徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】 あしたからの恋 #19

TBS 1970年8月25日

 

あらすじ

直也(大出俊)の家を訪問した和枝(尾崎奈々)は、初めてのデートに胸をときめかせる。しかし、桃子(岡崎友紀)が勉(あおい輝彦)と一緒にケーキ屋をやりたいと言い出し福松(進藤英太郎)が激怒、直也に八つ当たりして……。

2023.12.12 BS松竹東急録画。

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谷口福松:進藤英太郎…和菓子屋「菊久月(きくづき)」主人。

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谷口和枝:尾崎奈々…福松の長女。21歳。(字幕黄色)

野口勉:あおい輝彦…直也の弟。大学生。20歳。

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野口直也:大出俊…内科医。28歳。(字幕緑)

井沢正三:小坂一也…「菊久月」の職人。30歳。

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谷口桃子岡崎友紀…福松の次女。高校を卒業し浪人。

谷口修一:林隆三…福松の長男。25歳。(字幕水色)

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中川トシ子:磯村みどり…修一の幼なじみ。26歳。

中川アヤ子:東山明美…トシ子の妹。20歳。

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石井キク:市川寿美礼…野口家に25年、住み込みの家政婦。

野口正弘:野々村潔…直也と勉の父。

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トメ子:丘ゆり子…やぶ清の店員。

松井:池田二三夫…アヤ子の同僚。

八百屋:みずの皓作

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谷口常子:山岡久乃…福松の妻。46歳。

 

野口家

直也から預かったスイカ等をキクに渡す八百屋。「それ、なんです? どっしり持ち重みがするよ」風呂敷包みを開けて中身を確認するキク。お重だけじゃなく、何個か箱を持ってたのね。

 

八百屋はなおも「若旦那、決まったんでしょ?」と聞く。

キク「何が?」

八百屋「そんな雰囲気だったよ。これだけ持ってくるんだからさ、おめでたじゃないの?」

キク「バカね。これくらい軽いお土産よ」

八百屋「えっ? そうですかね。まあ、なかなかいいお嬢さんだしさ、あれこれ浮気しないで決めたほうがいいよ。おばちゃんが邪魔したくなる心理も分かるけどもさ」

キク「何よ? ああ、もう…置くもの置いたらさっさとお帰り。余計なこと言ってると頭から水ぶっかけるわよ」

八百屋「帰りますよ。毎度ありがとうございました」

キク「当分買ってやんないからね!」

 

高齢独身女性というだけで若い女に嫉妬!みたいなの昔からあるんだね。意地悪いことをひと言も言ったわけでもないのにね。

 

正弘「どうしたんだ? キクさん」

キク「八百屋の小僧が生意気言うからどなってやったんですよ」

正弘「ハハッ。わざわざ届けてくれたのに気の毒したな」←確かに。

キク「いいんですよ。眠そうな顔してたのがパッチリしちゃって」とスイカを冷やすか正弘に聞いたが、「まだ早いよ」という答え。

 

正弘「みんな、うちに頂いたのかどうかはっきりしないんだから」

キク「そんなこと言ってたら他のものも開けられやしませんよ」

正弘「開けないほうがいいだろ。和枝さんと挨拶もしてないんだ」

キク「旦那さまったら堅いことばっかりおっしゃって。あっ、そうだわ菊久月電話して…」

正弘「キクさん、あんまりずうずうしいこと言っちゃいけませんよ」

キク「大丈夫ですよ」

 

キクは常子に電話。「いいえ。ほんの手土産ですわ」

 

常子はキクから和枝と直也の話を聞き、嬉しそう。客が来ると正三に店番を頼んだ。

 

作業場

福松「和枝も桃子も出ちまって、これじゃ仕事になりゃしねえや」

 

電話を切った常子は和枝と直也が散歩していると嬉しそうに福松に報告。

福松「何が散歩だ。この暑いのにブラブラ歩いてるヤツはバカですよ」

常子「若い人は暑さなんか感じやしないのよ」と両手が塞がっている福松の汗を拭く。

 

