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【連続テレビ小説】芋たこなんきん(21)「しゃべる、しゃべる」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

幼いころの初恋、そのころの家族の思い出を語っている町子(藤山直美)と聞いている健次郎(國村隼)。10歳の町子(山崎奈々)の叔母・文代(増田未亜)と写真技師・亀田(山下徹大)の恋は、亀田が故郷の写真屋を継ぐために花岡写真館を去ることで、はかなく幕を閉じる。大人の複雑な恋愛模様をかいま見る小学生の町子であった。健次郎を前にしていると、泉からわき出る水のように、次々と思い出話があふれ出てくる。

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振り返り

町子「あの~、今度よかったら、私の…私の書いたお話、いっぺん…」

マサル「あっ、行かな! これから塾やねん」

町子「塾!? お休みの日なのに塾、行ってんの?」

 

穴の開いたズロースを手渡され、町子は穴から指を出してふざけているところをマサルに見られてしまった。マサル君、ちょっと笑ってたんだね。

町子「ああ~っ!」

 

健次郎「あんたの初恋の続きは?」

振り返りここまで。

 

幼い頃の町子の初恋にまつわる思い出話は健次郎を大いに楽しませていました。

 

徳永家茶の間

町子「いや、実はね…」

健次郎「うん」

 

昭和13年

和代「あっ、町子。塾、申し込んどいたよって。来週から行けますで!」

町子をすり抜け階段を上っていく。

町子「塾? あっ、お母ちゃん!」

和代「何?」

町子「塾、もうええねん! もう行きたないねん!」

 

和代「何言うてますの? 自分で行く言うたんでしょ?」

町子「行かんと自分で勉強する!」

和代「ああ! 同じ組の寺岡マサルちゃんも通てんねやてな。あの子と一緒やったら成績もようなりますやろ。まっ、あの子のお母さんは好かんけどな」

町子「ああ…しもた!」

 

文代たちの部屋

窓際で雑誌をめくっている文代と鏡台の前にいる昌江。「お姉ちゃん、このマニキュア、貸して…」

文代「…」

昌江「まだ怒ってんの?」

ため息をついて部屋を出ていく昌江。

 

草むらの中にあるベンチ。町子とマサルが偶然会ったり、徳一と千代が話し込んだり…割と重要な場所だと思うけど、草ぼうぼうすぎる。

昌江「これ、お姉ちゃんの黙って持ってきてしもた。私には似合わへんねんけどな…」

町子「あのな…。ううん…何でもあらへん」傍らにはポパイ。

昌江「心配せんかてええねんで。きょうだいげんかなんか慣れてるもん。私な、お姉ちゃんみたいにかっこええ女の人になりたいんよ。でも…このごろのお姉ちゃん、ちょっと変わってしもたからな…」

 

夕方、町子が部屋に入ると鏡台の前に座る文代を見かけた。文代の近くに行く町子。「文代ねえちゃんはきれいやな! 何で外人さんみたいにス~ッと高い鼻で生んでくれへんかったんやろ。皆目話になれへんわあ…」

文代、にっこり。ミニ予告はこの辺。

 

町子「おねえちゃん、私な…」

文代「ん?」

町子「見てしもてん、こないだ、空き地で…」

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抱き合う文代と亀田。空き地か、あれは。

 

文代「そやの…」

町子「誰にも言うてへんで」

文代「私、イケズかな?」

町子「え?」

文代「やっぱりツンツンしてるかな」

町子「え?」

 

文代「昌江、怒ってるやろな」

町子「ほんまのこと言うたら分かってくれるわ」

文代「マコちゃんは素直でええなあ。ずっとそのままでおりや」

町子「好きなん?」

文代「ん?」

町子「亀田君のこと好きなんやろ?」

 

文代「マコちゃん、好きな子おる?」

校庭を走るマサルを思い浮かべる町子はうなずく。

文代「そうか~! 後悔せえへんことやわ」

町子「『こうかい』?」

文代「『ああせんかったらよかった』。『ああ言わんかったらよかった』。そない思わへんように。それだけ考えんね。好きな人と会うてる時は。なっ。それだけ」

 

町子「それだけ? おねえちゃんは?」

文代「私? 私はな、もう遅いね…」

 

ポパイがご飯を食べている。それを見ている町子。

亀田「よう、マコちゃん。よう、ポパイ! どうした? ごはん、食べないのか? あっ、そうだ。マコちゃんに1本あげるよ」

町子「いらん」

亀田「何だよ。遠慮すんなって。はい、あげるよ」

 

サイダーの瓶?を差し出されるが、手で振り払う町子。「いらんって!」

亀田「うわ…」瓶が割れる。「何すんだよ、もったいない!」

町子「亀田君のせいや…」

亀田「え?」

町子「亀田君のせいやで! とぼけても私、知ってんねから!」

家に入っていく町子。ポパイの小屋の上には「かみます」の紙が貼られてた。

亀田「マコちゃん?」

ポパイのキョトン顔、かわいー!

