TBS 1979年8月2日
あらすじ
舞台はわんこそば屋の“伊和田”。 亡き夫の法要の日から始まる。 母にすればこの日に跡継ぎを決めてしまおうと長男の遺産相続と3人の娘たちの遺産放棄を提案する。 だが、長男の嫁はお店の跡継ぎを拒否する…
2023.8.16 BS11(イレブン)録画。
主な登場人物
伊和田(いわた)家
わか(京塚昌子)…わんこそば屋「伊和田」の女主人。
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亜紀(長山藍子)…長男の嫁。「伊和田」の若女将。息子が2人いる。
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高子/こうこ(結城美栄子)…長女。元・レコード会社のプロデューサー。28歳。
周子/しゅうこ(中田喜子)…次女。元・男子高の教師。25歳。
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小玉栄二(佐藤英夫)…郁の夫。定年退職後、おもちゃ屋を開く。
小玉郁(乙羽信子)…わかの姉。
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従業員
古出長子/ちょうこ(泉ピン子)…29歳。国夫と結婚する。
三浦太平/たへい(岡本信人)
中田国夫(尾藤イサオ)…長子と結婚する。
松島時枝(茅島成美)
泊三生/みつお(金子扇太呂)…「心」では「一村」の従業員・太郎。
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時枝の息子・松島哲也(吉田紀人)…「心」のター坊。
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森村初子(園佳也子)…スナック葵のママ。亜紀や健の親代わり。
三上健(田嶋真吾)…亜紀の弟。スナック葵で働いている。
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藤原市郎(中村勘九郎)…朋子の恋人。来春大学卒業予定。
藤原菊乃(風見章子)…市郎の母。
藤原笑子(里見奈保)…市郎の妹。
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田代静子(東海林典子)…朋子の友人。
茶の間
わかや子供たち、ハワイからの帰国組が集まる。
2階の福太郎たちの部屋は、わかが内装を変えていた。本当にお金のある家だ。周子の部屋はすっかりものがなくなっていて順と洋の部屋にする予定。
高子はいつまでも居候するつもりでいる。
茶の間
わかに朋子ももう少し居候させてほしいと言う。獣医学校を卒業するつもりでいる。わかは果樹園に嫁ぐのに獣医の資格は必要ないかもしれないけど、いつ必要になるか分からないからと通学を許す。辞める手続きしてなかった?
ダイニング
亜紀はもう台所仕事をしていた。わかは疲れが取れるからお風呂に入りなさいと言う。福太郎は風呂から上がり、高子も朋子も子供たちも寝てしまったから先に入るように言う。
亜紀が風呂に入るとわかとしみじみ話をすると福太郎。ハワイ行きは新婚旅行に行けなかった亜紀たちのためでもあった。だって結婚式の時には順がいたもんねとサラッと言うわか。それもあって気に入らなかったのかな。
福太郎がすんなり家に戻らなかったのは亜紀をつけあがらせないためとか言ってるよ〜。辛抱させるとかいちいち嫌な言い方するなあ。福太郎がわかの肩揉みをしていると朋子も入って来て珍しがるが、一緒にわかの腕を揉む。「おやじ太鼓」でもマッサージ椅子を買ったり、体を揉ませたり…スキンシップってことなのかな。
今のドラマを見ないから分からないけど、親に肩揉んであげるなんていうシーン見ない気がする。何せ今の親は若い!
子供たちが並んで寝ているところに時枝と太平が入って来た。そこにわかが来て「2人一緒になるつもりがあるの?」と聞く。太平はハワイで気持ちを確かめ合ったと告白。うわ〜。わかは国夫夫婦とともに店を盛り立ててほしいと言う。太平は大坊が現れた途端、店を辞め、大坊が辞めるとなると店に戻りたいと言い、長子とともに厄介な人って感じ。
茶の間
わか、福太郎、亜紀、高子、朋子が集まる。わかは遺産をわか、福太郎、亜紀の3人で相続することにしたと報告。わかがやっていた仕入れなど全て亜紀にやってもらうと言うと、私できませんという亜紀だったが、わかは18の頃からやってきたことだからやってもらわなくては困ると言う。
これからわかが会長で亜紀が社長みたいな感じ。どちらも月給をもらうと言う。郁に貸したコーヒーショップのお金は財産分与として返してもらわなくていいことにした。
おもちゃ屋「メリーゴーランド」がいつの間にか栄二もカウンターに立つコーヒーショップに!? あんな狭い店とカウンターに人がぎっちり。一応、おもちゃ屋もやってるみたい。おもちゃ屋に客が来たので、栄二がカウンターを出て、わかが入れ違いでカウンターに入り、財産分与の話をする。今そこでしなくても〜。
わんこそば「伊和田」
みどり(小松蓉子)と麻子(白井美紀子)という若い女性店員を2人採用。わんこそばの練習大変そうだし、何より長子先輩怖い。
同じ人だろうか?