福松「うん…で、桃子は何をしてんだ? 朝、出たっきりじゃないか」

常子「あの子も楽しくやってんでしょ」

福松「ヘッ、楽しくないのは親父だけだ。まったくあくせく働いてバカバカしい」

店から戻ってきた正三「ほんとほんと」

常子「あしたのお休み、海へでも行ってらっしゃいよ、正三さん」

正三「いや、もう海もダメですね。うっかり泳いでるとクラゲに刺されちまう」

福松「そうさ。土用波はザブザブ来るし、ボーッとしてるときは寝てるに限る」

正三「暑くて寝てなんかいられませんよ」

 

常子「店の車で箱根へでも行ってきたら?」

福松「ああ、箱根はいいな。俺も一度行こうと思ってたんだ」

正三「冗談じゃない。かわい子ちゃんでも乗っけてなきゃみっともなくて」

 

電話が鳴り、常子は茶の間へ。福松は正三を呆れた顔で見ている。

 

どさん子

常子と電話している修一。カウンターにはアヤ子と松井。2日連続で来てるんだ!?

アヤ子「和枝、直也さんと会ってんの?」

修一「おう」

アヤ子「いいわねえ。こっちはさっぱりなのに」

 

松井「アヤ子さん」

アヤ子「うん?」

松井「多摩川の河原でも歩いてみない? ゆっくり話もしたいし」

アヤ子「これからまた歩くの?」

松井「夏はこれからだよ」

アヤ子「そりゃそうだけど」

松井「とにかく僕は十分、時間があるんだから、どこまでもつきあうからね」

アヤ子「私、もう疲れちゃった」

松井「大丈夫、大丈夫。ビアガーデンでグッと飲んで…ちょっと失礼」と席を立つ。

 

修一「張り切ってんな、彼」

アヤ子「そうなの。相手がいいとね」

修一「アヤちゃんも会社じゃモテるってわけか」

アヤ子「振るのに大変よ。楽じゃないわ」

修一「ふ~ん。そのうち彼もプロポーズするか。惚れてるらしいから」

アヤ子「そうなの。悩んじゃうわ。分かるでしょ? 修ちゃんの目にも」

修一「ああ」

アヤ子「気になる?」

修一「全然」

アヤ子「まあ」

修一「しっかりやってきな。公園でも河原でも歩いてこいって」

アヤ子「和枝、うまくいってんのかしら」

トイレから戻ってきた松井はアヤ子の隣に座ってにっこり。

 

アヤ子は店番も嫌いだと言うし、サラリーマンの妻になり専業主婦が向いてる感じがする。松井はきっと、いいヤツ!

 

河原を歩く直也と和枝。やっぱりロケがあるっていいな。和枝は喉が渇いたと言うが、直也は財布を持たずに家を出てきて、この辺は何もないし、キクさんも待っているから、すまないけど我慢してほしいと言う。和枝は帯の間から扇子を取り出し、仰ぐ。

 

直也「きれいだね」

和枝「えっ?」

直也「えっ…扇子のことだけど」

和枝「どうせそんなことだと思いました」

直也「君のことは言わなくたって分かってるだろ?」

和枝「じゃじゃ馬でしたわね」

直也「ハハッ、そうね」

和枝「まあ」

 

直也「僕はおとなしい女性に魅力を感じないほうでね」

和枝「えっ?」

直也「君みたいな女性が好きだよ」

和枝「まあ、そんな…」

直也「暑いねえ」と歩き出す。

 

和枝「夏って、私、大好き」

直也「僕も好きさ。暑いけど、それだけにキッパリしたものがあって」

和枝「いい日だわ」

直也「うん」

 

直也は今度の休みに夕方から出て、夏の終わりの海を見に行こうと誘う。和枝は、まだ一度も行ってないと話す。

 

