徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】父ありき

1942年 日本

 

あらすじ

妻に先立たれ、男手一つで息子を育ててきた金沢の教師・堀川は、修学旅行の事故の責任をとり辞表を出す。息子を連れて故郷の長野県に戻った堀川は村役場で働くことになる。息子の良平は中学に進み寄宿舎に入り、堀川は単身上京してもう一働きして良平を進学させてやりたいと話す。

せっかくAmazonプライムビデオに(今月だけ)加入したので古い映画を探してみました。

 

小津安二郎監督、昭和17年の作品。字幕なし。

 

笠智衆さんが演じるのは堀川周平という数学教師。小学生くらいの息子がいる。当時38歳の笠智衆さんはさすがに黒髪。口ひげ、あごひげもあり。

 

修学旅行に宮城(きゅうじょう)、明治神宮靖国神社、鎌倉の大仏へ行き、山道を歩く。旧制中学かな? 男の子だけしかいない。

 

旅館に着き、生徒たちは思い思いに過ごす。先生たちは将棋。やっぱり字幕がないとちょっと音が不明瞭だなあ。生徒のひとりがボートに乗り、転覆。次の場面では先生や生徒たちが神妙な顔で和尚の読経を聞いている。

 

周平は生徒の死に責任を感じて辞表を提出。同僚の平田(坂本武)から引き留められるが、もう子供を預かることが怖くなった、自分にも子供がいるから分かると言い、故郷の長野へ息子と一緒に帰った。

 

蒸気機関車のシーン。息子の良平の爪を切っていなかったことを気にする周平。

 

食堂

二人で何かどんぶりものを食べている。

 

城壁に座り、これからここに住む、先生は二度とやらないと良平に報告。ロケ地は長野県上田市らしいです。

 

役場で働き始めた周平。住んでいるお寺で和尚さんと障子貼りをしていた。

 

夜、周平は繕い物、良平は勉強。器用だね~。妻がいないせいもあるけど、軍隊生活を経験した人は一通りの家事ができると聞いたことがあるのでそれもあるのかな。

 

周平と良平は川で釣り。良平が中学へ入るとなると宿舎に入らなければならないなという話になる。シュクシャ?と良平はピンと来てない。

 

友達と英語の勉強をする良平。そこへ周平が顔を見せた。あれ? もう中学生になって寄宿舎暮らししてるってことか。ふ~ん、この時代でも英語の勉強を…と思うけど、時代設定が大正末期から昭和初期あたりらしいと見かけました。

 

周平と宿の部屋で向き合って食事をしている良平は食べ終わって畳に寝っ転がる。牛になるぞと言う周平は、東京へ行き働くと話した。良平はそのまま学校に残る。良平を上の学校にやるにはやっぱり東京で稼がなきゃということらしい。涙を流す良平だったが、東京で待ってるぞと周平が慰め、持参したチリ紙などを渡し、手紙のやり取りをしようと約束する。

 

工場の管理者?をしている周平。良平は仙台の大学へ行ってしまい、また一緒に暮らせないと同僚と話している。

 

将棋大会? ずらーっと対局している人が並ぶ中、周平は見覚えのある顔を見つけ、声をかけた。教師を辞めるときに引き留めてくれた平田だった。

 

平田は役所で働いており、周平は平田の家に招かれた。平田には良平と同世代の娘とまだ小学生くらいの息子がいる。良平は仙台の大学を卒業して25歳。しかし、秋田で教職に就くことになり、またしても一緒に暮らせない。

 

大人になった良平は佐野周二さん。科学の教師かな? 笠智衆さんとは10歳も歳離れてないんだね。当時30歳。いくら昔の人が老けて見えても25歳にはちょっと見えないな。

 

はあ~、音が反響するから大きくしたら聞きやすくなるってもんでもないなあ。字幕ほしい…。

 

