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ドラマの感想など

【連続テレビ小説】本日も晴天なり(142)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

圭子(鈴木美江)のアパートに移っていった大介(木下浩之)は、大原家に戻ってこない。道子(川上麻衣子)はアルバイトをしてお金を稼ぎたいと言いだす。正道(鹿賀丈史)が理由を問いただすと、小遣いではなく自分の稼いだ金で兄にカンパしたいと主張し、元子(原日出子)はあきれてしまう。巳代子(小柳英理子)も娘の弘美(谷口美由紀)が近頃何を考えているか分からないという。道子は皆に黙って圭子のアパートに行くが…。

BSのない環境にいたため、遅れ視聴しています。この回は2023年3月13日(月)放送。

 

月曜日のゆったりロングオープニング。福井→福井編集長となっていた三木弘子さんの役名が今日は”泰子”。下の名前が出てくることなんてないのにね。

 

デンマークの見学旅行も無事に終わって、正道のオリジナル家具研究は、ますます精力的になってきました。

 

朝、大原家ダイニング

正道「ん? アルバイト?」

道子「うん。もちろんテストが終わってからでいいんだけど、モンパリのおじいちゃんには、お母さんがいいって言ったらっていう条件つきでもう許可もらってんの。ねえ、駄目?」

元子「当たり前でしょう。もう、あなたたちは、すぐモンパリの名前出せばそれで済むと思ってるんだから」

道子「どうしてよ。知らないところでバイトされるより、お母さんだってよっぽど安心だと思うけどな」

元子「相手の都合も考えなさいよ。うちじゃ、お兄ちゃんだってお世話になってるんだから」

道子「あら、お兄ちゃんは働いてるんであって、ただ世話になってるんじゃないわ」

正道「まあ、そりゃそうだな」

元子「お父さん、すぐそうやって調子合せるんだから」

正道「いや、私はね、アルバイトそのものには反対じゃないからさ。今度、北欧三国回ってみて向こうの子供は実によく働いてるんだな」

道子「でしょう」

 

元子「けど、道子には、ちゃんとお小遣いだってあげてるでしょう」

道子「それが問題なの」

正道「何がどういうふうにだ?」

道子「私は自分で働いたお金が欲しいんです」

元子「そんなこと言ったって、あなたまだ高校生じゃない」

道子「高校生だって、お母さんの留守には、ちゃんと食事の支度だってするし、買い物だって洗濯の取り入れだって、ちゃんとやってるわよ」

正道「それは最初、お母さんが仕事に出る時にみんなで約束したことじゃないか」

道子「そうよ。だからお母さんだって私を当てにして安心して仕事ができてるわけでしょう」

元子「ん…そりゃまあ確かにそうだけど…」

道子「だったら私の仕事もちゃんと評価してほしいな」

 

正道「けど道子、その…バイトしてどうする気だ? お金が欲しいのか?」

道子「カンパしたいの」

正道「カンパ?」

道子「お兄ちゃんに。けど、カンパのためにお金もらうの何だか変でしょう。自分のお金でないとやっぱりカンパの意味がないと思うの」

元子「分かったわ…。じゃ、お父さんともよく相談しておくから。食べちゃいなさいよ。遅刻しますよ」

道子「は~い」

 

圭子のアパート

圭子は洗濯物を干し、大介が料理をしている。

圭子「大ちゃん、ごめんね」

大介「なあに、圭子が作るのより僕の方がよっぽどうまいからさ」

圭子「私、ほとんど外食ばっかりだったから」

大介「けど、今や出産目前、しっかり栄養をつけておかなきゃいけない時だから、今、栄養満点の西洋おじやを製作中なのさ。待っててな」

park.ajinomoto.co.jp

こんな感じかなあ。

 

圭子「でも、どこでそんなお料理覚えたの?」

大介「おいおい。これでも僕は藤井巳代子という料理の先生を叔母に持ってるんだぜ」

圭子「アハハッ、そうか」

大介「冗談だよ。うちじゃ、おふくろが昔から働いてたから、みんな腹が減ったら自分で何か作るほか飢えを満たす方法がなかったからね」

圭子「飢えだなんて、オーバーだ」

大介「ハハ…。けど、材料費のことなんか全然考えなかったから思いっきりうまいものを作って食っちゃった。ざまあ見ろだ」

 

圭子「でも、みんなって、お父さんも台所やったの?」

大介「ああ、やったよ。おふくろが仕事を持ったのは、おやじのけががきっかけだったろ。だからおやじさん、少しよくなると松葉づえつきながら、買い物にも行ったし、洗濯もやった」

圭子「へえ~、考えられないな」

大介「それがさ、昔、軍隊にいたから段取りはいいし、万事きちんとしてて全てこれ手本なんだよ、ハハ…。どうしたの?」

圭子「やっぱり大ちゃんって私と人種が違うみたい」

大介「どうして?」

圭子「うん…よく分かんないけど、私は親に何か言いつけられるたんびに反発したから」

大介「そりゃ僕だって、そういう時もあったさ」

 

