徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】松本清張の犯罪広告(主演・檀ふみ)

1979年1月20日 テレ朝

 

あらすじ

16年前に起きた殺人事件で、殺された女の息子が小さな地域社会のボスを告発する復讐劇。八年も町を出ていた甚吉が帰ってきた。甚吉は町中のポストに奇妙な“犯罪広告”を張って回っていた。そのビラは殺人告発書だった。十六年前に男と駆け落ちしたと言われていた甚吉の母の殺人事件。甚吉は義父・源作こそ犯人ときめつけるが…。

2022.2.28 日本映画専門チャンネル録画。

 

松本清張作品は以前は小説を買って読むなど好きだったんだけど、ある時から女性がすごくバカに描かれて、たまに頭のキレる女性がいると思えばバックに男がいるという図式が見えて、あまり見なくなった…けど、松本清張作品はドラマ化されてる作品が多く、キャストも魅力的。この作品は1979年で渡辺篤史さんが出てるので、ちょうど「マー姉ちゃん」と同じくらいの時期なので興味を持ちました。あ、このドラマ、字幕がない…。

 

しなびた漁村。ガソリンスタンドで働く川辺金次郎(小倉一郎)は、知った顔を見かけて走り出す。末永ユリ子(檀ふみ)は金次郎からユリ子の兄である甚吉(田村亮)を見かけたと言われた。

 

墓参りをする甚吉と再会。8年行方不明だったが、男と駆け落ちしたと聞かされていた母は殺されたと言う。16年前、継父である池浦源作(南原宏治)が殺して床下に埋めたのだと言い張るが、証拠もなく時効にもなっている。甚吉は源作の罪を告発する犯罪広告を明日の朝、町中に配ると言う。

 

渡辺篤史さんはユリコの恋人の漁師・寺下勇。髪型も「マー姉ちゃん」の均ちゃんそのまま。ヒゲはない。

 

翌朝、ビラは配られ、町中の噂になった。ユリ子の職場でも上司が大声で読み上げていた。うーん、いたたまれない。

 

しかし、甚吉がなぜ母親が殺されたと思ったか…夢で見たからって! 

 

ユリ子は、母の弟である叔父夫婦の家で暮らしており、叔父からも責められ、婚約者の金次郎の母からも人殺しの娘だと言われた。金次郎の家はミカン山の地主で源作は農協役員。ん!? ユリ子は勇と恋仲だけど、お金持ちの金次郎と結婚させられそうになっている。

 

金次郎は甚吉と友人で源作は継父だからと人殺しだとしてもユリ子とは無関係だと全然気にしていない。

 

話を聞きつけた報道陣に猟銃をぶっ放した源作が警察に呼ばれ、叔父とユリ子も呼ばれた。源作は甚吉の話を笑い飛ばし、床下を掘ることは金がかかると拒否した。ユリ子も甚吉の妄想を晴らすためにも床下を掘ってほしいと源作に頼んだ。

 

16年前に7歳の甚吉と4歳のユリ子。甚吉23歳!? 貫禄あるな。

 

消防団員が集まり、源作の家の床下を掘り始めた。家の周りには野次馬が集まる。50センチ以上掘っても何も出なかった。甚吉は泣き、源作は今の妻・友子と笑っていた。

 

宿に戻った甚吉は金次郎とユリ子に6畳の床下ではなく、10畳の床下に埋まってるのだと言い張る。ユリ子は人を憎しみ続けたら不幸になるだけだとやめさせようとするが、甚吉はユリ子に本当に惚れた男と一緒になれと言い残し宿を出て行った。勇のことも知ってんだ。

 

翌朝、勇がユリ子の元を訪ねた。甚吉が宿に戻らなかったという。金次郎の車で源作の家に行ったが、甚吉は来ていないと言われ、ユリ子が警察署に出向き、床下を掘るよう頼んだ。再び床下を掘るが何も見つからなかった。金次郎は源作に土下座して謝ったが、ユリ子は納得できない。

 

ユリ子は金次郎や源作、友子のテンションがおかしいことを金次郎に指摘すると慌てて帰ってしまった。

 

勇と小さな手漕ぎ舟で話をしたユリ子は帰ろうとしてウミホタルがたくさんいるのを見つけた。勇は死んだ魚の死骸につくから気味が悪いと言い、農薬が撒かれてたくさん魚が死んだのかもとも言っていた。

 

船から降りたユリ子を金次郎が待っていた。勇はユリ子とはしゃべるけど、金次郎とはあんまりしゃべらない。しかし、勇がウミホタルが出たと言うと金次郎は慌てた。

 

源作の家に行った金次郎。え、グルなの!?

 

ウミホタルは農薬を撒いとけば誤魔化せると源作と友子と金次郎で海に農薬を撒いた。それはそれでダメだろ。源作は翌日、みかん畑にいて癇癪を起こして農薬を撒いてしまったと漁協に自ら謝りに行き、警察にも謝りに行くと金次郎の運転する車に乗って行った。

 

ユリ子も海が怪しいと気付き、金次郎に電話をした。金次郎の隣には源作がいて夕方、待ち合わせることになった。

 

漁船に乗っていた勇は夕べ、ウミホタルを見た場所と農薬が撒かれた場所が全然違うことに気づき、仲間とウミホタルを見た場所に船をすすめ、甚吉の死体を見つけた。

 

ユリ子とみかん畑に行った金次郎。源作が二人の後をつけていた。

 

源作の家に警察が踏み込み、友子が事情を話した。スコップ持参で訪れた甚吉と揉み合いになり、甚吉が倒れたところをスコップで殴り殺した源作…を雨戸の隙間から見ていた金次郎は、友子と源作に見つかり、源作に脅され、死体の始末の手伝いをさせられた。

 

ベンテン洞窟を歩いていたユリ子の前に現れた源作は金次郎にユリ子を殺させようとした。ユリ子は海に飛び込み、必死に泳ぐが、ボートで追いかける金次郎と源作。頭を押さえて海に沈めようとする。うっ、本当に苦しそう。

 

警察官が漁船に乗って来た。勇が海に飛び込んで助ける。均ちゃん、かっこいい! 源作たちは捕まり、ユリ子は勇に介抱された。(終)

 

おっ! 松本清張作品で土ワイなのにエロいシーンがなかった。だからこそ見やすかったんだ。ユリ子はバカな女じゃないし。金次郎と結婚が決まってる割に堂々と勇と会ってたし、周りからも公認されてる?のは田舎町なのにいいのかという感じはしたけど。檀ふみさんと渡辺篤史さんお似合いだった。