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【ネタバレ】日曜劇場#47 銀の海(脚本/松山善三)

1971年4月25日 TBS

 

あらすじ

スキー映画のカメラマンを務める男(長門裕之)は、仕事先の海外で妻の留守中に幼い息子が死んだことを知る。心にわだかまりを持ちながら北海道の山小屋へ引きこもった男は、そこで老人(加藤嘉)と死んだ息子と同じくらいの年齢の少年に出会うのだった。

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雪山を歩く男を少年が迎えに来て、一緒に山小屋へ向かう。老人と二人で暮らしており、少年の名はジュンという。

 

ジュンは老人に、昨日連れてきた人は何をしてる人か聞く。雪山の写真を撮る人と言ってたけど、活動写真とも言ってた。70年代でも活動写真って言うんだ! 老人とは言うけど、加藤嘉さん若い。長門裕之さんも更に若い。

 

カメラマン(長門裕之さん)の仕事を見に行ったと思われたジュンだが、老人のもとに昼になっても帰ってこず、手分けして探した。ジュンは雪の中、スキー板を抱えて気を失っていた。

 

カメラマンが撮影するために雪山を滑らせたスキー板をジュンが追いかけて行ってしまったせいなので、カメラマンは老人に叱られた。

 

カメラマンは、1年前自分の息子・ケイイチを亡くしていた。妻が夜に家を空けていた時、ガス管が外れていたせいだった。妻が若く美しい吉行和子さん。話も聞かずにぶん殴りまくるカメラマン。

 

すっかりカメラマンに懐いたジュン。学校には行ってない!? カメラマンはスキー映画を撮っていて夏になるとカナダに行く生活をしていた。

 

ジュンのために自分の子供に買ったおもちゃを東京から持ち帰ると言うと、老人にもう帰ってくるな! 荷物まとめて出て行け!とキレられるが、ともかく東京へ向かう。老人は子供に余計な知恵をつけさせたくないのかな? カメラマンがジュンに言った「勉強しないとバカになる」という言葉に反応していた。

 

東京のマンションに妻はいなかった。しかし、おもちゃを詰め込んでいると妻が帰ってきた。ひとりこの部屋にいるとケイイチが出てくるみたいで怖くて実家に行ってたと妻はいうが、ケイイチが死んだ日、なぜいなかったかは言わなかった。亡くなった家族に会いたくならないかなあ? どうも妻の行動や言動が??

 

東京から帰ったカメラマンは老人と酒を飲んだ。カメラマンはジュンをくれ、と老人に切り出した。ジュンは学校にやらなきゃならない、じいさんはどうせ先に死ぬだろ的なこと言ってる^^;

 

老人が生い立ちを語り始める。ここから加藤嘉さんの長台詞! ジュンの母は白痴で旭川の病院にいる。名前は勝子。老人は妻と勝子と樺太に渡り、炭鉱で働いていた。終戦後、妻がロシア人に目の前で強姦されて殺されたが誰も助けてくれなかった。

 

1年後、親子で引き揚げてきてまた炭鉱で働き始めた。勝子は27歳になっていたが、ある日、気が狂って帰ってきた。腹に子供ができていて、それがジュンだった。父親は?というカメラマンの問いに対して、それが分かれば気が狂ってないとすごい剣幕で怒り出した。旭川の病院に勝子を入れて、ジュンと死ぬつもりで山に入った。

 

カメラマンは翌日、小屋を去ることを決めた。ジュンは寂しそうだが、また雪が降る頃、来ると約束した。カメラマンの近くで眠ってしまったジュンを寝かしつけていると、老人が来て、ジュンを引き渡した。本当に眠っていたんじゃないかと思うくらいグニャグニャ。

 

別れる頃になって、突然ジュンをやると老人は言った!!! えぇ?! カメラマンは年の大半は家にいない人なんじゃ?! 東京の住所を教えてくれ、春になるまでにジュンをやると言って別れた。妻とは別れない方がいいとも言っていた。

 

うーん、あまりにも非現実的では。カメラマンの仕事にジュンを連れていくのでなければ、カメラマンは不在がちな人で、なぜか夜中に家にいないような妻任せで子育てすることになるのに。加藤嘉さんや長門裕之さんのお芝居はよかったけど、あまりにめちゃくちゃな話に思える。