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ドラマの感想など

【ネタバレ】キイハンター #48 死刑台から来た男

TBS 1969年3月1日

 

あらすじ

身代金5000万円、頂戴。殺人誘拐犯人をキイハンターがマークしていた。人けのないスタジアムに展開する激闘。ついに犯人は逮捕されたが、死刑を宣告された犯人が法廷を脱出するという前代未聞の大騒ぎ。その裏には恐怖の殺人毒ガス。世界のテロ秘密組織のカラクリがあった。最後まで三転四転のどんでん返し。意外な真犯人の正体は?

2025.12.5 J:COM BS録画

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ナレーター<この部屋のグループは5人>

 

元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎

 

元 諜報部員・津川啓子:野際陽子

 

カー狂・島竜彦:谷隼人

 

記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子

 

元 新聞記者・風間洋介:千葉真一

 

<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>

 

国際警察特別室

 UNIPOL JAPAN

 

国際警察・村岡特別室長:仲谷昇

 

<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>

 

KEY HUNTER

キイハンター 

 

制作:東映株式会社

   TBS

 

千秋「ここが犯人の指定した身代金の受け渡し場所なんですね」

黒木「犯人がどういう方法で現れるか、そいつは分かりませんよ。しかし、その身代金の5000万円を狙って必ず現れます」

千秋「でも、なぜ、あたしを身代金の受け渡し人に指定したのかしら?」

黒木「それはね、世界科学総会のために来日し、三月(みつき)前に誘拐された科学者、クリスティーヌさんとあなたが友達だったからですよ。だから、犯人は、あなたに狙いをつけたんです」

千秋「怖いわ」

黒木「私がついてますよ。時間だ、行きましょう」

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千秋役の堀井永子さんは「おやじ太鼓」の武男の想い人・片桐さん!

 

アタッシュケースを持った千秋と歩く黒木。物音がし、戸がバタバタ動いている。

 

黒木たちの前に伊佐山が現れ銃を向けた。「動くな」

 

おおっ! 中村敦夫さん!

 

黒木「誘拐したクリスティーヌは、どこにいるんだ?」

伊佐山「5000万を受け取ったら2時間後に帰すと言ったはずだ」

黒木「彼女は生きてるんだな?」

伊佐山「ある場所に監禁してある。指一本触れていないから安心しろ」

黒木「貴様、そんなことをして逃げ切れると思ってるのか」

伊佐山「よけいなお世話だ。金(かね)を持ってこい。急げ!」

 

千秋が振り向いて黒木を見ると、黒木はうなずく。「行くんだ」

伊佐山「クリスティーヌが死んでもいいのか!」

 

千秋がゆっくり歩いていき、黒木が動くと、銃で撃たれ、帽子が飛んだ。

 

伊佐山「変なまねをするな。彼女を撃つぞ」

 

千秋がゆっくり進んでようやく伊佐山の前に。

伊佐山「開けろ」アタッシュケースの中身を確認し、戻るよう促す。

 

伊佐山の真上には風間がいて、伊佐山めがけて飛び降りた。伊佐山が銃を撃った。銃声に驚く千秋。風間に殴られながらも、アタッシュケースを持って逃げる伊佐山。アタッシュケースの中身が飛び散り、札束の中、伊佐山は倒れた。

 

黒木の部屋

島「ねえ、ボス。きょうが誘拐殺人犯・伊佐山徹に判決が下される日ですね」

黒木「そうだ」

風間「かわいそうに。誘拐されたクリスティーヌは殺されていた」

黒木「伊佐山の自供によって墓を調べたらね、白骨が出てきたんだ。鑑識で調べてもらったんだけどもね、クリスティーヌと断定されたんだ」

啓子「ハァ、それにしても殺して墓の中に押し込んでおくなんて、伊佐山っていうのも相当、残酷な男ね」

 

ユミが風間宛の伊佐山の手紙が届いているのに気づいた。封筒の中身は公判傍聴券。東京地方裁判所、第13号法廷は伊佐山が裁かれる法廷。

 

風間「伊佐山はいったいなんのためにこの傍聴券を俺に?」

黒木「ひょっとしたら伊佐山の挑戦じゃないのかな」

 

