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【ネタバレ】鬼太郎が見た玉砕~水木しげるの戦争~

2007年8月12日 NHK

 

www2.nhk.or.jp

これ、地上波で再放送すればいいのに。日本映画専門チャンネルで放送されることは知っていたけど、リアルタイムで一度見たし、見なくてもいいかなと思いました。

 

しかし、「はね駒」の最近新聞社に出てくるイケボの波多野(壌晴彦さん)も出演されるというので見ることにしました。

 

今でも私の中で歴代朝ドラNO.1の「ゲゲゲの女房」より前に水木家の様子がうかがえる作品です。

 

このドラマの舞台は昭和46年にラバウルに行った水木しげるが戦時中を回想しつつ「総員玉砕せよ」を描く話で、合間合間に鬼太郎、ねずみ男目玉親父が漫画から飛び出してしゃべるけど、鬼太郎が野沢雅子さん、ねずみ男大塚周夫さん、目玉親父田の中勇さんと1期、2期のアニメキャストなんですね。豪華! 

 

ゲゲゲの女房」だと第21週「戦争と楽園」あたりの時期です。

special.infoseek.co.jp

 

ゲゲゲの女房」は茂自身の戦争体験ですが、「鬼太郎が見た玉砕」は水木しげるを演じた香川照之さんが、「総員玉砕せよ」の主人公・丸山二等兵を演じています。このドラマで丸山二等兵塩見三省さん演じる本田軍曹にとにかくビンタビンタビンタされます。あれ本当に痛そう。

香川照之さんが水木サン、布枝さんを田畑智子さん、妻子の名前は本名なのね、と思ったら、苗字が水木だった。本名は武良、「ゲゲゲの女房」では村井でした。「ゲゲゲの女房」では圧倒的亭主関白な感じに描いてたけど、田畑さんが演じた布枝さんは、夫の浮気疑惑にプリプリしてしげるがちょっと恐れている感じとかが面白かった。

 

家の感じが同じ家をモデルにしてるから当たり前かもしれないけど似てて、懐かしかった。こちらのドラマには水木サンの両親は登場せず、アシスタントの中に女性もいました。よく食べるところは同じで、おいしそうにアイスクリームや大福を食べてました。

 

丸山と楽しくバカ話していた仲間もワニに食べられたり、戦闘で次々死んでいく。まだ死んでないのに遺骨用に指を切れという命令も酷いし、負傷して足手まといになるまいと自決する中隊長、軍医の抗議の自決、責任を取らされた小隊長の自決…敵からの攻撃じゃなく上官の無茶な作戦の犠牲になってる。

 

参謀長は声ですぐわかった。やっぱりイケボ。「はね駒」キャストは塩見三省さんもですね。

 

漫画を描き上げた水木サンの前にビンタしまくった本田軍曹が現れ、またビンタしたけど「100まで生きろ」と言ってくれた。「ゲゲゲの女房」の頃にたくさんテレビでインタビューされるところを見てたけど、とても元気で100歳まで軽いと思ってました。今見ると切ない…ドラマ放送当時は水木しげるさんは85歳でした。

 

今はNHK以外は終戦記念ドラマみたいなのを作らなくなったけど、昔の戦争を知ってる世代が作った作品を再放送でも全然いいと思うんだけどな。昔の作品を見られるのがBSやCSに限られるのはすごくもったいない。