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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (21)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

引っ越してきたばかりの磯野家の様子が気になるウメ(鈴木光枝)。大造(河原崎長一郎)に、棟梁(森幹太)たちが世話に行っていると言われるも構いにいきたくてウズウズしている。当のマリ子(熊谷真実)たちは昨日の騒動のこともあって、すっかり眠り込んでしまい、一家そろって遅めの起床。そこへ、大造からの言いつけで植木屋の植辰(江戸家猫八)たちが片付けの手伝いにくるが、気が付けば大宴会が始まってしまい…。

酒田家。ウメが食事を終えるとすかさず嫁のさよが湯呑みにお茶を入れる。

ウメ「どれそろそろ様子見てこようかな」

大造「そういうの『年寄りの冷や水』っていうの。今日は植辰や下谷の棟梁に声をかけてあるんだ。おっ母が行ったところでタンスを動かすわけにはいかねえだろ」

ウメ「私はね魚屋、八百屋、乾物屋、豆腐屋、肉屋のいい店を教えに行くんだよ。植辰や下谷の棟梁が何でお前、米みその目利き、買い方が分かるんだい」

大造「それにしたって向こうさんは疲れてるんだよ。床が変わって眠られなかったてぇことだってあろうじゃないか。ねっ?」

しおしおの顔(わかりづらい)になるウメ

大造「だから今日は連中にもゆっくり行くように言ってあるんだよ。年ばっか取ってるくせにどうしてそこんとこが分かんねえんだろうなあ」

 

大造の見通しは正しかったようです。

 

はるは目を覚まして懐中時計が10時半だったので、まだ1時間も寝てないと勘違いしたが、雨戸から光が漏れてるのを見て、昼の10時半だと気付いた。マリ子たちも起き出した。12時間も寝たせいで体の隅々まで力が蘇ってきたみたいと晴れ晴れした表情のはる。

 

そうでしょう。当時の女学校の教科書に主婦は9時に寝て5時に起きるものと書いてありましたからね。

 

4人で朝食の準備。

マチ子「お母様、仏様にあげるお茶わんがどこへしまってしまったか分からんとです」

はる「それじゃあ今日はあのお小皿で勘弁していただきなさい」おこざら!

 

朝食をいざ食べる前にはるのお祈りの時間。日暮里のおばあちゃまへの感謝の祈りをする。朝食に戸惑わないように全部用意してくれた。世話好きなんだね。

 

マチ子「だってお嫁さんにはすごいことずけずけ言うけど本当は親切らしかしね」

マリ子もなんとなくかわいいと言い、仲良くなれそうだと笑い合う。どんな方々も愛せよというはる。キヨもずけずけ言う人だった…とふとおしんを思い出す。

 

時報がなるたび、ソワソワするウメに

大造「ああ〜好きにしなよ、もう。目障りでいけねえや」

ウメは小さな風呂敷包みを持っていそいそ出かけて行った。

 

マリ子たちは父の肖像画を飾るため釘を打とうとしていると、庭から大工の定次郎と弟子2人が縁側から入ってきた。道具箱を思い切り窓にぶつける弟子。すぐ釘を打ってくれた。そこへ玄関に植辰と息子の栄一、ウメがきた。植辰はいつもウメを梅干しと影で言ってるらしい。

 

ウメをおばあちゃまと呼ぶマリ子に

植辰「たらちねだね、この家は」

マリ子「いいえ、磯野です」

“たらちね”という落語があるんですね。知らなかった。言葉が丁寧すぎたことから起こる滑稽話。

 

夕方5時過ぎになっても帰ってこないウメにイライラする大造。

 

磯野家では棟梁、植辰にもウナギを取ったが、あっしら職人が床の間付きの座敷で頂くなんざと遠慮したが、「皆様のおかげでこれだけ片付いたらんですから、どうぞ」とはるは気にしない。マリ子やマチ子もお腹がぺこぺこで動けないと言って、若いものに示しがつかないといっていた棟梁をおさめた。

 

ウメはご祝儀だと言って棟梁たちのテーブルに一升瓶を置いた。梅干しババア…昔は遠慮がないよね〜。

 

そうです。閑静な所だけに引っ越しそばは「向こう一軒片隣」でしたが無事に配り終え、植辰たちの協力で磯野一家は明日から曲がりなりにも生活していける状態に収まったのです。

 

お江戸のウナギと上方のウナギの違い。上方ではまむしという。お江戸のウナギは背中から割いているが、大阪は腹から割いている。上方は着道楽、食い道楽。江戸では侍がたくさんいてたとえウナギでも腹を割くのは験が悪いので背中から割くようになった。

 

定次郎「けっ。『講釈師 見てきたような うそを言い』ってな。まだ上方ものぞいたことがないくせに」

しかし棟梁もまた箱根の先の風に当たったことはない。

 

ヨウ子「ここはお江戸なの? ここは東京じゃなくてお江戸だったの?」

お江戸も東京も同じだとはるは言う。ウメも東京のこと、昔はお江戸だったと説明した。

ヨウ子「じゃこの人たち昔の人?」

植辰「あらあらあら、やられたな、こりゃ。ええ? 『江戸っ子は宵越しの銭は使わねえ』なんてね、いまだにガンガンやってるからよ。今のご時世の人から見たらこいつは昔の人に違えねえや」

はる「それでよろしいんですのよ。その精神こそ神の御心です」

植辰・棟梁「へっ?」

 

8時前。大造イライラ。

 

ウメ、植辰が歌う浪曲

♪何の因果か 植木屋になって

ミ〜ン ミンミンミンミ〜ン!

 

植辰の蝉の鳴き声にヨウ子喜ぶ。

 

♪松にとまって ないている

 

マリ子、マチ子も拍手を送り、次はかっぽれ。

 

♪チャチャチャチャ チャチャチャチャ

チャチャチャ チャンチャン

かっぽれ かっぽれ

甘茶で かっぽれ

沖の暗いのに 白帆がサ 見ゆる

ヨイトコリャサ

 

いやはや大宴会にはなりましたが

 

ついに大造が来て「おい! いつまで何やってんだ、お前たちは!」と玄関から怒鳴りつけた。

ウメ「お上がりよ」

大造「バカ野郎! ご婦人ばかりのお宅だぞ。今何時だと思ってんだ!」

はたウメはしおしお顔。ほんとに表情が面白い。マザコン息子かと思いきや、結構強く言うんだよね。植辰や棟梁は小さくなって外に出て行った。

 

マリ子、マチ子はかっぽれを歌いながら後片付けをした。

 

変な者同士、波長が合うということもあるようです。

 

朝から贅沢な芸を見せてもらって楽しかったなあ。こういうのがあるから話が進まないとか展開が遅いとか思わないんだよね。

 

棟梁の森幹太さん

peachredrum.hateblo.jp

この映画では警察署長役。戦争の従軍経験を話してた人か〜。