TBS 1968年1月23日
あらすじ
日曜日の明け方、まだ暗いうちから起き出した亀次郎。例によって、どなりながら家の者をたたき起こした。家族で囲む楽しい朝食。ペチャクチャとにぎやかなことである。そこに、亀次郎の暴言に腹を立てて田舎に帰ったお手伝いの初子が戻り、皆は一安心するのだった。
2023.7.13 BS松竹東急録画。11話までモノクロ。
鶴家
亀次郎:進藤英太郎…大亀建設株式会社を一代で立ち上げた。
妻・愛子:風見章子
長男・武男:園井啓介
次男・洋二:西川宏…ピアノや歌が得意。
長女・秋子:香山美子…神尾光という恋人がいる。
次女・幸子:高梨木聖…女子大生。
四男・敬四郎:あおい輝彦…浪人中。
三女・かおる:沢田雅美…高校生。
*
お手伝いさん
初子:新田勝江
お敏:菅井きん
日曜日の朝でも早起きの亀次郎。愛子が起きてくると茶を持ってきてくれと言う。愛子は大寒の日で寒いのにと文句を言いつつ、結局付き合って一緒にお茶を飲んでいる。愛子は山の中の分教場の先生だった。バカ者、無知を連発するんじゃねー! ただ、愛子はしっかり言い返すのでストレスたまらない。今度は腹が減ったからお敏を起こせと言う。
昭和43(1968)年の大寒の日は1月21日(日)
亀次郎はインターホン(←字幕で”インターホン”と出てた)でそれぞれの部屋に寝ている子供たちを起こす。全部の部屋につながってるんだね。秋子と幸子は隣の家に住んでいる。へ〜。かおるも4月から高校生なので隣に住みたいとお願いする。
洋二や武男が起きてきた。かおるはお父さんは洋二には気兼ねしてると言ってる。なんで? さらに武男に嫁が来ないとからかう。武男は3月3日で30歳。
食事中、亀次郎が語る。母さんと結婚したのは30歳の時で昭和12年8月13日。よく晴れた日だと言うが、愛子はすかさず暑くて汗びっしょりだったと返す。7月7日に盧溝橋事件があり、まさに戦争だったと語る。戦争開始とともに人生のスタートを切った。武男曰く、日本の戦争は負けたが、お父さんの戦争は勝った。30過ぎてるから召集されてない?
お前たちときたら何の苦労もなしにごはんがいただけると亀次郎の説教が始まると、ありがたいね、全くと敬四郎。大学へ入れるのかと亀次郎に突っ込まれる。みんなよくおかわりする。敬四郎が受かれば大学生が3人になる。
成人式の日、武男は銀行重役の高木さんのお嬢さんに成人式のお祝いを持って行っていた。そのお嬢さんの姉23歳を洋二の嫁にと考えていた。お前の方が先にしたらいいと武男に言われて戸惑う洋二。長男が30で結婚しないのはどうなんだ?と武男を責める。三郎は今は結婚が早くなってるとも言ってる。
亀次郎は愛子に朝からご飯を3杯もお代わりし、年寄りがいちばん食べるんだからと言われてキレる。歳のことを言われるのが嫌なのね。亀次郎もうすぐ61歳。愛子は5月で56歳。
初子は1週間経って信州から「ただいま」とケロッと帰ってきた。
亀次郎は朝食後、寝ている。会社でも午後1時間寝ている。
愛子と武男が茶の間で話している。足尾銅山の暴動の最中、明治40年2月5日に生まれた亀次郎は父を暴動で亡くし、苦労のし通しだったと愛子が語る。昭和13年に武男、1年おきに洋二、秋子が生まれ、戦争中に子供3人育てるのは大変だった。空襲で足を悪くした洋二を申し訳なく思っている亀次郎。それで気兼ねしてるのか。1話を見返したら足を引きずっていた。
武男もそんな洋二を気にして自分より先に結婚相手を探そうとしていたし、亀次郎も洋二のために車を買った。愛子は洋二にはいいとこのお嬢さんより心の優しい女性がいいと言う。洋二だけは一生困らないようにしてやると亀次郎は思っている。洋二には怒鳴らないし、朝も起こさない。
