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【連続テレビ小説】芋たこなんきん(81)「奄美想いて」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

亜紀のケガのことでケンカをした喜八郎(小島慶四郎)とイシ(岩本多代)。徳永家で2人の金婚式を祝うはずのその日、イシが朝から家を出て戻ってこない。町子(藤山直美)が探しに出かけようとすると、イシが戻ってくる。だが、イシは喜八郎を無視し、怒った喜八郎が今度は家を出ていく。そんなとき登(神保守)と隆(土井洋輝)が無断で子犬を飼っているのがバレてしまう。町子は子犬の引き取り手を探そうとするが…。

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昨日の振り返り

茶の間

町子「何があったんですか? 留守中に」

喜八郎「いや、別に何もあらへんで」

町子「けんかでもしはったんですか?」

喜八郎「けんかちゅうな、大層なこっちゃあらへん」

振り返りここまで

 

金婚式を祝うはずの日、イシが早朝から家を出て午後になっても戻ってきませんでした。

 

健次郎「亜紀がな、けがしたらしいんや」

町子「えっ!?」

健次郎「晴子んとこで治療して、ほんで帰ってきたんやろ?」

喜八郎「うん。ちょっとワシとほたえとってな。あっ、そやけど、大したことなかったんで、よかった」

 

町子「そのことで、お母さん怒らはったの?」

喜八郎「さあ…」

町子「私…ちょっとその辺り見てきます」

 

立ち上がって部屋から出ようとすると、廊下からイシが歩いてきた。

町子「お母さん!」

健次郎「帰ってきた。どこ行ってた? 心配したがな」

イシ「ちょっと散歩してましたんや…」

喜八郎「何も言わんと出ていってからに!」

 

イシは無視して台所へ。

喜八郎「いや、それに…あ…。ちょっと! 謝らんかい! 何とか言え! 何が気にくわんのか知らんけども言いたいことがあんのやったら、ちゃんとこっち向いて話、せえ!」

 

水を飲んでいるイシ。

喜八郎「主人の言うこと聞けんのか! あ~、そうか。あ~、分かった。勝手にせえ!」出ていく。

町子「お父さん! はあ…。お父さん!」

 

台所から茶の間に来たイシ。

健次郎「何があった? 50年も連れ添うて、せっかく祝いの日やのにけんかなんかすることないがな」

イシ「50年も連れ添うてんのに…。私の気持ち、ちょっとも分からんと…」

 

玄関

町子「お父さん、ちょっと待ってください。ねっ」

喜八郎「片意地なおなごじゃ。勝手にせえちゅうねん…」

町子「お母さんとね、ゆっくり話し合うてください。お願いします!」

 

純子「あ~、こんにちは! 先生、ございました! 本日はおめでとうございます」

喜八郎「何がめでたいんじゃ!」

町子「ちょっとどいてください!」

純子、突き飛ばされて紙袋に入ったゴーヤを落としてしまう。

町子「お父さん、待って言うてんのに、ちょっと。あ~、ちょっとどないしよ! お父さん!」

 

仏壇の前に座るイシ。

 

茶の間

純子「けんかの原因、お母様もおっしゃらないんですか?」

町子「亜紀ちゃんのけががけんかのきっかけやないかなと思うんですけどね…」

純子「もう、せっかく、お祝いの日なのに…」

健次郎「これ、わざわざ探してくれはったんですか?」テーブルの上にゴーヤと細長いサツマイモ。

純子「なかなかないですね」

 

健次郎「亜紀をお前んとこ連れてった時に、お前、会うたんやろ? どんな様子やったんや?」

晴子「そら、心配そうにしてたけど」

健次郎「何でお前、ちゃんと話聞かへんねや!」

晴子「何で私が怒られなあかんのよ! 夜勤でクタクタやて言ってんのに…」

健次郎「俺かて寝てないよ~!」

 

晴子「お兄ちゃんは遊んでたんでしょ! それに何でみんな雁首そろえてて、お父ちゃん止められへんかったんよ!」

健次郎「雁首て…」

純子「いや、あの、先生が止めようとなさったんですけど、私がタイミング悪く…」

晴子「タイミング悪いですよ!」

健次郎「矢木沢さんにあたるな!」

晴子「どなるな!」

町子「ちょっとちょっとちょっとやめてくださいて。徹夜組カリカリしすぎですよ。あの、どうですか、お二人、仮眠してきはったらどないですか?」

 

貞男・俊平「こんにちは!」

 

俊平「いやいやいや、はいはい、おめでとうさん!」樽酒と花束を持って登場。

貞男「おめでとうさん!」

俊平「玄関開いてたしね、勝手に上がってきましたわ」

貞男「めでたいなあ! あれ? 主役のお二人は? まさか今頃、正装に着替えてはる?」

俊平「モーニングやったりして!」

貞男「いや、ないない、ないない! ハハハハ!」

 

「ごめんくださ~い!」

 

