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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (105)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

灯火管制が解除されたことにより、デマによる戦後疎開騒ぎの混乱も下火となった。磯野家延焼を防いだ村田(園田裕久)も、仕事を続けるため当分近所で一人暮らしすると言う。そんな中、仙造(福田信昭)が療養所の再開を知らせにくる。マッカーサーの進駐騒ぎがおさまった頃、ヨウ子(早川里美)は今津療養所へ入院する。だが、ある晩マリ子(熊谷真実)とマチ子(田中裕子)が二人で留守番していると、米兵たちがやってきて…。

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村田は仕事はそのまま続けるようにという本社からのお達しで、当分一人暮らししながら仕事をすることになったと磯野家に報告に来た。

 

村田さんの会社というのは、元々マリ子たちの父が経営していた会社で権利を別の人に譲った磯野ワイヤー工業だよね。会社名も変わったかもしれないけど。

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村田さんの名言「お金というものは使えば必ずなくなります」が出た回。

 

村田の家は空襲で焼けてしまい、家族はアメリカの進駐軍が心配のため、もうちょっと様子が見た方がいいということになった。

はる「それならここへいらっしゃいな」

村田「はあ?」

はる「幸い、あなたのおかげでこのうちも焼け残ったことだし、そんな不自由な暮らしをすることはありませんよ。こういう時ですからお互いに多少の不自由は乗り越えませんとね」

村田「ああ…ありがとうございます。ばってん、そげなことはまた改めまして」

マリ子「でもお母様のおっしゃるとおりよ。遠慮することないのよ、村田さん」

村田「はい、お嬢様」

 

灯火管制令が解除されたことにより、デマによる戦後疎開騒ぎの大混乱もようやく下火になってきておりました。

 

村田と入れ違いにやって来たのは仙造。玄関に立ってるとこ見ると、相当長身だなと思う。プロフィールでは184cmや185cmと出るのでどちらにしても長身。

マリ子「元気でいるんでしょう? トミ子さんも赤ちゃんも」

仙造「はい、おかげさんでもうこげん世の中だっつうのに、みんな元気しとります」

はる「それは結構でした」

 

仙造を家に上げ、話を聞く。仙造の話によれば、また今津の療養所へ入れそうだという。占領していた兵隊たちがすっかり引き揚げ、療養所として再開する。空いてる病棟は焼け出された人を収容するので、また入院する気があるのなら早く申し込んだ方がいい。

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ヨウ子が療養所を追い出されたのは昭和20年3月。

 

仙造「いや、私が飛んでこんと、トミ子が仕事も子供もみんな私に押しつけて代わりに飛んできてしまいますけんな。ハハハハッ!」

はる「ほんなこと、トミ子さんにはいろいろとご親切にしていただきまして」

 

千代とマチ子が作業する畑に行ったマリ子は転びそうになった。

マチ子「そそっかしいのはいくつになったら治るのかしら?」

マリ子「だって一大事だったんですもの」

 

マリ子はヨウ子がまた療養所に入院してもいいことになったと報告に来た。マチ子は手袋のまま、マリ子と握手をしたが、その手には馬ふんが握られていた。マリ子の手についたのは味噌の塊っぽいなー。馬ふんとは違う感じ。馬ふんは一番肥料にいいという千代の言葉に来る途中に落ちていたのをホッカホカのを拾ったというマチ子。

 

千代「そげんですたい。これから先、日本はどうなるか分からんですけん、何だって粗末にしちゃいけまっしぇん」

マリ子「今までだって粗末になんかしてきません」

マチ子「それはマー姉ちゃんが食いしん坊だからです」

千代「そうですたい。さあさあ、お馬さんのそれ、ちゃ~んとキュウリの根元に入れといてつかあっせ」

マリ子「ああ~…とんだところに飛んできちゃった…」

マチ子ニコニコ。

 

これから先、どうなるかさっぱり分からない日本に米軍先遣隊が8月28日、厚木飛行場と横須賀に。30日にはいよいよアメリカさんの総大将・マッカーサー元帥がトウモロコシのパイプをくわえて気軽に厚木に降り立つと九州への進駐は9月3日に行われました。

 

マッカーサーが飛行機から降りてくる資料映像が流れた。なかなか朝ドラにマッカーサーって出てこないような?

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昭和21年の出来事ですが、チェリー山岡がマッカーサー夫人にパーマをかけた。

 

今津療養所

 

ヨウ子が再入院したのは、その余波騒ぎが収まって間もなくのことです。

 

所長「やあ、磯野さん、また会えたね。うん、よう頑張った」

ヨウ子「はい」

はる「また参りました。先生、どうぞよろしゅうお願いいたします」

所長「ああ。今度こそ本当に治さんとな。もう空襲もなくなったんだし、アメリカからいい薬が買えるらしいんだ」

マリ子「本当ですか!?」

 

所長「うむ。しかし、薬はやっぱり薬だ。何と言っても病人の心構えが大事だけんね」

ヨウ子「頑張ります。ここを退院したあと、私、先生のおっしゃるとおり散歩の体力作りをずっとやっていました。だからあの空襲にも頑張れたんだと思います」

所長「そうたい。それとご家族みんなの協力だ。今度こそ報いないとな」

ヨウ子「はい」

部屋を出ていった所長。

 

