TBS 1973年10月19日
あらすじ
院長代理を引き受けた大吉(宇津井健)が、いよいよ花田家へ引っ越してきた。この際大吉を一歩でも遠ざけておきたい徳子(冨士眞奈美)ときり(葦原邦子)の猛烈な追い出し作戦もめげず、大吉は強引に物置部屋を占領して住み込む。
2025.1.9 BS-TBS録画
花田外科病院
ナースキャップだけかぶった私服のひな子がお尻でドアを開け、玄関前を掃き掃除。看護婦に掃除をさせるなんてとムッとして、ごみを母屋に掃き出す。久利子は雑な掃除っぷりに母屋から出てきた。花田家の女たちは掃除もしたことがない。ひな子は結婚を3回したことがあり、1回は死に別れ、2回は生き別れで4回目に挑戦すると久利子に言う。
秀子のことを28歳で27回もお見合いしてるのに結婚できないことをおかしいと言う。今度の山田先生は院長の推薦で決まりそうだと久利子は顔をほころばせるが、ひな子は院長の推薦なんて1回も通ったことないと強気。
病院の前に大野酒店のトラックが入ってきた。助手席から出てきたのは背中に大野酒店の名入りジャンパーを着た大吉で今まで酒屋の2階に間借りしていたので引っ越しも手伝ってもらったと言う。酒屋の店主は太宰久雄さん。大吉はひな子や久利子にも手伝わさせる。
山田大吉:宇津井健
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花田秀子:倍賞美津子
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花田徳子:富士真奈美
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花田誠一郎:松村達雄
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岩崎明夫:水谷豊
内田久利子:川口晶
山田悦子:山口百恵
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花田きり:葦原邦子
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悠木ひな子:春川ますみ
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悠木次郎:夏夕介
富田淳:橋本功
岩崎千代:初井言栄
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鈴木初恵:紙じゅん
寺田町子:深沢裕子
渡辺桃子:青山美樹
大野:太宰久雄
ナレーター:浦野光
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吉本太郎:フランキー堺
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脚本:柴英三郎
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企画:野添和子
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家具提供:家具の大正堂
衣裳協力:ミカレディ
医療器具:アコマ医料工業㈱
協力:鎌倉市
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音楽:青山八郎
主題歌「パパは恋人」
作詞:千家和也
作曲:都倉俊一
編曲:高田弘
歌:山口百恵
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監督:国原俊明
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製作:大映テレビ株式会社
TBS
花田家ダイニング
誠一郎はきりにお代わりを頼んだ。左手のしびれもおさまり、ステッキも必要なく、職場復帰もできそうで院長代理はいらないのでは?ときりや徳子が言うが、誠一郎は間違いなく脳軟化だと言う。起きてきた秀子は大吉のことは嫌いではないという。
騒がしい声に気付いた秀子たちが外に出ると、大吉は秀子の部屋のはす向かいの2階の物置小屋で暮らすつもりでいると話した。徳子は母屋で入り込ませないため、部屋を探し始める。部屋探してくれるならそっちの方がいいな。
物置小屋
誠一郎は、いずれ秀子の部屋を夫婦の部屋にすると言うが、大吉は院長代理を引き受けることと秀子と結婚することは違うと言う。
玄関に出た徳子は荷物をもう一度積んで近くのアパートに運べと命じた。大野を運送屋と勘違いしている。ていうか、太宰久雄さんってこれだけ?
秀子の部屋の前を通りかかると、秀子はベッドに寝転んでホットパンツで美容体操をしていて、大吉がいてもこのままやると言うので、大吉は近くに下宿を探そうかと誠一郎に言うが、誠一郎は病院だけではなく叩き直してもらいたいのは、この家の女どもだと同居を望む。
徳子にアパートに移ってもらうと言われたものの、物置小屋で暮らすことを強硬する大吉。徳子は対抗策として富田医師に病室を1つつぶしてまで泊まり込んでもらおうとする。富田は強い女性が好き。
待合室
大吉が診察を始まると待合室の患者たちに声をかけたが、岩崎は9時半から診察を始めるのだと漫画を読んでいた。看護師たちはナースキャップだけかぶり、下は私服で廊下掃除をしていた。看護婦というより掃除婦みたいだとひな子が言う。
病院にとって大事なのは掃除じゃない、患者だよと言う大吉。いや、掃除も大事よ。看護婦たちは急いで着替え、ひな子は大吉にうっとり。
事務長室
大吉は看板通り9時から診察を始めたいので看護婦に掃除をさせるのを辞めさせるように言うが、徳子や千代と意見が対立。大吉は徳子の迫力に負けない。
吉本医師が花田外科病院に到着し、おつきの看護師に3尺下がれと命じ、アゴで使う。看護師じゃなくて妻の玉代か。これが正しい姿とも思わない。
ダイニング
大吉と秀子で食事。大吉は掃除と看護師について話すが、秀子はそっけない。またおでこでゆで卵を割る大吉。ダイニングに入ってきた吉本は玉代にリンゴをむくよう命じ、口を開けて待っていた。バカみたい。医療のためにとってあると手を使わない吉本。玉代は吉本のためにゆで卵もむいている。亭主関白の見本を見せるために来たと言うが、秀子はムッとして出て行き、玉代は見え透いた芝居はやめなさいと吉本に言う。なーんだ、大げさ芝居ね。
部屋を出た秀子についてきた大吉は掃除屋を雇うよう事務長に頼んでくれないかというが、秀子は病院のことには関わらないと断り、大吉は秀子に遊んでるなら掃除をしろというがそれも断った。秀子は教師じゃないの? 教師だって忙しいでしょ。それともバレー部の監督だけやってるのかな?