玄関

町子「あの…失礼ですけれども、どちら様でしょうか?」

楽団の男「今日、こちらでお祝いがあると演奏を頼まれた者です」タキシード姿の男性4人が立っている。

町子「どなたからですか」

楽団の男「え~っと…『さすらいの』」

 

町子「『男』て書いてます?」

楽団の男「ええ」

町子「はあ…昭一兄さんや…タイミングの悪いチャンピオンなんですよ!」

楽団の男「は?」

ミニ予告はここだったのか。

 

茶の間

純子「弦楽の生演奏なんて、やっぱりお兄様ロマンチストですね。はあ、お母様たち喜ばれたでしょうに…」

健次郎「『昼下りの情事』やないっちゅうねん」

晴子「帰ってもろたら?」

ファッシネーション [昼下りの情事より]

ファッシネーション [昼下りの情事より]

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これのこと?

 

応接間

楽団の男「あっ、さようでございますか」

「よろしいですね」

一同の笑い声

「それは気付きませんで…」

和んでいる。

 

茶の間

町子「せっかく寒いとこ来てくれはったのでねえ…」

晴子「あかん…。もう寝るわ」

 

町子「健次郎さん。ちょっと、健次郎さん」

健次郎「何?」

町子「お母さんの話、聞いてあげてね」

健次郎「いや、聞いたんやけど何も言うてくれへんねや」

 

俊平「祝い、どないなんのやろな?」

貞男「アホ。それどころやあるかい」

 

子供部屋

空の段ボール箱

登「何でちゃんと見とけへんねん!」

隆「オシッコしたなってんもん!」

登「部屋、開けっぱなして行ったんか?」

隆、うなずく。

 

登「誰かに見つかる前にはよ捜さな」

隆「うん!」

 

家の中を走り回る子犬。

 

庭を捜す登と隆。

隆「表、出てしもたんやろか?」

登「そんな遠くまで行けへんはずや」

 

仕事部屋

電話をしている町子。「後半の展開をいろいろ考えてみたいなと思って、今、頑張ってるんですけども、ええ…」

ふと、外を見ると登と隆がウロウロ。

町子「はい。あ、いえ、大丈夫ですよ。電話切らずにこのまま私、待ってますから。はい。はい、どうぞ」

登たちに声をかける。「ちょっと何をしてるの?」

 

登「ボール、捜してる」

町子「あ、そう…。あ、はいはい、大丈夫です。ええ。あっ、ありました? それ、そのままにしといてください。はい、お願いします。失礼いたしま~す」電話を切る。

 

窓辺に飾っている人形が動いて机の下へ。引っ張り方がうまい!

町子「キャ~!」

 

茶の間にいた面々が驚いて駆けつける。

 

仕事部屋

健次郎「どないしたんや?」

貞男「ちょちょ、ちょちょ…どうした?」

俊平「な、な…何が? 何かあったんですか? あ~、危ない危ない。危ない危ない」

「どうされました? え!?」楽団の人達も乱入。

 

町子が子犬を抱いている。

健次郎「何や? これ」

町子「犬…」

健次郎「何でここにおんねん?」

町子「ねえ、あんた、何でここにいてるの? ねえ、どうやって入ってきたんですか? ねえ」

 

窓からのぞく登と隆。

健次郎「お前ら…」

そっと窓を閉じる登。

町子「はあ…」

おとなしくだっこされててかわいいな~。

 

茶の間

健次郎「『うちは医者やから動物はあかん』て言うてあるな」

登「寒い所に捨てられてたんやもん。かわいそうや」

健次郎「なんぼかわいそうでも、うちで飼うたげることはできないの」

町子「こんなかわいらしい犬、寒空に捨てるやなんてね!」

 

楽団の男「あの…もう、ご用もないようですので、お邪魔みたいですし、私どもそろそろ…」

町子「あ、そうですね。矢木沢さん、ちょっとお願いいたします」

純子「はい!」

町子「えらいすいませんでした」

純子「ありがとうございました。どうぞ」

 

健次郎「元の場所に戻しておいで」←今の時代は許されない行為

登「えっ!?」

町子「ねえ、やめようよ。かわいそうや。こんな寒い、寒いやないの!」

健次郎「ほな、どないすんねんな? これ」

 

登「おばちゃん、カクニ、うちで飼いたい!」

健次郎「カクニて何や? それ」

登「茶色いからカクニ」

町子「豚の角煮の『角煮』や!」

一同の笑い声

貞男「うまいこと言うな」

 

健次郎「あのな、もうちょっとかいらしい名前付けたらな…」

隆「かいらしい名前やったら飼うてええの?」

健次郎「あかん」

登「何で!?」

 

町子「大事にしてくれるとこ探しましょ。ねっ」

登「お父ちゃんは犬、嫌いなんやろ?」

健次郎「好き嫌いの問題と違う」

登「おばちゃんは犬好きやろ? ポパイ飼うてたんやろ?」

 

