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【ネタバレ】木下恵介アワー「おやじ太鼓」 #34

TBS  1968年9月3日

 

あらすじ

新学期が始まったが、敬四郎だけは予備校にも行かず家でぼんやりとしている。すると急に、神尾から連絡が入った。神尾は敬四郎に、秋子との結婚がうまくいくように、亀次郎に取り合ってほしいと頼んできたのだ。敬四郎は亀次郎に意見しようとするのだが…。

2023.8.28 BS松竹東急録画。12話からカラー。

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鶴家

亀次郎:進藤英太郎…大亀建設株式会社を一代で立ち上げた。2月5日で61歳。

妻・愛子:風見章子…5月で56歳。

長男・武男:園井啓介…亀次郎の会社で働いている。3月3日で30歳。独身。

次男・洋二:西川宏…ピアノや歌が得意。空襲で足を悪くした。28歳。

長女・秋子:香山美子…出版社勤務。26歳。

三男・三郎:津坂匡章(現・秋野太作)…二浪して大学生。

次女・幸子:高梨木聖…女子大生。1月の成人式に出席。

四男・敬四郎:あおい輝彦…浪人中。

三女・かおる:沢田雅美…4月から高校生。

*

お手伝いさん

お敏:菅井きん…愛子の4つ下。6月で52歳。

イネ:岸輝子…お敏の母。結婚3回目。

*

神尾光:竹脇無我…秋子の恋人。TBS局員。24歳。

 

今日は久々の山田太一脚本。

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「おやじ太鼓」の山田太一さんの脚本は敬四郎中心になりがち。

 

亀次郎が咳払いをしながら表玄関へ。子供たちやお敏、イネが並ぶ。

 

愛子「おなか出して寝るからですよ」

亀次郎「出してたらかけてくれればいいじゃないか」

愛子「かけたってすぐ蹴飛ばしちゃうんですよ。ドンドンって」

三郎や敬四郎が笑う。

亀次郎「何がおかしい? わしが布団を蹴飛ばすか。赤ん坊じゃあるまいし」

愛子「年を取ると赤ん坊に戻るっていいますからね」

亀次郎「うるさい! 戻ってたまるか。子供たちの前でケチをつけんな」

 

父親は威厳が大事だと愛子に注意する亀次郎。「大体このごろの親はけしからんよ。子供と友達のようだなんて言って自慢にしてる。親が子供と友達になってたまるか。ガンとやるのが親ですよ」。亀次郎と武男が靴を履く。

 

9月になっても暑いと言う愛子に「9月は秋だよ。夏は終わったんだ」、「そう思うんですよ。それがけじめってもんだ」と言う。

 

亀次郎「涼しい秋でしょうが」

イネ「ええ、物言えば唇寒し秋の風ですもんね」

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亀次郎「ハハハハッ、いや、おばあちゃんはいいよ」と笑い、お敏に大事にしなきゃいけませんよと言う。そして、敬四郎に「洞爺湖の階段を忘れちゃいけませんよ」と出かけて行った。そういや、北海道旅行は割とあっさり終わってしまった。30分番組の15分だけが北海道って贅沢だな~。

 

亀次郎たちを送り出した後、勉強しようかなと言う敬四郎に少し遊びすぎだとツッコむ愛子。三郎のせいにしようとして「何言ってんの」と愛子に怒られる。

 

かおるは敬四郎に駅まで一緒に行こうかと誘うが、予備校はまだだと言う。かおるは杉本がまだ田舎から帰ってこないのでサボるのだと知っていた。新学期だからかおるはセーラー服姿なのね。

 

幸子と三郎は愛子と茶の間の片づけ。普段はテーブル1つだけど食事時はテーブルをもう1つ出してたんだね。幸子の話によると、春にストライキをやって随分休んだため、ゼミナールだけ早めにやることになった。ゼミに使う本が1300円。三郎が欲しい本は1000円。随分高いわねと愛子が言うので、当時の本の価格としては高額なんだろうね。

 

三郎のほうは夏休みからお芝居の練習をしていた。「なんだってことありませんよ。僕が命を懸けてるのに」。幸子は大げさだとツッコむ。

 

