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ドラマの感想など

【連続テレビ小説】芋たこなんきん(105)「カーテンコール」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

看護師の鯛子(小西美帆)は、健次郎(國村隼)に、工藤酒店から来ていたお見合いの話を受けることを告げる。一方、「上方文化」の出版社の社長・畑山(平泉成)が、滞っていた原稿料を支払うため町子(藤山直美)を訪ねてくる。畑山は町子が駆け出しのころからつきあいのある編集者で、町子は畑山の資金繰りを心配するが…。また、笑楽亭米三郎(曽我廼家玉太呂)が、師匠の米春(小島秀哉)を連れて診察に健次郎を訪れる。

朝、茶の間

食事を終えた者から学校へ。

由利子「行ってきます!」

町子「行ってらっしゃい! 気ぃ付けてね」

由利子と一緒に亜紀も出ていく。

 

隆「ごちそうさま!」

町子「はい」

隆「行ってきま~す!」

 

登「ごちそうさま!」

町子「登君、前のボタン留めなさい!」

登「は~い」

町子「『は~い』てあんた返事だけやないの!」

 

由利子が戻ってくる。「おばちゃん、御堂筋ホールて四つ橋線やったかな?」

町子「そうよ。何か見に行くの?」

由利子「今日、学校から落語会見に行くね。『高校生のための落語』いうて」

清志「え? ええなあ! あのさ、土曜のテレビの『ヤング・ショー』に出てくる人来る?」

由利子「『笑楽亭米春』。知ってる?」

 

健次郎「米春さん?」

町子「あら、米春さんて大御所やないの。その、え~『ヤング・ショー』の司会の米太さんのお師匠さんになんのよ」

清志「へえ~、知らんかった。あっ、行ってきます」

町子「気ぃ付けて」

由利子「行ってきます!」

町子「行ってらっしゃ~い!」

 

学校の帰りに寄り道できるというだけでもうらやましい。田舎者なのでせいぜい本屋に寄って好きな本や漫画を買うくらいだったな。欲しいコミックスが売ってなければ本屋さんで取り寄せてもらって買ったり。

 

晴子「このごろは学校から落語会とか行くんやね」

健次郎「米春さんか…」

町子「え? どないしたん?」

健次郎「ん? いやいや。いや、前に聞いた落語で『青菜』ちゅうのおもろかったなと思って思い出しただけ」

 

町子「それ、あの、旦さんと植木屋、絶妙でしょ」

健次郎「ああ! 『鞍馬から牛若丸が出(い)でまして名も九郎判官(くろうほうがん)』」

町子「『義経義経』て」

健次郎「そうそうそう! 落語も長いこと聞いてないなあ」

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晴子「夫婦で漫才やってんねやから、わざわざ寄席行かんかてええもんねえ」

健次郎「あんたもええ相方はよ見つけなはれ」

晴子「ほっといて! あっ、鯛子ちゃんお見合いすんのかな?」

健次郎「え? いや、まだ決めてるとは聞いてないけど…」

 

晴子「お母さんがお孫さんの顔見たがってはんねやて」

健次郎「へえ」

晴子「あ…遅れるわ。行ってきます!」

町子「行ってらっしゃ~い!」

 

昨日の話だと、「父が早く亡くなったから母と私だけ」という鯛子だけど…

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鯛子「私の父も楽しみにしてるんです。エッセーのページ。カモカ先生、中年族のちょっとしたアイドルですよ」

 

たまにあるよね、こういうことも。父親が最近亡くなって、母が寂しがってるということにしといたら矛盾はなかったんだろうけどね。

 

健次郎「孫か…」

町子「何かとねえ…重圧がかかってくるのよ、女って」

健次郎「男も一緒です」

町子「そうでございましたね。フフッ」

健次郎「さっ、仕事仕事!」

 

みんながそれぞれ食器を台所に運ぶだけでも町子さんがだいぶ助かると思うんだよな~なんて。子供たちがいったん台所に行ってから出かけるのはドラマ的にテンポが悪くなるのかもしれないけど。

 

診察室

鯛子「おはようございます!」

健次郎「おはようさん」

鯛子「先生。私、お会いしてみよて思うんです」

健次郎「え?」

 

