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— 日本映画専門チャンネル (@nihoneiga) December 4, 2021
TV初放送まであと30分🎬
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「#犬神家の一族」<4Kデジタル修復版>*2K放送
◆12/4(土)よる9時ほか
監督 #市川崑
主演 #石坂浩二#横溝正史 の世界を映像化した傑作を
最高画質でお届け✨
本編前後に #草笛光子 が登壇した#角川映画祭 トークショーの模様も放送🗣️https://t.co/LJeWqfKXAi pic.twitter.com/Kagn6MZMod
1976 年 日本
あらすじ
日本映画界に一石を投じた角川映画第1回作品。市川崑×石坂浩二「金田一耕助シリーズ」第1弾。信州の大財閥・犬神家の創始者・犬神佐兵衛が遺した遺言状が公開され、その莫大な遺産を相続する権利が3人の孫に与えられる。だが、その条件とは、佐兵衛の恩人の孫娘・珠世(島田陽子)と結婚することだった。珠世をめぐって3人の男たちの間で争奪戦が繰り広げられるが、ついに殺人事件にまで発展。依頼を受けた名探偵・金田一耕助(石坂浩二)が捜査に乗り出すが、第2、第3の殺人事件が起こる・・・。
2021.12.10 日本映画専門チャンネル録画。
録画時間が3時間だったので、なかなか再生ボタンを押せずにいました。角川春樹さんの言葉、草笛光子さんのインタビュー、CMありだから長かったんだね。本編は146分。
昭和51年藝術祭参加作品。角川映画の第一回作品。
黒い画面にデカデカと白い文字で出演者の名前が縦書き、横書きで出てくるのがオシャレ。
昭和22年2月 犬神佐兵衛死亡。
佐兵衛の死後7ヶ月後、私立探偵の金田一耕助が那須ホテルに米持参で泊まりに来た。部屋から湖を見ていると、ボートに乗った美しい女性が見えた。女中のはる(坂口良子さん)から珠世といって犬神家の主筋の人だと教えられた。
しかし、珠世の様子がおかしいので湖に向かうとボートの底に穴が開けられていて溺れそうになっていた。
ホテルに戻ると、金田一を呼び出した若林が死んでいた。若林の雇い主である古館弁護士(小沢栄太郎)から改めて調査を依頼された。
佐兵衛(三國連太郎)には母親の異なる娘が3人いた。いずれも婿養子をとった。
次女・竹子(三条美紀)、夫・寅之助(金田龍之介)、息子・佐武(地井武男)、娘・小夜子(川口晶)
三女・梅子(草笛光子)、夫・幸吉(小林昭二)、息子・佐智(川口恒)
佐清は戦争で顔に大怪我を負っていて、黒い頭巾の下に白いマスクをしていた。これで家族全員が揃い、家族が集まったところで佐兵衛の遺言書が読まれた。
ひとつ…犬神家の全財産、ならびに全事業の相続権を意味する、犬神家の三種の家宝、斧(よき)、琴、菊はつぎの条件のもとに野々宮珠世に譲られるものとす。
ひとつ…ただし野々宮珠世はその配偶者を、犬神佐兵衛の三人の孫、佐清、佐武、佐智のうちより選ばざるべからず。その選択は野々宮珠世の自由なるも、もし、珠世にして三人のうち何人とも結婚することを承知せず、他に配偶者を選ぶ場合は、珠世は相続権を失うものとす。
ひとつ…3人が3人とも珠世との結婚を希望せざる場合、あるいは死亡せる場合は3人は相続に関するあらゆる権利を失い、珠世は何人と結婚するも自由とす。
ひとつ…もし珠世が相続権を失うか、珠世が死亡する場合、佐清、佐武、佐智の順で犬神家の事業を継承し、全財産は5等分され、その五分の一ずつを佐清、佐武、佐智に与え、残りの五分の二を青沼菊乃の一子、青沼静馬に与えるものとす。
ひとつ…珠世、佐清、佐武、佐智の4人が死亡せし場合は犬神家の全事業、全財産を青沼静馬が相続することとす。
ひとつ…行方不明の青沼静馬の消息をつかみ得ず、あるいは静馬の死亡が確認され、他の相続者も死亡したるときは犬神家の全財産ならびに全事業は犬神奉公会に全納することとす。
遺言書が読み終えられると、松子たちは非難轟々。小夜子は自分の存在が無視されたと泣いて部屋を出て行った。
五分の一の権利でも5億4~5,000万くらい。しかし、その財産を全部珠世に取られると思うと悔しい梅子。
那須神社の神官(大滝秀治)から戦争に行く時に佐清の奉納手形があると知らされた金田一たち。マスクをかぶった男が佐清か分からないので、佐清の奉納手形と比べるというが、松子は拒否する。
同じ頃、宿にマフラーを巻いたままの男が宿に泊まった。宿帳に記帳するのを嫌がり、主人の久平(三木のり平)は不審がる。
とうとう事件が起こる。使用人・猿蔵が手入れしている菊人形の一つが佐武の生首になっていて、竹子は怒り狂った。
犯行現場の展望台に珠世が手形合わせの時につけていたブローチが落ちていた。
一転、松子が佐清の手形合わせをすると言い出し、家族を集めた。
珠世にブローチのことを聞くと、佐武を呼び出して、佐清の指紋がついたと思われる懐中時計を渡したが、佐武に襲われそうになり、猿蔵に助けられた。猿蔵は佐兵衛からどんなことがあっても珠世を守れと言われていて、刑事たちは猿蔵を怪しむ。
血糊のついた犬神家のボートが観音岬から見つかり、近くの宿屋を調べた署長(加藤武)は金田一と出くわした。
鑑識から手形は同一人物のものと認められた。
佐武の半通夜。小夜子は珠世を呼び出し、佐智の子供を妊娠しているから佐智を選ばないようにいう。
直後、珠世は兵隊風の男に思い切り投げ飛ばされた。
外に出ると、マスクを取った佐清が倒れていた。誰かに殴られて気を失っているらしい。
佐武の首から下が見つかるが、珠世が預けたという懐中時計は持っていなかった。
松子は、母のお園(原泉)にお金を渡していた。
ボートに乗っていた珠世を騙して自分の船に乗せた佐智。空き屋敷に珠世を運び、襲おうとするが、佐智が兵隊風の男に殴られた。
佐武を殺した凶器が花ばさみであることが判明し、松子から花ばさみを借りていたという梅子に聞きに行くが、梅子は使いたいと思った時には見当たらなかったと証言。
猿蔵の元に珠世が空き屋敷で眠らされていると電話があり、猿蔵が助けに行く。
松子は、琴の練習をし、師匠(岸田今日子)に練習を見てもらっていた。
佐智が一晩帰らなかった。映画の中では恋人同士だった佐智と小夜子を演じた方々は兄妹なんだね。川口浩探検隊の川口浩さんの弟妹だったのか。その佐智は死体となって発見され、小夜子が発見した。佐智は屋根の天窓から顔が見えるように置かれていた。ひー!
