公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
りん(斉藤由貴)は新聞記者と子育てで忙しい毎日を送っていた。源造(渡辺謙)が自分の仕事や休日の話をしても、りんはうわの空だった。ある日、高木みどり(美保純)がおかみの料亭で、りんは東北女学校の旧友と3人で会う。記者の習性でメモをとりはじめ、みどりにとがめられてしまう。「私の店に仕事を持ち込まないで。家でもそんなことしてたら源造さんがかわいそう」。否定するりんだったが…。
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エールの時にも思ったんだけど、昔は女は子供を産むのが最大の仕事という認識で、計画出産とかもないから、働く既婚女性の出産・産休はある意味当たり前と思われてたんじゃないかな。いい顔はされなくても「なぜ今産む?」的な発想はなさそう。 #はね駒
— エルファ (@elfa_myself) August 17, 2020
今朝、このツイートを読んで、なるほど!と思いました。磯村春子さんの「今の女」を少しずつ読んでいるところですが、仕事を持っている女性でも子供が4人5人といる人も多かった。
恐らくりんの場合は産休とか育休なんてものはなく、出産ギリギリまで出社して出産直後に仕事復帰する、という感じだったのかな。この時代は赤ちゃんの面倒を見てくれる人は親でも乳母でも女中でも結構いるという感じだったのかなと。おしんも子守奉公してたしね。
同僚も「また子供できたのかよ」みたいな嫌味はなかったのかもしれない。昔の方が、母親ひとりで育てるという考えはなくて、夫が家事育児を手伝わなくても、周りの女性たちが助けてくれていたのかも。
源造がりんに仕事の話をするが、りんは子供の世話に夢中で聞いていない。りんは、今度「20世紀の女性」欄に載せる祇園のお雪さんの取材がOKになり、京都に取材に行くことを話す。
11月に早慶戦があるから一緒に見に行こうと源造が誘っても、取材ではなくただ試合を見に行くのは…と言葉を濁す。りんは「女が仕事を持ってると日曜日ってとっても貴重なの。普段できなかったこと家の中のことや子供の相手やしたいことしなきゃいけないことがいっぱいあるのよ」。
りんは忙しそうに洗い物を抱えて出ていき、ため息の源造。りんは普段家事をまったくやっていないわけじゃないからね。それを令和の視聴者に母親がいて恵まれてますねなんて言われる筋合いないと思う。
編集長から日本人女性と結婚したトーマス・ジョンソンというアメリカ人男性を取材してほしいと言われたりんは早速取材に行く。英語でのインタビュー。トーマスは「彼女が日本の女性だから妻としたのではありません。彼女を一人の人間として愛し、尊敬したいのです」と言ってるところに、妻帰宅。
妻を紹介されると、なんと、東北女学校で終生の友とナレーションのあったくに・ジョンソンさん!(旧姓・浜田)
浜田くにさんのモデルは、仙台出身でストライキ騒ぎで宮城女学校を辞めた相馬黒光さんかと思っていたけど、その後の人生は全く違います。
ついでにりんのモデルである磯村春子さんの著作でも相馬黒光(良子)さんを取材しています。しかし知り合いっぽくもないし、女学校時代は関わりなかったのかな?
その後も読み進め、「問題の女」とタイトルのついた項目の下山京子さん。この方は、某新聞記者から一葉茶屋の女将になったという人で…みどりさん?!
くにと8年ぶりに再会できて、みどりの店で改めて話をする。「結婚は世間や家のためにするものではないでしょ?」「本当に愛し合えばどんな障害だって乗り越えられるわ」「どうして? 愛することは悪いこと?」「二宮おしづさんのように自分の命を燃やし尽くすような愛にあこがれていたのよ」等などくにの言葉を自然とメモするりん。
みどりは「こんなところまで仕事を持ち込まないでちょうだい」と叱られてしまった。「嫌な癖ね。家でもそんなことばっかりしてるの? 源造さんかわいそう~」と言ってたけど、険悪な感じにならずサクッと笑ってこの話題は終わった。
そこに「おい、みどり!」と入って来たのは嘉助! りんは、終始複雑そうな表情だった。
鶴次先生は北陸に出張で、キヨをやえに預けることにした。やえは「おキヨちゃんが一緒にいると何かあの相馬の家さいるようで…」と嬉しそうだったが、「あの井戸端は今誰が使ってんだべ…」と物思いにふける。簡単に移動できないけど、故郷を懐かしく思うのは当然の気持ちだよねぇ。
弘次郎の店でコーヒーを飲む源造。源造に野球の試合観戦に誘われるが、どことなく夫婦仲があまりよくないことを察した弘次郎は家でりんに「たまには2人でゆっくりコーヒーでも飲め」とコーヒーを入れてくれた。
今度は源造が自分の仕事の調べものに夢中で2人でゆっくり会話することができなかった。夫婦のすれ違い。自分がやられて嫌なことも悪気なく自分もやってしまうものなのかもしれない。