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【連続テレビ小説】澪つくし(111)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

防腐剤混入の件が一段落して、神山(牟田悌三)は東京から戻り、律子(桜田淳子)は東京で小浜(村田雄浩)と会っていた。入兆では、かをる(沢口靖子)が広告宣伝の大切さを訴える。宣伝会議で積極的に発言するかをるに、るい(加賀まりこ)は新米なんだから出しゃばるな、と釘を刺すが、久兵衛津川雅彦)は、わしの娘なんだから遠慮するな、と後押しする。東京では、銚子へ帰る律子に会いに来た小浜を、律子は冷たく突き放す。

 

防腐剤ナフトールの混入事件が一段落して「入兆」は息を吹き返した。警視庁へ直訴しにいった神山も帰ってきた。

 

茶の間でカステラを食べている久兵衛、るい、かをる。そこに来た神山が挨拶する。律子はしばらく東京に滞在したいと別行動になったが、機嫌のいい久兵衛は、律子はいつまでも子供と違う、殊勲甲のご褒美で大目に見ると咎めなかった。

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夜道、小浜と律子が歩いている。「今の世の中はデタラメだ。労働者や農民が結束して政治を変えさせる必要がある」と水橋に言われていたという小浜自身は「世の中の不合理を正すためには腐敗しきった政界や財界を押さえつけるだけの力を持っていなければならない」と考えるようになっていた。

 

それに対して律子は「危険な考え方だわ。軍隊が力を持てばどんどん戦争を拡大して国民の負担が重くなるだけだわ」と返した。

 

憲兵から高圧的に声をかけられるものの、小浜が隊付将校と分かると態度が変わり、この方角は通行止めになったので、有楽町方面にお回りください、と丁寧に答えた。

 

昭和7年5月15日 海軍青年将校らが首相官邸に乱入。犬養毅首相をピストルで射殺した。この五・一五事件により戦前の政党政治は事実上終止符を打たれた。

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首相官邸、警視庁、内府邸等を

壮漢隊伍を組み襲撃

 ピストル手りう弾を以て

   陸海軍制服の軍人等

 

かをるは「話し合えば分かる事でしょう?」と久兵衛やるいに話す。久兵衛はるいに髭を剃ってもらっていて、かをるが話すと久兵衛がいちいち反応して危なっかしい。

 

「暴力をふるうのは野蛮だと思います」というかをるに「惣吉かてやな高神村で暴動起こしたやないか」と久兵衛。そうだよねー。権力の頂点に立つ者は狙われやすいという久兵衛の結論。

 

そこにやってきた清次は、お祝いとお見舞いとお願いに来たと今日もペラペラよくしゃべる。見舞いは会った上でご相談の上…と調子がいい。「お前人が困っとる時は絶対顔出さんな」と言われちゃってるよ、確かに久々な感じ。

 

疑いが晴れたことへのお祝いを言い、お願いは、醤油に樽はつきもので大量生産するために樽づくりの一部を機械化するための資金が欲しい。

 

持ち逃げとナフトールの件で大赤字で今お金はないので、真鍋を紹介すると久兵衛は言った。シャイロックみたいなやつやけどな。シャイロック? 「ベニスの商人」知らないの? 日蓮上人なら知ってると言葉遊びが面白い。

シャイロックユダヤ人の金貸し

 

入兆の工場を見に来た久兵衛は、神山に機械化を提案した。精選機にかけた原料をベルトコンベアーで麹室へ運ぶ。将来は仕込み蔵や仕込み桶の間にコンベアーを張り巡らせてもいいと思っている。神山も同じことを考えていた。

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今は休止しているけど、ヒゲタ醤油ヤマサ醤油では工場見学もしてるんですね。

 

かをるは店で広告宣伝の大切さを訴える。あまり下品なの(吉原買い切り)もよくないし、山川やカギタのような遊覧旅行に招待、楽団を作って会社の歌を演奏するようなお金もかけられない。

 

英一郎は、盆暮れの挨拶に手ぬぐいやふろしきやタバコ入れをたくさん配るという提案をし、かをるも主婦向けに前掛けやお財布を配ったらいいと提案。小売店には大漁旗のような目立つ「入兆」の旗を立ててもらう。

「入兆」のモデルはヒゲタ醤油らしいです。でも「澪つくし」醤油を売り出しているのは入正醤油です。

 

るいはかをるに「熱心なのはいいけどあんまり出しゃばっちゃいけませんよ」と注意。番頭さんや頭に失礼だとるいは言うけど、その人たちをないがしろにしてるわけじゃないからいいじゃんねー! 

 

「だけど私醤油がかわいくてしかたがないの。醤油には命があるんですもの。ひとつまみの麹からこんなにすばらしい色や味や香りが出るんですもの」と醤油愛を語り、久兵衛を喜ばせる。今の世の中だと、女にはもったいないは言っちゃいけないんだろうけどさ。

 

英一郎が風呂から上がり、かをると入れ違いに部屋に入ってきたけど、久兵衛とるいが言い争いをしているのを見て、無言で立ち去るのが面白かった。

 

両国駅から銚子へ帰ろうとしている律子に小浜がホームから話しかけてきた。小浜は話したいことがたくさんあったみたいだけど、律子は命令されるのは嫌と汽車から降りるのは拒んだ。しかし読んでいた本を手渡し、汽車は出発した。

律子が読んでいたのは佐々木孝丸訳でした。

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佐々木さんが俳優だったことにまたびっくり。