啓子「でも、伊佐山が死刑になるのは、ほとんど確実でしょ。それなのにいまさら風間くんにどんな挑戦をしようっていうのかしら」

黒木「伊佐山は、ひと筋縄じゃいかん男だよ。やつは、なんかたくらんでるんじゃないか?」

風間「ボス、こうなったら俺は、やつの挑戦を受けてやりますよ。やつが電気イスに座るまでとことんつきあってやる」

 

東京地方裁判所

 

風間と島がきちっとスーツで傍聴席へ。

島「先輩、重宗千秋さんも来てますよ」

風間「ほう。今度の事件では彼女も伊佐山に痛めつけられた1人だからな」

島「ええ、殺されたクリスティーヌのためにも死刑の宣告が聞きたいんですね」

風間「うん」

 

ドアが開き、伊佐山が入ってきて、千秋の顔をにらむ。

 

廷吏「これより被告人、伊佐山徹に対して殺人誘拐罪の判決を行う。被告人、前へ」

伊佐山が立ち上がり、証言台へ。

廷吏「主文、被告人、伊佐山徹を死刑に処する」

大きな口を開けて笑い出す伊佐山。

廷吏「静粛に」

伊佐山「俺を死刑にする? 笑わせるな。貴様らに殺されてたまるか」

廷吏「席に戻れ!」

廷吏「静かにしろ!」

 

伊佐山は刑務官を振り切って、傍聴席の千秋のところへ行き、刑務官から銃を奪って何発も撃った。

廷吏「伊佐山、やめろ!」

 

千秋を連れて外へ出た伊佐山は通りかかった車を止め、降りるように言い、千秋を助手席に乗せて走り出した。

 

千秋「絶対に逃げられないわ」

伊佐山「どうしても逃げてみせるさ」

 

風間と島も車で追いかける。

島「風間さん、伊佐山は最初っから脱走するつもりだったんですね」

風間「そいつを俺に見せたくて、わざわざ傍聴券を送ってきやがったんだ」

 

港の倉庫前で車を止めた伊佐山。

千秋「帰して。お願い、あたしを帰してちょうだい」

伊佐山「お前は大事な人質だ。最後まで俺につきあってもらう」後部座席のラジカセに気付いて「いいもんがあったぜ」と電源を入れようとしたが、その隙に千秋が車から出たので、追いかけて千秋をビンタ。「俺は死刑囚だ。こうなったら1人殺すも2人殺すも同じことだ。逃げようなんて了見を二度と起こさねえほうが身のためだぜ!」

 

風間、島の車が港に到着。大きな船が止まってるから、横浜? TBSのドラマというと昔から港といえば横浜のイメージ。

 

伊佐山は千秋を車から降ろし、手に持ったラジカセから音楽を流す。千秋を無理やりコンテナに入れると、千秋の目にスコップが見えた。

 

ラジオ「臨時ニュースを申し上げます。東京地方裁判所において死刑の判決を受けた伊佐山徹が傍聴に来た重宗千秋さんを人質に取り脱走しました。重宗千秋さんは国際的な科学者、重宗利泰博士の一人娘で事件を知った重宗博士は…」

 

マスコミに囲まれる重宗。「娘の千秋は偶然、今度の事件に巻き込まれたものと思う。しかし、相手は死刑の宣告を受けて自暴自棄になっている狂人だ。どうか皆さん、娘の千秋を助けてください」

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重宗博士役の渥美国泰さんは14話以来のゲスト。

 

ラジオ「警視庁では全力を挙げて捜査に当たっておりますが、まだ手がかりがつかめておりません」

 

伊佐山「お前の親父、なかなか泣かせるじゃねえか」

千秋「あたしをどうしようっていうの?」

伊佐山「俺がクリスティーヌを殺した手口を覚えているかい? 俺は彼女を生きたままうずめた」

恐怖で後ずさる千秋。「助けて、お願い!」

伊佐山「甘ったれるんじゃねえ。お前を人質にすることは最初からの計画だったんだ」

千秋「えっ?」

伊佐山「お前は俺を裏切った。身代金の受け渡しのときに国際警察を連れてきた」

千秋「あれは、あたしがしたんじゃないわ。国際警察が勝手に…」

千秋をぶつ伊佐山。「うるせえ! 俺は捕まって死刑になりかけた。俺はお前に復讐してやる。死刑にされかけた俺と同じような目に遭わせてやる。分かったか!」コンテナから出て施錠した。

