徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】パリ、ジュテーム

2013年に録りためた映画を観ています。

2006年 フランス/ドイツ

 

あらすじ

<モンマルトル編>駐車できる場所を探し求めてモンマルトルの坂道を走り回った末、ようやく見つけたスペースにマイカーを滑り込ませた男性主人公は、すぐ近くで女性が行き倒れとなっているのと遭遇し…。<セーヌ河岸編>2人の悪友とともにセーヌ河岸に陣取って、道行く女性たちの品定めをしていたフランソワ。偶然目の前で転んだアラブ系の若い女性を助け起こした彼は、彼女の美しさにたちまち魅せられて…。その他、計18話。

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世界中の18人の監督による「愛」をテーマにした短編オムニバス映画。パリ20区のうち18区を舞台に、1作品5分ほど。

・「モンマルトル」路上駐車した車の近くに倒れていた女性を助けることになった男性。

・「セーヌ河岸」道行く女性たちをからかう少年たち。そこで出会ったアラブ美女。

・「マレ地区」印刷工場に女性と一緒にやってきた青年は熱心にそこで働く寡黙な青年に話しかける。

・「チュイルリー」地下鉄のホームに座る男性が向かいのホームでイチャつくカップルを見ていると、男性に絡まれる。

・「16区から遠く離れて」託児所に赤ちゃんを預けている女性は電車を何本も乗り継いで大きな屋敷でベビーシッターをしている。

・「ショワジー門」シャンプーのセールスマンがやってきた美容院は中国人マダムの経営する店だった。

・「バスティーユ」男性は妻に別れを切り出すため、レストランに呼び出した、しかし妻にある告白をされる。

・「ヴィクトワール広場」息子を亡くして泣き暮らす女性。息子の声がして外に飛び出すと、そこにカウボーイがいた。

・「エッフェル塔」顔を白塗りでパントマイムをする男性は留置場で同じく顔白塗りの女性パントマイマーと出会う。

・「モンソー公園」モンソー公園で待ち合わせする若い女性と初老の男性。

・「デ・ザンファン・ルージュ地区」ヤクの売人である男性が撮影でパリに来ているアメリカ人女性にヤクを売る。

・「お祭り広場」ちょっとした言い争いの末、腹部を刺された黒人男性を救護する黒人女性。

・「ピガール」歓楽街の風俗にやってきた男性とその前にバーで出会った気の強そうな女性がケンカする。

・「マドレーヌ界隈」女性ヴァンパイアを目撃した青年が襲われそうになるが…。

・「ペール・ラシェーズ墓地」ショパンなど有名人が眠る墓地を訪れるイギリス人カップル。

・「フォブール・サン・ドニ」盲目の青年が女性に突然別れを告げられた。

・「カルチェラタン」待ち合わせてレストランに入るアメリカ人老夫婦。お互い恋人がいるが離婚はしていなかった。

・「14区」フランス語を勉強して一人旅にやってきたアメリカ人女性。

 

全くかかわりのない18の話かと思ったら、最後の最後、「カルチェラタン」の老婦人が眺める窓から「ヴィクトワール広場」の女性と目が合い、乾杯するとか、「カルチェラタン」の夫が「ピガール」の男性と友達っぽかったり、あの話とこの話の登場人物に実はつながりがあったというのがよかった。あのカップルはうまくいったんだな、とか。ごく短いシーンでしたが。

 

最初は5分ってあっという間でもう終わり?と思ってる間に次の話が来て、ワケわからん!って思う話が合ったり、妙に悲しくなる話もあったり…悲しさで印象的だったのは「ヴィクトワール広場」「お祭り広場」。なんとなく好きだったのはラストの「14区」。2匹の犬と暮らすたぶん結構いい歳をしてると思われる独身女性の一人旅でふと寂しい気分になる、けど旅してよかった、みたいな。

 

「マレ地区」の監督はガス・ヴァン・サント。「グッド・ウィル・ハンティング」も「永遠の僕たち」も監督の名を知らずに見て好きになりました。

 

「16区から遠く離れて」は他の感想を読むと、移民の女性だそうで、自分の子供は託児所に預けて、自分の子供と同じ子守歌でお金持ちの子供の面倒を見る。ちょっと切ない話でした。

 

トラウマ映画「気狂いピエロの決闘」みたいなメイクだった「エッフェル塔」は流血事件が起こるんじゃないかと怖くて怖くて…全く怖い話ではないんだけど白塗りの顔が本当に恐ろしくなりました。

 

「チュイルリー」「ショワジー門」「マドレーヌ界隈」みたいな世界観は苦手。突然の暴力、シュール、流血、が嫌なのかな(-_-;)

 

カルチェラタン」の夫婦の会話はおしゃれ?だけどどこまで本気なのか? たった5分の映画×18本だけど、意外と背景を自分で想像しまくったりして面白かったです。