徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】 あしたからの恋 #7

TBS 1970年6月2日

 

あらすじ

福松(進藤英太郎)と常子(山岡久乃)が予定より早く帰ってきた。店に並んだ豆大福を見て、修一(林隆三)が来ていたと知った常子は、修一に礼を言う。一方、患者を死なせてしまい落ち込む直也(大出俊)に修一は……。

2023.11.24 BS松竹東急録画。

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谷口福松:進藤英太郎…和菓子屋「菊久月(きくづき)」主人。

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谷口和枝:尾崎奈々…福松の長女。21歳。(字幕黄色)

野口勉:あおい輝彦…直也の弟。

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野口直也:大出俊…和枝にお見合いを断られた鈴木桂一の友人。内科医。(字幕緑)

井沢正三:小坂一也…「菊久月」の職人。30歳。

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谷口桃子岡崎友紀…福松の次女。高校を卒業し浪人。

谷口修一:林隆三…福松の長男。26歳。(字幕水色)

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石井キク:市川寿美礼…野口家に25年、住み込みの家政婦。

野口正弘:野々村潔…直也と勉の父。

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鈴木久子:三戸部スエ…鈴木の母。

鈴木桂一:甲田健右…直也の竹馬の友。

青木美子:佐藤耀子…青木スタジオの娘。

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谷口常子:山岡久乃…福松の妻。

 

牛乳屋が谷口家と中川家へ牛乳を配達しているところに正三が出勤。まだ6時なのに修一がすでにいることに驚く。福松たちが帰ってくるので気ままに手伝えるのも今日一日。夕方は早く終わりにして知らん顔してようと思っていた。

 

正三は福松が帰ってくるのは今夜の10時半だから、そう焦らなくても大丈夫だと言うが、ガミガミやられるのが苦手で、こっちもカッとなってしまうと修一が答えた。

 

正三「かまうことないからデーンと居直っちゃったらどう? 奥さんだって安心するよ」

修一「親父とケンカしながら正ちゃんと3人で一日中、菓子を作ってるってのもパッとしないぜ」

正三「まったくあんたも頑固だからな」

 

修一「ああ、この間、試しに焼いた菓子だけど和枝たちには評判良かったな」

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正三「桃ちゃんやアヤちゃんはパクパク食べてたよね」

修一「クルミあんってのは若いヤツには受けんだ」

正三「旦那の留守に店へ出してみたらどうだろう」

修一「うん、俺もちょっとそんな欲が出たけどやめとくよ。いくらなんでも悪(わり)いや」

正三「本気で考えてみたほうがいいと思うがな」

修一「いつかは親父と正面から堂々とぶつかってやるさ。この店を親父一代で潰しちゃうのはたまんないや」

 

和枝が起きてきた。桃子は8時に起床予定。和枝はこのところ不眠症だと言う。

 

正三はこの間の箱根行きからだと言い、修一は直也と顔を合わせるとカッカする和枝の気持ちが分からない。和枝のいないところで正三と修一が和枝たちのことを言う。

 

正三「野口さんも悪いよ。鈴木なんて男のことで和枝さんを引っ張り出すんだから」

修一「友達ってのはそういうもんさ。女には分かんねえんだよ」

正三「まったくね。惚れられて素直に喜ぶような女ってのはめったにいなくなったね」

 

歯磨きをしようと歯ブラシを持っている和枝はイライラ。惚れられてって、女性のほうにも選ぶ権利があってもいいでしょう。あんな小さなスペースに洗面所があるのね。

 

和枝「正三さん。朝っぱらから変な話しないでよ。気分が悪くなるわ」

 

作業場で肩をすくめる正三。

 

野口家

直也が部屋のカーテンを開ける。シャツにネクタイを首にかけ、勉を起こしている。やっぱり2人部屋? 勉の大学は10時から。

 

直也「同じ年でもやっぱりあの人はしっかりしてるな」

勉「誰さ、あの人って」

直也「いいじゃないか、誰だって」

勉「あっ、彼女だな。菓子屋の」

直也「ああ、そうだよ」

勉「なんだ、さんざん毒づいてたくせに」

直也「恋人としては落第でも人間としては悪くないよ。その点は認めなきゃ」←勝手に落第にするな。

勉「そんなに素直に認めちゃっていいのかね。女の風上にも置けないなんてすごいこと言ってたくせに」

直也「よくよく考えてみると、それほど悪くはないってことだ」

勉「ふ~ん」

 

