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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (141)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

浜風荘の宿泊客の川井(田渕岩夫)を訪ねて母(鳴尾よね子)が来る。川井は純子(山口智子)に、ヨシ子(川田陽子)に冷たい物を持ってきてくれるよう頼む。川井の母は川井の再婚相手を探しに来たらしく、純子にヨシ子はどうかと聞く。ヨシ子はその気になるが、川井が5人の子持ちだとわかり、悩むが断る。秀平(高嶋政宏)と純子はまだぎくしゃくしていて、秀平が陽子(尾後あすか)を連れて秀平の仕事場へ泊まりに行くと聞き…。

ピカピカの靴を履く木崎。「どうもお世話になりました」

純子「元気出して。くさったらあかん。それしか言うてあげられへんけど」

木崎「いえ、それで十分です。3年間、野球部で補欠をしてきたんですから。高校野球は3年で終わりだけど、仕事は一生続くんですから。そのうち、チャンスが巡ってきますよ」

純子「うん、そうや。まだまだ1回の表や」

木崎「それじゃ」

 

玄関を出た木崎に声をかける純子。「正太夫倶楽部に寄んなさいや」

木崎「はい、寄せてもらいます」

 

帳場から聞こえる声。

もも「あ、もしもし、興園寺さんですか? ああ、清彦さん、はいはい、そうです、ももです。あの…うちの金太郎頑張ってるやろかな? うん、そうか、あの『お母ちゃんは行ってやれんけれども、綾ちゃんと2人で力合わせて頑張って』言うて。はいはい、またまた電話します。金太郎にな、体だけは大事にするように言うたってな。はい、はい、おおきにおおきに。お願いします。はい、はい、どうも」

 

ももが電話を切った時、隣にいた純子を見てため息をつく。「金太郎が村会議員になってもな、どれだけのことができるかどうか分からんけど…。当選さいてやりたいな」

純子「ほんまやな」

 

「こんにちは」

純子「はい。いらっしゃいませ」

正子「すんません、こっちに川井ちゅう者、お世話になっとりまっしゃろか」

純子「はい、いてはりますけど」

正子「すんません。ほなちょっと上がらしてもらえまっしゃろか。うち、あれの母親なんやに」

 

純子「ああ、お母様ですか。さあ、どうぞ」

正子「すんません、ほなちょっと」

純子「どうぞ」

風呂上がりの川井「あ、お母ちゃん」

 

正子「来ましたで、来ましたで。丹波篠山からお母ちゃん出てきましたで」

川井「ちょうどよかったわ。さっき帰ってきてな、今、お風呂入って、これから寝ようかなと思たとこや」

正子「体、気ぃ付けとるんけ?」

川井「そら、もう大丈夫や。ここの女将さんがようしてくれはってな。風呂かてな、僕一人のために朝風呂沸かしてくれはるのや」

正子「いや~、すんません」

純子「いいえ。さあ、どうぞどうぞ。ごゆっくり」

 

川井「女将さん、すんまへんけどね、ヨシ子ちゃんに冷たいもんとすいかか何かあったら持ってきてもらえまへんか」

純子「はい」

川井「女将さん。あの、ヨシ子ちゃんにね」

純子「ヨシ子ちゃんですね?」

川井「そうそうそう」

純子「はいはい」

 

太夫倶楽部

太夫「秀平君、今、純ちゃんとこに電話しといたけどな、何にも言づてないて」

暗室から出てきた秀平「はあ~。やっぱり暗室から出てくるとほっとするね。クーラーはいいな」

太夫「浜風荘、クーラーまだ入ってないのか?」

秀平「純子がうんと言わなきゃ駄目だよ。僕は旅館の経営にはノータッチだから」

 

太夫「君とこはそれがいかんのやで。2人で意地張ってるだけ違うか?」

秀平「そんなことないよ。いや、だからね、うちはお互いの仕事には干渉しないというのが暗黙のうちの決まりになってるんだ。だから僕が孤児の施設に8万寄付したことだって、純子にとやかく言われることはないんだよ」

太夫「それがいかんのやがな」

 

秀平「僕は自分の主張はちゃんと通すからね。大体、陽子がはしかになったこと、純子、怒ってるんだよ。しかし、それについては僕はちゃんと謝ったからね。そしたら、突然、秀平さんの金の使い方おかしいって言いだしたんだよ」

