子だって勉さんとつきあってから悪くなる一方だ」

 

常子には否定され、お父さんが一番悪くなったみたいと言われ、憤慨する福松。

 

どさん子

桃子が店に来たが、修一は不在。しかし、鍵もかかっておらず、明かりはついている。そこに怒っている和枝が来店。桃子に水を求める。しらっとしてるけど、桃子がケンカの一因でもあるのになあ。和枝は修一に直也のことを聞いてもらおうと思っていたので、桃子ではダメ。

 

和枝「私、もう金輪際あんな男とはつきあわないわ」「ほんとにもう情けないったら。今夜でもう絶対縁切りよ。何さ、あんなヤブ医者の卵」などとののしり、カウンターに入るとビール瓶を取り出し、「やけ酒ってこういうときに飲むもんなんでしょ?」と自らコップに注ぎ飲みだす。

 

常子もやってきて、和枝に冷静になるように言い、常子も一杯付き合う。「お前、直也さんが好きなんだろ? 強がり言ってないで素直になんなさいよ。一生にそう何度もないことなんだから」

和枝「そりゃ…好きよ」

常子「じゃあ、クヨクヨしなさんな」

和枝「だって、あの人ったら他にもいろいろあるのよ、お母さん」

常子「そりゃあるでしょ。あって当たり前じゃないの。直也さんもお前を嫌いなわけがないわ。お母さんがあしたにでも直也さんに会ってはっきり聞いてみようか?」

和枝「そんなことイヤよ。女のほうから…」

桃子「そうね。あとあとのこともあるし」

 

常子「見栄張ってるときじゃないでしょ。直也さんも口が悪いかもしれないけど、和枝のほうだって悪い点はいっぱいあるんだもの。それともやっぱり向こうさんから申し込んでくださるまで待ってる? ええ?」

和枝「自信ないわ。思い切りひっぱたいちゃったんだもん」

桃子「直也さんのほうはともかくさ、お父さんがなんて言うか、そこんとこがね」

和枝「ダメよ、もう」

常子「大丈夫よ。近頃の親は当人しだいよ。お互いに好きなら分かってくれますよ」

常子の注いでくれたビールを飲む和枝。

 

直也の部屋

勉「兄さんもまた派手にやられたね。パンパーンと2つだってね」

直也「うるさい」

勉「キクさんが腰を抜かしてるよ。女性上位とは承知してたが、まさかこのうちで、ああ思い切り男を引っぱたくとは思ってもみなかったってさ」

直也「とんだ災難だ」

勉「で、結局のところ、どうなったのさ」

直也「うるさいな、お前は」

勉「両手に花もいいけどね。すごいよね、兄さんの花はどれもこれも。いっそこの際、和枝さんともさよならしたら? そのほうが身のためだよ。あんな女性につきあってると長生きしないよ。親父さんがガックリしてさ、まあ無理もないよね。大事な息子が目の前でパシッとやられちゃ」

 

直也「親父さん、和枝さんのこと、なんか言ってたか?」

勉「ああ、あした菊久月へ挨拶に行くつもりだったらしいよ」

 

勉のこともあるが、和枝さんをお嫁さんにって申し入れするつもりだったのかもしれないと勉が言う。

 

直也「和枝さんを僕の嫁さんに?」

勉「安心しなよ。諦めたらしいよ」

 

和枝さんと兄さんとじゃうまくいくとは思えないと直也を煽る勉。「第一ね、顔合わせると殴るの蹴るのじゃムードがないよ。恋愛ってのは、もっと甘~く甘くいかなくっちゃ。ねっ」と部屋を出て行く。

 

台所

勉「兄貴、相当参ってるよ」

キク「そりゃそうよ。誰だってあれじゃ頭にきちゃうわ」

勉「いや、だけどさ、それだけ惚れられてるってことだからね」

キク「とんでもない。ただむしゃくしゃして当たり散らしただけですよ」

 

キクはガラス食器を磨き、勉は冷蔵庫からコーラ瓶を取り出して飲む。

 

勉「ダメだな、キクさんは。女の心理ってもんがてんで分かってないんだから」

キク「直也さんだって、これでもう当分、菊久月は行かないわよ」

勉「今ちょっとあおってきたからね、近いうちに和枝さんにプロポーズするぞ、きっと」

キク「冗談じゃありませんよ。まあ、縁切りですね」

勉「恋愛したことのない女ってのは、これだから」←お前!