 

「♪愛の火影の さすところ」

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客「何や? えらいにぎやかやな!」

カフェローズから出てきた客が隣の花岡寫眞館から聞こえてくる歌声を耳にした。

 

「♪恋しい家こそ 私の青空

茂がオルガンを弾き、歌う。卓球台があったりの広い部屋。

茂「もういっぺん!」

浦田と亀田が肩を組んで歌う。「♪夕暮れに 仰ぎみる 輝く青空」

茂「孝子、ええで!」

徳一はギター、孝子も歌う。

「♪日が暮れて たどるは 我が家の細道」

窓辺に立っていた昌江を連れてくる孝子。

「♪狭いながらも 楽しい我が家」

浦田と亀田の間に昌江を連れてくる。

「♪愛の火影の さすところ 恋しい家こそ」

 

ダイニング

常太郎「一緒に歌えへんのか?」

町子「うん」

イト「毎晩毎晩うちはカフェやおまへんで」

常太郎「ええやないか。来週で亀田も辞めてしまうんやさかい」

 

同じテーブルの少し離れた場所で勉強をしてた町子は驚く。

 

イト「そうや、来週でしたな。新潟のお父さんがあない急になあ…」

常太郎「継ぐのが少々早なっただけや。あいつはえ写真屋になるわ」

 

町子「辞めんの…」

 

「♪お月さま おいくつ 十三七つ」

dictionary.goo.ne.jp

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わらべ歌というけど知らないなあ。今度は浦田の演奏で昌江もノリノリで歌う。

「♪あたしの あの娘も 十三七つ」

 

んん? 歌詞もメロディも全然違うな。わらべ歌を元にした歌謡曲

 

茂「亀田、頑張れよ!」

浦田「頑張れよ!」

 

「♪お月さま あなたも 恋の病み上がり」

月に告ぐ(月光価千金)

月に告ぐ(月光価千金)

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↑この歌詞で検索したら、多分この歌。歌詞はいろんなバージョンがあるみたい。サンプルはイントロだけだけど。

 

♪あたしも あの娘に 恋の薄曇り

♪切ないあたしの この胸をあの娘に

♪伝えてちょうだい ねえちょっと

 

文代「♪お月さま 冴えない あたしの心」

ふすまが開き、亀田が入ってきた。ドキドキ~。

文代「来週やね」

亀田「寂しくなるな」

文代「もう、言わんといて。やっと整理できたんやさかい」

 

亀田「ごめん。こんなに早く帰ることになるとは思わなかった」

文代「もうええて。しょうがあらへん。私かて、よう行かんねんもん…。一緒によう行かんねんもん」

 

字幕 茂の調子外れの歌声

 

2人は笑い出す。

亀田「なんちゅう歌声や!」

文代「ほんまや!」

うわあ、今更、亀田かっこいいって思った。

 

花岡寫眞館

「本日、都合により臨時休業します」

 

ダイニング

徳一「たまには遊びに来るんやで」

亀田にビールを注ぐ。シャッター音が鳴り、その場面が白黒写真に。

 

台所

和代「『最後はハッシュドビーフライスがええ』やて。こないだよっぽどおいしかったんやろな」

シャッター音。和代と文代の笑顔の写真。

 

ダイニング

常太郎「亀田君の前途を祝って乾杯!」

一同「乾杯!」

シャッター音。

 

笑顔でハッシュドビーフライスを食べる孝子。

シャッター音。

 

夢中で貪り食う浦田。

シャッター音。

 

常太郎の食べこぼしを拭くイト。

常太郎「うるさいな~」

イト「ちょっと!」

シャッター音。

 

バアバアばあちゃんと茂の2ショット。

シャッター音。

 

町子「それからすぐ亀田君は新潟に帰っていった」

 

ハッシュドビーフライスを食べる亀田。

シャッター音。

 

町子「私はてっきり文代ねえちゃんがふられてしもたんやと思い込んでたんやけど、2人の間でいろんなことがあったんやろね…」

 

文代に耳打ちする昌江。笑顔の2人。

シャッター音。

 