 

島と風間が伊佐山が乗っていた車が止まっているの気付いた。

島「風間さん、やつの車ですよ」

風間「ここで乗り換えたんだ」

 

伊佐山がコンテナトラックを走らせたところを目撃し、車で追う。

 

着信があり、機械を前に何か操作しているユミ。

啓子「あっ、すいません。ちょっと待ってください。早く、早くして! そっち」

ユミ「待って、もうすぐよ」

 

電話ボックスから重宗家に電話していたのは伊佐山。<ちくしょう、何をしてやがるんだ>とイライラ。

 

ようやく電話に出た啓子。「もしもし」

☎伊佐山「重宗を出せ」

啓子「少々お待ちください」啓子は受話器を重宗に渡し、ヘッドホンをつけた。

重宗「重宗だが」

☎伊佐山「伊佐山徹だ。重宗、俺はお前が何をやったか知ってる。お前だけに甘い汁を吸わせない」

重宗「どういう意味だ?」

☎伊佐山「いずれ分かる。千秋には会いたくはないかね?」

重宗「千秋は無事か? 千秋の声を聞かせてくれ」

 

伊佐山「重宗、娘が生きるか死ぬか、そいつはお前の返事ひとつだ」

重宗「何が欲しいんだ? 金ならやる。いくらだ? いくら欲しいんだ?」

伊佐山「俺が欲しいのは金じゃない。お前の研究だ。CH3(スリー)N2(ツー)が欲しい」

重宗「何?」

伊佐山「もう一度言う。俺が欲しいのはCH3N2だ」

 

重宗「もしもし、千秋を出してくれ。千秋が生きてるっていう証拠を見せてくれ」

☎伊佐山「下手に動けば、あの女は殺す。取り引きは、また連絡する」通話が切れた。

 

時間が短すぎて逆探知できず。結構長く話したのにね。

 

重宗「ちくしょう」と受話器を置く。

 

コンテナトラックとすれ違ったのを風間が気付き、追いかけた。トラックは立ち入り禁止の場所に入っていき、島がトラックの前に回り込んで止めた。車から降りた途端、銃撃されたが、コンテナの後ろに行き、身を隠した。

 

施錠されたコンテナを開けることができず、風間が伊佐山を引き止めている間にトラックを走らせる島。しかし、伊佐山が助手席に乗り込んできた。「小僧、このお礼は、あとでたっぷりさせてもらうぜ」

 

黒木、啓子、ユミでレコーダーに録音した伊佐山の声を聞く。「俺が欲しいのは金じゃない。お前の研究だ。CH3N2が欲しい」

重宗「何?」

伊佐山「もう一度言う。俺が欲しいのはCH3N2だ」

 

毒ガスの化学方程式を書く黒木。ジュネーブ協定で製造と使用を禁止されている神経ガスホスゲン。啓子は死刑囚・伊佐山と毒ガスとどんな関係があるのか気になる。

 

黒木「問題はそこだ。伊佐山は凶悪な殺人犯だ。その男が身代金の代わりにこの毒ガスを要求してきた。まるでスパイのようにな。これはいったいどういう訳だろう?」

 

雑木林で土を掘る伊佐山。軽そうな大きな箱を入れる。

 

殴られて気絶している島の様子を見て、コンテナを開錠する伊佐山。「とうとう着いたぜ。お前の墓場にな」

嫌がる千秋を引っ張って、穴の前へ。

伊佐山「さあ、見ろ。これがお前の墓だ」

千秋「やめて、お願い」

伊佐山「春になると、この辺り一面は美しい花が咲く。花の下で安らかに眠れるなんて最高だと思わんか」

千秋「お願い、助けて!」

伊佐山「ダメだ。俺はこれから、お前の親父と取り引きをする。もし取り引きが失敗したらば、お前は、この中で眠ることになるんだ。さあ、入れ!」

千秋は箱の中に落とされ、フタをされ、土をかけられた。ヒィィ~

 