直也「北海道なんか1人でブラブラしてるからさ」

和枝「だって…1人旅って寂しいわね」

 

直也「悪かったよ。あのときは僕が」

和枝「いいえ。私がいけなかったんです」

と、しばし、自分が悪いの言い合い。

直也「どっちだっていいよ。ハハハハッ」

 

野口家

勉「すごいごちそうじゃない。こん中から1人前ぐらいはじき出せるだろ? チョイチョイとつまみ出してさ」と冷蔵庫からコーラ瓶を取り出して飲む。

キク「そんなことできませんよ。きっちり5人分、作ったんだから」

勉「桃子さんだって菊久月の娘だよ。ケチケチしちゃ悪いよ」

キク「桃子さんはまだスパゲティでいいんですよ」

勉「チェッ、言いつけてやるから」

キク「急に1人前増やせなんて非常識ですよ。鮎だって5匹しかないんだし」

勉「鮎? この他に鮎の塩焼き?」

キク「旦那様の会社の田中さんが届けてくだすったんですよ。ツイてるわ、今日は」

 

勉「ねえ、キクさん。キクさんの分、こっちに回してよ。恩に着るからさ」

キク「イヤ!」

勉「ケチ!」

キク「桃子さん、喫茶店で待ってるんでしょ? お金を持ったらさっさと行って2人で一番安いもん食べてらっしゃい」

勉「分かったよ。僕の分取っといてよ。こうなったら意地でも食ってやるから」と台所を出て行った。

 

キク「え~っと食後はスイカと菊久月の水羊羹と、あっ、そうそう、お赤飯も頂いたし、なんだか福々しちゃって」

 

当初は修一、直也、正弘、キク、勉の5人を想定してごちそうを作ってたのに、勉が急遽、桃子も入れてくれと言ったけど、キクは拒否したということかな?

 

正弘「勉、また出かけたようだね」

キク「ええ。桃子さんを駅前の喫茶店に待たせてお金を取りに来たんですよ。女の子と一日歩くんじゃお小遣いがいりますね」

正弘「外で食事か。せっかくごちそうがあんのに」

キク「帰れば、また二度でも三度でも食べるんですから」

正弘「ハッ、キクさんも楽じゃないな」

キク「ええ、ええ。もう慣れちゃいましたけどね」

 

う~ん、話の都合上かな? 大きなお皿にサラダとか作ってるし、鮎5匹なら正弘、直也、勉、和枝、桃子にふるまえばいいんじゃない? 自分の分もしっかり取るのがキクさんらしいということ? 別に5人が6人になってもあんまり変わらないと思ったけどな。

 

直也が和枝を連れて帰ってきて、玄関で正弘、キクも出迎えた。直也は父と和枝を紹介し、正弘は直也にお宅まで送らせますから時間を気にしないでゆっくりしてってくださいと歓迎した。

 

直也「キクさん、和枝さんにおしぼりあげて。何しろ河原は暑くって」

キク「当たり前ですよ。木陰はないし、石はカッカしてるんだから」

 

茶店

スパゲティを食べている桃子。「製菓学校へ入学してケーキのお店を持ちたいってこと兄さんにしか話してないのよ」

勉「それで修一さん賛成したの?」

桃子「もちろんよ。本気ならどさん子の店、くれるっていうんだから」

勉「すごいね。桃子さん、いずれ女社長か」

桃子「ちょっとあの店じゃ手狭だけど…いずれはビルに改造してもいいしね」

勉「そうだよ。ケーキ作ってるだけじゃつまんないしね。喫茶も儲かるらしいよ」

 

桃子は勉に共同経営者としてやる気があるのか聞く。勉は経済学部だが、桃子曰く、勉の大学は法科がいいらしい。勉は就職に困るわけじゃあるまいし、引く手あまただと反論。

 

桃子「そりゃ全国的な人手不足だから就職しても先が知れてると思うけどな」

勉「そりゃ、そうかもしれないけど、一応就職しなきゃしかたがないだろ。君の話だって先の先のことだし」

桃子「現実に目の前に来てるわよ。予備校だってやめちゃったんだもん」

勉「君んとこの親父さんが許すのかねえ」←そういやまだ福松と勉って顔合わせてない!?