茶の間
亜紀は2人を採用して朋子を学業に専念させたいと言う。わかは亜紀に全部任せると笑顔。
喫茶店
静子にノートを貸してもらう朋子。店には市郎、菊乃、笑子も現れる。は〜、「おやじ太鼓」の愛子さ〜ん。それにしてもしょっちゅう上京する母娘だな。菊乃は結婚が朋子の卒業後と聞いて少し残念がるが、市郎は気持ちが変わらなかったら本物だと言う。
そういえば市郎の居候は途中からパッタリ出てこなくなった。静子も最後に出てきたのに何も言及しなかったな。朋子と出会うきっかけにもなったモンタもどこ行った。あんなに岡山やらハワイやら移動してるとしょっちゅうモンタはどこかに預けることになりかわいそう。
茶の間
岡山からのお土産であるマスカットを持って来た朋子は、これからもいいお付き合いを続けたいからわかに市郎のマンションにお礼の挨拶に行ってほしいとお願いする。
福太郎たちのマンション
引っ越し。ママや健も手伝いに来る。健は嫁姑には変わりないんだしとグズグズ心配するが、ママは「ええかげんにしなはれや!」と諌める。ママは最後までいい人だった。
福太郎たちの部屋
長子と時枝が迎える準備をする。わかも交え嫁だと思わず、仲間と思うことにすると話す。
ダイニング
野球大会に参加していた秀吉(原敏晴)に敢闘賞としてスパイクをプレゼントした亜紀。朋子はお母さんでは思いつかないと言う。
中卒で伊和田で働いている秀吉(ひできち)は後半になってようやくセリフが出てきました。定時制高校の野球部で神宮球場で試合をするのが夢とか言ってったっけ。全然高校生ぐらいの年には見えない役者さんだったし、本編と関係ないパートだけど、定時制高校の甲子園的存在が神宮球場だと知りました。今ちょうど大会中なんですね。
福太郎たちの部屋
福太郎は亜紀もおふくろに似て来た、そのうち、おふくろみたいに太って貫禄が出てくる出てくるかもなと言い、亜紀も笑う。最後まで体型いじり。しかし、それから何十年たっても長山藍子さんは全く太ってなかったように思う。
茶の間
わかや伊和田の家族、従業員たちが集まる。そこにハワイの周子からの電話。亜紀がこの時間に電話するよう手をまわしていた。周子はいつハワイに来るの?とわかに聞いてきたが、わかは泣きそうになり早々に電話を切った。高子はアキトという青年を連れてきて売り出すと言う。福太郎たちのマンションをオフィスにして事務所を開く。高子には高子の生き方があるんだからこれでいいよ。
キャストクレジットの中の昭八役の猪股裕司さんって誰? それともこれで”アキト”って読むのかな?
わんこそば「伊和田」
いつものようににぎやかな店内。生き生き働く亜紀たち。レジに立って微笑ましく見ているわか。店の外が映し出され、終わり。
おお〜! 橋田脚本はいつもうまくまとめるな。シリーズ化してたら毎回いろいろな問題が起こっていたんだろうね。
亜紀とわかは紆余曲折ありながら元の立ち位置に戻った感じがあるけど、周子がいちばん遠くに行ってしまった。忘れてしまいそうになるけど、最初は進学校の数学教師だったんだよね。何となく英語のイメージがあるのは「岸辺のアルバム」のせい。私も伊和田兄妹と同じ構成で育った故、なんとなく周子をひいき目で見てましたが、同時に高子も気になる存在でした。
高子はマイペースだの変わり者だの家族にまで言われてたけど、自分の性格をよく知っていたのはいいと思った。これで絶対結婚してやるとか妹が先を越すなとかいう性格じゃなくてよかったよ。あと姉妹で男を取り合うとかさ。
明日からは橋田壽賀子脚本&石井ふく子プロデュースの「ほんとうに」が始まります。初タッグ作品だそう。時代はさらにさかのぼって1976年。またまた京塚昌子さんと長山藍子さんの嫁姑モノです。司会者としておなじみの関口宏さんの演技を見るのが楽しみです。