圭子「でも、うちじゃ父親が台所へ入ったとこなんか見たこともないわ」

大介「ふ~ん」

圭子「そのくせ母だって父が遅く帰ってきたりすると血圧が高いの低いのって起きもしないんだから。それでいて言うことだけは立派なんだから。あれは2人とも二重人格かな」

大介「圭子…」

圭子「大丈夫。私はこの子を大ちゃんみたいにちゃんと育ててみせるから」

大介「ああ」

圭子「うん」立とうとすると大介が支える「ありがとう」

 

大原家前の路地を小走りする巳代子。

 

巳代子「ごめんくださ~い! お姉ちゃん、いる?」

 

大原家ダイニング

元子「はあ…私だって仕事持ってるんだからね、来る時は電話ぐらいかけてから来てよ」

巳代子「だから、謝ってるじゃないのよ、ごめんなさいって」

元子「弘美ちゃんどうしたっていうの?」

巳代子「近頃、何かっていうと、お父さんのところに行くって脅かすのよ、この私を」

元子「だってそれはみんなで話し合って、やっぱり年頃の娘だから母親といるのが一番じゃないかってことになったんじゃないの」

巳代子「けどさ、あんまり押さえつけても、突然、大ちゃんみたいなことされても困るから」

元子「変なこと言わないでよ」

 

巳代子「けど、今の若い人(しと)って一体何を考えているのかさっぱり分からないわ」

元子「そんなこと言ってるからね、弘美ちゃんにも愛想尽かされちゃうんですよ」

巳代子「お姉ちゃん!」

元子「何よ、怖い顔して」

巳代子「まさかそうやって、お姉ちゃんが弘美けしかけているんじゃないでしょうね」

元子「いいかげんにしてよ、本当に」

巳代子「だってさ」

元子「あのね、私、これ以上お相手してると約束に遅れるの」

巳代子「ああ、私もだ。それじゃよろしくお願いしますね」

元子「はいはい。早くしてよ」

巳代子「はいよ」お茶を片づける。流しで水を出しながら「あ~あ」

 

藤井家リビング

♪~「結婚しようよ」

結婚しようよ

結婚しようよ

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曲を聞きながら雑誌を眺めている弘美。

 

電話が鳴る。

弘美「はい、藤井です。あっ、道子ちゃんか。うん、今帰ってきたところ。いいわよ。今日はね、どうせお母さん帰りが遅いし、いらっしゃいよ、すぐに。えっ、偵察?」

 

圭子のアパート

繕い物をしている圭子

 

ノック

圭子「はい。どなた?」ドアを開ける。

道子「こんにちは」

圭子「どなた?」

道子「道子です」

圭子「道子さんって…大ちゃんの?」

道子「わっ! 圭子さん、お兄ちゃんのこと大ちゃんって呼んでるんですか?」

圭子「ええ…。変?」

道子「ううん、かっこいい」

圭子「フフ…あっ、上がって」

道子「はい。じゃ、お邪魔します」

圭子「狭いの。ごめんなさいね」

道子「ううん…でも、もしかしてこういうのを愛の巣っていうんでしょ?」

圭子「フフッ…道子さんって私の想像してたとおりの人だわ」

道子「私も! 私も想像してたとおりです」

圭子「何にもないんだけどリンゴでもむくわね」

道子「あっ、私がやります。だってそのためにお兄ちゃんが来てるのに、圭子さんにやらせたら、私、怒られちゃう」

圭子「まあ、フフフフ…」

 

道子「あっ、いけない」カバンから何かを取り出す。「これ、お土産です」

圭子「あっ…何かしら?」

道子「とりあえず、たい焼き」

圭子「わあ! ありがとう!」

 

藤井家リビング

弘美「ずるいわ。行くなら私も誘ってくれればよかったのに」

道子「だって、どんな人でどんな所に住んでるのか分かんなかったんだもん。だからまず偵察に行ってきたの」

弘美「で、どうだったの?」

道子「感動した」

弘美「何を? ねえ、どんなふうに?」

道子「その前にお茶くらい飲ませてよ。私、紅茶がいいや」

弘美「うん、分かった」

道子「お兄ちゃんもさ、勇気あると思ったけど、私、彼女、全然尊敬しちゃうな。目なんかキラキラしてるの。あれは絶対人生が充実してる証拠ね」

弘美「うん、すごいわねえ。私、こういうのってさ小説とか映画の世界にだけあるのかと思ったけど、まさか大介さんが実行すると思わなかったわ。ねえ、2人は結婚するんでしょう?」

道子「当然ですよ。だから私も応援しなきゃならないし、目下、親と交渉中なの」

弘美「応援って?」

 

道子「だって、赤ちゃんが生まれたらあんなアパートじゃ、やっぱり狭いし、アパート移るにしてもお金かかるじゃない? だから、バイトしてカンパしようと思って」

弘美「あら、カンパなら私もするわ」

道子「本当? ありがとう!」

弘美「けど、道子ちゃんのうちはいいわね。親も理解があるから」

道子「それが意外と駄目なのよ」

弘美「そんなことないわよ。うちなんてね、全然なってないんだから」

道子「それは弘美ちゃんが一人っ子だから」

弘美「男の子から電話がかかってこようもんならね、ものすごいんだから。もう、うんざり」

道子「ねえ、男の子ってボーイフレンドいるの!?」

 