病院から電話があり、直也が部屋を出ると、入れ違いにキクが入ってきて起こす。「もう、いつまでも寝てると豚みたいになっちゃうから」

勉「うるさいよ」と起きない。

キク「情けないったらありゃしない。朝っぱらからどなられて田舎へ帰って楽がしたいわ」と部屋を出ていった。

 

勉はようやく起き上がり、こっちはラーメン屋の出前持ちでキクさんなんか1000万円も持ってるのに情けないと枕を抱きしめる。

 

直也の担当する75歳の患者の調子が悪い。

キク「そりゃまあ、長生きのほうだわ。もういいわよ」

直也「よかないよ。じゃいってきます」

 

キクが配膳もしてるのにご飯はいいと出勤していく直也。

キク「七十五の人、なんの病気なんです? 七十五なら多少はみんなボケるわね」

直也「キクさんも頭できるだけ使うほうがいいよ。気楽になりすぎるとボケが早く来るぞ」

キク「いってらっしゃい。たまにはボケてみたいわよ、ほんとに」

 

勉がようやく部屋から出てきた。

キク「あ~あ、おかげさまでとてもボケるほど気楽になんかなれそうもないわ」

 

市川寿美礼さんがこのわずか2年後に44歳で亡くなってると知ると切ない会話。

 

茶の間

キク「直也さんの仕事も時間なしで大変ですね」

正弘「医者は命を預かるんだからしかたないだろう」

キク「真面目すぎるんですよ。今の若い人はみんな適当にやってるのに」

正弘「医者に適当にやられたんじゃたまらんよ」

 

キク「あれじゃデートの時間もありゃしない」

正弘「日曜日にひどく怒って帰ってきたそうじゃないか」

キク「ええ、ええ、もうプンプンでしたよ。何しろ箱根まで自動車を運転していって帰りに娘さんに蹴飛ばされたんですからね」

正弘「ほう、例のお菓子屋のか?」

キク「ええ。和服のよく似合うちょっといい娘さんですよ。ハキハキした」

正弘「蹴っ飛ばすとは勇ましいな」

キク「ほんとにね。私もたまには勉さんぐらい蹴っ飛ばしてやって…」

 

勉「何を言ってんだ。しょっちゅう暴力振るってるくせに」

キク「冗談じゃありませんよ。こんな優しいばあやが東京じゅう探していますか」

勉「チェッ。あれで優しいんだってさ」

正弘「優しいほうだぞ、キクさんなんか。この前の写真だってよく撮れてたろ」

勉「ああいう見合い写真にだまされて一生苦労する男もいるんだろうね」

 

キク「旦那様。この前の写真、あれっきりですか?」

正弘「あっ、それとなく会社でも心がけちゃいるんだがね」

勉「おばちゃんの縁談なんかそうそうないよ」

キク「お菓子屋さんにも預けてきたんだけど、あそこも今、旦那も奥さんも留守だから」

勉「まあ、1つでも話がありゃお慰みだね」

勉の太ももをつねるキク。

 

久月

大工さんのお茶請けを買いに来た女性。セリフがあるのにクレジットなし。

 

そこへ久子来店。「ごめんくださいまし」

和枝「いらっしゃいませ」

久子「この近くまで参りましたもので」

和枝「はあ」

 

不穏な空気を感じた女性は豆大福ときんつばを4つずつ選んだ。

 

久子「あら、きんつばなんてお珍しいですわね」

和枝「はあ」

久子「今日、お父様は?」

和枝「父も母も留守しておりまして」

久子「この間、わざわざ箱根までいっていただいて、ちょっとご挨拶に」

 

和枝は最初の女性客にお菓子を包んで渡し、女性は帰っていった。

 

和枝「鈴木さんご無事で何よりでしたわ」

久子「もうケロッとして勤めておりますのよ。上役の方からいい縁談も2~3ございますし」

 

奥から桃子が和枝に電話だと出てきた。

 

久子「まあまあ、いいお妹さんですこと。目のパッチリした」

 

電話は鈴木からだった。

桃子「またデートの申し込みじゃない?」

和枝「桃ちゃん…」

桃子「しつこいんだから」

久子「お電話、あたくしが出ます」とズカズカ上がり込む。

 

和枝は桃子にこっそり鈴木の母だと教えた。

 

久子「もしもし」

鈴木「あっ、和枝さん? この間はどうもどうも」

久子「調子のいいことを言うもんじゃありませんよ」

鈴木「調子がいいだなんて。とにかく君が心配してくれたと思うとうれしくてね。直也のヤツはへそ曲げてたけども僕は幸せだな」

久子「バカですよ、お前は」

鈴木「お前? 和枝さん、君どうかしたの? 声が変だよ。いやにばばあくさいよ」←バカじゃなくお前に反応するの?