軽井沢行ったり、北海道行ったりでお金が出すぎていると言う愛子をねぎらう三郎。

 

かおるが裏玄関から「いってまいります!」と声をかけた。洋二がかおるに駅まで一緒に行こうと誘う。神田ということは出版関係だろうか。

 

広間に残ったのはイネと敬四郎だけ。「やっと落ち着いて勉強できるよ」と言う敬四郎。イネは「杉本さんって敬四郎さんのガールフレンドでしょ?」と聞く。男だよと返されると、「あら、つまんない」。いるよねー、すぐ恋愛話に持っていこうとする人。

 

お敏「あら、お母さん。いつまで油売ってんです? 忙しいんですよ、朝は」

イネ「分かってますよ」

お敏「分かってないじゃない。立たないじゃない、ちっとも。早く、さあ、早く私一人でキリキリしてんのよ」イネの腕を引っ張る。

イネ「痛いよ、お前は」

 

愛子のあとをついて歩く敬四郎。愛子はタンスから株主割引のデパートの5分引きの券を見つけた。風呂敷を持って渋谷へ。渋谷のデパートというと東急かなあ? 武男と洋二の部屋のカーテン地を見に行く。

 

愛子「何かおいしいもの買ってきてあげるわ」

敬四郎「やだな、お母さんは。小学生じゃあるまいし」

愛子「小学生みたいなもんよ。まん丸い目しちゃって。じゃあ、お敏さんもお土産をね」

お敏「あら、奥様。大変なものはどうか」

愛子「大変なものなんか買ってきませんよ、羊羹か大福」と、裏玄関から出て行った。

 

そろそろ勉強を始めるかという敬四郎だが、向かったのはイネのいる台所。イネは寝酒のつまみに自分のお小遣いで買った枝豆を枝からもいでいた。イネは暇なうちに茹でておこうと思ってというと、台所に戻ってきたお敏に何が暇なもんですかと言われる。

 

電話が鳴り、敬四郎がお敏を止めて出に行った。

 

イネ「育ちがいいってことは違うもんだね」

お敏「おや、それどういう意味?」

イネ「同じことをするんでもさ、若旦那はニコニコ、お前は文句タラタラ」

お敏「育ちはお母さんのせいですよ」

イネ「だからさ、なおさらやれやれと思うのさ」

お敏「やれやれはこっちのセリフ。親は選べないっていうけど、よりによって変なの当てちゃったわよ」

イネ「全くうまいこと言ったもんさ」

お敏「何が?」

イネ「親の心、子知らず」

お敏「うまいもんですか。人の心なんて誰にだって分かりゃしないんです」

イネ「ハハハ…それもそうだね。たまにはいいこと言うよ、お前も」

お敏「苦労してますからね、誰かさんのおかげで」

イネ「まあ、そう思っとくさ」

お敏「あら、悟ったようなこと言って私がさも分からず屋みたいに」

イネ「ハハハ…のんきでいいねえ。こうやって人のうちで騒いでるのは」

お敏「のんきなもんですか。お母さんのおかげでどれだけ私が気を遣ってるか分からないの?」

イネ「分かってますよ」

 

流れるようなやりとり。お敏さんのタバコ姿、相変わらずカッコいい。敬四郎が戻ってきて、新宿まで出てこないかと言われたと言うが、やんなっちゃったよと口では言いつつ嬉しそう。ひと仕事終わって2~3日暇ができた神尾から誘われた。

 

敬四郎「ほんとなら秋子姉さんともちろんデートってわけさ。ところがお姉さんは遠い遠いオーストラリアの草葉の陰」

お敏「まあ、草葉ってことありませんよ」

敬四郎「だって牧場を見学して歩いたんだよ」

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ボケじゃなく、ほんとに分かってないタイプ? まあいいですよとお敏は話の先を聞く。お姉さんに会う代わりにお姉さんの身内の人に会いたい。そんな事ってあり?

