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ドラマの感想など

【ネタバレ】刑事物語 兄弟の掟

1971年 日本

 

あらすじ

ある刑事の家族を軸に、世代間断絶など社会問題を浮き彫りにする群像劇。小林正樹監督に師事した稲垣俊が、師匠譲りの鋭い洞察力に根差す自身の脚本で監督デビューを果たす力作。警視庁捜査一課の岩淵(田中)は、外事課の久保(加山)の依頼で、担当した外国人麻薬中毒死事件を他殺も視野に再捜査に協力するが、その過程で、元恋人の悠子(野際)と、彼女の家に出入りする岩淵と父子ほど年の離れた弟・謙治(栗原)の存在が浮上する。

 

2020年7月に録画。田中邦衛さんが主役。

 

社食?で食事をとっていた岩淵が街を歩いているところがオープニング。久保という人物がどこに行ったか尋ねると「関内」と言われた。久保がいるというバーに行っても空振り。加山雄三さんがピアノを弾いてるけど、お互い顔を知らないのかそのまま立ち去った。

 

岩淵の年の離れた弟・謙治は大学にも行かずフラフラ。岩淵の妻・あき子や母の時子も仕事で忙しい岩淵に報告しにくかったと言われた。妻のあき子は市原悦子さん。

 

翌朝、外事課の久保がいた。やっぱり加山雄三さんが久保か。捜査中で名乗れなかったとわざわざ来たのだった。

 

ヒッピーの外国人が変死した事件はLSDの過剰摂取だと思われたが、殺されたのでは?と久保は疑っていて、捜査一課の岩淵の協力を仰いだが、岩淵はキザでニヤけた男は嫌いだと一旦は断った。しかし、鬼の岩淵と言われてるのに殺人と聞いて逃げるのかと挑発されコンビを組むことになった。

 

怪しい人物の中に謙治や謙治の大学の友人・須田もいた。謙治は線の細い今時の男って感じ。団塊の世代くらいか?

 

ある時、謙治が岩淵の娘・なつ子とメリーゴーランドに一緒に乗っていたら、女性と黒人が話しかけたため、謙治が一人で降りて話をしていると、なつ子がメリーゴーランドから落ちてしまった。ベトナム帰りだという黒人が助けてくれた。

 

黒人がなつ子を抱っこして歩いていると、偶然岩淵と出会ってもみ合いになった。謙治がナヨナヨした野郎でムカつくんだよなー。岩淵が怒鳴り散らす気持ちが分かるよ。

 

ある日、謙治はディスコで客同士で揉めて殴り合いになった。事務所で警官も交えて話し合いになるが、相手の男は地主のボンボンらしく、女社長が弁償代5万円というとあっさり払って帰って行った。このボンボンが「澪つくし」で刑事役の鶴田忍さん。若い頃から変わらないなあ。

 

ディスコの女社長は野際陽子さんで、謙治の学生証を見て、一瞬表情が変わった。野際陽子さん演じる緑川悠子は岩淵の古い知り合いらしい。家に帰った謙治は殴られてボコボコだったため、また岩淵に怒鳴られてケンカになり、家を飛び出して悠子を頼った。

 

久保は悠子を張っていたため謙治との関係を知り、岩淵に教えた。悠子もマリファナやって、謙治は悠子の店のマネージャー・西川(中村敦夫さん)にもすすめられ…本当にここは日本か?

 

反戦組織に麻薬を流してる人物がいる、そういう組織を不道徳なものに仕立て上げたいためという久保の推理。悠子はその麻薬の売人がパトロンについてる!?

 

新たな被害者の若い女性が見つかり、その手に握られていたのは謙治のライターだった。あいつが殺しなんかできるわけないと言い、見つけた謙治を久保が保護。

 

岩淵は悠子の愛人ウィリアム・パワーズの部屋に行った。悠子は殺されて風呂に沈められ、その場にいた西川を現行犯逮捕。ウィリアムを追い詰めた岩淵は銃を向け、一発、二発撃った。倒れてもなおとどめを刺すように銃を放つ。

 

外交官特権を持った外国人を殺したため、岩淵は処分されることになった。半年の休職を言い渡されるが、辞める!と息巻いて部屋を飛び出した。

 

結局、家族がいるので辞めないことにし、謙治は貨物船で働きながらカナダへ行き、イラストの勉強をすると言って岩淵の元を去って行った。(終)

 

もっと岩淵と久保ががっつりバディを組む話だと思ってたけど違った。謙治というキャラクターがとにかくムカついた。