久子「親に向かってばばあとはなんです、失礼な」ガチャ切り。

鈴木「親に向かって? なんだ、和枝さんのおふくろさんが出てたのか」

 

久子「失礼いたしました」

和枝「いいえ」

久子「ごやっかいをおかけしたおわびのしるしに」と箱を渡した。

和枝「そんな…あたくし別に気にしておりませんから」

久子「あたくしの気が済みません。息子のことはどうぞ諦めてくださいましね」

和枝「諦める? 鈴木さんをですか」

久子「仕事が仕事でございますから嫁も将来のことを考えて決めたいと思っております」

和枝「お母様。あたくし鈴木さんと結婚したいなんて思ったこと一度もないんです」

久子「ありがとうございます。ウソでもそう言っていただくと助かりますわ」

和枝「ウソ? ウソじゃありません」

久子「とにかく親というのはいつでも憎まれ役で…ほんとにまあごきょうだいそろっておきれいで。お楽しみですわね。おついでにこのきんつばを7つほど」

和枝「売り切れでございます」

久子「まあ」

 

親子そろって話が通じない。和枝もはっきり言い返してるからよい。

 

作業場

和枝「兄さん、聞いてよ」

修一「聞いてるよ。耳がガンガンするぞ」

和枝「こんなものどうしよう。郵便で送り返してやるわ」

 

正三は開けてみたらと言うが、見たら返せなくなる、ありがたがってもらったって思われたら頭にきちゃうと和枝は怒る。修一は捨てちまえばいい、あんなばあさんのことでいちいちカッカすんなとなだめる。

 

桃子は野口さんに電話しろと言うが、修一は野口さんにまでガミガミ言うことはないと言う。和枝はイライラが収まらない。

 

桃子「嫌みなおばさんね」と久子の語り口をまねる。「まあごきょうだいそろっておきれいで。お楽しみでございますわね」

 

正三はバカに褒めちゃってと言うが、桃子はおきれいはほんとだけど言い方が気に入らないと久子の持ってきた箱を気にする。

 

桃子が予備校をサボったと知った修一は大学受験なんかやめちまえと言う。しかし、桃子は経営学を勉強する予定らしい。

 

正三「桃ちゃんも大学行ったら造反とかなんとか小難しいこと言いだすんだろうね」

修一「やられんのは親父に決まってるよ。体制側だとか言われちゃってさ。ハハッ、かわいそうに」

正三「ナンセンス!」

修一「正ちゃん」

正三「やな世の中になったね」

 

店に出ていた桃子が戻ってきて、親父様が帰ってきたと知らせた。修一は慌てて隠れる。スーツ姿の福松と和服の常子が帰宅。福松はすぐに陳列台のきんつばと豆大福に目をやる。「正三のヤツ、変なもの作りやがって」

和枝「よ…よく売れんのよ、それが」

福松「こういうものはうっかりするとお店の格を落とすぞ」

和枝「食べてごらんなさいよ、おいしいんだから」

 

裏口から飛び出した修一は常子と鉢合わせ。ないしょだよと白衣を脱いで渡す修一。

 

まだ店で菓子を見ている福松。「練り切りはまあまあだ」

桃子は和枝にもういいわよと声をかけた。福松は親が少しばかり早く帰ってきたからって慌てることはないんですよと家の中へ。

 

作業場

羊羹を流し込んでいた正三。どら焼きも作っていることを指摘する福松。

正三「一つことばっかりじゃ飽きちゃって」

福松「そういうムラな気持ちでいい菓子は作れないよ」

 

正三「そうそう、旦那、おかえりなさい」

福松「おい、黙ってろよ。勘が狂う。こっちもすっかり予定が狂っちゃった。こりゃ砂糖が少ないぞ、どうした?」

正三「同じですよ。1升に65パーセント入れたんだから」

福松「いや、これは60パーセントだな」

正三「旦那、万博で舌がおかしくなっちゃったんじゃないんですか」

福松「バカ言いなさい。まあ、どら焼きの中身ならなんとかなるが。うん…いや、こりゃいい」←白い塊、なんだろう?