竹子は、過去に起こした青沼菊乃との一件を話し始めた。50を過ぎた佐兵衛は娘たちより若い女工・青沼菊乃に手を出し、息子の静馬が生まれた。菊乃に家宝の斧・琴・菊を渡したので、松子たち姉妹が菊乃が隠れていた農家に乗り込んで菊乃たちを痛めつけた。菊乃はその後、空襲で死亡。
菊乃役の大関優子とは、のちの佳那晃子さん。へ〜。昼ドラで知ったんだったかな?
金田一は野々宮珠世は佐兵衛の孫だと仮説を立てた。佐兵衛が世話になった野々宮大弍は男性的に不能で自分の妻といい仲になった佐兵衛を咎めることなく生まれた娘を自分の子とした。その娘が産んだ子が珠世だという。
松子は佐清との結婚を珠世に迫るが、珠世はこの人は佐清ではないという。
松子が問い詰めると、佐清は青沼静馬だと白状した。ビルマで偶然会った静馬と佐清。「顔も背格好も似ていた俺たちは、結構上手くやってたぜ」…このセリフ、太田光さんがよくモノマネしてたな。静馬は戦争で顔に怪我をし、声も枯れた。
その後、頭を斧で割られた佐清の死体が発見された…しかし、その死体は青沼静馬のものだった。
珠世の前に現れた兵隊風の男がマフラーを外すと佐清だった。佐武、佐智、静馬をやったのは自分だといい、珠世の前から消えた。
空き屋敷で猿蔵と話をしていた佐清は警察に捕まった。金田一が珠世の元へ行くと、珠世に「連続殺人事件の犯人はすべて私、犬神佐清である。以上告白す。犬神佐清」という手紙を託していた。
佐清の事情聴取。博多に復員してきた佐清は青沼静馬が犬神家で佐清のふりをしていることを知った。静馬に会って話し合ったが、決裂。佐武と珠世が来たので隠れたが、佐武を殺したのが松子であることを佐清は見てしまった。
若林殺しも松子の犯行。松子は毒物入りタバコを博多へ行く前の那須駅で渡していた。見ていたのは、お園。
松子の佐武殺しを目撃した静馬に奴隷扱いされるようになった佐清。菊人形の首をすげ替えたのは静馬。
松子は佐清と面会を求めた。手錠をかけたまま、犬神家に戻ってきた佐清。佐清はビルマで部隊を全滅させたことから日本へ帰りづらいと思っていた。松子が博多で再会したのは青沼静馬。
松子が佐智も殺し、佐清だと思っていた男に静馬だと言われ、斧で頭をかち割った。静馬の死体を湖に投げ込んだのは佐清。
松子は竹子や梅子に手をついて謝った。懐中時計を持っていたのは松子。松子は小さな火鉢の引き出しからキセルを取り出し、吸い始めた。佐清がどのくらいの罪か聞き、珠世に佐清を待っているように言った。遺言書の写しを見た松子が珠世のボートに穴を開けた。松子はタバコに仕込んでいた毒物で死亡。
那須ホテルから、はるが金田一の見送りに出ようとしていた。声をかけた棒読みのおじいさんが原作者の横溝正史さんか。
金田一は古館弁護士から3,500円の報酬と472円の経費を受け取った。さらに古館弁護士から個人的なお礼ももらった。
那須駅。見送られるのが苦手な金田一は見送りの者たちが来る前に汽車に乗り込んだ。(終)
何年か前にもフジドラマでも見て、毎度、佐清と珠世の関係が気になるんだけど、お互い佐兵衛の孫だからいとこなんだよね? でもなんか血縁的に近くないか?と思ってしまう。
映画の後、草笛光子さんの当時の裏話あり。着物の選び方、着方など。やっぱりこれくらいの時間がないと描ききれないのかもね。フジドラマはちょっと軽い感じだったから。