 

桃子「大丈夫だって。あれでも根っからの商売人なんだから。こういう話には理解があるんだ」

勉「うるさそうな感じだな。もめるんじゃないか?」

桃子「あんた、賛成しないの?」

勉「いや、そうじゃないけどさ。和菓子とケーキだろ?」

桃子「正反対だからいいんじゃない」

勉「それもそうか」

 

桃子は勉に「大学出たら一応就職するのね。だけど、商売にプラスになる勉強だけは忘れないでよ」と念押し。桃子自身も10月に製菓学校に入って1年半、それからあとは研究生として2~3年はどこかのお菓子屋でしごかれると言うと、勉に最低10年はかかりそうだと言われた。

 

桃子「10年? 冗談じゃない。じいさんばあさんになっちゃうじゃない。でもさ、志を立てたからには絶対やるわよ」

勉「まあ、君は頑固だからやるだろうけどさ」

 

桃子「ボヤボヤしてちゃダメよ。しっかりしてよ、あんた」

勉「ちょっとお聞きしますけどね。君、結婚してくれって言ってるわけじゃないんだろ?」

桃子「まあ、ずうずうしい」

勉「ハハッ。ならいいんだけどさ」

桃子「フン」

勉「なんとなくかみさんみたいな言い方するからヒヤッとしたよ」

桃子「すぐいい気になるんだから。私はあんたが商売向きな顔だと思って相談持ちかけただけよ」

勉「うん、分かったよ」

桃子「うん」

 

勉「こっちも才能で勝負すりゃいいんだろ?」

桃子「どさん子の店一つもらうんだってすごい財産なのよ。共同経営者にしてあげるってことは何百万も何千万もあげるってことなんだから」

勉「儲かったらの話だろ?」

桃子「儲かるに決まってます」

勉「よし! 男一匹、君の度胸に惚れてやる気出すか」

桃子「そうよ。グッと胸にしみちゃうでしょ?」

勉「ああ」

 

野口家

外はすっかり暗くなっている。網戸もなしで窓全開。

正弘「やっと風が涼しくなったね」

キク「河原を歩くんなら今頃からですよね」

直也「さっきはもう暑くて暑くて」

和枝「あら、やっぱり暑かったんですか?」

直也「そりゃ僕だって」

和枝「平気な顔して歩いてらっしゃるんだもの」

直也「めったにないことだと思って、ついね」

正弘「なかなか楽しい散歩だったようだね」

 

キク「やっぱり若いうちですね。恋愛なんてものは」

正弘「そうとも限らんよ、キクさん」

キク「私なんてもう…日のあるうちは好きな人に誘われても河原なんかに行くもんですか」

正弘「そうかねえ」

キク「あら、旦那様、お出かけになります?」

正弘「やっぱりうちでゴロゴロしてるかな」

キク「ほらごらんなさい」

一同笑い

 

閉店作業をしている常子。通行人との「こんばんは。蒸しますね」とさりげない挨拶がいいね。

 

福松は8時過ぎても帰ってこない娘たちを心配し、電話してみたらどうかと言うが、常子は相手が分かってんのにウロウロしなくたっていいと動じない。

 

福松「まったくのんきなもんだ」

常子「送ってくれますよ。今の若い人はきちんとしてるから」

福松「昔だってちゃんと送りましたよ」

常子「あら、そうだったかしら」

福松「お前さんときたら肝心なことはケロッと忘れて、さもわしが気のつかない男みたいなこと言うんだから」

常子「そんなことないわ。優しかったわよね」と胸をトントン。

福松「当たり前ですよ。こっちは一生懸命なんだ」

 

