TBS 1984年12月22日
あらすじ
手術を終えたイソップ(高野浩和)は、これまでになくラグビーの練習に打ち込んだ。だが、自分の命があと数カ月と知ってしまったイソップは自暴自棄になる。
2024.10.14 BS-TBS録画
滝沢賢治:山下真司
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滝沢節子:岡田奈々
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山崎加代:岩崎良美
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甘利信之:三浦浩一
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江藤桂一:谷村昌彦
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大木大助:松村雄基
富田圭子:伊藤かずえ
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勝又欣吾:倉石功
森田光男:宮田恭男
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野田文義:大石吾朗
竹村司:佐原健二
奥寺俊也:北村総一朗
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富田義道:高野真二
影山達郎:剣持伴紀
死神:井上和行
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奥寺康代:久保田民絵
三上謙介:小川隆市
柳俊子:松井きみ江
滝沢ゆかり:間下このみ
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杉本清美:諏佐理恵子
西村明子:坂上亜樹
奥寺浩(イソップ):高野浩和
丸茂良三:松本誠一
伊藤正博
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玉川成治:佐藤弘
田村二郎:片桐肇
和久田澄夫:並木信三
星高彦:武藤大助
高杉克之:柿島伸次
佐野孝広
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中村孝路
古川雅子
根本明枝
池谷健
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山城晋平:下川辰平
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内田玄治:坂上二郎
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下田大三郎:梅宮辰夫
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脚本:大原清秀
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「落ちこぼれ軍団の奇跡」
馬場信浩 著
光文社「カッパノベルズ」より
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音楽:菊池俊輔
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ナレーター:芥川隆行
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主題歌「ヒーロー」
歌:麻倉未稀(キング・レコード)
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監督:合月勇
新楽
圭子の父・富田義道が第四秘書の影山を伴って訪れ、影山は圭子がお世話になったお礼と賢治の懐に封筒を無理矢理入れた。圭子は写真でしか見たことがない津上という男に引き合わされそうになる。賢治は一度家に帰り、話し合うように言う。
その場にいた大木は森田を点取り虫だと言い、勉強ではなく、ラグビーのことだと分かった富田はスポーツはバカがやることだと言い、賢治に反発される。嫌がる圭子に大三郎が間に入り、娘は必ず連れ戻す、圭子を連れ戻せなければ責任を果たせないと言い残し、富田たちは帰って行った。
病院に見舞いに行った賢治。死を控えていることを絶対話さないでくださいと賢治にお願いするイソップの父。赤いシリーズでも度々出てくるけど、みんなが知ってて自分だけ知らないという状況のほうが私は嫌だな。ここでオープニング。
1か月後、賢治がイソップを部室に連れてきた。快気祝いより練習が見たいというイソップ。練習を見ていたイソップは大木にも臆せずダメ出しをする。
職員室
イソップが鬼コーチになったと賢治が話し、微笑ましく聞いていた先生たち。病気が完治しないことは校長以外に知らせていない。
病院
薬を変えるよと医師に言われ、もらった薬がK16でイソップの顔色が変わる。
賢治の家を訪ねたイソップだが、今夜は遅くなると節子に言われて出て行った。
喫茶店で打ち合わせする賢治と勝又。
イソップは川にK16を捨て、泣いた。圭子をどこへもやるもんかと河川敷を手を繋いで走る森田と圭子を見たイソップは恋がしたいと思い、学校に行き、ユニフォームを洗濯していた加代に告白した。
賢治は、昨日、うちに来たんだってなとイソップに話しかけた。川にいたのまでが昨日で、学校に来て加代に告白したのが次の日?
奥寺家
授業や部活に出ないイソップを心配して訪ねた賢治と甘利先生にイソップの父は「先生、話しましたね?」と責めた。そんな時、イソップは家の金を持ち出して出て行った。
夜の街
クリスマスの季節。自動販売機でビールを買い、不良たちに絡まれカツアゲされ、さらにその不良たちを追いかけ溜まり場の部屋へ行き、シンナーを吸わせてくれない?と袋を奪い取った。シンナー吸ってる人らがこれやったら廃人になるとか言ってんのね。
グラウンド
なぜか治郎がやったことのない練習に加わる。
森田と加代が部室に戻ると、イソップが治郎の上着をいじっていたのを目撃した。このエピソードのためか! 部室に戻った賢治や大木たちにイソップが盗ったと話す森田に大木が殴りかかった。
治郎と他の部員たちが部室を出て行き、残った賢治、加代、森田、大木が最近のイソップのことを話し、結局は病気のことがバレた。最近は不良仲間と付き合っている…数日のことではない?
清美と明子はディスコでイソップを見かけたと言い、トルエンを吸っていることも知らせた。賢治、甘利先生、大木でイソップをつける。喫茶店で男と会い、お金を渡して鍵をもらって、駅のコインロッカーへ走る。コインロッカーの中には紙袋が入っていた。
賢治が声をかけると、イソップは逃げて男子トイレに駆け込んだが大木にトルエンを取り上げられた。
イソップは病院で死神とあだ名される長期入院している男からK16という薬は悪性腫瘍の患者に処方されると聞かされていた。人間はなぜ生きているのですか?と賢治や甘利先生に尋ねるが答えられない。大木は人間は生きてるから生きてる、犬や猫も生きてる理由を考えなくても立派に生きてると答えるが、僕は犬猫じゃない! わけが分からないまま死にたくないと反発した。俺はお前に何もしてやれないと大木はイソップにトルエンの瓶を渡した。渡すんかい! でも、大木の考え方、好きだな。
職員室
賢治は人間は何のために生きているかという問いかけを先生たちにした。山城校長は少年航空兵で正義や人道という抽象的なものではなく、妻や子のような愛する者のために死ねると話し、ラグビーに打ち込ませるべきと言う。
団地の外で金魚のお墓を作っていた節子とゆかり。
配達中の圭子は影山たちに拉致された。
夜のグラウンド
賢治はイソップを呼び出し、ラグビーボールを魂に例え、イソップが練習中に言った、生きてる間はベストを尽くさなきゃ、最後まで諦めちゃダメだ、例え負けると分かっている戦いでも最後の最後まで戦い抜く、それが男だろ、ラガーマンだろ?という言葉が答えだと言う。賢治とイソップのやり取りを影で見ている大木。
不良仲間たちがバイクで乗り込み、イソップをトルエンに誘う。白線上に転がるラグビーボールを見て、トルエンをやめると決めたイソップ。大木は不良に立ち向かうが、不良たちは試合に出られなくなるぞと脅す。
大きい声で「お前ら帰れ!」と叫ぶ賢治。ビビったところに大三郎が水をぶっかけて退散させた。死ぬまでに何か覚えられたらいいなと言うイソップを抱きしめる賢治。
翌日から熱心に練習するイソップ。賢治が優しいと他の部員にバレるのでしごいてくださいと言うのが昭和だね〜。泣きながらもキツイ言葉を浴びせる賢治、大木、森田。(つづく)
赤いシリーズでも死を前にした若者が自暴自棄になるという描写が度々出てきたけど、そんなものなのかなあ。自分がならないと分からないものだな。結果、多くの人に死ぬことを共有されるのがイヤなんだよ〜!