TBS 1981年11月12日
あらすじ
朝早くから救急車のサイレンが近づいてきたと思ったら、京(かなどめ)歯科の急患だった。口を血まみれにした老人(藤原釜足)をテキパキ治療したのは華子(山岡久乃)だった。悠子(大空眞弓)は、りりしい華子を尊敬のまなざしで見つめるばかり。 華子はふと、悠子に衛生士の資格を取らせてはと思い、提案した。悠子が自活の道を真剣に考えていることは、みんなよく承知していた。 義兄の孝司(山村聰)も心配してくれて、所長をしている美容総合研究所に勤めてはと、誘ってくれた。
一方、悠子がパリから連れて帰った一正(松田洋治)は、今日から小学6年生に転入学していたが、下校時間になっても帰ってこない。勉強にもついていけず、友達もなく、寂しいだろうと、悠子は気がかりだった。志郎(山本亘)が駄々をこねる一正を引きずりながら連れてきてくれた。 志郎は京歯科に植木鉢のリースをしている男だが、無口な変わり者だった。その志郎が笑顔で悠子と言葉を交わし、一正も慕うので、華子も三子(京塚昌子)もびっくり。
一正は志郎のトラックに乗って出掛けてしまった…。
2024.4.11 BS11録画。
作・田井洋子
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京(かなどめ)三子:京塚昌子…京家の三女。歯科医。
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京華子:山岡久乃…京家の二女。歯科医。
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京悠子:大空眞弓…京家の四女。離婚してパリから帰国。33歳。
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細川桃:倉田まり子…技工士学校に通う受付。
清田好子:丘祐子…歯科衛生士。
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鈴木しづ:大鹿次代…津村家の家政婦。
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係員:竹内靖
山崎猛
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十河志郎:山本亘…植木リース屋。
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川北修三:小倉一郎…「ふれあい」店長。
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川北有紀:東てる美…修三の妻。
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権藤為吉:藤原釜足…患者。
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津村孝司:山村聰…京家の長女(故人)の夫。
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プロデューサー:石井ふく子
京家
悠子は一正を学校に送り出した。一正が学校に行くため、30分早く起きることになってしまい、華子はブーブー文句を言う。三子は起きて3時間だとニコニコ。
口から血が出て止まらない患者が運ばれて来た。藤原釜足さんか〜。救急隊員は白血病ではないかと疑うが、華子は冷静に対処し、歯は骨なんだから偏食で歯が弱ったのだと言う。患者を残して診察室を出た華子だったが、悠子は心配で付き添った。
ダイニング
華子はトイレから出てきた三子に衛生士の資格でも取っときゃよかったのに、あれじゃ猫の子と一緒だと愚痴る。だから、お姉ちゃまいちいち言うことがキツいって。
長女のふみ子がさっさと結婚してしまい、家付き娘になった華子。21歳で結婚のチャンスもあったが、向こうも歯科医院の長男でうまくいかなかった。
三子が診察室に行くと、悠子が患者から息子に殴られて歯が抜けたと話を聞いていた。家に帰りたくないという患者を少し置くことにする。
悠子は津村家を訪ねた。津村のとこには、しづという家政婦がいるのね。この時間帯のドラマでおなじみの大鹿次代さん。悠子は今後の生活について津村に相談。悠子はあんまり人の口の中を見るのは好きじゃないと本音を漏らす。
華子と三子も悠子の話。歯科衛生士は2年で取れるが2年で35になる悠子。歯科衛生士は若い子ばかりよ〜と三子が言う。
津村を連れて帰って来た悠子だったが、華子たちはおらず、津村には自身が所長をする美容研究所で働いてはどうかと提案された。
華子が「ふれあい」に行き、21歳の女の子にプレゼントしたいとハンカチを選んでもらい、若き自分へのプレゼントだと2枚購入した。
津村が帰り、華子たちは昼休みで帰って来たのかな? カレーの分配にうるさい三子。華子は悠子に早く衛生士の学校に通うように急かす。
待合室
息子の愚痴をこぼす患者。華子は毎日少しずつ治療しましょうと提案。朝から8時間もいた!
ふれあい
華子が発した言葉から
“若き日のあなたにプレゼント!
ハンカチよ、こんにちは”
というコピーを考えた川北夫婦。修三が言った「売り上げのいいこといいこと」というセリフ、木下恵介アワーっぽい。
学校から帰ってこない一正を心配して迎えに行った悠子。一正は植木リース屋の十河の車に乗り込んで帰りたがらないのを十河が引っ張って連れて来た。
悠子が一正に話を聞くと、勉強についていけないとだと言う。そして、なぜ離婚するのに相談してくれなかったんだよと責めた。外に飛び出し、また十河の車に乗り込んだ一正。カバンを届けに来た十河は夕方、仕事が終わるころに連れて帰ると悠子に言った。
診察時間が終わり、技工士を目指す桃がこれから学校だと村瀬の誘いを断って帰ろうとし、華子は桃にハンカチをプレゼントした。
悠子は三子に十河のことを聞いた。十河は無口で変わり者だと言うが、悠子は普通にしゃべって挨拶もしたと驚く。無口だけど挨拶くらいしようよ〜。
三子は、ふみ子お姉さまの形見のはんてんを知らない?と悠子に聞き、あのはんてんは私のものと華子とケンカを始める。
一正が十河と帰宅。一正は十河に懐いていて、泊めてあげてと帰そうとせず、悠子は家にあげた。
茶の間では華子と三子がまだ言い合いをしていて、悠子の就職のことで来ていた津村にはんてんが誰のものか判定を頼む。そこに悠子も来て、一度着させてと頼む。津村は、ふみ子のはんてんをそれぞれ大事に思っていたことを知り、涙ぐむ。はんてんは2階の押入れで一正が見つけた。
帰ろうとした十河を呼び止め、お茶に誘う悠子。喫茶店で十河は仲のいい京姉妹をうらやましがり、悠子は離婚したこと、仕事を探していることを話した。
悠子もいないので帰っていく津村。寒くなったねとくしゃみ。つられて三子もくしゃみ。悠子も私も頑張らなきゃと言いながらくしゃみ。(つづく)
いろいろいいこと言ってて、やっぱり字幕欲しい〜。朗らかな京塚昌子さん、いいね。
華子先生は47歳らしい。三子先生は2つ下といってたかな。当時の山岡久乃さんは55歳。京塚昌子さんは3歳下。
約10年前の「あしたからの恋」では46歳で25歳の息子がいた役だった山岡久乃さん。「心」でも50前の役だったかな。
キャストクレジットの”係員”ってなんだよ?と思ったら、救急隊員か?