鯛子「お見合い。工藤酒店さんのお話」

健次郎「ああ。あ…そう。ほんなら僕の方からそう言うとくわ」

鯛子「お願いします!」

健次郎「うん」

 

その日の午後でした。

 

仕事部屋

原稿を書いている町子。

 

純子「失礼します」

町子「は~い!」

純子「先生、『上方文化』の…」

町子「催促の電話ですか? すぐ出来上がりますから!」

純子「いえ、お見えになってます」

 

町子「誰が?」

純子「編集長の畑山さん」

町子「はあ!?」

 

純子「いや、実は今朝、電話で畑山さんと連絡が取れたんで、私、つい強めに言ってしまったんですよ。『原稿料のことで直接出向いてちゃんと説明してください』って」

町子「あの畑山さんに?」

純子「はい」

 

応接間

畑山耕三は平泉成さん。

町子「あ…お待たせして申し訳ございませんです」

畑山「やあ、花岡さん、お久しぶりです。いや、お元気そうで」

町子「ご無沙汰いたしております。あの…本当にすいません。畑山さん…あのまだ出来てないんです。あの、もう少しなんですけれども」

 

畑山「相変わらず遅い筆ですねえ」

町子「すいません」

畑山「いやいやいや…まあまあいいです。しかたない。しかし、あなたの連載は面白い。非常に評判がいいですよ。今回も楽しみにしてます」

町子「ありがとうございます」

 

畑山「あ、それから…原稿料のことですが、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ない」

町子「いえ…」

畑山「さっき、矢木沢さんにね、前回と前々回の分、お渡しさせていただきました。本当にすまんことです」

町子「大丈夫なんでしょうか? いっぺんに頂戴しまして」

畑山「はい?」

 

町子「原稿料…」

畑山「ああ、バカなことを! 何をおっしゃるのかと思ったら…。まあ、確かにね、ここんとこ不細工な話でお恥ずかしいかぎりなんですが、まあ、今後はね、そのようなご心配をしていただくことはありません。大丈夫です」

町子「はい」

 

純子「失礼します!」

町子「あっ、どうぞ」

畑山「ああ、どうもどうも!」

 

純子「あの…今朝ほどは、お電話で大変失礼いたしました」

畑山「いやいや。僕ね、久しぶりに人に叱られました。頼もしい秘書さんで安心ですな」

町子「ハハッ…はい」

純子「あの、どうぞごゆっくり」

 

畑山「それから原稿のことなんですが、今回は尼崎の広済寺で近松でしたよね。どんな具合ですか?」

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町子「あの、先日行ってきたんです。近松の仕事部屋がお寺にあったっていうの面白いもんですね」

畑山「そうでしょ。あのお寺の中のね、押し入れから近松愛用の黒漆塗りの文机が出てきたんですよ」

町子「あらま、それも面白いですね!」

畑山「面白いでしょ」

町子「はい」

畑山「その机でね、近松が筆を走らせてるとこ想像したら、もうたまりませんねえ!」

2人の笑い声

 

町子「あ、そう。あの、うちの高校生の長女がですね、学校から落語聞きに行ってるんですよ、今日。え~、笑楽亭米春さん」

畑山「あっ、米春一門の落語会なら僕、先週行きましたよ。でも、米春さん、ちょっと声が出にくそうだったなあ」

町子「風邪でもひいてはったんでしょうかね?」

 

畑山「…ならいいんですがねえ。あ~、僕ね、一番弟子の米三郎っていうのが好きでねえ。まあ不器用でいまひとつ伸び悩んでいるんですけれども、まあ真面目で稽古熱心で。かわいそうにねえ、弟弟子の米太にテレビで人気、先越されてしまってますが…。あっ、『悋気の独楽』っていうネタあるでしょ。あれの御寮人(おかみ)さんなんか味があるんですよね」

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町子「はあ! よう見てはるんですね!」

畑山「当たり前ですよ、仕事なんですから! ハハハハハ!」

町子「はあ!」

花岡家を出ていく畑山は心なしか元気ない。

 

茶の間

町子「私、よう聞かんかった…。『会社、危ないんですか?』なんて」

純子「革靴」

町子「うん?」

純子「もうすり減ってボロボロで…」

 

