TBS 1970年4月9日
あらすじ
九(いちぢく)保育園の園児杉本光夫君が行方不明になった。創立記念祝典から家に帰らないと言う。誘拐か、交通事故か、たまたま来ていた刑事の進矢(石坂浩二)も巻き込んで、保育園は大騒ぎになった。その騒ぎの最中に洞外次代(沢田雅美)の母きく(初井言栄)が、光の母の勝(山岡久乃)を訪ねて来た。
2024.6.6 BS12録画。
作:平岩弓枝
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四方光(よもひかる):水前寺清子
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四方勝(よもかつ):山岡久乃
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鶴田清子:奈良岡朋子
鶴田衛:有川博
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田中史代:長内美那子
正司良二:岡本信人
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杉本市子:黒田郷子
井上くみ子:青木みち子
山田咲子(保姆):豊田洋子
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堀江比奈子(ほりえひなこ):長山藍子
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洞外次代(どうがいつぎよ):沢田雅美
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洞外きく:初井言栄
洞外三千介:宇佐美豊
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警察学校生徒:服部妙子
玉井 碧
倉野章子
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九玉造(いちぢくたまぞう):伊志井寛
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九静香(いちぢくしづか):乙羽信子
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堀江香子(ほりえきょうこ):和泉雅子
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プロデューサー:石井ふく子
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演出:川俣公明←この方、いつも石井ふく子さんとセットだね。
1話では漢字に合わせた大きさのルビだったのが、見づらいと投書でもあったのか、漢字一字と同じサイズのルビになってました。でも、ルビじゃなくて緑一色の画面に白文字が見づらいのよ。もっと絵とか映像にしてほしい。
歌の前に先週の振り返りから。勝が光に警察官になることは反対だと言ったこと、杉本光夫くんが家に帰っていないことを良二が伝えに来たこと。
光夫くんは井上コウちゃんと一緒に帰ったという保母たち。誘拐かもしれないと心配する光。なんでも事件にしたがるんだなとあきれる進矢。
保母が井上コウの母を連れて来た。くみ子は、1時前後に杉本家に送り届け、光夫が裏口へ入っていくところを見届けて帰った。それ以上の責任は負えない、日曜日に登園させるのが悪いと怒り出す。
杉本光夫の母は美容院を経営しており、店が忙しく気付かなかった。
掃除をしながら「デカンショ〜」と歌う光。
こんな時に何歌ってんの!と勝が注意する。
九保育園を訪ねてきた洞外次代の母・きく。次代から光の父が警官で殉職したと聞き、お悔やみを言い、女が警察官になることはどう思うか勝に聞いた。
豆せん
せんべいを焼いている比奈子。あんな店の片隅で焼くの?
「はまかわ」もかなり小さい店なのに数人の職人がいたのに。
香子は比奈子にスーツを買ってあげると言うが、比奈子はそんな手には乗らないと買い物に出かけた。
きくと話をすると勝。これからの女性が仕事を持つことには大賛成だが、警察官は反対。次代を教育者にしたいと考えている。一生、主人に養われる何の能もない女は私一人でたくさんと自虐。女にふさわしい職業がいい。次代はスポーツ万能で父親が空手を教えた。勝もはっきり反対と伝えた。
和服の女性が光夫を九保育園に送り届けた。奈良岡朋子さん! 本郷の菊坂にいたという光夫はチンドン屋の後をついて歩いていた。
光は女性の名前と住所を教えて欲しいと言うと、名刺を勝に差し出した。警視庁捜査三課の鶴田清子。キヨコじゃなくスガコと読むのね。何でフリガナないのよ。鶴田警部補は光も父から聞いて知っており、清子も父を知っていた。光は勝を紹介。
スリ係のベテランと知り、きくも感心し、光も女らしい人だと憧れる。
ごちゃごちゃした商店街。若い男が比奈子の財布をスり、清子が捕まえた。和服なのに手錠持ってる!
警察学校の勉強をしている次代。弟がホットケーキを焼いて持ってきた。なぜパジャマ? 太ると女の子にブタ、ブタと言われるという弟にそんな奴ぶん殴ればいいとアドバイスする次代。先生には女の子を殴るなと言われ、女子には吊し上げに合う。近頃の女の子は姉さんみたいなのばっかりだと愚痴る。
弟の名前が三千介=みちすけか。全員にフリガナつけて。
次代の部屋に入ってきたきくは、こんなに遅くまで起きてと注意する。次代は子供の部屋でもプライバシーだから声をかけるように言う。寝る前だからパジャマなのね。沢田雅美さんが弟のいる役って珍しい。
目覚まし時計が鳴らなくて寝坊してしまった光。夜中の3時まで起きていて、今日は卒業試験。腹の足しにとカステラを渡した園長は駅で牛乳を買いなさいと言う。
園長は日課の散歩へ。1日1万歩。昨日は6000歩だったから今日は14000歩ですよと静香が万歩計を渡す。へ〜、この時代から1日1万歩とかあったんだ。
「行ってきます」と光が声をかけても炊事場で背を向けたままの勝。光の呼びかけを無視し続けたが、勝は背を向け泣いていた。
進矢が光のことを心配して勝に声をかけた。進矢は光への好意を隠さない。静香は光に早く結婚させたらいいと勝に言う。女が行き遅れるとろくなことない。私みたいにろくでもない残り物に食いついたと自虐する静香。まあ、確かに年の差ありそうだもんねえ。実年齢は20以上違う。
結婚させるか、巡査にさせるか、どっちにしても手の届かないところに行ってしまうと寂しそうな勝。
豆せんの掃除をしている比奈子。通りかかった良二が手伝う。保父の資格を取るため、女子大の通信教育を受けていて、夏休みはスクーリングを受けに行く。女の子にモテていいじゃない。分からないところは女の子に見せてもらえばいいと良二に失礼なことばかり言う比奈子。
清子の弟の衛(まもる)が訪ねてきた。衛もまた上野署の刑事。清子は休みの日なのに手錠持ってたの? 衛は整った顔の人だなあ。まだ豆せんをうろつく良二。香子目当てで出かけたと知るとすぐ出て行った。
卒業試験を終え、仲間たちと語る。仲間は合格したら時計を買ってもらう、レストランに行くなど嬉しそうに語るが、反対されている光は何も言えない。
園長は史代を呼び出して、昨日のような間違いは起こさないようにと反省会。疲れていたのか立ちくらみを起こす史代。
炊事場
元気のない勝を励ます静香。女親は感情が先に立つから主人が生きていてくれたらと言うがそうかね? 勝は女学生時代は鬼のお勝とあだ名されたなぎなたの名手。若い身空にモンペを履いて…と戦争中の思い出話。哀れで虚しかったが充実していた。
同世代の男の人がいないから静香の夫はかなりの年上なのか。
勝は親兄弟を空襲で亡くした。勝自身は動員されていなければ死んでいた。戦争ってのは頭に来ると言う静香に焼け死んじまったほうが幸せかもねと漏らす勝。生きてればこそと静香は言うが、勝は幸せはほんのちょっぴりで辛いことが長々続くのねと涙を流す。
親の言いなりにならないのが親不孝ではないと次代に言う光。
豆せん
回覧板を届けにきたのは大鹿次代さんじゃないの? ノンクレジットだ。比奈子の死んだ父の姉夫婦が訪ねてきた。万博の話してる。「あしたからの恋」でも万博見物行ってたもんね。この老夫婦もノンクレジット。
突然、史代が倒れた。(つづく)
やっぱり面白いよ、このドラマ。でも来週はナイター野球でないんだよな。