土の上に枯れ葉を乗せる伊佐山。「これでよし。次は重宗と取り引きだ」

 

夜、重宗宅に伊佐山から着信。

重宗「どうしてここが?」

伊佐山「驚くことはない。俺はお前のことは全部調べ上げてある。そこは誰も知らない、お前のアジトだ」

重宗「君はいったい誰なんだ?」

伊佐山「知ってのとおりの殺人犯さ」

重宗「そうじゃない。お前はただの殺人犯じゃない」

伊佐山「そんなことはどうでもいい。毒ガス・ホスゲンを持ってこい」

重宗「毒ガス・ホスゲンなんかない。もしあったとしても、お前のようなキチガイには渡さない」

 

☎伊佐山「娘は土の中に埋めた」

重宗「何?」

☎伊佐山「木箱の中の酸素は2時間とはもたないだろう」

重宗「き…貴様! おい、千秋はどこだ? どこにいるんだ! お願いだ。教えてくれ」

☎伊佐山「娘を助けたかったら、すぐ毒ガス・ホスゲンを持って貿易センター1号館に来い」通話が切れた。

 

重宗はトレンチコートの男と貿易センターへ。冒頭の黒木と千秋がいた取り引き場所と同じだ。

 

重宗と一緒に来た男2人はあっという間に伊佐山に殴られ、倒された。重宗の前に銃を向けた伊佐山が立っていた。「重宗! 毒ガスを持ってこい」

 

ガスマスクをかぶり、ガスボンベを背負って伊佐山に近づく重宗。「出てこい」といって重宗の前に現れた仲間の男に、思いっ切りガスを噴射した。次に現れた伊佐山はガスマスクをしており、重宗のガスマスクを外した。「重宗、毒ガス・ホスゲンの威力を見せてもらったぜ。俺が要求したのは、この毒ガスだ。さあ、毒ガス製造工場に案内しろ!」

重宗「し…知らん、俺は知らん!」

伊佐山「さあ、案内しろ」

 

しかし、重宗が連れてきたもう1人の男が伊佐山を撃った。

重宗「待て、殺しちゃいかん。こいつには聞くことがある。屋敷へ連れていくんだ」

 

雑木林で乗り捨てられたトラックを見つけた風間。コンテナは空っぽかと思われたが、土のついたスコップが置いてあった。<やつは前に殺した女を墓に埋めている。ひょっとしたら…>

 

風間はスコップを持って雑木林を歩き、不自然に枯れ葉が盛られた場所を掘り起こし、木箱を開けると入っていたのは、島だった! え!

 

風間「坊や、坊や! おい、しっかりしろ、おい! おい、坊や!」

島は目を覚まし、後頭部を押さえた。伊佐山に拳銃で殴られたっきり覚えていない。

 

重宗のアジトに行った黒木。

重宗「国際警察の黒木さんでしたね。千秋から聞いております」

黒木「千秋さんの居所は、まだ?」

重宗「ええ」

黒木「私の仲間が全力を挙げて伊佐山を追っています。必ず捕らえてみせますよ」

重宗「お願いします」

 

重宗「しかし、黒木さん、今頃、なんでこんなところへ?」

勝手にドアを開ける黒木。

重宗「な…何をするんですか。失礼じゃありませんか」

黒木「CH3N2って、なんですか?」

重宗「えっ? いや、それは…」

 

黒木「CH3N2っていうのは毒ガス・ホスゲンのことだ。伊佐山は、あんたにそれを要求した」またドアを開けようとする。

重宗「あっ、何をするんですか」

黒木「あんたと伊佐山との関係はなんですか?」

重宗「やつとはなんの関係もない。失礼をすると…」

黒木「そうは言わせない。伊佐山は、あんたの毒ガスを狙って計画的に脱走したんだ。あなたは何か隠してますね?」

重宗「あっ…」

 

黒木が入った部屋は手術室のようなライトがあり、伊佐山が寝かされていた。「伊佐山がどうしてここにいるんだ? サツに伊佐山を捕らえたとどうして報告しなかったんだ」

重宗「やつに聞くことがある。伊佐山は警察へ渡せない」背後に2人の男が立つ。

黒木「何?」

男2人が黒木に銃を向けた。

 