洋二がピアノを弾いていると、初子が信州土産のお菓子を持ってきた。あんずが入っている。粟を作っている農家はなく、粟餅はなかった。愛子が部屋に入ってきて、初子が部屋を出た。武男はこれから出かける、秋子と幸子は買い物。亀次郎は大いびき。初子は洋二だけが「初子さん」と呼んでくれるので気に入っていると愛子が言う。他の人は「初ちゃん」。
武男は3月3日で30歳。初子も来月30歳。洋二は幾日かなあ?と言ってるけど、前回、会話の中で来月の10日(2月10日)と言ってるよ。これからはお敏さんも初子さんも誕生日してやったら?と言う洋二。亀次郎は愛子より子供たちの誕生日をよく覚えている。
洋二の歌うお父さんの歌は誕生日プレゼント? 歌い出そうとしたが、亀次郎が入ってきて「昼飯はまだか?」。朝食後すぐ寝たので、まだお昼じゃない。ごはんがうまくてしょうがないという亀次郎に「糖尿病じゃないでしょうね」と洋二。食い気の塊のようにガツガツ食うのが糖尿病なんだって。
今日も洋二が「おやじ太鼓」を歌う。愛子、武男も聞いている。亀次郎は子供たちを手元に置いておきたく、武男は亀次郎の会社で働き、隣に家も買った。洋二は音楽学校、秋子は大学でフランス文学を学んでいた。三郎、幸子は大学生で、敬四郎も合格すれば大学生。かおるは高校生。すごいな〜!
亀次郎は子供たちの部屋に紅茶とケーキを持って訪れるが、三郎、敬四郎、かおるはそれぞれの部屋で朝早く起こされていて寝ていた。またしてもおやじのカミナリが落ちる。
洋二は歌を歌い、武男も愛子も楽しそうに聴いていた。(つづく)
明治40年といえば、あぐりさんの生まれた年でもある。昭和43年に還暦だったとは改めて驚く。結婚が早かったから、淳之介は大正13年生まれ、和子は昭和10年生まれで武男たちより年上だけどね。亀次郎は早生まれでエイスケさんと同学年。
いろんな細かい情報が出てきた。サラッと戦争のことも。洋二は28歳で音楽学校を出て家にいるのかな?
亀次郎…明治40(1907)年2月5日生まれで2月で61歳になる。進藤英太郎さんは明治32(1899)年生まれなので当時69歳。
愛子…今55歳で5月で56歳と言ってたので、明治45(1912)年生まれ。演じる風見章子さんは大正10(1921)年生まれなんだね。役では5歳差くらいだけど実際は22歳差。
お敏さんは初回で愛子の4つ下と言ってたので51歳。菅井きんさんは大正15(1926)年生まれだから、実際の風見章子さんと菅井きんさんも同じような年齢差。なぜか風見さんも菅井さんも10歳近く年上の役をやってるんだね。
武男…昭和13(1938)年3月3日生まれ。3月で30歳。
初子もまた2月10日に30歳になる。
ここからは会話からの推察
洋二…昭和15年生まれ(ただ武男が早生まれなので生まれ年は違うかも)
秋子…昭和17年生まれ
上の3人は戦争中に生まれたと言っていた。
三郎…二浪して大学生で昭和19~20年生まれくらいか。
幸子…成人式に出席したんだから、昭和22年4月~昭和23年3月生まれかな。
敬四郎…今、浪人中だから昭和23年生まれか。幸子と年子かな。
かおる…4月から高校生。昭和27年生まれ?
亀次郎と愛子は30歳と25歳で結婚した当時としては晩婚カップル。だけど子供がいっぱい。がみがみうるさいおやじではあるけど、愛子も子供たちもおびえてるわけでもなくポンポン言い返すからいいよね。「本日も晴天なり」の宗俊と同じ。