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【ネタバレ】父にかかる電話

1985年9月17日 日本テレビ

 

あらすじ

一人娘を嫁がせた刑事・茂竹(鶴田浩二)は、間違い電話がもとで知り合った女(中井貴惠)に、父親のような愛情をおぼえた。そんな時、大手商社・三立商事の専務の孫息子が誘拐された。茂竹にはかつて三立商事の重役を殺人容疑で取り調べ、自殺に追い込んだ過去があった…。

 

茂竹刑事の娘が結婚した。同僚から飲みに誘われるも一人家に帰る。亡き妻に娘・恭子の結婚報告をする。

 

そのとき、「お父さん」と電話が来た。若い女性だが、間違い電話だった。

 

後日、泥棒が入った家に若い刑事と二人で出かけた。横浜の大きなお屋敷で赤いワンピースの派手な女性。夫はニューヨークで家政婦は昼間しかおらず、子供と二人だけで不安だと言うがバブリーな感じで偉そう。

 

その夜、以前間違い電話をかけてきた女性が電話をかけてきた。父の初七日で父の声が聞きたくなったという。高桑光枝と名乗り、59歳の父を突然事故で亡くしたのだと言い、時々こうして話をさせて欲しいと言ってきた。

 

翌日、恭子から電話がかかって来て、夕飯を一緒に食べ、話をしていたが、そこに恭子の夫が迎えに来て一緒に帰ってしまった。一人で晩酌の続きをする。

 

そこへ光枝からの電話。一度会って欲しいと言ってきた。昼、レストランで待ち合わせ。昨日、四十九日を終えたと言う光枝は元気そうに見えた。夜、茂竹が食事に誘う。

 

9年前に母を亡くした光枝、茂竹も8年前に妻を亡くしており、似たような境遇の二人は、ディナーをとりながら光枝が父の話をする。定年前に重役になれれば、定年退職しなくて済むと言っていた父はつい数ヶ月前に重役になれたのに、それから一月ほどで事故死してしまった。これからも相談に乗ってくださいと腕を組む光枝。なんか距離感が怖い。

 

以前、泥棒に入られたバブリーな村山家の子供・英介が誘拐された。誘拐犯から3000万用意しろという脅迫電話がかかってきた。誘拐犯からマリンタワー下の喫茶店に身代金を持ってこいと言ってきた。英介の祖父・吉岡はいくらでも金を出すと言った。

 

警察に光枝から電話が入り友達のアパートにピストルを持った強盗が入り、子供が人質になっているという。子供の特徴は英介に似ていて、茂竹はそちらに向かった。光枝は友達から小鳥の世話を頼まれて一日おきに来ていた。その時、急に男に突き飛ばされた。

 

身代金を持った村山梨江子は今度はタクシーで移動して駅へ。インフォメーションセンターから梨江子あてに呼び出し電話があってまた移動。

 

光枝の友達の部屋に突入した茂竹たちだが、声をかけるといきなり銃で撃ってきた。真っ暗な部屋で刑事も撃ち返し、部屋の明かりをつけると拳銃に撃たれて倒れていたのは子供だった! 名札を確認すると、やはり村山英介だった。

 

梨江子は橋の上からモーターボート目掛けて身代金入りのボストンバッグを投げ、モーターボートに乗っていた人物が網で拾って逃げた。光枝には犯人の特徴を聞き、その日は帰らせた。

 

実際に銃を撃ったのは後輩の西條だが、責任は全て負うと言ったため、マスコミから囲まれ責められる茂竹。署長や上司にも西條のことは伏せて欲しいと言った。

 

西條は誘拐事件のことを調べているうちに、村山梨江子は再婚で子供は連れ子であることが分かった。離婚した奥さんの旧姓は矢長冬子。冬子の父の自殺が原因で離婚。三全商事の重役で村山の上司だった矢長万紀夫という男だった。

 

2年前の昭和58年8月に起こったモデル嬢殺人事件の殺人容疑者だった。モデル嬢ってホテルで会うってことは、雑誌モデルじゃないな?!

 

矢長万紀夫もまた妻を亡くし、娘を嫁がせ、一人侘しい生活を送る男だった。しかし、矢長万紀夫の自殺で迷宮入りしてしまった。

 

矢長の同僚・吉岡から話を聞いた。吉岡は村山梨枝子の父で矢長万紀夫を自殺に追い込んで、村山の息子と冬子を離婚させ、すぐ吉岡の娘である梨江子と結婚させた。

 

矢長冬子=高桑光枝

 

父を自殺に追い込んだ吉岡と茂竹を恨んでの行動だった。離婚した時お腹に子供がいたけど、この世に出してあげられなかったと冬子は言ってたけど、流産したのか中絶したかは不明。

 

西條は上司にも自分が誤射したことを申し出、マスコミにもバレた。すぐマスコミに囲まれてるのは時代だねえ。西條は、後悔の念があまり見えない淡々としたやつで誘拐犯で冬子と繋がりそうな男を探していた。

 

冬子から助けを求める電話があり、罠でもいいと助けに行くと、下着姿の冬子が縛られていた。ロープをほどくと誰か助けて!とマンションの廊下に躍り出た。何者かに写真を撮られ、若い女性を襲う刑事のように仕立て上げられてしまった。

 

茂竹は度々病院に通っていて英介の様子を見ていた。吉岡や梨江子には責められるが、ここに西條は来ないんだよな。

 

父の墓参りをしている冬子のもとに茂竹が来て手を合わせた。万紀夫の自殺は会社の犠牲になったという冬子に自分に嘘をつくのが辛くなったという茂竹。結局モデルを殺したのは誰よ?! 

 

会社でニューヨーク支社のために女性を用意していて、その男が変態でトラブった。それとは別に一人暮らしで侘しい生活を送っていた万紀夫が度々高級コールガールを呼んでいた。で誰がどうした?!

 

モーターボートを操縦できる草間勇次という男を追う刑事たち。草間は冬子の部屋に入っていった。自首するという冬子をぶん殴る草間。ピストルを手に冬子を抱きかかえながら出てきた。

 

冬子が抵抗し、茂竹は肩を撃たれたものの助かった。そして草間は捕まり、冬子は自分のブラウスを引き裂いて茂竹の腕を縛って、「また電話してもいいですか?」と抱きついて泣いた。そして茂竹に連行されパトカーに乗った。(終)

 

茂竹刑事の娘は鶴田浩二さんの実の娘の小野さやかさんでした。歌舞伎俳優の尾上右近さんにそっくりなので親子かと思ったら、叔母と甥の関係。

 

西條刑事は田中裕子さんの弟の田中隆三さん。この頃は結構初々しい演技で子供を撃ってしまった苦悩は感じられなかった。矢長冬子は中井貴一さんのお姉さんの中井貴惠さん。草間勇次は美形だけど覚えられないな〜と思ったら↓これの主演の人か。この役も勇治。

peachredrum.hateblo.jp

モデル嬢の死体発見時はオールヌード。しかし、この事件のことがいまいち分かりにくいなあ。昭和一桁世代のモーレツ社員の足の引っ張り合いに敗れたのが万紀夫…なのか??

 

昨年12月に録画したのをやっと見た。録画をためちゃいかん。