重宗「待て。殺す前に黒木にやってもらうことがある。私は外科医を探していた。黒木さん、ちょうどいいところにやってきてくれた。伊佐山を手術してもらいたい」

黒木「手術? 俺は医者じゃない」

重宗「医者でなくとも手術の心得はあるはずだ。元・諜報部員の君なら弾の1つや2つ、摘出できぬはずは、なかろう。私は伊佐山が死ぬ前にどうしても聞きたいことがある。伊佐山の背後で操ってる者の正体を知りたいのだ」

黒木「なぜだ?」

重宗「そいつが俺の敵だからだ。さあ、手術を始めたまえ。グズグズしていると伊佐山が死ぬ」

 

黒木「手術に失敗しても責任は取らんぞ」

重宗「伊佐山が死んだら、お前をこの場で射殺する」

黒木「よし。まあ、とにかく診てみよう」帽子、コートを脱ぐ。「危険だ。すぐ手術する」

手術帽、大きな布マスクをした女性が黒木に手術着を渡した。

黒木「手回しのいいことだな」

 

女「脈拍良好」

黒木「よし、始める。メス」

女「はい」

 

麻酔なし? 伊佐山がうめき声を上げる。

 

黒木「コッヘル」

女は適当に?道具を選ぶ。

黒木「違う、コッヘルだ! コッヘルだ」

女「はい」

 

腕時計を確認する重宗。3時44分。

 

4時10分。

 

4時35分。

 

黒木は銃弾を取り出した。

 

風間が車を運転している。

 

手術が終わり、女が手術帽を取り、マスクを外すと…千秋!?

黒木「君は…いったいこれはなんのまねだ?」

千秋「今頃、あたしの代わりにあんたの若い仲間が穴の中に入ってるわ」

黒木「何?」

千秋「手術は終わったわ。さあ、邪魔者は早く消して」

 

黒木「撃つなら撃ってみろ。伊佐山の命の保証はない。手術が終わったからといって無事に生きるとは誰も断言できないんだ。伊佐山が死ぬとお互いに困るはずだ。俺もこいつを背後で操っているやつの正体が知りたい」

千秋「そして、毒ガス・ホスゲンの謎をね、そうでしょ?」

 

黒木「そうだ。しかし、女は化けると言うが、あんたの正体を知った世間のやつは驚くだろうな。何するんだ?」

千秋「この男の背後で操っている正体を知るの」注射器に液体を入れている。

黒木「何?」

千秋「注射液はアミタール」

黒木「アミタール…自白薬だな。バカなまねはよせ!」

重宗が男たちに命じて黒木を羽交い絞め。

 

黒木「そんな注射をしたら伊佐山は死ぬぞ」

千秋「あんたたち2人は、どっちに転んでも死ぬことになってるのよ」

黒木「やめろ!」

千秋「自白すれば、それだけあんたの命が短くなるってわけね」

黒木「伊佐山も悪党だが、それ以上に貴様たちのほうが悪党らしいな」

笑い出す千秋。

 

うめき声を上げた伊佐山。「CH3N2…」

千秋「そろそろ効いてきたらしいわ」

 

すっかり明るくなったころ、重宗のアジトに入り込む風間。

 

重宗「なぜ毒ガスを狙った? 言え!」

伊佐山「クリスティーヌ…」

黒木「クリスティーヌがどうした?」

伊佐山「ゆ…誘拐された」

黒木「誘拐して殺したのは、お前だろ」

伊佐山「俺じゃない」

黒木「じゃあ、誰だ?」

 

伊佐山「お…俺は見た」

黒木「何を見た?」

伊佐山「クリスティーヌが誘拐されるのを見た」

黒木「何?」

重宗「お前を背後で操ってるやつは誰だ? そいつの名前を言うんだ。言うんだ!」

黒木「ムダなことは、よせ。アミタールは切れた」

千秋「そんなはずはないわ」

黒木「じゃあ、自白させてみろ」

黒木たちに背を向けて寝ていた伊佐山の目が開く。

 