大きな口を開けてハッシュドビーフライスを食べる町子。

シャッター音。

 

健次郎「あんたの初恋の方は?」

 

小学校

町子「起立! 着席!」

一同「え~っ?」

ヨシコ「マコちゃん、礼、飛ばしたらあかん!」

町子「礼!」

 

野山「しっかりしてや、花岡!」

一同の笑い声。町子の斜め後ろでマサルも笑ってる。

 

終業のベル

教室の机で日誌を書いている町子。

マサル「2月になったら試験かあ…」

町子「嫌やな」

 

マサル「どこ受けんの?」

町子「香蘭。叔母ちゃんらみんな香蘭やねん。マサル君は?」

マサル「今宮」

町子「先生に日誌渡してくる」

マサル「待ってたろか?」

町子「え?」

 

マサル「戻ってくるの、待ってたろか?」

町子「え…ええわ。先、帰って」

マサル「そうか。ほな、さいなら」

うなだれる町子。

 

健次郎「ふ~ん。一緒に帰られへんかったんや」

 

徳永家茶の間

町子「『後悔せえへんことやで』てツンツンに言われてたんやけども、やっぱり後悔してしもた」

健次郎「まっ、そんなもんや。ほんで、お父さんとお母さんはどうやって仲直りしはった?」

 

レストランでおめかしして食事する和代。「う~ん、おいしいわ!」

笑顔の徳一。

和代「たくさんお買い物もしたし」

町子「この帽子、帰ったらすぐかぶってみる!」

和代「うん!」

孝子「私も!」

和代「うん! 2人ともよう似合うてたで!」

 

徳一「あんたのセーターもな」

和代「ほんまに?」

徳一「うん」

和代「おおきに! いや~、うれしいわ!」

ニッコニコの和代と少々渋い顔をしている徳一。

 

和代「食べ終わったら心斎橋ぶらぶらして道頓堀行って…」

徳一「えっ? まだ行きたいの?」

和代「もう帰りたいの?」

徳一「え…いやいや、そんなことあらへんで。今日は好きなだけおつきあいさしてもらいますよって」

和代「ほんまに? お母ちゃんな、道頓堀行って見たい映画あんねん」

財布の中身を気にする徳一。

 

町子が健次郎にお酒を注ぐ。

健次郎「休みの日、一日遊んでご機嫌とりはったん?」

町子「けど、お父ちゃんも結構楽しんでたよ」

健次郎「へえ。しかし、何で女の人はあんな買い物がすきなんや?」

 

町子「それはね、夫という大きな買い物をした女は『あ~、しもた! 思てたもんと違たな。これ、どないしよか』思ても簡単に返品したり買い替えたりできへんでしょ。そやから、たまにね自分の好きなものポンと買うて自分の気持ち、収めておく」

健次郎「ほう。そんなんで収まんのかいな?」

町子「これは女の知恵なんです」

健次郎「勝手なこと言うてるわ。ハハハ」

 

町子「けど、懐かしいなあ。あのレストランね、まだあんねんよ。いっぺん行ってみません?」

健次郎「そやな。洋食のレストランか。しかし、やっぱりあんたんとこハイカラやな。僕とこはせいぜい食堂やったな。『うわさに聞くカフェいう東京とか大阪のは一体どんなんや?』言うて友達と一生懸命考えてたもんや」

町子「考えても分かるもんやないでしょ」

健次郎「だから想像してたいうことや」

 

町子「あのね、うちの隣、カフェやってん」

健次郎「え?」

町子「ほんまに」

 

昔の街並み

町子「そうや。カフェのことでまたもう一つ話、思い出したわ」

健次郎「うん」

町子「いや~、その、お店がね…」

健次郎「うん」

 

花岡寫眞館の隣がカフェローズ。

 

ミニ予告は口紅をつけようとする町子。

 

あっちこっち行ったりする話は一つの話が中断して訳が分からなくなるという感想を見かけましたが、私としては2つの話を同時に楽しめて得した気分。

 

朝ドラは少女時代もなくいきなり始まるより、少女時代もあってほしい派で、しかも、今回のような構成だと長めに楽しめるんだと思うとそれも嬉しい。再放送朝ドラだと「おしん」の少女編が6週。「あぐり」は4日。「はね駒」「澪つくし」「マー姉ちゃん」は子役時代なしと意外と子供の頃から始まる朝ドラって少ないもんだよね。

 

ツイッターの感想見てると、今の時代に合ってる朝ドラなんだなー。