正三「大丈夫ですよ。旦那がいなくたって菊久月は味を落とすようなことはないんだから」

 

福松「味はともかくもきんつばに豆大福ってのはどういう了見だ?」と聞かれて言葉に詰まる正三。なおも追及されると、「どんな菓子だって作り方によって上品にも下品にもなるんだし、お客も喜んでましたよ」と返した。

 

福松「留守にコソコソ作る精神が気に入らないね。作りたきゃ俺がいるときにはっきり言ったらいいんだよ」

正三「言いますよ。これからはジャンジャン言ってやるんだ」

福松「なにも無理して言わなくたっていいさ」スーツ姿のまま作業場をウロウロしている。「しかし、お前一人で…」

正三「その気になりゃできるんですよ」

 

着替えた常子がお茶あがったら?と奥から出てきた。福松は久子が持ってきた箱を見ている。正三は万博の話をあとで聞かせてくださいと言う。

 

茶の間

桃子は修一に電話。「あっ、兄さん? 親父さんがね、あの…」常子にポンポンと肩を叩かれ「お父さんとお母さんが帰ってきたわ。暇を見てこっちへ来てくださいって」

 

福松は「昼間っから店を閉めて来られますか」と箱を開けていた。中身はハンカチ。電話を切った桃子は「ダメよ、お父さん」と困り顔。常子はハンカチと一緒に小さなハサミが入っているのを見つけた。

 

桃子「まったく嫌みなお母さんね」

常子「えっ?」

桃子「鈴木さんのお母さんが持ってきたのよ。ハンカチとハサミなんて別れてくれ、切れてくれって、まあ、そういうことね」

福松「バカバカしい。和枝はあんな男とは初めから縁はなかったんだ。今更、別れるの切れるのと何を言ってんだ。そんなもの捨てっちまえ」

 

しかし、常子は捨てたって先方に分かるわけじゃなし、きれいだからともらっておくと言う。

 

お茶が入ったと正三を呼ぶ常子。和枝も茶の間に入ってきて、箱を開けたことに驚く。和枝は全然関心がないのでご勝手にと言い、常子も気にするだけバカらしいとサバサバ。

 

姉さんはカッとするくせにすぐ冷めると桃子に指摘されると、常子はお父さん似だと言い、福松はお母さん似だと言う。福松は常子に帰ろう帰ろうと言われて帰ってきたというが、常子はお父さんが可愛そうで見ていられなかったと話す。

 

50人の団体で48人が揃った中、福松は荒物屋のおじいさんと2人で迷子になった。おじいさんが迷子ワッペンをつけていたからよかった。

 

迷子ワッペン?と調べると、オークションやらなにやら色々出てくる。

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常子「番号言ってテレビ電話で対面したときホッとしちゃった」

正三「旦那、じいさんが一緒で助かったね」

福松「フン、じいさんに好かれちゃってこっちは大迷惑だ」と桃子に肩を揉むように言う。

 

常子「建物が高いでしょう。お父さん、口あんぐり開けて上ばっかり見てるもんだから」

福松「口なんか開いてませんよ」

桃子「まったく世話が焼けるわね」

 

どさん子の奥

修一「まったく世話が焼けるよ」と汚れたお見合い写真をテーブルに投げ出す。そこへ常子が夕ご飯一緒に食べようと思ってと顔を出した。修一はこれから出かけて常子の写真をもらってくると言う。いつまでも隠しておけることじゃないから向こうへ電話して喫茶店で会うことにした。

 

万博見物も文句の言いどおしだった福松。仕事場にいるときが一番幸せみたいねと常子は修一に言う。

 

修一「仕事一点張りじゃ母さん、かなわないや」

常子「お前たちが思ってるほどじゃあないけどね。夫婦なんだね、こういうところが」

修一「案外母さんのんきだからな」

常子「そうなの。バカだか利口だか分かんないって言われたことあるもの」

修一「自分じゃ利口だと思ってるくせに」

常子「そう思わなきゃつまんないもの」

 

修一はあしたからまた店開けるし、その前に気の重いことは片づけとこうと思ってと話すと、常子はずっとラーメン屋を休んでいたんだと気付く。

修一「そのつもりだったんだろ。親父を万博に連れ出してさ」

常子「うん」

修一「楽しめましたよ、久しぶりに」

常子「お前の作ったきんつばおいしかったわよ」

 

あ、この前は店の扉の電話番号が丸見えだったけど、さすがに全部隠してある。今みたいに一時停止もできないのにメモって電話した暇人がいたのか?