 

ロケ地は新宿西口にある新宿中央公園らしい。噴水の前で辺りを見回す敬四郎の前に階段を若い女性と腕を組んで歩いてきた神尾。再会すると「ハーイ」と軽い挨拶をするルル子(小城由美)という長い髪のミニスカ女性は神尾にべったりくっつき、恋人だと敬四郎に言う。神尾は敬四郎を恋人の弟だと紹介し、敬四郎に証言してもらう。

 

弟じゃなく本人を連れてくればいいというルル子に神尾は彼女はオーストラリアに行っていると言うが、ルル子はもうちょっと上手な嘘ついたら?と信じない。

 

ルル子「恋人もこんな無邪気な顔してんの?」

神尾「ううん、とんでもない。もっとずっといいさ。フフッ、ねえ?」

敬四郎「ええ。えっ?」

ルル子「ハハハ…そりゃそうね。これで女だったら漫画よね」

ルル子の発言に笑っちゃう神尾。どういうことよ。

 

ルル子はグループサウンズのファンでテレビ局へ来て会わせろだのサインだのって廊下でワーワー騒ぎ、神尾が怒鳴って黙らせた。そこにいた女性たちは神尾のほうがよくなってしまった。

 

ルル子「だって、この人いい顔してるでしょ? 浅黒い顔でかわいいようなとこもあって」

神尾「そんな…ハッ…」

笑みがこぼれる神尾にちょっとイラつく敬四郎。

 

時々テレビ局に現れるようになったルル子に一度コーヒーをおごった神尾。ルル子はほんとは私が好きなくせにとなおも付きまとう。神尾にほんとのこと言ってくれよと敬四郎に詰め寄る。

 

敬四郎「でもお姉さんがなんて言うか問題ですね」

神尾「冗談じゃないよ。僕は堅いんで有名なんだよ。テレビ局だって僕ほど恋人一筋の男はいないんだぜ、君」

敬四郎「でも、お姉さん怒りますよ。留守中にこんな…」

 

神尾「僕はこの人と離れたがってるんだよ。その僕がどうして君の姉さんに怒られるんだ?」

 

ずっと二人の会話を聞いていたルル子は「諦めるんだね、君」と敬四郎が言うと「そうね」とあっさり引いた。拍子抜けする神尾に「この子がうそつきそうもないから」と敬四郎を指さし、「バーイ」と去っていった。

 

敬四郎「いいな、二枚目は」

神尾「何言ってんだい。君だってなかなかだよ」

敬四郎「ほんとですか?」

神尾「本当さ」

敬四郎「お互いに二枚目は大変ですね」

神尾「ハハッ、そういうこと」

 

あかんべをしたルル子はサングラスをおでこに乗せて走っていく。60年代ギャルってやつ?

 

茶店に入った敬四郎と神尾。ウェートレスが落とした伝票を笑顔で拾う神尾。ウェートレスは柏木緑さんかな。敬四郎に助かったよとお礼を言う神尾にちょうど勉強で疲れてたとこだからと返す。ミニスカート女性客をいちいちチラ見する神尾に咳払いする敬四郎。「いつまでも決まらないでしょ。神尾さんは我慢していても神尾さんの中の男がキョロキョロしちゃうんですよ」と指摘。「あっち見たり、こっち見たり、ウェートレスに笑いかけたり」。

 

さっきの女の子だって神尾さんのどこかに隙があるから近寄ってきたと敬四郎は言い、早いとこ結婚できるように頑張ってくださいと言うのだが、神尾は君の姉さんと僕が結婚するのは誰が見たって当然なのになぜお父さんに言わないんだと逆切れ。

 

神尾「4人も男の兄弟がいて誰一人、お姉さんの悩みを助けようとしないなんて許せないね、僕は」

 

そして、敬四郎がお父さんに言うように頼む。「いや、前から君だけは勇気があると思ってたんだ」と調子のいい。秋子もいい折を見るとかそんなことばかり言っているから、君がガーンとぶつかってくれるのはほんとにうれしいと言う。

 

「3人家族」では兄弟、「二人の世界」では義兄弟の二人のシーンでしたが、もー、その2つドラマで演じた誠実な男に比べると神尾ってやつがいいのは顔だけなんだよな~。

 

