徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】芋たこなんきん(38)「おくりもの!?」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

町子(藤山直美)の知らせで、親子川柳大会に参加しているある親子に、事前にお題が漏れているさまを知った会場の世話役の矢木沢純子(いしだあゆみ)は、不正を指摘し、上司にくってかかる。しかし、上司は町子や純子をののしり、純子は上司を殴ってしまう。一方、徳永医院では、昭一(火野正平)の恋人と名乗る女性が、昭一の帰りを待つ。健次郎(國村隼)の説得で女性は引き取るが、後日、町子は商店街で昭一に出くわす。

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昨日の振り返り

控室を出た純子。

篠崎「こんなとこ来はったらあきません」

母「大丈夫でしょうか? 実はさっき…」

篠崎「大丈夫ですから、はよ、席に戻ってください! こんなとこ見られたら。さあ、さあ…」

 

親子川柳大会の審査員に招かれた町子。

 

控室

町子「ゆゆしきことやわ」

振り返りここまで。

 

お題が事前に漏れているという不正に気付きました。

 

川柳大会会場・テント

貞男「あかんわあ…。みんな、うまいなあ…」

一真「いやいやいや、お前のもなかなかのもんやったで」

俊平「ごえんさん、下手な慰めは才能のない人間をかえって傷つける」

貞男「はっきり言うな! お前ももうちょっとマシなの書かんか!」

 

俊平「子供にあたるな、アホ! 何やねん? お前の。『嫁も勝て 姑も勝てと 中道派』て。ようそんなんで予選通ったな」

隣に立っていた一真も笑う。ホント、面白い。

 

貞男「お題もろうて、すぐ書くなんて技あるかいな! 前もって知ってたらなあ…」

貞男親子の後ろで会話を聞いている母と娘。

 

俊平「そやけどな、前もって知らんかっても才能のある人間にはできんのやから」

一真「まあまあ、まあまあ…」

俊平「あるって、そら…」

 

控室前

純子「どうして事前にお題を知ってた方がいらっしゃるんですか? さっきの女性ですね?」

篠崎「誰がそんなええ加減なこと言うてんねや?」

純子「誰でもかまいません! ちゃんと説明なさってください!」

篠崎「あんたは黙って言われたことしとったらええねん!」

 

純子「あの方は確か…予選の時に最後に決まった方でいらっしゃいますよね」

篠崎「筆頭株主の娘さんや! 分かったらおとなしいしといて!」

 

会場では貞男は必死に両手を握りしめたり、手を合わせたり。

 

司会者(緑スーツ)「え~、間もなく審査発表のお時間なんですが、傑作ぞろいで花岡先生も迷っておられるのか少々時間がかかっております。もうしばらく、もうしばらくお待ちください」

次々席を立つ観客たち。

 

一真「ああ~」

俊平「はあ…。あの…いやいや。何にもないの?」

一真「あ~、あめ入れといたんやけどな」

俊平、大あくび。先週末の予告であったな。

 

控室

篠崎「どうです? 先生、お決まりでしょうか? 先ほどの作品が私も一番面白いと思います」

純子「部長! まだ、話…」

篠崎「どうです? 先生もお忙しいでしょう? 時間ももったいないことですから、続いて大人の部に…」

町子「篠崎さん。私、見てしもたんです」

 

篠崎「あっ、何か手違いがあったようですね。ご心配なく。その問題は後ほどこちらの方で処理いたしますんで」

町子「子供だましみたいなこと言わんといてください! 参加した全員が同じ条件で競うこの大会でこんな不正! 私は審査なんかできません! これはですね、純粋にものを作る、ものを書くことに対しての冒とくです。ちゃんと説明してください!」

純子「予選の時にツテで決まってた方のようなんです」

篠崎「おい!」

 

純子「本当に申し訳ございませんでした」

町子「私にやないです。参加者の皆さんにちゃんと謝ってください!」

篠崎「偉そうに。あんたらかて似たようなもんやないんか!?」

町子「どういうことですか?」

 

篠崎「おたくらの賞かて文壇の人間関係やら金やら動いて決まるんでしょ? え? ちょっと売れてるからと思て偉そうに! 一体何様のつもりや!? あんたは! あっ!」

純子が思い切り篠崎をビンタ。

篠崎「何を…!?」

純子「謝罪してください!」

 

町子「矢木沢さん…」

純子「謝罪しなさ~い!」

篠崎「お前、上司に向かって手、出すとは!」

町子「暴力は…」

篠崎「お前なんか社長に言うてクビじゃ! クビにしてもらうぞ~!」

町子「あきません! 暴力は、やめ! 暴力は、やめ! 暴力は、やめ!」

昨日のミニ予告だけど、このあと、「暴力は、やめ!」と言いながら、町子が篠崎をバシバシたたいていた部分はなくなっていた。

 

徳永醫院

健次郎に手のひらを手当てしてもらっている純子。「あ~、痛っ! 痛~!」

健次郎「人をたたいといて手ぇ痛いて、どういうこっちゃやろな…」

町子「眼鏡のツルに当たったんですよね?」

純子「私、あの、カッとすると手が出る癖があるんです」

健次郎「えらい癖やな…」

 

