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【ネタバレ】クレージー作戦 くたばれ!無責任

1963年 日本

 

あらすじ

鶴亀製菓は、飲めばたちまち元気になる新製品"ハッスル・コーラ"を完成させる。ところが、興奮剤が入っているとして販売不許可に。会社は株主に対する責任問題から逃れるため、興奮剤抜きのハッスル・コーラを子会社に販売させ、子会社を計画的に倒産させようとする。しかし、田中太郎(植木)以下子会社に送りこまれた鶴亀製菓のスーダラ社員7人は、一流会社との契約を次々に取り付けて、売上を驚異的に伸ばしていく!

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団地に住んでいる田中太郎。今回は、等という役名じゃないのね。そして画面は白黒。

 

バスに乗り遅れ、エレベーターも専務待ちで朝から遅刻。石黒専務はエレベーターから降りる際、エレベーターガールのお尻を触りながら降りて行った。いきなりのセクハラ描写。

 

鶴亀製菓は会社で一番無気力な田中太郎に興奮剤入りの新商品・ハッスルコーラを飲ませた。ここから田中太郎の心境を表すようにカラーになった!

 

太郎は会議室に乗り込んで、会社の業績が悪いことを堂々と言う。そして、石黒専務がセクハラしたことをあんなことはやめた方がいいとはっきり言った。昔のドラマを見ていて、今の価値観で語るな!という意見も見たことあるけど、昔だって女性の尻を触るのはみっともないという認識なんだね。

 

はっきりものを言うようになった太郎に隣の席の同僚女性から会社帰りにプールに誘われた。プール?ってほんとに普通にプールだった。しかし、トイレに行ったらハッスルコーラの効力がなくなり、再び白黒の世界へ。同僚女性に絡んできた男達に殴られて倒れてしまった。

 

太郎の家にハッスルコーラを届けにきた秘書の小谷(谷啓さん)とエレベーターガールの美奈も一緒にやってきた。美奈は専務の秘書に誘われているが、それでは小谷が失業してしまうとグチをこぼした。翌日、美奈は、また石黒専務にセクハラされそうになったときにビンタで応戦。

 

ハッスルコーラは興奮剤入りのため、役所の許可が出ず、石黒専務が子会社のハッスルコーラ販売株式会社を作り、ここに田中太郎を含む7人の社員が集められた。

 

石黒専務はハッスルコーラが売れなくても経費で落とせるし、いざ赤字となれば新会社ごと切ればいいという考えだった。それを秘書になった美奈が聞いていた。

 

毎朝、出勤時のバスで出会う大東京商事の交換手・恵子(浜美枝さん)のツテで社長の畑中(上原謙さん)と知り合いになり、接待に誘う。

 

部長になった大沢(ハナ肇さん)は毎日帰りが遅くなり、妻は愛想をつかせて里へ帰ってしまった。畑中のおかげか大々的な宣伝も打ち、売れ始めた…が、専務が元が取れたと会社を解散させると言ってきた。

 

他の社員はその話を聞いてやる気をなくしてしまった。5000万で株主を引き継げば会社は自分達のものになるが、そのお金がない。

 

安全銀行の岩下頭取(東野英治郎さん)は忙しい仕事の合間をぬってサウナ? 水着の女性が体を拭いてくれたり、ふ、風俗? しかし、いい体してるね〜と頭取が触ろうとすると、「おじさんダメよ」って。

 

そこに現れた大沢と太郎が裸の付き合いだと頭取に頭を下げた。頭取を連れ出して温泉宿へ。女性をはべらせ、ハッスルコーラを飲みながら激しく踊るダンサー鑑賞。

 

ハッスルコーラを飲んで元気になった頭取は、妻の顔が見たくなったと帰ろうとしたが、あっちこっちで男女が入り乱れわちゃわちゃ。金丸支店長は「はね駒」の六波羅巡査だ。髪型はあまり変わりないけど、やせてる。

 

太郎の隣の席だった女性同僚はハッスルコーラにもう興奮剤は入っていないことをバラした。専務から聞いて太郎が本社に戻って課長になるから、プレイガールは卒業して太郎に目をつけたが、太郎に専務と関係があったことに「君は不潔だ」と言われたせいで、逆ギレ。

 

コーラ会社は吸収され、7人の社員は辞令書を破り捨て会社を辞めた。あと美奈も。一部始終を見ていた岩下頭取は鶴亀製菓の融資を取り止めた。

 

最後は「くたばれ!無責任」を歌って終わり。

 

今ならそもそも企画に乗せるのも危なそうな興奮剤入りコーラ。劇中にはペプシコーラが出てきたから、スポンサーだったのかな。途中に出てきたハッスルコーラを売り込みに行った店が「おしん」で戦後開いたスーパーマーケットみたいだった。

 

谷啓さんがどの映画でも割とヤバい役なのはなぜだ。今回の映画では「オレはキチガイじゃない」と自ら言ってたけどね。

 

元々サラリーマンだけど、最後は自分で会社起こしてみたいな話が多かったな。日本一シリーズは社内で出世する話だったけど。クレージーキャッツの7人がそれぞれもっと目立つ役ならいいのにと思ってしまう。植木等さんが絶対的センターなのかもしれないけど、他の人がメインになる話も見たかったなと。