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【ネタバレ】十九歳 🈡(3)「卒業!親不孝終ってみると丸裸」

NHK 1989.1.28 

 

あらすじ

高3の夏休み、実家暮らしに辟易し早々に寮に戻った村上大介織田裕二)。国広恵子(長谷川真弓)の前の学校での悪い噂を寮生から聞き激高、暴力をふるってしまう。事態を重く見た教師の大野(橋爪功)が、寮を厳しく管理する。そのいらだちを大介はバイクにぶつけ…大介は転倒事故を引き起こしてしまい、バイクは炎上、競争相手を負傷させてしまう。香月(三浦友和)と校長たちは、大介が卒業できるようある課題を出す…。

2023.11.17 BSプレミアム録画。

peachredrum.hateblo.jp

夏休みに1週間も実家にいないで急に帰ると言う大介。ベタベタ暑苦しいのが分かんねえのかよ、と呟く。

 

電車でうたた寝していた大介が目を開けると、目の前に恵子がいた。恵子は就職も進学も決めなくてはならずやることがいっぱいあったと笑う。

 

大介はバイク屋に寄り、お土産のウイスキーを渡してから寮に戻った。寮に帰るなり後輩たちから恵子と一緒だったことを指摘され、恵子は前の学校では男を引っかけまくって相当のワルだと聞かされ、編入生が編入生の噂を流すな!と後輩を殴りつけた。止めに入った勝も殴り、香月も止めに入る。

 

殴られた後輩は歯が折れて口から血を流し、大野先生、橋本先生も呼んで事情を聞こうとするが、誰も口を割らず、相談の上、もうすぐ妻が退院する香月を家に帰し、大野と橋本が寮に入ることになった。ますます締め付けが酷くなる。

 

後輩を巻き込んで寮を抜け出した大介はモトクロスの練習に出かけ、バイクから落ち、バイクだけが走り、他の人を巻き込んで止まり、バイクは大破した。多田はムシャクシャの発散のためにバイクに乗るなと怒り、バイク屋出禁を命じた。

 

大野はバーに度々通っており、ママにセクハラしていた。寮生の1人がその様子を写真に撮り、寮のコピー機で大量のビラを作ったが、コピー機に1枚ビラが残っていて香月が怒る。大野先生にも家族がいるとなぜ気付けない。ビラをばら撒けば大野先生は立場を失う。家族の被害はどうなる? 教師だって人間で勤務が終わって酒を飲んでどこが悪い。

 

香月先生の言うことも分かるんだけど、バーのママにとっては迷惑客で生徒たちのやることもそんなに悪いことかあ!?とか思ってしまう。

 

顔を見たこともない家族の平和を踏み潰す権利は、お前たちのどこにもないんだ!は正論なんだけどね。セクハラじゃなくて単に飲みに行って酔っ払ってるくらいならね。

 

結局、ビラの在り場所を聞かないという条件で寮生の1人がビラを持ってきて回収された。

 

新学期、大介はビラは退学防止のお守りだったと言い、いざとなったら公表するつもりでいたと言う。しかし、決め手はもう一つあるとノートの間に挟んだカセットテープを後輩に見せた。

 

学校に着いた大介は挨拶してきた恵子にお前は就職なんだから俺に近付くなと言っていると、大野から停学中なのに学校に来るなと怒鳴られた。停学理由を聞きにきたとシレッとしている。

 

その時、学校のスピーカーから大野がバーのママにしていた愚痴、セクハラ音声が流れた。大野は焦って放送室へ。学校は騒然とする。大介は小さくニヤリとし、大介を見ていた恵子は「ひきょうやね。汚すぎる!」と罵って教室を出て行った。香月も怒りで震えながら、大介を投げ飛ばした。

 

大野の元に先生や生徒たちが謝り、大介は一人教室にいた。

 

寮の部屋に戻ると、時実悟からビールを差し出された大介は19歳の誕生日だった。悟は大野の退職は高校時代最高の思い出だとし、自身の左手首のリストカットの痕を見せた。前の学校でも先生に立ち向かったが誰もついてくる者がおらず絶望していたと言う。正義感の強い優等生タイプなのね。

 

恵子は大学に合格。

 

市造は高校に呼び出され、大介が原級留置、卒業不認定つまり留年だと言い渡された。3月5日の卒業式には出席できない。成績も足りているし、出席日数も足りてる。しかし、本校の卒業生として認められない。大介が悪いよ! 全面的に!

