あらすじ
喜劇王チャップリンが、捨てられた子供と放浪紳士との絆を描く笑いと感動の傑作。生活苦に悩んだ女性が、産んだばかりの子供を置き去りに。ひょんなことから赤ん坊を見つけた放浪紳士が男手ひとつで育て、一緒に暮らすようになる。時がたち、子供にガラスを割らせ、放浪紳士が修繕するというインチキ商売をしていたある日、大スターとなった母親が現れる…。サイレント作品に、チャップリン自らが作曲した音楽でつづるサウンド版。
BSプレミアムシネマ。100年前の映画が見られるって素敵だな。
女ーその罪は母になったこと
赤ん坊を抱いた女性が止まっていた自動車に赤ん坊を置いて立ち去る。その車に乗り込んだ男たちは赤ん坊の存在に気付き、道端に置いて去って行った。
道を歩いていたチャップリンが赤ん坊を見つけ、乳母車を押した女性や歩いていた男性に押し付けようとするが、いずれも失敗。赤ん坊に「この子をよろしくお願いします」という手紙を見つけ、自分の手で育てようとする。
母親は考え直して自動車があった場所に戻るが自動車がなくなっていた。自動車の持ち主のお屋敷を訪ねるが、自動車が盗まれたことを知り、失神した。
5年後、少年がガラスを石で割り、偶然通りかかったフリをしたチャップリンが修繕をするという仕事をしていた。子供の動きが早くて面白い。
一方、母親は女優としてスターになっていた。慈善事業として貧民街で偶然、少年に出会う。女優にもらったおもちゃで遊んでいた少年は、体の大きな悪ガキに取り上げられてケンカになる。少年は体は小さいが、結構強い。
しかし、悪ガキの兄がきて、チャップリンとケンカになる。そんな中、少年が熱を出したことを女優に教えられ、医者を呼ぶ。回復してきたものの、医者はチャップリンの子供でないことを少年が赤ん坊のときに身につけていた手紙を見つけて知り、通報。
児童養護施設の職員が少年を連れ去ろうとするが、チャップリンが追いかけ、少年を奪い返し、その晩は宿に泊まった。宿といっても病院の大部屋みたいにベッドが並んだだけの部屋。
誰もいなくなったチャップリンの部屋を少年の様子を見に訪れた女優は、医者から手紙を見せられて、少年が自分の子であることを知る。
宿の主人は新聞で少年が1000ドルの懸賞金をかけられていることを知り、寝ている子供を抱き上げて警察へ。翌朝、女優と再会する。
少年を探し疲れたチャップリンは家の前でうたた寝。夢で天使になり、飛んだり跳ねたり。警官に起こされ、車に乗せられ、女優宅へ。少年と女優が笑顔で迎え入れ、家の中に入って行った。(終)
やっぱり面白いな。1921年は大正10年。「澪つくし」のかをるさんは1910(明治43)年生まれ。
食事がごった煮みたいでモノクロのせいか余計不味そうに見えた。ゴミを2階の窓からそのまま外に捨てていたのも衝撃。昭和39年の東京オリンピックの頃の日本でもその辺にゴミを捨てたりしている映像を見たことがあったけど、アメリカもそうなんだ。貧民街の描写かもしれないけど。
終盤急に夢の話になるのは!?!? あのあと、チャップリンはどうなったんだろうか。いくばくかのお金を握らされ、追い出されるのか、家族みたいに暮らすのか。少年がかわいく、チャップリンといいコンビだった。