茶の間

秋子から来たオーストラリアの絵葉書を見てご機嫌に笑っている亀次郎。夕食中にもう一度読むようにかおるに言う。もう5回も読んだと愛子に指摘される。「そんなにかわいけりゃ、もっと自由にさせてやりゃいいんですよ」

亀次郎「自由にしてるじゃないか。外国だって平気で行かしてるんだ」

愛子「そんなことじゃありませんよ」

敬四郎「結婚のことですよ」

亀次郎「なんだ、敬四郎」

笑ってごまかす敬四郎。

 

亀次郎「秋子の結婚はわしがちゃんと考えとる。余計な口を出すな」

かおる「せっかく機嫌がよかったのに」と敬四郎の隣に座るかおるがボソッ。もう一度読みましょうかと言っても、亀次郎は機嫌を損ねてしまっていた。

 

亀次郎「もういいよ。勝手に妙な男を好きになって、あげくにカンガルーを見に行ってりゃ世話ないよ」

愛子「妙な男じゃありませんよ、神尾さんは」

ケンカになりそうな雰囲気を察した武男が「お母さん」と止める。

 

亀次郎「それはどういう意味だ?」

愛子「そうですよ。ただはいはい言ってるのが長男の役目じゃありませんよ」

亀次郎「そうだとも。お母さんの言うとおりだ。しっかりしなさい」

武男「はい」

 

敬四郎は「秋子姉さんが悩んでるのに冷たすぎま…」と言いかけ、亀次郎ににらまれた。両隣の三郎やかおるは知らん顔。敬四郎は、いえ、別に…と笑ってごまかした。

 

亀次郎「バカ者! 別に言うこともないくせに偉そうな口を利くな!」

愛子「そんな頭ごなしに怒鳴ったら言いたいことも言えませんよ」

亀次郎「言いたいことは分かってますよ。どうせあのへなちょこと秋子を一緒にさせろってんだろ」

愛子「そんなことは分かりませんよ」

亀次郎「違うか、敬四郎」

敬四郎「いえ」

 

しかしさらに亀次郎に問い詰められると「僕は…秋子姉さんがかわいそうな気がして」と自分の意見を言う。

 

亀次郎「それ見ろ。それが余計な口出しってんだ。子供のことは親がいちばん一生懸命に考えてるんだ。その親を信用できないで妙な口出しをすると承知せんぞ! いいか、敬四郎」

敬四郎「はい」と顔をしかめて下を向く。

 

ダーツのある部屋って三郎の部屋? 1つの部屋で集まって話しているきょうだい。武男や幸子は敬四郎が亀次郎に抵抗してことを褒める。誰も味方にならなかったくせにと敬四郎は拗ねているが、三郎は反省している。洋二も秋子のことでは冷たかったと言う。そんなにきょうだいって協力し合うものなの? 父親が亀次郎だからか。

 

かおるは何を言っても無駄だと言うが、武男は協力して抵抗すべきだったと言う。次は武男兄さんの問題が控えてると三郎に突っ込まれると、僕のことは僕で解決すると武男は言う。

 

僕だけいいとこないと三郎が言い、幸子も当たり前よと肯定すると、三郎は「知らない、知らない、知らない…」ってこれ、小松政夫さんのギャグだっけ? みんな笑う。

 

インターホンが鳴り、かおるが末っ子だから出るように兄たちから言われるが、「バカね、私が行くわ」と幸子が出た。お父さんが呼んでるわと幸子が敬四郎に行った時の効果音が面白い。なんと表現したらいいのかよく分からない音。

 

敬四郎「どうなの? 僕一人で行かせるつもりはないですよね」

武男は咳払いして目をそらす。

敬四郎「幸子姉さんは一緒に行ってくれますね」

幸子「でも、敬四郎って言うのに私が行くのは変じゃない?」

敬四郎「弟が怒鳴られるんですよ、また」

幸子「怒鳴られるかどうか分かんないじゃないの」

武男「そうさ。ただの用事かもしれないさ」

三郎「お小遣いくれるかもしれないよ」

かおる「そうね、きっと」

敬四郎「さっきの今だよ。どうしてそんなこと言えんのさ」

幸子「何よ、一体、親に呼ばれてその騒ぎは」

敬四郎「洋二兄さん、兄さんは見捨てませんね、僕を」

洋二「行ってやるよ、廊下までなら」

敬四郎「廊下まで? 僕は見損なったよ、きょうだいを」

 

亀次郎たちの部屋(…というかここは茶の間なの?)