家で勉強している良平のもとを生徒がたずねた。生徒たちが休みに入り、一言報告して帰っていくという感じかな。良平も本の間に挟んだ周平の写真を見つめる。

 

周平と再会した良平は大浴場?へ。お互いの近況を話す。夜は宿で向き合ってお膳を囲む。笠智衆さんは白髪頭にしてんだね。良平はずっと長いこと周平と暮らしていなかったので東京で仕事を見つけて一緒に暮らしたいというが、周平は仕事とは別だと今の仕事をやりなさいと諭す。

 

お父さんの分まで頑張ってもらいたい、会いたきゃ会えると周平は言うが、良平はうつむき、うなずいた。

 

翌日は子どものころと同じように親子で川釣り。

 

宿の部屋でそれぞれの荷物をまとめる周平と良平。良平は「お小遣いをもらってください」と小さな封筒を渡す。周平は家に帰って仏壇に上げて、お母さんに見せようと笑顔で受け取った。

 

日常に戻った周平。元教え子たちが会社を訪ねてきた。平田経由で知ったのね。中学の同級生が十数人東京にいるので、平田と周平を招いて集まりたいと話す。土曜日に息子が来るので、来週にしてくれないかとお願いした。

 

家に帰ると良平が帰ってきていた。あれ? 良平が坊主頭になってる。良平は背広を着なおして仏壇に頭を下げ、線香をあげ、鈴を鳴らした。立って並ぶと笠智衆さんの方が大きいんだな~。

 

調べたら佐野周二さん175cm、笠智衆さん171cmと出るけどね? 笠智衆さんもっと大きい感じがするけどな。別のブログでは佐野周二さんが170cm前後というのも見かけ、関口宏さんが170cmというから同じくらいだと思うな~。でも笠智衆さんはもっと長身のイメージがありました。

 

クラス会。教え子たちは良平より年上なんだから30過ぎの人かな。急な神戸出張や男の子が生まれたので来れない人など欠席者あり。みんな報告を聞き、温かい拍手を送る。

 

それぞれ挨拶が終わり、周平や平田の前に元教え子たちが話に来た。周平の向かいにいるのが佐分利信さんかな。集まった全員結婚していて、子供がいて、4人も子供がいる者もいる。妻がいないのは私たちだけと周平と平田が笑う。結婚してる人、子供がいる人と平田が手を上げさせるんだけど、今はちょっとできないね。

 

帰宅した周平は良平に今日の会のことを楽しそうに話す。翌日、会社に行こうとした周平はぼんやり座り込み、汗もかいている。それでも会社に行こうと立ち上がろうとするが立ち上げれない。良平が上着を脱がしている途中、周平は苦しみだし、倒れた。

 

病室

周平の枕元には良平、平田、少し離れた場所に教え子(佐分利信)も来ている。お前のことは考えてあると言い残し、周平は亡くなる。医師が3時1〇分、力及びませんでしたと良平に告げる。ご臨終です以外で初めて聞くフレーズだな。

 

良平は平田の娘・ふみと秋田へ。良平は父とは1週間しか暮らせなかったが楽しかった。ふみの父も秋田に呼ぼうと話し、ふみは泣きだす。この2人、結婚したんだね。途中途中、会話が不明瞭でよく聞いてなかったみたい。

 

蒸気機関車が走り、映画は終わる。

 

いい映画なんだけど、字幕ください。最後、急に良平がふみと蒸気機関車で向かい合わせに座ってて、びっくり。別のあらすじ読んだら、生前、周平が平田の娘はどうだと聞いてたとか…全然わからなかった。

 

あと、急に途中から良平が坊主になったのも聞き取れなかっただけで召集令状が来たとかそういう展開かと思ったら、時代設定がちょっと違うらしいし…全体的にちゃんと理解できてないかも…。周平と平田が再会した将棋する人がずらっと並んでる会館?もどういう場所なのか分かってないし。観る側の知識が足りませんでした。