マリ子「はあ~、よかった。アメリカの新しい薬が手に入るかもしれないんだって」

千代「大丈夫でしょうかね? そげん薬ば使うても」

マリ子「何が?」

千代「いや、その、つまり…日本人をその薬の実験台にするなんてことは…」

 

はる「いいじゃありませんか。それでほかのご病人さんのお役に立てば」

マリ子「お母様!」

はる「大丈夫ですよ。あの先生に限ってそんなことはありませんよ。進駐軍の人たちだって私たちを取って食おうとはしませんでしたもんね」

千代「ばってん…」

はる「ここはいいから、ねっ? そんなことより2人とももう行ってちょうだい」

 

千代は疎開した荷物を取りに実家へ。夜になるなら物騒だからそのまま泊まればいいとマリ子は言った。今夜の磯野家はマリ子とマチ子の2人きり。

 

夕方、マリ子とマチ子と一平が話をしていた。千代がこれから出るというのでそっちに泊まれと言った。

一平「それがよか。あ~。このごろはアメリカだけでなくてのう日本人の兵隊崩れなど物騒なのが多いから、うん、夜はな、おなごの一人は歩かん方が安全たい」

マリ子「はい」

 

一平は今夜はマチ子とマチ子が2人きりと知り、泊まりに来ると言ったが、マチ子が断った。

マチ子「あっ、そうだわ。枕元にバケツを置いて寝ますから、もし変なのが入ってきたらそれをガンガンたたきます。そしたらおじいちゃま、お隣から『こら~!』ってどなってください。そしたら泥棒だってびっくりして逃げていってしまいますわ」

一平「大丈夫かのう…?」

マリ子「マチ子が言うんだから多分大丈夫です」

マチ子「多分とは何ですか?」

マリ子「あっ、いえ、私もマチ子がいるから安心よ」

 

マチ子は一平にちゃんと戸締りするように言う。一平はマリ子たちに早くご飯を食べて暗くならないうちに全部鍵をかけて寝るように言う。夏だから日が長いと言っても、明るいうちに寝るのはちょっとな…。散々心配しながら縁側でコケそうになる一平。コケ方がうまいなー。

 

一平が帰るとすぐにでも鍵をかけようとするマリ子。しかし、まだ暑いだろうというマチ子。「ねえ、とにかくお食事にして。私、もう今日一人で畑頑張ったんだもん。おなかペッコペコ」

マリ子「まあ、威張っちゃって」

マチ子「何よ、そんなふうに言うんだったら今晩一緒に寝てあげないから」

マリ子「マッちゃん…」

 

マチ子「ワハハハハハッ! あ~、今日は、わしゃあ一人で野良仕事じゃったけんのう。まあ風呂上がりの冷や酒でも一本持ってこんか! あっ、いけない。お千代ねえやいないんだ。お風呂沸かしてこよう」

マリ子「あっ、待って。ねっ?」

マチ子「ピ~ピ~言わないで! 早くお食事の用意して。ちゃんとお風呂たきつけたら、ちゃんと戸締りしてあげるから。ねっ?」

 

こうして運命の時は、うら若き2人の上に刻々と迫りつつあったのです。

 

マリ子は注意深く戸締りチェック。

マチ子「はあ…あ~、暑い暑い」

マリ子「なんて格好してんのよ、マチ子は」

マチ子「しょうがないじゃない。お風呂から上がったら普通は縁台で夜風にでも当たりたいっていうところなのに、どこもここも閉めきっちゃって、もう死にそう!」

 

マチ子はツインテールに子供用の丈の短い浴衣を着て、ウチワでパタパタ扇いでいた。

 

マリ子「だからってまるでだだっ子みたい」

マチ子「(帯の位置を高くする)ついでにこうやったらもっとそっくりでしょう」

マリ子「もう、博多人形みたい…とまではいかないけど、そうね、何て言ったらいいのかしら?」

マチ子「どうぞどうぞ。そのかわり一緒に寝てあげないから」

マリ子「あ~、また言う…かわいいことはかわいいのよ」

 

マチ子「よろしい。だったらお姉ちゃんも早くお風呂に入ってきたら? でも脱いだ途端に変なのが『こんばんは』って来たらどうする?」

マリ子「ああ~っ! もう脅かさないでよ、本当にもう…」

マチ子「騒がないでよ、本当に」

マリ子「全く意地悪なんだから」

マチ子「フッ、あ~、暑い暑い」

 

しかし、物音がして、「ハローハロー! ヘイ、コンバンハ!」と米兵が来た。電気を消そうとするマリ子に「ついてる電気が消えたら留守ってことになんないじゃないの!」とマチ子が慌てて止めた。英語の話し声がし、複数人いることが分かり、ますます震え上がる2人。

 

「ハロー! ハロー!」とまだ声をかけている。「ハロー! モシモシ! オープン ザ ドア!」マチ子は覚悟を決めて出ていくことにし、マリ子には裏口から逃げるように言った。

マチ子「私だってそう簡単に殺されないから!」

 

マチ子が玄関を開けると米兵が4人いた。

マチ子「フー アー ユー!?」

マリ子はその場を動けずに心配していた。

 

おっ、ここで明日に!? マチ子が今日に限って子供っぽい格好をしてたのがポイントかな。田中裕子さん、かわいいなあ。