町子「ねえ、健次郎さん」

健次郎「ん?」

町子「折れてない?」

健次郎「折れとったら、こんな痛みで済まへん。打撲やね」

町子「よかった~」

 

健次郎「ええことあるかいな、あんた…。女だてらに男どついといて」

町子「けど…私のせいで」

純子「いえ、先生に対して、あんな失礼なこと許すわけにいきません。それに元はと言えば…」

健次郎「しかし、あれやね、そんなちっちゃな催しで何や不正なんかして、一体どんな得があるちゅうんやろね。アホらし、ほんまに」

純子「ほんと、アホらしゅうございます!」

3人の笑い声

 

純子「それにしてもご夫婦だったなんて…。お医者様と結婚されたことは存じてましたけど、お相手が徳永先生やなんて…」

町子「最近、こっちへ越してきはったんですか?」

純子「はい。あっ、じゃあ、あのここが話題の大家族の…」

町子「住みかでございます」

健次郎「はい、どうぞ」

純子「ありがとうございました」

 

たこ芳

貞男「こんなもんだけでごまかしやがって! 何が商品券や!」

俊平「よかったやないかいな! 参加賞ももろたことやし」

貞男「ふん…。予選審査過程の手違いて何やねん? 人、バカにして! 俺はカラーテレビをもらうはずやったんや!」

一真「ワシら一日丸潰れやがな! なあ」

りん「要らんのやったら、もろたげよか?」

貞男「あかん、あかん! 何でやねんな!」

 

一真「おう、先生」

俊平「あっ、先生!」

貞男「あっ、ええとこに来た!」

 

純子「おなかすきました!」

町子「そう。フフフ…。どうぞ、どうぞ」

 

俊平「おい。シャンパン」

貞男「あ、シャンパン」

純子「あら!」会釈する。

 

貞男「あの~、ちょっと今日のこと、あれ、説明してもらえません?」

健次郎「コラ、コラ、コラ」

貞男「え?」

健次郎「事情説明と主催者のおわびはあったんやろがよ。もう終わったことやないかいな。グジャグジャグジャグジャ言いな!」

貞男「そうかて…」

一真「もう、忘れ忘れ!」

 

町子「あの、そしたらね、私ね…え~っとチクワとそして…」

町子・純子「たこ!」

2人の笑い声

 

貞男「息子も俺も一生懸命勉強して楽しみにしてたのに…」

一真「分かってる。分かってる…」

純子「川柳、お好きなんですか?」

貞男「いや、言うても最近、始めたんやけどね。『大阪は よいところなり 橋の雨』」

純子「岸本水府!」

貞男「そう! 好きやねん、これが!」

純子「すてきですよねえ!」

町子「『法善寺 芝居のような 雪が降り』織田作」

一同「ほう!」

 

健次郎「文学言うても難しい言葉使わんとこがええなあ。あんたみたいに時々何や難しい感じ使て、びっくりさしたろいうこそくなたくらみがないな」

町子「それはそれで大変なんですよ~」

健次郎「あ、そう…」

純子「お二人はご夫婦だったんですねえ。私、すてきな町に越してきたみたいです」

りん「ウェルカム!」

 

健次郎「おりんさん」

りん「はい」

健次郎「僕もたこ」

りん「よっしゃ!」

町子「まねしい!」

健次郎「え?」

 

そして、翌朝、診療所では…。昭一の恋人だと名乗る女性が昭一の帰りを待ち構えていました。

 

診察室

鯛子「待ってはりますよ」

健次郎「うん…」

一真「連絡あれへんのか? お兄さん」

健次郎「ない」

鯛子「あそこでず~っと待たれましてもねえ…」

 

健次郎「上が142の下が89。あかん!」

一真「え~!?」

健次郎「こっちの血圧、上がる!」

 

待合室

健次郎「あのな、あんた、困るんや」

鈴子「昭一さんさ会うまんで帰らねはんで」

健次郎「来たら、必ず連絡させるから。ほんまに。泊まってるとこ…連絡先、書いといて。必ず連絡させるから。とにかく帰ってください」

鈴子、立ち上がって健次郎をにらみつける。

 

徳永家茶の間

お昼にうどんをすするイシ、亜紀、健次郎、町子。

健次郎「ほんまにどうしようもないな、あの兄貴は!」

町子「怒って食べたら体に悪いよ」

健次郎「そやけどな、こんなこと1回や2回やないねんから」

 

町子「納得して帰らはったん?」

健次郎「かえってもらわな仕事にならんがな」

町子「お兄さん、来はるのかな?」

健次郎「顔、見してもな、相手したらあかんで。どうせろくなこと考えてへんねやから」

町子「はい」

 

健次郎「おやじとの旅行、明日からか?」

イシ「うん、そう」

健次郎「1週間?」

イシ「けど、あの子、帰ってくるのやったら旅行やめていてようかしら…」

健次郎「せっかく、おやじが連れていく言うてんのやから、久しぶりにゆっくりしといでな。おやじも楽しみにしてんのに…」

イシ「そやね」

健次郎「うん」

 