 

茶店

美子が先に席についていた。美子は常子の写真を渡し、修一は見合い写真を返した。

美子「これではお母様が私に遠慮なさったわけね」

修一「申し訳ないと思ってます」

 

美子に聞かれた修一は店を手伝っていた女が辞めるときちょっともめてゴチャゴチャしてるところへおふくろがあなたの写真を持ってきたと正直に話した。

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写真屋へ焼き増しを頼みに行った常子が美子の顔を見て逃げ帰ったと言う修一だったが、美子はちゃんとお写真撮ってくださいましたわとフォロー。

 

修一は新しい写真をいただけますかとお願いし、美子は承諾。仲に立ってるご隠居さんに返せなくて困っていたと笑顔になる修一。

 

しかし、美子は正式にお見合いすることを条件としてあげた。焼き増しを頼めば、美子の両親にバレると言う修一だったが、美子は焼き増しも自分でできると話した。ほー、すごい。

 

見合いした後は交際する。結婚する気がないと言う修一に「かまいませんのよ。自然の成り行きに任せちゃいましょうよ」と笑顔の美子に修一はタジタジ。実際会ってみたら修一がカッコいいからってことかな。

 

久月前をウロウロしていた直也は修一に声をかけられた。彼女とはもう会わないことになっていると言う直也に俺の店へ来ませんか?と修一が誘った。

 

どさん子

カウンターでビールを飲む修一と直也。直也は受け持ちの患者を亡くし、落ち込んでいた。「かなり死というものには慣れてるつもりでもダメなんだな。ハッ…寂しくて、まっすぐうちへ帰れやしない」

 

それだけ誠実なんだと慰める修一は時々、親父が死んだあとのことを考えると話す。それにしても見合いがめんどくせえとこぼす。近頃の女ときたらずうずうしい。和枝も小さいときからケンカすると男の子を投げ飛ばしていた。ちょっと引いてる直也。

 

久月、閉店。常子は修一の帰りが遅いことを心配する。常子の美子評は和枝みたいに勝ち気な人。でも見た目はほわほわ系だけどね。勉から和枝に直也がこちらにいないかと電話があった。

 

茶の間では福松が電話応対していた。今日大阪から戻ったばかりでまだ写真を見ていない。福松はキクが写真を置いていったことを知らないので、何を言われているか事情が分からない。「どんな男か見せていただきます」と電話を切った。

 

キク「冗談じゃないわよ。どんな男か見せてもらいますだって。やな親父」

 

白黒のお見合い写真。下には「石井キク」と手書きの記名。

常子「まあ、ほんとによく撮れて」

福松「ヘン、バカバカしくて見る気にもなれん。いい年をしてこんなでっかい写真を撮る女は、お前さんだけかと思ったら」

常子「石井キク。ちょっといい名前ね」

福松「菊の花のほうで泣くよ」

常子「私のはどうなってんのかしら。この人よりはよく撮れてると思うわ、ねえ?」

福松「今更気にすることはないだろ。四十過ぎたら写ってりゃいいんです」←面白い。

常子「意地悪ね。お父さんには見せてあげませんよ」

福松「見たかありませんよ」

常子「気になるくせに」

 

直也を気にする桃子。「憎さも憎し懐かししっていうじゃない」

和枝「それは碁敵よ。私と野口さんなんて懐かししなんてもんじゃないんだから」

 

碁敵は 憎さも にくし なつかしさ という川柳があるのね。

 

そんな話をしていると店の戸をたたく者がいた。修一が酔っ払ってきたのだと戸を開けるとゴム製の気持ち悪い顔のお面?をかぶった修一と直也が笑っていた。桃子は和枝が失神したと言うと、直也は慌てて脈を取りに近づき、和枝が思い切りビンタした。(つづく)

 

四十過ぎは写ってりゃいいって笑っちゃったよ。今のドラマってあまり見ないんだけど、原作漫画を最初のほうだけ読んでいて気になっていた「ゆりあ先生の赤い糸」だけは何となく追っている。

ゆりあと優弥の年の差ってキクと正三よりもあるんだよね。そういうの想像したら面白くって。