布団に横になっている亀次郎は愛子に腰をマッサージされている。

亀次郎「敬四郎はあれでなかなかいいとこあるよ」

愛子「驚いてますよ、今頃」

亀次郎「驚くことがあるか、褒めてやるのに」

愛子「呼びつけて褒めることありませんよ」

亀次郎「それが教育というもんですよ。子供の反抗心は大事にしなきゃいかんのだ」

愛子「何言ってんですか。いつだって怒鳴りつけてるくせに」

亀次郎「だから今日は褒めてやるんじゃないか」

 

愛子に秋子の話題を振られると途端に機嫌の悪くなる亀次郎。こんな頑固おやじは見たことありませんよと力を込めてマッサージする愛子に「痛い、痛いよ、愛子さん」と悶絶の亀次郎。「あっ! あっ…よせよ、くすぐったい、愛子さん…」と言ってるところに敬四郎登場。

 

亀次郎「バカ! こんなとこ見に来るやつがあるか。ノックしなさい、ノックを」と照れ隠しの逆切れ。

 

愛子「褒めるんじゃなかったんですか、敬四郎を」

亀次郎「そうですよ。敬四郎」

敬四郎「はい」

亀次郎「褒めてやろうと思って呼んだのに変なときに入ってくるからいけないんだ」

敬四郎「はあ」

愛子「お父さんはね、敬四郎さん」

敬四郎「はい」

亀次郎「いや、さっきは怒鳴りすぎたと思ってな」

敬四郎「いえ」

亀次郎「いや、わしはお前に根性があると思ったぞ」

敬四郎「そんな…」

亀次郎「きょうだいのことでわしに盾をつくとはなかなか見どころがあるよ」

敬四郎「いえ、僕はただ秋子姉さんを結婚させたいなんて」

 

亀次郎「しかしだ敬四郎」

敬四郎「は?」

亀次郎「秋子のことはお前が間違ってますぞ」

敬四郎「はい」

亀次郎「あんな男と姉さんが一緒になって平気なのか? お前は」

愛子「お父さん」

亀次郎「いや、しかし、お前の反抗心は褒めてやると言っとるんだ」

敬四郎「はあ…いえ」

 

裏玄関で聞き耳を立てていたかおるはよく分からないと言い、三郎にバカとツッコまれる。幸子、武男、洋二も聞き耳を立てる。戻ってきた敬四郎は「フッ、別にね」とツーンとした感じで別宅へ。他の兄弟も敬四郎のあとを追う。

 

まだマッサージされてる亀次郎。「どうだ?」

愛子「何がですか?」

亀次郎「わしの褒め方は」

愛子「なんだかわけが分かりませんでしたよ」

亀次郎「そんなことがあるか。緩急自在、これが教育というもんですよ」

愛子「1人でいい気になってんだから」

亀次郎「痛い痛い、よせ、お前」

愛子にくすぐられ「あっ、ああ~、くすぐったい! よ…よせ。また誰か入ってきたらどうすんだ」と亀次郎。

愛子「見せてやればいいんですよ、みんなに」とさらにくすぐられる亀次郎でつづく。

 

いいね、夫婦のイチャイチャ。

 

朗報! 来週月曜日で「おやじ太鼓」は最終回ですが、翌日から「おやじ太鼓」2期がそのまま放送されます。「3人家族」を挟んで、半年後の世界が描かれているのか、もっと時間軸がずれているのかは不明ですが、とにかく続きが見られるのはうれしい。

 

最終回が近づいて寂しいと思ってたけど、これであと1カ月は楽しみがある。

 

気の早い話ですが、全65話が終わった暁には、ぜひそのまま放送順の「兄弟」をやってほしい! というか木下恵介アワーをそのまま順番に放送してほしいよ。