弘美「ん? うん…まあね。ねえ、紅茶にブランデー入れる?」

道子「えっ?」

弘美「お父さんがいないからね、こんなもの置いてあったって、どうせお母さんがね、お料理に使っちゃうのよ」

道子「でも、もったいないわよ。これ、高いんでしょ?」

弘美「どうってことないわよ」

道子「じゃ、ちょっとだけね」

弘美「OK」スプーン1杯などのレベルじゃなく結構入れる。

peachredrum.hateblo.jp

この80年代の映画でも不良でもない女子高生が当たり前に飲酒してたな~。

 

道子「でも…酔っ払ったらどうしよう」

弘美「ゆっくりしていけば大丈夫よ。私は一人なんだし大介さんのことで相談してたって言えば間違いないし。私がちゃんと証人になってあげるから」

道子「お願いします」

弘美「私もカンパするからね」

道子「よろしくお願いします」

ブランデー入り紅茶を飲んで微笑む2人。

 

女性時代編集部

福井「『子供は未来である』。うん、今回は中身よりもタイトルの方がいいみたいだわね」

元子「どうもすいません」

福井「それにしてもこのところ身の上相談欄に子供のことが多くなってきたっていうのは全く情けない傾向よね。自分の子供がどこで何をしているかぐらい、どうしてつかんでいられないのかしら」

元子「はい」

福井「もっともそこに力を入れることで『女性時代』の部数は伸びてんだから文句は言えないけれど」

元子「はあ…」

福井「じゃ、これすぐにゲラに回します」

元子「はい、よろしくお願いいたします」

 

冬木さん名前が出てたのにセリフなし。後ろで芝居してる人がいても名前出てる時と出ない時があるよね~。」

 

夜、大原家

路地を歩く道子は酔っ払いコントじゃないけど、微妙に足、ふらついてたかも!?

道子「ただいま」

 

ダイニング

道子「ごめんなさい。弘美ちゃんのとこ寄ってきたもんだから」

元子「だったらなおのこと電話かければよかったのに何にも言わないで遅くなるから、お母さんたち心配したじゃありませんか」

道子「でも電話したっていない方が多いから」

元子「だから遊んでてもいいっていうわけ?」

道子「遊んでたんじゃないわ。弘美ちゃんと話すことがあったから」

元子「話って、そんな重要な話があったの?」

道子「ええ、私にとってはね」

元子「親にも言えないようなこと?」

道子「それほどのことじゃないけど」

 

正道「いいから、先にごはんにしてしまいなさい。お父さんたちはもう済んだんだから」

道子「私も済みました。弘美ちゃんとこでごちそうになっちゃったの」

元子「だったら部屋行って着替えてらっしゃい。こんな遅くまで高校の制服姿でウロウロしてたら誰が見たって不良ですよ」

道子「そんなんじゃないわ。私、真剣にお兄ちゃんのことで話し合ってたのよ」

正道「ん…大介のこと?」

道子「ええ」

元子「大介の何を話し合ったっていうの?」

道子「カンパのことです。弘美ちゃんも応援してくれるって。だから、一番お金になるアルバイトについて2人で研究してたんです」

元子「道子…」

 

道子「ねえ、2人とも考えてといてくれた? バイトやってもいいでしょう? あんな狭いアパートじゃ圭子さんかわいそうよ」

正道「あんな狭いって…道子、圭子さんのアパート行ったことあるのか?」

道子「どうして?」

正道「いや、ちょっと聞いただけだが」

道子「行くわけないじゃない。でも、行ったら駄目?」

正道「あんまり感心しないな」

道子「なぜ?」

元子「圭子さんは普通の体じゃないんですよ。道子が行ったからって一緒になって遊んでる心境じゃないんです」

道子「そんなことないわ。今の圭子さんにとって一人でも多くの理解者がいるってことは大変な励ましになると思うの」

元子「理解者って、道子は圭子さんの一体何を理解してるっていうの?」

道子「何をって…とにかく私はお兄ちゃんの味方なの」

元子「それは構わないわ。だけどね、今は道子の出る幕じゃありません」

道子「そんなのあんまりよ。横暴だわ」

正道「いや、お父さんもそう思うな。まあ、出る幕じゃないとまでは言わないまでも2人にはね、ちゃんとお母さんがついてるんだ。道子がそこまで気をもむことじゃないって考えてるからだよ」

道子「服、着替えてきます」

 

元子「お兄ちゃん思いはいいけど、心配だわ、私」

正道「しかしな、あんな調子で言うのもちょっと考えもんだぞ」

道子「ええ…」

 

つづく

 

明日も

 このつづきを

  どうぞ……

 

ガミガミうるさい母親像は当時20代の原日出子さんが演じてるからこその若さが出ちゃってるんじゃないかなあと思ったり。もっと年齢を重ねていたら包容力みたいなのが出てたりするんじゃないかなあと思ったりして。