 

大介は寮に帰っても荒れまくり。市造は大学だけは行ってくれとかみ合ってない。そもそも大介は大学受験もしてない。大介は市造はいつも工業高校も卒業してると言っていたが中退であることを指摘し、大学に行って欲しいなら工場畳んで金を積め!と怒鳴って部屋を出た。香月から恵子から預かったという手紙を持って河原へ。

 

恵子は派手な化粧をして現れ、大介に怒りをぶつける。あんなに周りの人に心配してもらって、うちの父親はオフィスラブで母親はアル中。市造みたいな父親なら私が欲しかったと関西弁でまくし立てた。

 

寮に戻った大介は香月から本気で高校生活に取り組むなら3月31日に卒業させてやる、大学の補欠試験も受けられると話した。

 

いつもの河原で思い悩む大介は岩場に捨てられたボロボロのモトクロスバイクを持ってバイク屋へ。お前次第で直せると多田は言う。

 

卒業式に出席せず、バイク屋にいた大介。寮は謝恩会で盛り上がっていた。お、香月先生が踊っている。悟も3年生だったのね。恵子とも握手を交わす。

 

翌日、大介は香月に欠席を願い出た。市造の様子がおかしいと母から連絡があったせいだった。奈津から大介に兄がいたことを聞かされた。市造は能登の中学を出て川崎の鉄工所で働き、まだ25歳。独立したばかりで借金もあり、奈津は市造には内緒で病院に行き始末した。えー!? 

 

それを知った市造は自分の食事を減らしても産んで欲しかったと泣いた。これは奈津が勝手すぎるだろ〜。大介は奈津が40過ぎてようやくできた子供だった。奈津は大介が工場を売れと言ったことを責めた。当てつけで大学に行かないと言うのなら情けないと通帳を差し出した。500万円の入った通帳でどこへでも行きなさい、私はどこまでも父さんについていくとキッパリ言う。

 

工場で働く市造の様子を見ていた大介。

 

3月31日、校長室で先生と両親の前で卒業証書を受け取った大介。式が終わり、結局、大学受験はしないで、これからバイク屋で働くと話した。

 

多田にもやりたいことが見つかったと言う。一度は砂漠を走りたい。

 

バイク屋に香月が来て夏休みに一ノ瀬高校でバイク講習をすることになったと言った。俺の時は間に合わなかったと悪態をつく大介だったが笑顔になっていた。(終)

 

香月友雄:三浦友和…一ノ瀬高校の教師。元暴走族。(字幕水色)

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村上大介織田裕二…3年生で高校中退し、一ノ瀬高校に編入。(字幕黄色)

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村上市造:佐藤慶…大介の父。町工場を経営している。

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村上奈津:吉村実子…大介の母。

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一ノ瀬高校の教師たち

大野:橋爪功…ちょっと厳しい。

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川口:マッハ文朱…唯一の女子寮生、国広恵子と暮らしている。

藤井:前田昌明

久野:鶴田忍

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三枝:三木弘子…青葉寮の寮母。

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橋本:遠藤憲一…教師。

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柾木:梨本謙次郎…バイク屋の店員。

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香月加代:千野弘美…香月の妻。入院中。

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バーのママ:風祭ゆき

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東京都五日市町のみなさん

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国広恵子:長谷川真弓

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学生

悟:片桐順一郎

英二:六浦誠

敏夫:中村俊昭

勝:近藤秀樹

光男:斉藤高広

康一郎:古本新之輔

幸雄:山崎聡弘

広志:渡辺博貴

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看護婦:中澤敦子

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工員

五味善徳

森田和幸

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浅賀ライディングチーム

浅賀レーシング・チーム

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資料提供:若林繁太

バイク指導:浅賀敏則

モトクロス指導:浅野政幸

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多田:西郷輝彦バイク屋の店主。(字幕緑)

 

大介、頭はいいんだからさ〜、もっと色々上手くやれただろうと思うんだけどね。それが青春というやつなんだろうかねえ。