町子「そら、おばちゃん、犬好きやけど、そういうことと違うの、登君。うち、お医者さんでしょ。患者さんがぎょうさん来はるでしょ。その患者さんの中に『犬は大っ嫌いや』ていう人がいてるかも分からへんやないの」

登「カクニ、病院に行かせへんから」

健次郎「あかんもんはあかん!」

町子「そんな怒らんといてあげてよ。ねえ、あのカクニの行き先、考えますから!」

 

茶の間

電話している町子。「あ~、いや、まあ、そら、そやね、うん…。アパートやもんねえ。そりゃ、無理言えへんわ。うん。うん。ごめんごめん。信夫、堪忍ね。うん、忙しい時に…。はい。ほなまた電話します。ありがとう。は~い」電話を切る。

 

登「あかんの?」

町子「もうちょっと待ってね、頑張って探すから」

登「会いに行けるとこがええ」

町子「ああ、そっか…。近いとこがええよね」電話帳を見ている。

 

カクニの行き先は見つからず、喜八郎は夕食の時間にも帰ってきませんでした。

 

茶の間

健次郎「今日、悪かったな。せっかくお祝いの準備してもろたのに」

町子「ううん。落ち着いたら、またしましょう」

健次郎「ほんまにしょうがない親やで。ええ年して」

町子「お母さん、晩ごはん食べてはらへんのやけども大丈夫やろか」

健次郎「うん…」

 

町子「あんなに怒りはったん、初めてでしょ。何が原因なんやろ?」

健次郎「さあなあ…」

 

町子「お母さん…」

イシ「まだ帰ってけえへんの?」

町子「ええ。お父さんはまだ…」

イシ「せっかくみんなにお祝いの用意してもろたのに、ほんまごめんなさいね。何て謝ったらええのか…」

町子「そんなこと言わんといてください。ねっ。あっ、お母さん、お茶いれますわ」

イシ「あ、あの…。あのね…おなか…」恥ずかしそうに笑うのがかわいい!

町子「あっ…」

 

たこ芳

イシ「いや~、久しぶりやわ、おりんさんのお店」

町子「こういう時はおなかにあったかいもん入れた方がええと思いますよ」

 

りん「はい、いらっしゃい」

イシ「こんばんは」

りん「いや~、お久しぶり、まあ…」

町子「おりんさん、今日は、あの、母と…。は?」

 

楽団の男「あ…。ああ…おいしそうなちょうちんにつられて、つい…。そしたら女将さんとウィーンの話で盛り上がってしまって」

町子「ウィーンにもいてはったんですか?」

りん「ええ。ボーイフレンドがウィーン・フィルでフルート吹いてました」

イシ「いや~」

町子「フルートやて…。え~!?」

 

たこ芳前

りん「おおきに。懐かしかったですわ。また寄ってくださいね」

楽団の男「アオフ ヴィーダーエン」

 

Auf Wiedersehen ドイツ語で「さようなら」「また会いましょう」

 

りん「お~! ハハハハハ!」

楽団の男「行こう、行こう」

りん「気を付けてね~!」

帰る時までアドリブで何かしゃべっている楽団の男。なんとなく伊集院光さんみたいな感じ。

 

たこ芳

町子「へえ! ほな、お父さんとは違う村やったんですか?」

イシ「そやの。私の村はお父さんとこより、もっと田舎の小さな集落でね」

町子「へえ」

イシ「ほんまに海のきれいな花に囲まれた自然豊かなとこ! 川でね、ハイビスカスの花で頭洗うの。シャンプーやせっけんなんて使えへんのよ」

 

町子「えっ、ハイビスカスで?」

イシ「うん!」

町子「何かちっちゃい時に読んだ外国の童話みたいですね」

イシ「夕方になるとね、ガジュマルの木の向こうで空が真っ赤に焼けるの。大きな大きな太陽が水平線に沈む時なんてジュッて音たてそうなくらい」

町子「はあ…見てみたいなあ。私、そんなダイナミックな夕日て見たことありませんからね」

イシ「ええのよ~、奄美は!」

 

町子「あの、お母さん?」

イシ「うん?」

町子「けんかしはったんですか? お父さんと」

イシ「堪忍ね…心配かけて」

町子「いえ」

 

イシ「何や、不安になってしもて…。泣いてる亜紀と2人きりでいてたら…」

町子「不安?」

イシ「あの時のことが…」

町子「え?」

イシ「いや…。ううん! うん! このお大根おいしい!」

りん「おおきに!」

イシ「おだしがようしみてておいしいわ」

 

何か深い訳があると感じた町子でしたが、それ以上、聞くことはできませんでした。

 

ミニ予告

「カクニちゃん、みんなにバイバイしようか」

女性の声だと思うけど誰だろう?

 

イシさん、子犬、多分今日限りのやたらとイケボの楽団の男、気になる~。今日も面白かったな~。