キク「恋愛ぐらいしましたよ、失礼しちゃうわ」

 

勉「振られるわけだ。フフフッ」

キク「ひっぱたきますよ、ほんとに」

勉「よしなったら。ばあさんに殴られたら大損だい」

キク「言ったわね。ほんとにもう!」と勉を追いかける。

勉「よしなったら、よしなったら。あのね、キクさんじゃさまになんないって」

キク「さまにならないとはなんですよ、もう」

 

正弘「おいおいおい、どうしたんだよ?」

勉「ハハハッ、別に。ほら、お父さんにお茶お茶」

キク「はいはい、ただいま」

 

正弘「どうしたもんだろうな、キクさん」

 

正弘はあした、菊久月に行くつもりでいたが、間が悪くなったと言うと、キクは向こうから謝りに来ると言う。「いくらなんだって忙しすぎて、あれじゃ色気も何もありゃしない」

 

直也が家族の前に姿を見せた。「お父さん。和枝さんのことですが」

正弘「うん。今もその話をしていたんだが、菊久月へ行ったほうがいいかどうか」

直也「勉と桃子さんのことならかまわないけど、僕と和枝さんのことはほっといてください」

正弘「うん。どうもさっきの様子じゃあな」

直也「結婚の申し込みは僕が直接彼女にしたいんです」

キク「へっ?」

勉「ほら、見ろ」

正弘「結婚の申し込みをする気かね?」

直也「いずれはそういうことになると思います」

 

家族は皆、賛成。キクも和枝さんがお嫁さんに来るならこっちも足腰を鍛えとかないと心細いと言う。

 

直也「大丈夫ですよ。女房になりゃ和枝さんだって」

勉「ますます腕が上がるだろ」

直也「バカ」

正弘「しかし、向こうさんで断るということもあるな」

直也「断りませんよ、絶対。彼女、待ってるんだから」←自信満々だね。

 

谷口家

電話をかけながら独り言を言う福松。「あとからあとから出てって誰も戻ってこないんだから。なんてうちだか、無責任な」。どさん子に電話をかけると出たのは桃子。みんな楽しくやってるからと言われ、みんなとは誰だ?と聞く。常子と和枝と桃子。修一はどこかへ行った、もうすぐ帰ると桃子は電話を切った。

 

福松「おい、桃子! 親をなんと思ってんだ」

 

修一・正三「♪私の人生暗かった」

圭子の夢は夜ひらく

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福松「あっ、修一のヤツだな」

 

修一・正三「♪過去はどんなに

暗くても~、か」

 

作業場

福松「なんだお前たちは」

修一「ああ、こんばんは、こんばんは」

正三「旦那、お久しぶり。ヘヘッ」

福松「飲んでんだな? 2人とも」

修一「ああ、ガブガブ飲んでるよ」

正三「割り勘ですからね。ご心配なく」

 

福松「修一、店を早く閉めて家族会議をするはずじゃなかったのか?」

修一「ああ~、今夜はとてもそんな気になれないんだよ。申し訳ありませ~ん」

正三「あしたもあさってもとてもダメだよね」

福松「おいおい、こら。仕事場でみっともない。上がりなさい」と正三の手を引っ張って中へ。

 

茶の間

福松「しっかりしなさい、ほら。熱い茶を飲めば少しはシャッキリするだろ」

正三「旦那。今夜はやけ酒なんだからね。そう簡単にさめてたまるかっつうんだよ」

修一「そうだよ。父さんのおかげでトシちゃんがいいとこに嫁に行くことに決まったんだ。おめでとうございま~す」

正三「ま~す」←ちょっとかわいい。

 

福松「トシちゃんが嫁に?」

正三「旦那、はっきり言ったっけね。トシちゃんだけはぜ~ったい修ちゃんの嫁にはもらわないって」

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だからね、17話では

福松「トシちゃんがどこに嫁に行くか知らんが、今更、修一の嫁にもらえますか。これ以上、ゴタゴタはまっぴらだ」

今更とは言ったけど絶対とは言ってないのよ。

 

福松「お前、好きだったのか? トシちゃんを」

修一「ああ、好きだよ。大好きだ」

福松「しかし、結婚する気はないと言ったじゃないか」

修一「ああ、そんなことも言ったっけな。大バカだから」

正三「親も子も大バカだよ。さっさともらっちまえばいいのに」

福松「バカ。お前だってメソメソして」

正三「そうですよ。トシちゃんがこの菊久月に嫁に来るくらいだったら、この店辞めてやるって、そう言ったよね。悪かったよ。申し訳ありません」

 

話を聞きながら、2人のためにお茶を入れてくれる福松さん。優しぃ~。

 

