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ドラマの感想など

【ネタバレ】橋田壽賀子脚本ドラマ 道 第33話「幸せならば・・・」

TBS 1979年6月21日

 

あらすじ

舞台はわんこそば屋の“伊和田”。 亡き夫の法要の日から始まる。 母にすればこの日に跡継ぎを決めてしまおうと長男の遺産相続と3人の娘たちの遺産放棄を提案する。 だが、長男の嫁はお店の跡継ぎを拒否する…

2023.8.7 BS11(イレブン)録画。

peachredrum.hateblo.jp

主な登場人物

伊和田(いわた)家

わか(京塚昌子)…わんこそば屋「伊和田」の女主人。

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福太郎(小野寺昭)…長男。家庭裁判所の調査官。

亜紀(長山藍子)…長男の嫁。「伊和田」の若女将。息子が2人いる。

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高子/こうこ(結城美栄子)…長女。元・レコード会社のプロデューサー。28歳。

周子/しゅうこ(中田喜子)…次女。元・男子高の教師。25歳。

朋子(大竹しのぶ)…三女。獣医学部3年生。

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小玉郁(乙羽信子)…わかの姉。

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従業員

古出長子/ちょうこ(泉ピン子)…29歳。今は国夫が好き。

三浦太平/たへい(岡本信人)…時枝に告白するも店は辞めた。

中田国夫(尾藤イサオ)…朋子が好き。

松島時枝(茅島成美)…福太郎が好き。

泊三生/みつお(金子扇太呂)…「心」では「一村」の従業員・太郎。

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酒井夏子(木原光知子)…亜紀不在のため雇われた山形出身の女性。24歳。

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時枝の息子・松島哲也(吉田紀人)…「心」のター坊。

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森村初子(園佳也子)…スナック葵のママ。亜紀や健の親代わり。

三上健(田嶋真吾)…亜紀の弟。スナック葵で働いている。

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藤原市郎(中村勘九郎)…朋子の恋人。来春大学卒業予定。

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大坊/たいぼう/吾郎(渡辺篤史)…周子の見合い相手。元・高校教師。

大坊豊子(三崎千恵子)…吾郎の母。

 

「伊和田」厨房

吾郎の母来訪で周子が店に出られそうにないので朋子が店の手伝いへ。しかし、すぐに吾郎も周子も厨房に来た。

 

客間

豊子から吾郎のハワイの話を聞かされたわかは泣き出しそうな顔で聞いている。

 

わんこそば「伊和田」

長子は長居している豊子への文句を言う。店に出たわかは朋子や周子に問いかけに答えない。そのうち、客が来て店が忙しくなる。それにしても繁盛してるね〜。

 

スナック葵に帰ってきた順と洋と亜紀。今日のおやつはケーキ。ケーキ率高いな〜。健は福太郎が頭を下げるまで帰ることはないと言う。ママは福太郎の許しがあれば店を出すことに賛成したが、今回は亜紀の考えに反対。そりゃそうだよなー! 誰が聞いたかてあんたの方がおかしいと言うって、そうそう!

 

亜紀は「伊和田」にいた方が幸せだったと言い出す。ママは仲裁する気はなく、福太郎のところへ帰れと言う。何があっても亜紀の味方する健より、ママの方がよほど信頼できる人だと思う。

 

茶の間

わかが吾郎に何を話すのか気になる周子。

 

ダイニング

従業員たちのお昼。周子は吾郎を呼び出し、わかのところへ連れて行く。

 

茶の間

わかは吾郎からハワイの店を詳しく聞き出す。最初は羽根田に資本を出してもらうものの吾郎の腕次第で自分の店になる。そんな都合のいい話ある? ダメだったら? 「私は何も言いません。ハワイへ行ってらっしゃい」とハワイ行きを笑顔で承諾するわか。豊子の気持ちがよく分かってしまったということらしい。

 

