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【連続テレビ小説】純ちゃんの応援歌 (92)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

昭和29年4月、昭(西川弘志)は大学生、雄太(唐沢寿明)は社会人になっていた。秀平(髙嶋政宏)との結婚を月末に控え、純子(山口智子)は落ち着かない日々。秀平との新居を、今までの家の向かいの家が空いたので、そこはどうか、という話になるが、あき(伊藤榮子)はいくらなんでも近すぎるんじゃないか、と反対する。秀平が家に来て、そんなこと気にしない、と言っていると、恭子(松本友里)が宝塚を辞めて帰ってきて…。

昭和29年4月。昭は浪南大学経済学部に進学しました。雄太もまた希望どおり就職して木下精密工業という会社に通っています。そして純子はといえば4月末の速水秀平との結婚式を控えて何となく落ち着かない日々であります。

 

純子は雄太のためにお弁当を作って渡した。雄太の帰りは夜の10時。

あき「入社早々にそんな残業させるとこてあるんか?」

雄太「現に僕とこがそうや」

あきもミシンやってるし、朝から働いてるけどね。純子に昼食用(卵焼き)と夕食用(かまぼこ)のお弁当を作ってもらっている。会社では晩飯は出ない。雄太は…というか唐沢さん童顔だから当時25歳なんだけど、スーツにネクタイもブレザー姿の高校生に見える。

 

玄関を出た雄太と純子。

純子「気ぃ付けてな。なるべく早くお帰り」

雄太「うん」

 

ふと純子が見ると小野家の向かいの家が貸家になっていた。

 

昭も野球の練習で帰りが遅くなる。1年生はグラウンドの整備をしなくてはならず練習は最後の最後。1年生だけでもキャッチャーは8人もいる。正捕手なんか夢のまた夢。新人戦にも出られそうもない。

 

毎晩帰りの遅い雄太の体が心配の純子。あきは毎日牛乳を取ってやらんといかんなと純子に言う。

 

純ちゃん食堂。ももは純子の結婚に興味津々。秀平は清原先生に結婚の報告をしに奈良の下市に行っている。村山も純子に仲人はどうなってるのか聞きに来た。もものときは役場の助役さんにやってもらった。2日がかりの式。まだ何も決まっていない純子たち。

 

そこに秀平がやって来て、清原先生が純子との結婚を喜んでくれたという報告をした。純子は家の方は見つかってないが、家の真ん前が突然空いたと言った。それを聞いていたぬひが会話に入ってきた。ぬひさん、久しぶり!

 

ぬひ「突然の話でびっくりしましたわ」

秀平「どうしたんですか? まさか夜逃げじゃないでしょうね」

ぬひ「とんでもない。その反対でんがな。ヤミでぎょうさんもうけはってな、芦屋のええとこ8つも部屋のあるとこへ急に引っ越し。まあ分からんもんやな。終戦直後は、わてとこ、お米借りに来てた人だっせ。それがな『今日から芦屋に住みますの。さいなら』言うて。『お世話になりました』てひと言の挨拶もないねん」

昭和29年にまだヤミで儲けた人がいたんだ。

 

秀平「へえ~、だったらそこがいいんじゃないか? 何て言ったって近いし」

純子「そやけどな、お母ちゃんがなんぼなんでも近すぎてあかんて」

秀平「近すぎてどうしていけないんだ」

純子「近いとついつい実家に足が向くからって」

秀平「僕はいいと思うけどね」

 

もも「そら純ちゃん近い方がええわ。うちら山2つ越えた所にお嫁に行ったやろ。そんなもん実家に帰ると一日掛かりやもん。嫁ぎ先のおかあさんがな、おかあさんがな、きつい人でな。盆暮れに帰るいうても嫌な顔するんやもん。純子ちゃんな、お母さんのおうちに近い方に探した方がええで」

秀平「アメリカには『スープの冷めない距離が一番』って言葉があるんだ」

純子「スープが冷めない距離て?」

秀平「つまり、その娘がスープ作って親の家に運ぶだろ。それが冷めない程度に近く住むのが理想というわけさ」

 

純子「そやけど私も最初はちょっと離れたとこに住んだ方がええと思てる」

ぬひ「そうそうそう。そらそうだんがな、嬢さん! 何ちゅうたかてな新婚だすもん。しばらくは夫婦水入らずで暮らしはった方がな。それになちょっと離れてる方が、ああ、結婚したなあちゅう実感が出来てくるもんだっせ」

