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ドラマの感想など

連続テレビ小説 おしん(297)[終]

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

最終回。おしん乙羽信子)が住みなれた家を出て、仁たち家族と別れる日のこと。突然、浩太(渡瀬恒彦)がやってきた。浩太は「たのくら」が生き残れるように、不振の17号店の買収の話を持ち込んでくれたのだ。こうして浩太の尽力で17号店が大手スーパーに買い取られることになり、その資金で、田倉は他の16店を立て直すことができることになった。おしんの苦労と波乱に満ちた人生に、また新たな1ページが加わるのである。

 

 

終わった…浩太エンド。

 

仁の家に一人訪ねてきた浩太は仁に話があるという。仁は不審に思いながら、おしんの部屋へ。浩太は17号店を大手スーパーが姉妹店として銀行の融資を肩代わりしてくれる、つまり買収するという話がついたと話す。浩太の農民運動時代の同志が大手スーパーにいたという。←ここで役立つ活動! あんなに弾圧され続けたけど結局お金持ちの子が多かったのかな…とふと思う。

 

仁は土下座でお礼を言う。そして、最後の晩餐が祝いの席に変わる。仁はみんなに感謝を伝える。現場にいた辰則は時間差で聞かされて涙する。

 

酔っぱらった仁が仏壇の前で不出来な人間でみたいに言うが、おしんが死んだ人間はよく見えるみたいに言ってたな。仁ってそれほど不出来なわけじゃないよなぁ。あんなに店も大きくできるんだし、竜三よりは商売は向いてるよ。雄は生きてたら商売はやらないと言ってただろうし、おしんは裏切られたとか言いそう。

 

竜三と魚屋やってる時は自分たちの代だけでと言ってたのに、いつの間にか継ぐ継がないの話になってたし、希望すら圭に跡を継がないとか言うし、自分のやってきた商売ってそんなに継がせたくなるものかね?

 

家族で八代家の墓参りをした後、なぜか浩太と二人きりで海の見える道を歩き、これからもお友達でいましょうねと言う。ナレーションの奈良岡朋子さんが犬を連れて登場し、お幸せそうですね。いつまでもお元気で、と唐突に話しかけ、海を見つめる二人でエンド。回想がないのはさすが「おしん」。中盤はおしんと苦楽を共にしてきた初ちゃんのセリフがないのが寂しー!

 

最後の最後までおしんを救ってくれるヒーロー浩太さん。よかったね(棒)。老人演技より本当の老人で周りの人がいなくなって…というのが見たかったなー。渡瀬さんは好きなんだけど、80年代の魅力的な俳優さんを知る意味でも別の俳優さんで見たかった。

 

あの聖母のような田中おしんから老害の乙羽おしんになるわけない!とは全然思わなかったから田中おしん時代が面白かったのは面白かったけど、乙羽おしんがつまらないとも思わなかった。乙羽さんの演技が好きだったというのもあるんだろうな。ウルウルしたり涙を流したり、より感情が豊かになった感じがしたし。今までの田中おしんとも違うけど、チャキチャキの江戸っ子しゃべりも好きだった。

 

若い女の子の80年代しゃべりもそうだけど、乙羽おしん、お師さん、初ちゃんみたいなチャキチャキ喋りの人も80年代で絶滅しちまったのかねぇ。みどり役の川上麻衣子さんも出演していた「3年B組金八先生」も1,2くらいまでは生徒の父兄とかがしゃべる下町言葉がなーんか好きだった。「金八先生」も「スクール☆ウォーズ」も90年代あたりまでは結構再放送してたから、同時代の「おしん」よりよっぽどなじみがあるんです。

 

道理がない、法がない、ありがたいと思ってる、はっきり言っておく、こしらえる等々の橋田語録も堪能しました。橋田語じゃなく竜三が佐賀から出たときの”ご放念ください”とか印象深いフレーズもたくさんありました。

 

 

おしん」の再放送は何となく知っていたけど、暗い辛いドラマなんだろうと思ってました。偶然見たのが16話、おしんが俊作あんちゃんと松じいと山小屋で暮らしている時期でした。で、1話見ただけでも引き込まれて、少女編一挙再放送で1話から初めて見たけど、初回からしばらく現代パートだったのも誰が誰かわからなくて戸惑ったなぁ。

 

少女編一挙再放送は夜中から朝にかけてだったから、母は見てなかったけど、土曜日だったか午後に少女編の総集編を見ていたら、母も興味を抱いて、田中おしんになってからは母と一緒に見てました。母は総集編しか見てないから最初の現代パートも知らないし、少女編のカットされた部分も見たことない。また近いうちに再放送してほしい。

 

前回は2013年の1月から日曜の午前中に1週間分を再放送してたらしいですが、その頃は全く再放送されてることすら知りませんでした。あの年は、「あまちゃん」をやってた年でもあったから、2013年4月から7:15~「おしん」、7:30~「あまちゃん」なんて最高だったろうな。「あまちゃん」で新しく朝ドラを見始めた層にも確実に響いた内容だったと思うのに。朝ドラはやっぱり1週間まとめて見るより1日15分というのがいい。

 

おしん」というと少女編の小林綾子さん、伊東四朗さん、泉ピン子さんが今でも現役で活躍されてるせいか何かというとこのキャストの裏話はドラマを見たことがなくても知ってるエピソードもありました。筏のシーンは伊東さんは別日に撮影したとか。


だけど、このドラマを見たら知ってる顔が意外と多いのもびっくりしました。少女編以外の裏話をもっとたくさん聞いてみたいなー。


松じい、希望の師匠みたいに80年代のうちに亡くなられた方の演技も見られてよかった。おしん キャストの方言が自然と思ってたのに、松じい登場で、この人絶対山形の人だ!と確信したら、やっぱりそうで、酒田の方言指導もされてて、オープニングクレジットで見るたび、松じいは元気でいるんだと思っていました。

 

高森和子さんの演技もすごかったな。もっとほかの作品も見てみたい。

 

1年完走出来て楽しかった。またの再放送を楽しみにしております。