重宗「こうなったらしかたがない。やつを例の場所に連れてって自白させるんだ」

黒木「例の場所っていうのは、なんだ?」

重宗「うるさい」

 

重宗の配下の男が伊佐山を起こそうとすると、起き上がって銃を向けた。「動くんじゃない。俺にはまだやり残した仕事がある。こんなところでくたばるわけには、いかんのだ。拳銃を捨てろ!」

 

伊佐山は銃を1発撃って、部屋を出ていった。

 

重宗「やつを追うんだ!」

 

アジトから出ようとした伊佐山を殴る風間。重宗の配下の男が銃を向ける。伊佐山とつかみ合っていた風間が手を離す。「どうなっちゃってんの? これ」

 

男をぶん殴って倒した黒木もようやく部屋の外へ。

 

銃を突きつけられながら、風間と伊佐山は千秋や重宗と車に乗る。

 

あら! モーターボートに乗ってる!

 

廃墟のような島?につくと、男たちが一斉に銃を向けた。重宗が合図すると、銃を降ろした。このレンガのアーチ、前も何話かで出てきたような。

 

伊佐山と風間は銃を突きつけられながら地下室へ。おびただしい数の白骨死体が転がっている。

 

風間「ここは、いったいなんなんだい?」

伊佐山「どうやら生体実験場らしい」

 

毒ガス・ホスゲンの生体実験場だと伊佐山が言う。

 

ガスマスクをつけた重宗と千秋が入ってきて、風間と伊佐山を毒ガスが噴射する部屋に入れた。

 

重宗「そうだ。これは俺が研究した毒ガス・ホスゲンだ。2分間でお前たちは死ぬ」

風間「俺は、こんなやつと一緒に殺される理由は全くないんだぜ」

千秋「あんたは国際警察の犬よ。あたしたちのことを知った以上、一緒に死んでもらうわ」

風間「クソ…」

 

重宗「伊佐山、最後に聞く。お前を唆し、われわれの秘密を探ろうとしているやつは、いったい誰なんだ?」

伊佐山「知らん!」

重宗「必ずお前は自白する」

 

扉が閉まり、重宗、千秋も閉じ込められた。伊佐山、風間が重宗たちのガスマスクを奪った。

 

伊佐山「重宗、貴様は毒ガスをここで作り、貨物船で海外に運び出し、世界のテロ組織に売り渡していたのか!」

 

扉が開き、4人はガス室から飛び出した。4人の前には黒木が立っていた。

 

風間「ボス」

黒木「重宗、見事、罠にはまったな」

重宗「何?」

黒木「伊佐山、ご苦労だった」

伊佐山「黒木さん、そいつはお互いさまだ」

 

黒木「伊佐山は殺人犯なんかじゃない。国際警察の秘密調査官だ」

風間「なんですって?」

黒木「重宗、国際警察では、お前が毒ガスを製造し、海外に売り渡している事実を突き止めた。しかし、それを製造してる場所が分からない。そこで、それを突き止めるために俺が伊佐山と打った大芝居だったんだ」

伊佐山「そうとは知らぬお前は、俺をわざわざここへ連れてきて自分から自白したんだ。俺と黒木さんは事件を洗った結果、この女とクリスティーナが友達だったことを突き止めた。そこで犯人に成り代わり、お前に接近したんだ」

 

陰で銃で狙う者を追いかける風間。黒木も殴る。

 

走って行く重宗と千秋を追いかける黒木と伊佐山の前に現れたのはクリスティーヌ。

 

黒木「クリスティーヌ。今、助けてやる。誘拐された君を助けるためにわれわれは、こうして大芝居を打ったんだ」

千秋「じゃあ、クリスティーヌを誘拐し、毒ガス・ホスゲンを作らせていたことを知ってたっていうの?」

黒木「もちろんだ」

千秋「負け惜しみを言わないでよ」

黒木「毒ガス・ホスゲンを発明したのは重宗じゃない。クリスティーヌだ。そうだろ?」

うなずくクリスティーヌ。

 

