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ドラマの感想など

連続テレビ小説 おしん(284)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

おしん乙羽信子)が、仁(高橋悦史)夫婦や孫たちとの同居にふみきって間もなく、思いがけない来客があった。山形の兄嫁・とらである。おしんは、さんざんとらを恨み続けてきたのに、今のとらの孤独でみじめな姿があわれでならなかった。それは、同じ世代を生きてきた女同士のいたわりでもあった。とらが、いつしか自分と同じしゅうとめの立場になっていることに、過ぎ去った年月の重さをあらためて感じるおしんであった。

 

 

とらの出番は、先週土曜日の回で久々の再会、昨日の長台詞で終わりなのかと思っていたら、今日まで居座り続けてた。とらや庄治が当時20代ながら老けメイクもやって熱演してるのはすごいと思う。

 

だけど、はっきり言っておく。庄治もとらも大嫌い。いくら、ふじがおしん贔屓だといっても、とらは最初からろくに挨拶もせず態度は悪かったし、庄治は外の世界を知らなくて自分だけが大変だといっていた。

 

70年代の岩手の農村の嫁取りをテーマにした山田太一脚本の「夏の故郷」というドラマを昨年見ました。70年代に入ると、家を守る長男以外若者はほとんど都会に出てしまい、お盆に帰省した女性たちに声をかけ、なんとか農家の嫁になってもらおうと奔走する姿を描いていました。

 

当の農家の長男たちは都会に出た男たちよりスムーズに女性と話ができないから、自分たちは家を守ってるのに都会に出た者たちは面白おかしく暮らしてるくせにと都会で暮らす苦労も知らず自分たちだけがかわいそうだと思っていた。

 

私も東北の農村育ち故、自分は家を守ってきたのにとぐちぐちいう人ホントに嫌。ふじだってだったら家を出てみろと、庄治にも言ってたのに結局外に出ることもなく、家を守ってやってるんだという態度でいたくせに、今になって、ふじの態度が酷かったからとおしんに母親の悪口言うことないと思う。

 

おしんみたいに庄治やとらの話をしみじみと聞くなんて私にはできないな。乙羽おしんになってから、老害だなんだと言われてきたけど、やっぱりおしんは器でかいよ。

 

庄治ととらと久々再会した時に、あんなにマメだったおしんが連絡とり合ってなかったんだ、とかいつまで根に持ってるんだという感想も目にしましたが、戦後どころか幼少期からずっとあんな態度でそれでも家族なんだから仲良くしろなんて思わないな。なぜか農家の長男には私怨がこもってます。

 

とらだって自分だけが苦労してきたみたいに言ってたけど、嫁に”くそばばぁ”と呼ばれるなんてよっぽどだよ。畑まで車で送ってくれるような嫁だったのにさ。この期に及んで夫婦二人して自分たちは我慢ばかりしてきたなんて言ってる人たちだから、そりゃ子供たちに見捨てられるよ。そういう二人を見て、おしんも自省したんだろうか。でも83歳で家出するんだよな。

 

仁は、初子の店にちょいちょい寄っては食べ物を届けてくれている。希望の作品も3号店に飾って売ろうとし、初子も一流の手芸家にする!と張り切っているところをほほえましく見ているおしんで終わり。

 

別に初子は今の規模で満足してるように思うけどな。希望だって作品の良さを分かってくれない人に高く売りつけてもなぁ…おしんと仁に共通してるのは、とにかく商売、金儲けであまり芸術的なものに興味がないってところだな。