常子は店の明かりを消し、「正三さん、お疲れさま」と声をかけた。作業場から茶の間に来た正三は正座をして「じゃあ、車借りていいですか?」と福松と常子に言う。

常子「いいわよ、ねえ?」

福松「これからどっか行くのか?」

正三「ええ。東名でもすっ飛ばしてこようかと思って」

常子「あらいいわね。あなたも連れてってもらったら?」

福松「冗談じゃありませんよ。せっかくの休みまで正三とつきあいきれんよ」

正三「ほんとですよね。なんとなくお互いにもう13年でしょ。飽き飽きしちゃって」

常子「そんなこと言わないでちょうだい。なんだか心細くなるわ。あんたも頼りにしてんのよ。お父さんも私も」

正三「そりゃ分かってるんですよ、だけど…とにかく車お借りします」

 

常子は鍵を渡す。

正三「おやすみなさい」と出て行く。

常子「お疲れさま。気をつけて行ってらっしゃい」

 

福松「頭にくるよ。あいつの言うことは」

常子「どこのお店でも職人さんで苦労してますよ。正三さんなんか根は優しいんだもん、我慢しなきゃ」

 

どさん子

カウンターの奥に座るトシ子。修一はアヤ子が会社の男と来ていたと言うと、まだ帰らないのだとトシ子が答えた。「でも、アヤ子、あの人のことなんとも思ってないようだけど」

修一「うちの和枝もアヤちゃんも気が強いくせにすぐションボリするんだ。始末が悪いな、ああいうのは」

トシ子「私みたいなのはどうかしら?」

修一「さあね。案外、一番男を困らせんじゃないか?」

トシ子「やあね。やっぱり修一さんとは商売の話が一番いいわ」

修一「ああ、近頃、俺も正ちゃんも商売に徹することにしたんだ」

トシ子「私もよ」

修一「へえ。縁談のほうはどうなってんだい?」

トシ子「知りませんよ。もうそういう話はダメ」

 

客が帰っていき、トシ子1人になった。

修一「客足がすぐ切れんだ。これじゃ商売上がったりだ」

トシ子「9月半ばまでの辛抱よ。秋風が吹くと、すぐ活気が出るわ」

修一「トシちゃんに言われるとやる気になるな。不思議とさ」

トシ子「まあ、自分で商売に徹するなんて言ったくせに」

 

電話が鳴り、トシ子が受話器を持って修一に渡す。出前の電話に修一は断ろうとしたが、トシ子は留守番しててあげるから近くなら受けなさいと言う。中川文房具店は8時に閉店していた。

 

「頼むね」と声をかけ、店を出て行く修一。トシ子はカウンターやテーブルを拭く。そこにトメ子来店。留守番していると言うトシ子に「まるで奥さんみたいね」と奥に座る。

トシ子「変なこと言わないでちょうだい」←トーンが低くて結構怖い。

トメ子「この間さ、菊久月へ出前に行ったときね、旦那がはっきり言ってたわよ。正ちゃんもいるとこでね」

トシ子「私に関係ないことだったら聞きたくないわ」

トメ子「抜群よ。あなた、旦那がはっきり言ったんだから。トシちゃんがどこへ嫁に行くかは知らんが、今更…ぜ…絶対だったかな? 絶対修一の嫁にはもらわん! ゴタゴタはもうまっぴらだってね。フフフフッ。私、胸がすっきりしちゃった。だからさ、泣く泣く諦めたら? ねっ、トシちゃん」

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福松「バカなこと言いなさい。トシちゃんがどこに嫁に行くか知らんが、今更、修一の嫁にもらえますか。これ以上、ゴタゴタはまっぴらだ」

 

かなりニュアンスを変えて伝えてるね(-_-;)

 

トメ子のささやきにじっと無視を決め込んだトシ子だったが、修一が出前から戻ると「おやすみ」と声をかけて出て行った。

 