イシ「お父さんと1週間も旅行やなんて何年ぶりやろね」

亜紀「もっと~」

町子「あっ、はいはい、私が」

イシ「やあ~、おおきに」

町子「はい。いっぱい入れてあげようね」

 

肉屋に買い物に行った町子と亜紀。

店員「はい、いらっしゃい!」

町子「ねえ、亜紀ちゃん、コロッケにしようか?」

亜紀「うん!」

町子「すいません、コロッケ20個下さい」

店員「はい、おおきに!」

 

晴美「なあ、何にする?」

昭一「うん?」

晴美「うわ~、コロッケおいしそう!」

昭一「あかん、あかん。僕の前でね、そんな庶民的なコロッケなんか食べたらいかんの。せっかくの休みや、すき焼きにしよか?」

晴美「すき焼き!?」

昭一「おにいちゃん、すき焼き用のね、ええとこ500ほどおくれ」

 

店員「はい、おおきに!」

晴美「なあ、そんなに食べられへんて!」

昭一「何でや? せっかくの休みや。友達も呼んどったらええやん」

晴美「え~、2人きりやないの?」

昭一「あのね、鍋ちゅうのは大勢で食べる方がものすごううまいの。うちのな、田舎の奄美なんかは、やぎ汁ん時にはな、こんな大きな鍋で村じゅうで全部集まって…」

 

町子「お兄さん」

昭一「あっ、びっくりした~!」

町子「健次郎さんのお兄さんですよね?」

昭一「どなた?」

町子「健次郎さんの新妻です」

セリフとして普通なのに言い方が何とも言えず面白い!

 

昭一「あっ、ああ! この間、結婚した…! あっ! えっ、結婚したとか言うのに、もうこんな大きなのおるんですか?」

町子「いえ、この子は前の…」

昭一「あっ、そうか~。あ~、君が一番下の子やな。え~っと…亜紀ちゃん!」

町子「そうです」

 

昭一「ああ、そう…。分かるか? おっちゃんやで~。分からんわな、無理ないや。会うたん、初めてやもんなあ。なんぼ?」

店員「1,000円になります」

町子「ちょっとすいません」

昭一「うん? ちょっと払といて。何、何、何?」

 

町子「女の人が捜してはりましたけど…」

昭一「津軽…来よった? 健、怒ってる?」

町子「かなり」

昭一「向こうの勘違いやねんけどなあ…。頃合い見て顔出しするから、今日、会うたこと黙っといて!」

町子「へっ?」

 

昭一「行こか! あっ、そや! お酒、届いた? 特級」

町子「あっ、どうもありがとうございました」

昭一「行こ、行こ」

町子「『行こ、行こ』やない。ちょっと、お兄さん! ちょ…ちょっと!」

大きく右手を上げて去っていく昭一。

町子「さすが、さすらいの男やわ~」

亜紀、ポカーン。

 

夜、徳永家茶の間

喜八郎「伊豆の露天風呂じゃ! 海、見ながら一杯…。こたえられんで。魚もうまいで」

イシ「ええ!」

何か言いたそうな町子。

 

喜八郎「昭一のやつ、まだ現れんのんか?」

健次郎「うん。いつものとおりや」

清志「え? 伯父ちゃん来んの?」

由利子「来るかもって話」

亜紀「おっちゃん…おっちゃん、いてたよ」

町子「いや~、亜紀ちゃん、ケチャップ! 口の周りがブチュブチュ、ブチュブチュ、ブチュブチュでした」

 

健次郎「伯父ちゃんの話はええから、ちゃんとごはん食べなさい」

喜八郎「そやけどな、いきなり来られても、これ、こっちにも都合ちゅうもんがあるしな。いつ来てもろくな用やないしな」

健次郎「そやから、旅行はもう予定どおり行ったらよろしがな」

喜八郎「うん…うん」

 

隆「これ、辛いで」

イシ「あ~、そう」

喜八郎「はよ、食べんかい」

隆「これ、辛いねん」

喜八郎「辛いんやったらコロッケ食べたらええねん。せやろ?」

 

たこ芳に向かう健次郎と町子。

健次郎「話て何や?」

町子「うん…ちょっとね…」

 

店に外にも純子の声が聞こえてきた。

純子「タイガース、バンザ~イ!」

一同「♪六甲颪に 颯爽と」

純子「はい、はい、はい!」

 

店に入っていった2人。

純子「あら~、こんばんは! 先生!」

町子「いつからですか?」

りん「もう3コーラス目!」

町子「えっ?」

 

純子「あら、せんせいもタイガース?」

健次郎「若林忠志!」

ja.wikipedia.org

ハワイ生まれの日系二世。へ~、秀平!(ハワイ生まれじゃないけど)

 

純子「藤村富美男~!」

ja.wikipedia.org

町子「今日は何かええことでもあったんですか? ご機嫌ですね」

純子「はい~! また失業しました!」

町子「はあ?」

 

ミニ予告

亜紀を膝に乗せた町子。「温泉、行きたいな~!」

 

失業した純子さんの行き先は…!? 津軽女性の行き先は…!? それにしても藤山直美さんのお芝居がいいな~。ちょっとしたセリフが面白い。