ダイニング

わかと吾郎の会話が気になる朋子。お気楽な様子の朋子に周子は家を継ぐことでどんな犠牲を払ってきたかと泣き出す。今日の朋子は今ののんびりした大竹しのぶさんみたい。今までマイペースだった周子が意外と家のために我慢しちゃう人だった。

 

茶の間

周子のために店を継ぐとわかにいう吾郎。

 

ダイニング

吾郎はわかにハワイに行けと言われたことをわかに嫌われたと思っていた。そのことを聞いた周子は怒った。

 

茶の間に怒鳴り込んだ周子にわかは一緒にハワイに行きなさいと笑顔で言う。最初から周子や高子には期待してなかったしね。これが朋子だったらまたリアクション違ったかもなと思わなくもない。元々、周子に「伊和田」は…と思ってたとこもあったんじゃないのかな。あと吾郎の料理人としての腕。

 

わかは吾郎が周子を本気で好きなことを知り、理解のある母さんになった。従業員たちに店をやってもいいし、閉めてもいいと言う。ぜってぇ思ってないだろうけどさ。

 

郁が来た。周子は涙を隠して部屋を出て行き、郁はわかの涙を見て驚くが、わかの決断を聞き、吾郎の人柄に太鼓判を押す。度々発せられる「子供なんてつまらない」。

 

ダイニングに戻った周子から話に聞いた朋子は影からわかと郁の話を聞いていた。

 

郁の用事は2日後にオープンするコーヒーショップに夏子を借りたいということ。郁は夏子がどんな家の子なのか気になる。

 

店にいた夏子は新聞記事の「佐和子 父、重病、すぐかえれ 母」という尋ね人のコーナーを見てしまう。

 

高子はデートのために服やアクセサリーを買い込む。朋子は高子の部屋に来て、母さんかわいそうなどと言う。みんな自分勝手って、朋子はまた跡継ぎのお鉢が回ってきそうで自分が嫌なだけなのにこんな時だけ母さんを持ち出すな。

 

福太郎のマンション

亜紀と順と健が寝ている洋を抱っこして帰宅。福太郎は「伊和田」にいるかもしれないと話す亜紀。葵のママに断られたら、行くところがないからここで我慢するしかないと言う。なんか酷い。狭い狭い言うけど、立派なマンションなのにね。

 

茶の間

わかと娘たちで話し合い。高子は周子に契約違反だと言う。福太郎が酔っ払って家に来て早々ビールを所望する。高子は家に電話しようか?と聞くが、福太郎が断る。福太郎に周子たちのことも話すが、酔っ払った福太郎は賛成!? 今夜は遅くなるから泊まると言っていたが、朋子が亜紀に電話して亜紀が出ると帰ると言い出す。何だかんだ亜紀が好きな福太郎。

 

福太郎のマンション

亜紀は悪うございました。許してくださいと頭を下げた。福太郎も俺が悪かったと謝る。周子たちがハワイに行き、高子、朋子も嫁に行くとなると福太郎が帰らなくてはいけないんじゃない?となぜか嬉しそうな亜紀。

 

しかし、福太郎から帰らなくていいそうだと聞くと顔が曇る。亜紀はわかにめちゃくちゃ嫌われてるという事実を忘れてない? 小姑たちがいなくなったら住みやすくなるとは思うけど。

 

茶店

市郎と待ち合わせした朋子は別れを切り出す。まあこっちもこっちで嫁いだら大変そうな家だしねえ。

 

茶の間

仏壇の夫に語りかける穏やかな表情のわか。(つづく)

 

子供がたくさんいても手元に誰も残らないってそんな悲観することでもないと思うけどね。当たらない予想でもすると、福太郎夫婦はマンション住まいのまま、亜紀が「伊和田」の手伝いに来る。周子は吾郎とハワイへ。夏子は田舎に帰る。朋子は国夫と…なんてなったら長子がそれこそ辞めるよな(-_-;)

 

何も考えず物語の流れを見ていきたいと思います。「心」の時も終盤、アッという展開だったもんな~。そして結末が気持ちいいのが橋田脚本の特徴。