トメ子「ねえねえ、チャーシュー麵ちょうだい。私、今晩はおごっちゃうんだ。フフフッ」←前も出てきたけど、贅沢しちゃう的な意味みたいだね。

 

谷口家

桃子が福松の肩を揉む。

福松「せめて十日に一度でももむ気になるのが親孝行です」

桃子「親孝行なんて言葉、久しぶりに聞いたけど古風でちょっとイカすわね」

福松「当たり前ですよ。親だって子供に精いっぱい尽くしてんだ」

常子「桃子だって忙しいんだものね。親孝行だってなかなかできないわよ」

桃子「そのうちにたっぷりしてあげるわよ。ヒヒヒ…」

福松「よしなさい。頭の上で変な声出されると気色悪いよ」

 

福松は桃子が勉と何を話していたか聞く。将来や仕事のことだと聞くと、ますます気になる。

 

桃子は大学へ行くのをやめてお菓子を作ることを勉強すると話し始めると、「やっぱり菊久月の娘だね。気持ちだけでもうれしいよ」と顔をほころばせる福松。

 

しかし、桃子は和菓子じゃなくケーキだと言い、一人前になったら兄さんの店をもらって開店する、共同経営者は勉さん、どさんこの店だけじゃ狭いから周囲を買い取ってビルにした方がいいだろうなどと考えていることを話すと、福松と常子の顔色が変わる。

 

桃子一人ではできないと言う常子に、勉と2人でやること、お金は銀行から借りると言う桃子。

常子「何千万で済むかどうか。今じゃすぐ億だもの」←53年前にもうそんな感じ? 東京だから?

 

桃子はどさん子と2階のマージャン屋さんに出てもらって仕事場と喫茶店ぐらいから始めれば大した資金でもないし、修一は菊久月に戻ればいいとし、修一も賛成してくれたと言う。どさん子は賃貸ではなく、あれは修一の持ち物で2階のマージャン屋さんに入ってもらってるってこと? 修一は家賃収入もあるの??

 

さらに桃子はマージャン屋に立ち退いてもらったり、ラーメン屋をケーキの店に改造するのには2000万くらいかかるかもしれないけど、担保は菊久月にすると言い出し、さすがに福松も怒りを見せる。「黙って聞いてればいい気になってケーキの店を開店するためにお父さんがこの店を担保にできますか!」

桃子「どならないでよ、やあね」

 

福松は常子に修一を呼んでくるように言い、常子はどさん子に走る。福松と2人きりになった桃子は気まずく、ビールやコーラを勧めるが、福松に怒鳴られた。

 

和枝を送った直也は気分がいいからお茶でもどう?と誘う。和枝も母に断ってくると裏口に行こうとし、直也も挨拶をすると一緒に行くが、桃子が「お父さん、頭にきちゃってんだ」と和枝の所に来た。ここではっきりしたことを言わない桃子もなんだかね。

 

裏口に来た福松は直也に勉がどういうつもりなのかと詰め寄った。桃子は話すんじゃなかったとさっさと逃げ、直也は福松に突然、桃子と勉の共同経営の話を聞かされ、勉を侮辱されたと感じた直也は言い返し、外の路地へ出た。事情の分からない和枝をも責める直也もなんだかな~。

 

直也「僕だって家族のことは大切に思ってるんだ。軽々しく父や弟を侮辱されてニコニコもしていられませんからね。大体、君も妹さんも軽率ですよ」

和枝「今、そんなことおっしゃらなくたっていいじゃありませんか」

直也「言ったっていいでしょ。ほんとのことなんだから」

和枝「分かりました。お帰りになってください」

直也「ああ、帰りますよ。河原なんか歩いて損しちゃった」

和枝「まあ、唐変木!」持っていたかばんで直也の胸の辺りをたたく。

 

裏口から谷口家へ入って行く和枝。(つづく)

 

結局ケンカになるのだから、やっぱり相性が悪いとしか思えない。桃子が結構やっかいな存在なんだなと思った回でした。