町子「お金の工面で毎日毎日走り回ってはるんやろか…。奥さんも編集委員やってはってね、歌舞伎に造詣の深いものすごい博識の人やったの」

純子「『やった』って?」

町子「2年前、お亡くなりになってね、病気で。お嬢さんもね、確か2人いてはって『みんなでごはん食べに行きましょう』なんて言うてたんやけどもねえ…。畑山さん、頭、すっかり白なってしもて…」

 

純子「古いおつきあいなんですね」

町子「厳しい編集者やった~! 最初、私なんか怖うてね。初めて出版した小説もさんざんやった。けど私もいつかは畑山さんが『参った』言うもん書いたろ思て、一生懸命頑張ってきたとこがあったんですよ。初めて『ええ本やな』と言うてくれはったんは『楽天乙女』の時。もうついこないだ。けど、うれしかった…」

純子「で、新明出版を辞めて、今の雑誌を始められたんですね」

町子「うん。『好きなことやるんや』言うて出版社作らはったんやけどね…」

 

そして、その日の夕方でした。

 

徳永医院

米三郎「こんにちは」

藪下「こんにちは」

 

笑楽亭米春が待合室に入ってきた。「おい」

米三郎「はい」

米春「あれ、出してくれ」

米三郎「はい」

かばんから出したのは運転免許証。

 

氏名・生年月日 溝口健太郎 39年4月12日

本籍・国籍 大阪府東大阪市北荒本中891-3

住   所 大阪府大阪市北区中津西13-7-8

免許証番号 第393749190088号

交   付 昭和44年8月19日

有効期限  昭和47年8月18日

免許の種類 普通

 

39年?…って当然、明治39(1906)年か。「あぐり」は明治40年生まれ、エイスケさんは明治39年生まれ。あぐりさんは昭和45年にはもう還暦すぎてることにびっくりするなあ。すごく長生きされたからかな?

 

米春「コラ! 白バイに捕まったんやあらへん。こんなもん出してどないすんねん?」

米三郎「は?」

米春「保険証や!」

米三郎「あっ! 保険証…」

米春「どうもならんやっちゃな!」

ヤブちゃん、笑顔。

 

診察室

米春「先月、風邪をひいてから胃の痛いのがなかなか治まりまへんのや」

健次郎「あ~、そうですか。どんな感じで痛みますか?」

米春「時々、キュ~ッと痛なります。ず~っと重とうて…」

健次郎「いつから風邪ひいてはりました?」

 

米春「甲乙と…いつごろやったいな?」

米三郎「へえ。先月の15日に東京の古今亭龍馬師匠の独演会にゲストで出て帰ってきはった明くる日の午後に『寒気がするよって、きつねうどんが食べたいなあ』言わはったあたりから、もう恐らくお召しになられたんやないかいなって…」

米春「誰がそない詳しい言え言うたんや。『お召し』て…」

話を聞いていた鯛子も吹き出す。

米春「すんまへんな。アホでっしゃろ、もう」

 

健次郎「そしたら、3週間ほどになりますね」

米春「商売柄、食べられへんのが一番困りますわ。声に力が出えしまへん」

健次郎「あ…そういうたら今日ね、僕の娘が師匠の落語聞きに行く言うて出かけました」

米春「ああ、ほな、あの会に…」

米三郎「私も出てますねん」

米春「お前はええねや!」

 

診察台でおなかを見せる米春。

健次郎「はい。いいですよ。え~、そしたら写真撮りましょか」

米三郎「あ、ほな、私が」

健次郎「え?」

米三郎「(健次郎と鯛子の間に入り、肩を組む)こういうふうにね、師匠はさみまして、看護婦さんと先生と3人仲ように…」

 

米春「どアホ! レントゲンのこっちゃ!」

米三郎「レントゲン!?」

鯛子、笑う。

 

たこ芳

俊平「仲人したい気持ちは分かるけども何でよりによって鯛子ちゃんに薦めなあかんねんな!」

町子「え~、そしたらみんな鯛子ちゃんのお見合い反対なんですか?」

健次郎「鯛ちゃん、ええ子やで」

俊平「そやから寂しいねやがな。あんなかいらしい子が誰かのもんになるなんてなあ!」

貞男「アホ…」

 