 

秀平「いや、しかし…。後でおかあさんに話してみるよ」

純子「うん」

秀平「君はどっちの方がいいの?」

純子「私はほんまはどっちでも」

店が忙しくなり、秀平は出ていった。

 

もも「純ちゃん。私は近くの方があんばいええと思うんやけどな」

純子「うん…」

 

家に帰ってあきに話した純子。あきはこれから秀平と2人で暮らすというけじめがいる、だけど真ん前の家に住んだら何も変わらないんじゃないかという。お互い行き来したり、あきが純子のすることに口出しするかもしれない。

 

恭子が荷物を持って帰ってきた。あきの前に正座した恭子。

恭子「お母ちゃん、今日宝塚を退団してきました」

あき「ほんまにご苦労さんやったな」

恭子「もう前からやめるて決心してたさかい悲しいとも何とも思わなんだわ」

恭子は立ち上がり、今度は陽一郎の遺影に報告。

恭子「お父ちゃん。うち、とうとう宝塚をやめてしまいました。6年間、私なりに頑張ってみたけどあかんかった。これからはジャズの世界で頑張ってみるさかい応援して」

 

純子「皆さんとはちゃんとお別れしてきたんやろね」

恭子は紙袋から雑誌?を取り出し、送別会をしてくれたキタのレストランの写真を見せた。30名様までの宴会も引き受けてくれるから、純子の披露宴にどうかと言った。フランス料理のフルコースで一人1,500円ぐらい。恭子の今日の送別会はその半分以下だが、雰囲気がいいと勧めた。

 

秀平が小野家に来て向かいの部屋を見てきたと言う。上下二間でちょうどいい、家賃はアパートよりちょっと高い。

秀平「いや僕はやっぱり近い方がいいですよ。駄目ですか? おかあさん」

あき「いや、駄目というわけやないですけど…」

秀平「僕はずっと一人で暮らしてきました。日本にも清原先生以外の身寄りはありませんからね。結婚して何がうれしいって家族が増えることなんですよ」

 

純子「それはよう分かるけど」

秀平「朝、目が覚めた時、大勢の家族の声が聞こえるのはいいもんだと思うんだ。本当は僕ここに一緒に住んでもいいくらいだと思ってるぐらいなんです」

あき「そらいくら何でも」

秀平「ですから、せめて、それが駄目でもお風呂の帰りにちょっと寄れるような所がいいと思ってるんですよ。そしたら真ん前が空いたっていうじゃありませんか。僕は願ったりかなったりなんですけどね」

 

あき「ほんまにそれでええんですか?」

秀平「どうしてですか? その方が僕もおかあさんに甘えられるし昭君や雄太君たちとも話ができるし。どうして駄目なんですか?」

あき「いえ、秀平さんがええて言わはんのやったら…」

純子「何や、お母ちゃん。秀平さんに気兼ねしてたん?」

あき「いや、そういうわけやないけど」

 

秀平は明日大家さんに話して部屋を借りようという。そこへ帰ってきた昭。昭と恭子が話しているときに秀平を見つめる純子。純子に見つめられていることに気付いて下を向く秀平。話は雄太のことへ。

 

向かいの家を見に行った純子と秀平。秀平は清原先生がかわいそうだったと突然純子に言った。

純子「何で? お元気やて言うてはったやんか」

秀平「元気は元気なんだ。しかし、下市の先生の奥さんのいとこという人が去年、亡くなってね代替わりしてしまったんだ。そうなると先生も居づらいらしいんだよ。そんなこんなでまあ追い出されたってわけでもないんだろうけど、先生、今、土蔵の中に住んでるんだよ」

純子「土蔵の中に?」

秀平「どうだろう? 清原先生、僕たちが引き取るわけにはいかないだろうか」

純子「清原先生を?」

秀平「駄目か?」

 

新婚所帯に老人を引き取る。思いがけない秀平の言葉に純子は戸惑うばかりでありました。

 

秀平はいつも突然だな! 清原先生がかわいそうなのはかわいそうなので、別に小さな部屋を借りるとかできないのかな。とここでまた月曜日は休止なのが決まってて…1月は12話くらいしかやってない!? ジャンジャン続きが見たいです。毎日NHKプラスで配信してほしい。