太夫「いや、そやからな、理由は知らんけども、君の方から頭下げた方がええん違うか言うてるのや。そやろ? どっちかが頭下げんとやな、収まりつかんがな。そない僕は言うとんのや」

 

秀平「正太夫さんが心配することないよ。僕たち夫婦のことなんだから」

太夫「さよか…うん、分かった。ほな、もう、何も言わんわ」

春男「わしも困りよるねん。秀平さんがわしの面倒見よるけえ、奥さんの機嫌が悪いんじゃなあかと思ってな」

秀平「お前は心配しなくていいよ」

 

浜風荘・川井の泊まっている部屋

正子「女将さん」

純子「はい?」

正子「あんな、あの…どげじゃろな。ちょっとお聞きしたいんやけどな。ヨシ子ちゃんな、誰ぞ決まったええお人おってんですけえ?」

純子「ヨシ子ちゃんですか? いいえ」

 

正子「それやったら、ちょっと口利いてもらえませんやろか」

純子「あの…どういう?」

正子「この子がな、3年前に連れ合いを亡(の)うしましたんやに。そんでどこぞええお人がおってはったらと思うとりましたんやに」

純子「ああ…」

 

川井「いや、僕…ヨシ子ちゃんがええなと思てね。で、まあ、おふくろに来てもろたんですけど、おふくろもえらい気に入ってね。あの子やったらええんやないか言うて」

純子「いや、そやったんですか」

正子「いま、まあ、そんでな、女将さんの方からな、ヨシ子ちゃんの気持ちをな…」

純子「あ、はい…」

 

帳場

ヨシ子「えっ?」

純子「川井さん、そない言うてはんのやけど、どやろな」

ヨシ子「ほんまですか?」

純子「川井さんやったら人柄はええし、大きいとこに勤めてはるし」

ヨシ子「うちは帰りの時間がはっきりしてるサラリーマンの人がええとは思てましたけど」

純子「それやったら…」

 

ヨシ子「けど、川井さん、もう40と違いますか?」

純子「まあ、それはな、年は一回り以上離れてるけど…」

ヨシ子「それに確か、子供さんも2人言うてはったし…」

純子「子供さん、あかんか?」

ヨシ子「2人ぐらいやったら…」

純子「ほな、どないする?」

ヨシ子「いや…」

 

再び川井が泊まっている部屋

純子「どうぞ」お茶を出す。

純子とヨシ子が並んで座り、向かいに正子と川井。

 

正子「あの…どげんじゃろなあ。これが再婚ちゅうとこに引っ掛かるやろけど…」

ヨシ子「いえ、うちはそれはええんですけど…」

正子「さよか、おおきに。うち、孫、預かっとるの、しんどなってしもたんやに」←これが本音だね。

 

純子「あの、川井さん」

川井「はい」

純子「お子さんはおいくつですか?」

川井「あ…」

ヨシ子「2人て言うてはりましたよね?」

 

川井「それがその…」

正子「まあ、あの隠すわけにもいかんし、言いますけんどな、あの…17、15、11、9、5。女男男女女なんやに」

純子とヨシ子びっくり。

川井「すんまへん。いや、あの、だますつもりはおまへんでしてんで。あかんやろか」

ヨシ子「あの…。うちは…」戸惑いの表情。

 

帳場

純子「どやろな? 大切なことやから、よう考えてお返事せなあかんで」

ヨシ子「はい…。川井さんはええお人やと思います。けど、子供さんが5人もいてはるのには…」

純子「ほんまやな。最初から5人て言うてくれはったらええのにな」

 

秀平「ただいま」

純子「お帰りなさい」

ヨシ子「お帰りなさい」

 

秀平「何してるの?」

純子「うん、ちょっとな」

秀平「忙しい?」

純子「今な、ちょっと込み入った話になってるのや。後でな」

秀平「あ、そう」

タイミング悪いな~。

 

ヨシ子「あの、女将さん、旦那さんのとこへ」

純子「ええねん。それよりもあんたちゃんとお返事せなあかんのやろ? 子供さんがいてるところに後妻に入って、ちゃんとやってはる人もいてるし、それはヨシ子ちゃんの心がけ次第やと思うのやけどな。もっとも子供一人がけんかの種いうこともあるし…」