重宗「ハハハハッ。われわれのことを感づいてるのは、お前たちだけだ。ということを知ったお前たちをここで殺せば、われわれは安全だ。さあ、ガス室へ行け」クリスティーヌの背中に銃を突きつけながら、黒木のところまで歩く。千秋にガス室を開けさせた。「ここにはクリスティーヌが製造した大量の毒ガス・ホスゲンがある。それを船に乗せたら、われわれは残りを空中に散布する。そうすれば東京都民は全滅するんだ」

黒木「どうしてそんなことをするんだ?」

重宗「われわれが毒ガスを売る相手にホスゲンの威力を見せつけるのだ」

クリスティーヌ「やめて、やめて!」

重宗「お前も一緒に殺す。さあ、ガス室へ入れ」

 

伊佐山が重宗に銃を向ける。「重宗、動くな」

重宗「よし、こうなったら皆殺しだ」また黒木たちを閉じ込めた。「よし、みんな殺してやる!」

 

え! 重宗がガスで苦しんでる!

 

黒木「東京が全滅するぞ、このままじゃ」

クリスティーヌ「地下室にガスを止めるバルブが」

黒木「よし」

クリスティーヌ「あれがバルブよ。早く閉めて!」

黒木がバルブを閉めたが、重宗は死んでいた。

 

黒木は伊佐山を自宅に招待して、俺と一緒に働かないか?とスカウト。

伊佐山「いや、私は1人でやっていきますよ。それが主義でね」

黒木「そうか。まあ、それもいいだろう」

 

クリスティーヌ「皆さん、本当にありがとう」

啓子「これに懲りないでまた日本に来てね」

クリスティーヌ「ええ」

 

伊佐山「クリスティーヌさん、お元気でね」

クリスティーヌ「ありがとう」と伊佐山と黒木の頬にキス。

 

目をつぶって待っている島にユミが、風間に啓子がキスした。

啓子「仲間は仲間どうし」

ユミ「仲よくしましょ」

 

「グッパイ、クリスティーヌ」とみんなで乾杯。

 

プロデューサー:近藤照男

        坪井久智

*

脚本:高久進

*

擬斗:日尾孝司

*

音楽 :菊池俊輔

主題歌:キイハンター

    非情のライセンス

作詩 :佐藤純弥

作曲 :菊池俊輔

 唄 :野際陽子

    テイチクレコード

非情のライセンス

非情のライセンス

  • provided courtesy of iTunes

*

黒木鉄也:丹波哲郎…字幕黄色

*

津川啓子:野際陽子…字幕緑

*

島竜彦:谷隼人

谷口ユミ:大川栄子

*

風間洋介:千葉真一…字幕水色

*

伊佐山徹:中村敦夫

重宗利泰:渥美国泰

重宗千秋:堀井永子

*

中原弘二

廷吏:河合弦司

木川哲也

林宏

*

クリスティーヌ:ジェット・クリティセン

亀山達也

五野上力

都健二

ナレーター芥川隆行

*

監督:佐藤肇

 

<プロフェッショナル・キイハンター。次の赤いシグナルは…白銀の裏磐梯スキー場、楽しいレジャー風景の裏でスリリングなドラマがひそかに進行している。10億円のダイヤを奪った一味がここで獲物を分けるのだ。キイハンターがスキー客を装って接近>

 

ゲスト

金内吉男

 

<一味のボス。国際保険協会調査員>

 

夏圭子

 

<三つどもえとなってダイヤを巡る腕比べ。邪魔者は次々と消され、キイハンター銃口は迫る。次は…>

 

キイハンター

宝石と女と殺し屋

に御期待下さい

 

中村敦夫さん、かっこいいし、声もいい。しかし、結末を知ると、島をうずめる必要があったのか?とかいろいろ思っちゃう。秘密調査員なのにあんな大々的に死刑囚として報道されちゃって大丈夫?とか。

 

次は、また裏磐梯! 2本撮りだったのかな。

 

堀井永子さんは、ほのぼのした「おやじ太鼓」ですら悪役っぽい役だったけど、渥美国泰さんは「本日も晴天なり」のアナウンス室長が印象的で悪役に戸惑う。でも、この前、見返した「浅見光彦ミステリー」でも犯人だったし、悪役のほうが多いのかな?

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次は「キイハンター」きっかけで好きになった金内吉男さんがゲストなの、楽しみ~!