徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】あぐり (35)「はじめての東京」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

あぐり田中美里)が一人で岡山に帰る決心をすると、光代(星由里子)は、一人で帰るのは許さない、と言う。あぐりが思い悩んでいると、森(森本レオ)がすき焼きをやろう、と鍋を持ってやって来る。あぐりは質屋を往復しながら肉と酒を調達、思いがけず散財したが、楽しそうなエイスケ(野村萬斎)の姿がうれしいあぐりだった。あぐりが世津子(草笛光子)の店に行くと、そこにいたのは美容師のチェリー山岡(名取裕子)だった。

チェリー山岡先生登場!

 

あぐりは岡山に帰る決心をし、光代に電話を掛けるが、一人で帰ってくるのは許さないと言われてしまい、家へ。

 

エイスケは相変わらず書けずに苦しんでいたが、そこに森がすき焼き鍋を持って登場。しかし、森が持って来たのは豆腐とネギのみ。調味料と肉はあぐり任せ。

 

あぐりは”銀行”へ行くと言って、質屋に行き、自分の着物を持ち込んだ。しかし、鈴音も来てすき焼きを食べているとあっという間に肉はなくなり、再び質屋へ。質屋の主人に「悪い事に巻き込まれてるんじゃないだろうねえ」「悪い男とは早く別れろ」とか言われる始末。しかし、全く意に介さないあぐりは、エイスケの楽しそうな表情が見られて満足。

 

しかし、やっぱりお金はない。電燈代も払えず、決心してカフェ・セ・ラ・ヴィに行くと、店は貸し切り。この日はチェリー山岡の洋髪講習会の準備をしていた。

 

チェリー山岡に挨拶するあぐり。チェリー山岡はあぐりの顔を見ると「その髪切りなさい。あなたは洋髪の方が絶対似合う」と言った。

ja.wikipedia.org

チェリー山岡さんのモデルは山野千枝子さん。あぐりはそのまま洋髪講習会を見学。新しい髪型に目を輝かせた。

 

1997年はバブルではないし、私にとっては、そこまで明るい時代でもなかった。こんな雑で気楽なドラマが受けたなんて…と言われるのはなーんか不本意だな。結構辛い時期だったけど、明るい登場人物を見て楽しんでた。

 

あぐりがニコニコ笑って動じてないから苦しんでないってそのまま受け取るからムカつくんじゃないのかな。あぐりが毎日苦しそうで泣き暮らしてれば満足なのかね。深刻にやるなら最初から苦しみの連続の話だけどね。家族が次々亡くなり、経済観念のない実母、好きでもない男と結婚させられ、その男はドクズ…文章にすると結構酷い。

 

実際、あぐりさんはエイスケさんにいい印象はなかったけど、朝ドラの野村萬斎さんの演技でエイスケさんの記憶がいい思い出に上書きされたそうです。私は今のところ、当時と同じように楽しんでます。

 

1990年代 朝ドラ視聴率一覧

www7b.biglobe.ne.jp

1990年前期 凛凛と (平均視聴率)33.9%

1990年後期 京、ふたり 35.6%

1991年 君の名は 29.1%

1992年前期 おんなは度胸 38.5%

1992年後期 ひらり 36.9%

1993年前期 ええにょぼ 35.2%

1993年後期 かりん 31.4%

1994年前期 ぴあの 25.5%

1994年後期/1995年前期 春よ、来い 24.7%

1995年後期 走らんか! 20.5%

1996年前期 ひまわり 25.5%

1996年後期 ふたりっ子 29.0%

1997年前期 あぐり 28.4%

1997年後期 甘辛しゃん 26.6%

1998年前期 天うらら 27.7%

1998年後期 やんちゃくれ 22.5%

1999年前期 すずらん 26.2%

1999年後期 あすか 24.4%

 

90年代はどんどん朝ドラの視聴率も下がり始めてた時代で、だからこそ昔の大ヒットラジオドラマを引っ張り出して「君の名は」を1年かけてやったりしたんだろうな。しかし、思ったような視聴率にならず失敗作扱いされてるのを何となく覚えてます。「おしん」の橋田壽賀子さんが「おんなは度胸」や「春よ、来い」を執筆したり。「すずらん」はヒロイン3人を大々的に宣伝してて「おしん」を狙った感じ。話は暗かった。

 

私は「あぐり」で朝ドラの面白さに気付いたけど、一覧を見ると「ええにょぼ」くらいからチラチラ見てた記憶があります。でも多分ちゃんと完走して見たのはこの中だと「天うらら」と「すずらん」くらい。朝ドラ完走率はものすごく低いです。

 

おしん」「澪つくし」「はね駒」は1980年代の高視聴率トップ3の作品だけど(「おしん」は歴代1位だし、「澪つくし」も歴代でもトップ10に入っていたはず)、「あぐり」は決してそうではないからねえ。そういえば、「あぐり」じゃなく「ふたりっ子」の再放送だったら、ツイッター民の反応はどうだったのかなというのはちょっと気になる。

 

あぐり」を見る→主演の田中美里さんの出演作の中に「みすゞ」を見つけ、再び金子みすゞさんの詩や人生に興味が湧く。金子みすゞさんは明治36年生まれなので、おしんより少し下、あぐりの少し上の年齢で、朝ドラにはぴったり…ではない人生です。

2冊本を買ってしまいました。読むぞー。