ヨシ子「やっぱりうちは…。けど、お断りしたら川井さん、気ぃ悪うしはりますやろな」

 

純子「それはしょうがないと違うか? そういうことはきちんとしとかんとズルズルとお受けしても後できっと不満が出るし」

ヨシ子「けど、うち、よう言いません」

純子「ほな、私が言うてあげるさかい。なっ? どないする?」

ヨシ子「お断りします。すんまへん」

純子「分かった。さあ、元気出して。支度しよか」

 

帳場を出ると、陽子が階段を下りてきた。「お母ちゃん、お父ちゃん所にお泊りに行くねん」

純子「何? 何のこと?」

陽子「お父ちゃんの所でお泊まり会するねん。お父ちゃん、言うたもん」

純子「ちょっとおいで。いつや?」

陽子「今夜。これから行くねん」

 

純子「秀平さん」

秀平「いいだろ? 陽子がどこか行きたいって言うからさ。じゃあ、お父ちゃんのお仕事のお部屋で泊まるかって聞いたらうんって言うから、だったらこれから行こうっていうことになって」

純子「あかんて、そんなこと」

秀平「どうして? はしかはもうとっくに治ってるし」

純子「あかん」

 

秀平「どうして? 今日明日なら僕も時間があるしね。たまには陽子、変わった所で泊まれば喜ぶと思うんだ。パジャマ出してよ」

陽子「うち、行く」

秀平「ほ~ら」

純子「ほな、一晩だけやで」

陽子「うち、お父ちゃんにごはん作ってあげるねん」

 

純子「相談もなしに陽子にそんなこと言うたりして」

秀平「いや、さっき相談しようと思ったんだけど、ヨシ子ちゃんの話、長引きそうだったから」

 

あき「ただいま」

清原「ただいま」

純子「お帰りなさい」

 

あき「やれやれ」

純子「何や、雄太も一緒やったん?」

雄太「うん、駅で一緒になったんや。陽子、ただいま」

陽子「おっちゃん、お帰り。おばあちゃん、お帰り」

あき「ただいま」

 

清原「いや~、のんびりさせてもらったよ」

あき「お母ちゃんも久しぶりやった。女湯が広うてな」

秀平「お帰りなさい。じゃあ僕ちょっと陽子と出かけてきます。よし、行こう」

 

あき「純子、あんた、まだ仲直りしてへんのやて?」

純子「雄太。あんた、お母ちゃんにいらんこと言うたんか?」

雄太「いや、僕は何も言うてへん。お母ちゃんに言われたさかい僕には分からんて言うただけや。少なくとも仲ようはしてないやろ。周りのもんにも分かるで」

あきと清原先生が顔を見合わせる。

 

純子「私、ちょっと陽子の出かける支度してくる。はあ~、ほんまにかなんな。秀平さんも勝手なことばっかりして」

清原「いや~、あきさん。どうも留守してみても、あんまり効果はなかったようだね」

あき「そうですなあ。2人だけにしてみたら少しは2人でしんみりと話し合いでもすると思いましたのになあ」

 

HAYAMI OFFICE

陽子がおにぎりを作っている。秀平と春男が待つ。

春男「わし、目玉焼き作ろうか」

陽子「駄目~。今日はうちがお母ちゃんなんやから」

秀平「はいはい」

陽子「はい、お父ちゃん、まだ食べたらあかんで」

秀平「はい」

 

春男「あ~、腹減ったなあ」

 

秀平は陽子のほっぺたにくっついたご飯粒を食べていた。

 

純子は部屋で一人で月を眺める。秀平も時間があるというのなら、仕事部屋じゃなくて家でのんびりすりゃあいいのに。

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純ちゃんの応援歌」はこのまま順調に行けば来週の火曜日に最終回。だけど、次の「ひまわり」は5月23日(月)からだそう。4月27、28日、5月2日だけやっても、あとはゴールデンウィークやら相撲やらでしばらく休止になるからかな? 

 

次の「ひまわり」はリアルタイムでは早期挫折したので感想を残すかどうか? あらすじなど忘れてるし、初見に近いものを飛び飛びで見るのはつらいというのが「純ちゃんの応援歌」で身に染みてわかったので、あんまり入れ込んで見たくないというのもあります。

 

それにしても純ちゃん、長引くね~。ツイッターは雄太と再婚しろをちらほら見かけて面白い。私もそう思います。