千代と岩崎が食事をしていた。漫画を食べながら弁当を食べている岩崎は人参をいれないでくれと千代に言う。久利子がさっきの吉本夫妻の亭主関白を見ていて、柿をむこうとすると、千代が取り上げて柿をむき始めた。
医局
ひな子は正看護婦になりたいからお掃除や雑用をやめて、勉強すると言う。岩崎や富田は無理だと言い、徳子や千代も掃除婦なんて置いたことがないと反対する。今まで正看護婦になれなかったのは3度も結婚したせいでいつも看護学校を中退するからだと徳子に指摘された。それでもね~。
リビング
徳子ときりは大吉の文句を言い、秀子も掃除を命じられて結婚しませんと怒っていた。これからオートバイでかっ飛ばす予定。
夕方
診察室で思い悩む大吉。久利子はお嬢さんががっかりしますよと悦子が来ていることを伝えた。悦子が来ていると知り、テンションが上がる大吉。悦子は引っ越しの手伝いに来て、誠一郎に挨拶し、山田悦子13歳ときりや徳子に自己紹介した。お母さんの代わりと悦子に言わせたり、久利子が恋人みたいと言ってたり、ちょっと気持ち悪い。
きりと徳子はあんなに大きな子のいる人との結婚には反対だと誠一郎に言う。欠陥があって子供が産めないみたいじゃないって…まー、ズバズバ言うねえ。
悦子は大吉の手伝いをしながら一緒に暮らしたいと言う。大吉は見通しがつくまで悦子を呼ぶわけにいかないと言うと、すんなり聞く悦子。
悦子は大吉が少し元気がないことに気付いていた。ホームで別れた大吉は寂しそう。
おでん たぬき
大吉が店に入ると吉本が飲んでいた。大吉は秀子と結婚しないと話した。
秀子の部屋
久利子と酒を飲むパジャマ姿の秀子。久利子のキャラ、結構好き。
おでん たぬき
突然左利きになる大吉。子供のころは左利きで飲むと左利きに戻ると次郎に教える吉本。矯正されるとそういうこともあるのかなあ?
秀子の部屋
あまり酒が強くない秀子をベッドに連れて行く久利子。
花田家
吉本と次郎が酔っ払った大吉を連れてきた。酔っ払って歌を歌う。
聞いたことあるメロディーと途切れ途切れの歌詞で推察するに「人を恋うる歌」じゃないかな? ♪妻をめとらば~ってやつ。軍歌かとちょっと思った。
つい最近も「ありがとう」で聞いたよ。結婚といえば、の曲なのかね?
階段を降りてきた久利子に部屋分かります?と聞かれ、階段を上がって右、左はお嬢さん、右はお箸持つ方ですよと言われ、飲むと左利きになる大吉は秀子のベッドへ。
朝7時。久利子が新聞を取りに外に出た。秀子が目を覚まし、大吉も起き、ゆうべ飲み過ぎましてと頭を下げてあわてて自室に戻った。
ダイニング
朝食中の花田家の面々。大吉の姿はない。久利子は大吉が12時過ぎに帰ってきたと言った。きりや徳子は尻尾を巻いて出て行くんじゃない?と笑う。
千代が徳子を呼びに来た。大吉が裸足で病院の廊下掃除をしていた。看板通り9時から診察を始めるために掃除をするという大吉を秀子もモップを持って手伝い始めた。早急に掃除屋を雇うべき! しかし、ひな子まで手伝い始める。
徳子はひな子をうまくそそのかせば…ときりに耳打ち。秀子は、ひな子が加わったことに腹を立てて掃除をやめてしまい、大吉はヤレヤレ。(つづく)
花田家の女性の根性をたたき直すというのがどういう着地点を見せるのか。場合によっちゃ、腹立たしい展開になったらヤダな。あと、父娘が仲良すぎるのもちょっと微妙。