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【ネタバレ】日曜劇場 #11 林で書いた詩(脚本/市川森一)

1974年11月24日 TBS

 

あらすじ

小樽出身の作家で詩人、伊藤整の『林で書いた詩』をモチーフに、古い港町・小樽の枯葉ふりしきる図書館を舞台にしたドラマ。ふらりと現れた旅の女(香山美子)と、図書館に勤める不器用な若者(桜木健一)の出会いと別れを切なく描く。

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冴えない青年・ヨイチ(桜木健一さん)が出社するところから。同僚がヨイチの挙動にいちいちプークスクスしてるのがなんかやだ。何度もお見合いをしているが断られている。

 

ヨイチの働く図書館に美しい女性(香川美子さん)がやってくる。事務所の電話を借り、ナホトカ航路の貨物船を待っている様子だが、3日遅れるらしい。

 

そのまま図書館にとどまった女性は本を見ながらぼんやり考え事をし、タバコを吸い始める(!)。同僚に促され、ヨイチは女性に注意する。

 

女性を追いかけるように退社したヨイチ…と思ったら、普通に追い抜いていった。女性のあとをつけていたのは、図書館にいるときから女性をチラ見していた中年男性。

 

翌朝、女性達のことが同僚の間で麻薬捜査官? 警官?と話題になっている。

 

翌日も図書館に来た女性と少し遅れて中年男性も来た。席でお弁当を食べてる中年男性! なんでもありだな!

 

午前中で帰っていいと言われたヨイチは、図書館から出ていった女性のあとをつけて、「アツシ(と聞こえたけど何?)の図鑑は明日入ります」と話しかける。なんでこのドラマ字幕ないんだよぅ。字で確認したい。

 

翌日、女性にアツシの図鑑を手渡す。中年男性は近くの席でカサカサ音を立ててあたりめを食べている。図書館で飲食するな。

 

その後の会話で女性が「昨日お借りしたアイヌ民族史~」との会話で、アツシじゃなくアッツゥシというアイヌの織物の話をしていたのだと分かりました。

 

女性が図鑑を返すときに枯れ葉に書いたメモを渡される。

 

島津という男に連絡してほしいと電話番号が書かれていた。連絡するが、島津はもう亡くなったらしい。

 

結婚が決まった女性が、昔の恋人に会いに来た。男性は探偵で女性の姑となる人からの依頼で女性のあとをつけていた。

 

探偵はヨイチを昔の恋人(島津)と思い込み、あなたみたいな人だったとは、と驚く。ペラペラ女性の事情や自分の家族のことを喋りまくる。

 

女性は島津が亡くなったことを知らず、ヨイチに島津との出会いを語る。貨物船の一等機関士の島津に一目惚れした女性はデザイナーと嘘をついていたが、デパートの和服売場のハイミスのアバズレだと伝えてくれとヨイチに告げる。

 

ヨイチは、あの人はどこ?と尋ねられ、あの船に乗ったと嘘をつく。

 

図書館の書庫から探した「林で書いた詩」を読むヨイチ。

 

秋色だった風景が雪景色に変わる。

 

探偵は、ヨイチを島津だと思い込んだまま、女性は島津が生きていて連絡を取ったのに会ってくれなかった(フラれた)と思ったまま。

 

ヨイチ役の桜木健一さんは、懐かしのドラマみたいなのでよく「柔道一直線」が出てくるからそのイメージだったけど、小柄で冴えない青年を演じていたのが意外だった。途中から見た母が「あの人どうしてるかねぇ」と言ってたから、すぐ誰か分かったんだろうけど、わたしは分からなかったです。

 

ヨイチはいったん断られたお見合い相手との約束をすっぽかしたり、図書館も欠勤したり、女性の後を追うためいろいろ行動したけど、結局何かが起こりそうで起らなかった。主人公だけどほとんどしゃべってないし。

 

まぁ今ははっきりとした結末を求めるけど、こういう余韻があるのもいいのではないかな…それにしても前の日曜劇場特集のときも倉本聰さんの脚本の話は字幕がついてたけど、あとはついてなくて、古ければ古いほど時代背景を知るためにも字幕つけて欲しい。