和枝のことでいろいろあって常子はどさん子にいると聞いた修一は「ああ。直さんと和枝か。あの2人は大丈夫だよ。惚れてんだ。一緒になるに決まってらあ」

正三「惚れてるからって一緒になるとは限んないんだよ、修ちゃん。旦那、俺、今日、ここへ泊めてもらいます。おやすみなさ~い」とそのままごろ寝。

福松「こら、正三。そんなとこに…ほら」

 

修一は立ち上がって茶の間を出た。

福松「大丈夫か? こら」

修一「大丈夫だよ。気にしなさんな」

正三は寝てしまい、福松はそーっと様子をうかがう。

 

⚟修一「トシちゃ~ん!」と叫んでる声が聞こえ、ぎょっとする福松。

 

中川家の裏口で修一が「トシちゃん」と声をかけた。

トシ子「修一さん」

修一「トシちゃん、遊びましょ」

トシ子「まあ、酔っ払って」

ふらついた修一をトシ子が支える。「あっ…危ないわ」

修一「お別れに正ちゃんと飲んじゃった」

トシ子「お別れって?」

修一「うん? トシちゃんがお嫁に行っちゃうだろ。だからさ、正ちゃんも俺もきれいさっぱりお別れしなきゃ」

トシ子「そうね。きれいさっぱり忘れてね」

修一「忘れるよ。ハハッ、大丈夫だよ。トシちゃんみたいな女はあっちにもこっちにも…いないな」←もうっ! こういうとこが好きだわ~。

トシ子「いるわよ。平凡な女ですもの」

 

笑顔でうなずき合う2人の雰囲気、たまらんわ~。

 

トシ子「どさん子まで送っていくわ」

修一「肩並べて歩こうか? 惚れた2人みたいにさ」

トシ子「そうね。最初で最後ってこと。さあ」とパッと両手を広げる。

フラフラと歩き出す修一の後ろを歩くトシ子。「あっ…危ないわ」

 

修一はトシ子の手を取り歩き出す。路地から表通りに出るころには両手を持ってくるくる回って笑っている。

 

裏口から出て、それを見ていた福松。

 

翌日の菊久月

和枝は店の前を掃き掃除。

 

茶の間

タンスに頭を傾けている常子に。とにかくこれを飲んでみなさいと二日酔いの薬を飲ませようとする福松。や~、ほんと優しい!

 

和枝を慰めているうちに飲むことになってしまった常子。

 

福松「わしだって、ゆうべは正三と修一にあてられたよ。トシちゃんのことであの2人にいびられちゃって」

常子「修一はトシちゃんに抱えられて帰ってきましたよ。近所の噂にならなきゃいいけど…」

福松「噂になってトシちゃんの縁談が壊れりゃ、それもいいよ」←その手があったか!

常子「今更遅いわ、お父さん」

福松「修一のヤツ、バカだよ」

常子「人間なんてギリギリの所に立たなきゃ自分で自分が分かんないのね」

福松「どうしていいか、わしも分からん」

常子「みんなもう大人だもの。しかたがないわ。見ていて一番いいと思うことをしてやるしかね」

福松「和枝のヤツ、直也さんがもらってくれるとありがたいが」

 

常子は布団を抱えて大あくび。

 

久月の前に直也が現れた。おはようと挨拶されて嬉しそうに返す和枝。葉子さんのことを誤解されると困ると言うと、和枝はキクさんが電話で話してくれたと笑顔で言い、ビンタしたことを謝る。

 

直也「5時半に病院へ来てくれないかな?」重要な話がある、ぜひ君に聞いてもらいたい話、一生のことなどと気になるワードをたくさん残して行ってしまった。和枝はぼんやりして客から「くださいな」と声をかけられ、店に戻った。(つづく)

 

なんでみんなして和枝と直也は結婚するだろうという見立てなんだ? 

 

トシちゃんはあっさり結婚してしまって終わりじゃないよね!? 正三やトメ子がゴチャゴチャ言うから面倒になっただけなのに、トシ子と修一のことは福松が元凶みたいに言われてちょっとかわいそうだった。

 

修一と正三がいいコンビでほかにも共演してないかと探してしまった。

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「あしたからの恋」から4年後。林隆三さんが主演の弁護士ドラマに小坂一也さんも出ていた。55分×22回という結構なボリュームでここのページの最終回のダイジェストを見ると、小坂一也さんは依頼者なんだろうけど、林隆三さんから「しょうちゃん」と呼ばれていた(役名・昌次)から幼なじみか何かなんだろうか?

 

あと、この時代の人って時代劇での共演が多いねえ~。