りん「奥さんいてはる人が何の関係もあれへんやないの」

俊平「いや、男いうもんは一人独身の女性が減るだけで何かこう電球を一つ消されたような気分になんねん」

貞男「そや!」

俊平「庭のきれいな花を誰かよそ者の手で取られたような気分にな」

 

町子「大体ね、結婚したら誰のもんになるという考え方自体がおかしいよ」

俊平「結婚したら、その男のもんでっしゃろ」

町子「違うよ! 私は私のもんでこれ誰の所有物でもございません」

健次郎「まあ強いて言うなら自分は自分のものでもないかもしれん」

町子「そう」

 

りん「『人は皆、神の子や』」

健次郎「いや、おりんさん、それ言いだしたら話ややこしなるから、またほら…。さえずり頂戴」

りん「あ、はい」

 

町子「けど何で女が一人独身でいてたら周りは騒ぐんでしょうね」

俊平「そらもう気になりますねんがな」

貞男「そら、そうですわ」

町子「私、結婚した時ね、あの、やっとね、周りの雑音から逃げられたなあと思てね。私、結婚して一番うれしかったんはやっぱりそれかな」

健次郎「それが一番かいな」

 

俊平「お前もな、何で鯛子ちゃんやなしにその…あ~、晴子ちゃんかなんかに何で薦めへんかったんや?」

貞男「晴子ちゃんはな、お前、外科医としてこれから本格的に仕事始めんのやろ、お前。仕事に生きるんちゃうか。無理やろ、それ!」

町子「貞男さん、またや! 何で女が仕事する時にその『仕事に生きるんやろ』て決めつけてしまうの?」

りん「ほんま。頭さびてる。油、さしたげよか?」

貞男「油はうちに売るほどあります!」

一同の笑い声。

 

町子「すいません。お大根下さい」

りん「ああ、はい」

 

独身女性を電球やらきれいな花と言ってた割に鯛子より晴子に薦めろといった俊平が何気に腹立つ。

 

そして、その翌日。

 

徳永家の応接間に集まるみすずと加代子(久しぶり!)。

加代子「うちの主人、印刷関係やんか。それでちょっと聞いたんやけど、知り合いの会社が『上方文化』いう雑誌の印刷を請け合うてるらしいねんけど『半年前から印刷代払てくれへんねん』言うて困ってるみたい」

町子「『上方文化』?」

みすず「私も聞いた。私が書いてる料理雑誌の編集長が畑山さんと親しいねけど…お金のことで相談しはってんて。危ないらしいよ」

町子「へえ…」

 

回想

畑山「まあ、確かにね、ここんとこ不細工な話でお恥ずかしいかぎりなんですが、まあ、今後はね、そのようなご心配をしていただくことはありません」

回想ここまで

 

町子にまた不安が広がりました。

 

ミニ予告

貞男「健さん健さん! 大丈夫か?」

町子「鯛子ちゃん!」

鯛子のおなかをさするタエ。

 

見ているドラマにこういう記事が出るのはうれしい。ネタバレもしてないし!←これ重要。

 

しかし、ちょっと不安なのは「芋たこなんきん」が好評だったことにより、価値観が違い過ぎる古い作品よりそこそこ新しい作品が次の再放送作品になってしまいそうなこと。

 

2019年以降

1983年「おしん

1986年前期「はね駒」

1985年前期「澪つくし

1997年前期「あぐり

1979年前期「マー姉ちゃん

1988年後期「純ちゃんの応援歌

2006年後期「芋たこなんきん

1996年前期「ひまわり」

ここ最近の朝や夕方の再放送はこの辺。夕方も以前は2010年以降の作品を再放送してたのに路線変更した? 夕方は休止が多いので、好きな作品をやられるとつらい。

 

純ちゃんの応援歌」を見てた時はNHK+で配信されたのは便利だったから、前からしつこく書いてますが、平日の朝4時台にやってくれたら休止もめったにないだろうし、いいと思うんだけどな~。朝起きれなくても配信で見ることができるし。本放送からそこそこ時間が空いて再放送もDVD化もしてない作品を求む。