TBS 1968年8月24日
あらすじ
粋な姉御の艶姿(あですがた)は暴力団どうしの拳銃密売ルートを探る危ない使命。情報は乱れ飛び、横取りをたくらむギャングの出現。入り乱れる波止場の大乱闘に間一髪。駆けつけた姉御の正体は、とうとうバレたか。キイハンタースタッフの救いの手は遅い。度胸を決めたこの勝負、果たして丁と出るか、半と出るか。
2025.10.29 J:COM BS録画
ナレーター<この部屋のグループは5人>
元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎
元 諜報部員・津川啓子:野際陽子
カー狂・島竜彦:谷隼人
記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子
元 新聞記者・風間洋介:千葉真一
<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>
国際警察特別室
UNIPOL JAPAN
国際警察・村岡特別室長:仲谷昇
<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>
KEY HUNTER
制作:東映株式会社
TBS
空港
アナウンス「お呼び出しを申し上げます。全日空34便にて、ご出発の東京、塚田商事の佐伯潤子さま、会社よりお電話がかかっておりますので全日空カウンターまでお越しくださいませ」
ベンチに座っていたショートカットに着物姿の女性がカウンターに行き、電話は、あちらと案内された。空港職員になりすました島が台車を押して、後を追う。電話に出た潤子の口をハンカチでふさぐ女はデカいサングラスをした啓子!
島が台車に乗せていた大きな箱に気絶した潤子を入れ、運び、啓子は黒木に電話をかけた。「やっぱり佐伯潤子はいたわよ。うん、万事オッケー、うまく収まりました。ウフフッ」
黒木「そうか。塚田組のやつらが神戸にハジキを買いに行くって密告。あれ、本当だったんだな、うん。まあ、とにかく大手柄だった。ご苦労さん」
電話を聞いていた風間とユミが顔を見合わせてニヤリ。
黒木の部屋に連れてこられ、機嫌の悪い潤子。
黒木「え~っと、なんだって? 『なお、拳銃30丁については、型、年式、その他、すべて貴下にお任せいたしそうらえば、本状持参の女性、組発行の身分証明書を所持おり候(そうろう)、右、念のため、しかるべく相談、相成りたく』か」昔風の手紙だね。
島「これですね」潤子のハンドバッグから何か取り出す。
黒木「身分証明書入りだな。え~『何とぞ、よろしく、ご配慮のほど願い奉り候。塚田組組長、塚田英作。仙波組組長、仙波大三郎どの』」
啓子「ねえ、ボス、この際、仙波組のガンルートを撲滅するために、ひと芝居打ったらどうかしら?」
啓子は佐伯潤子をこのまま仙波組に行かせて取り引きさせ、われわれが乗り込んではどうかと提案した。
風間「啓ちゃん、冗談言っちゃいけないよ。佐伯潤子がそんなバカな役目、引き受けるわけないでしょ」
啓子「だったら、われわれの言いなりになる佐伯潤子を行かせればいいわ」
風間「んっ?」
啓子「つまりね、身代わりを立てんのよ。どう? このアイデア」
一同「なるほど」
啓子「ねえ、ボス、こんないいチャンスは二度とないわよ。おあつらえ向きに塚田親分の信用状を持ってる。しかも彼女は仙波組とは面識がない。替え玉仕立てて絶対バレる気遣いないわよ」
黒木「アイデアとしては、なかなかいいんだけどもね。いったい誰がそれをやるかだ」
啓子「そりゃまあ、当然、年格好からいって、ここは…」
黒木「おいおい、君はまさか…」
啓子「それともうちのスタッフに女形が務まるような優男がおりまして?」
島、風間の顔を見る。
啓子「じゃあ、ボス、オーケーね?」
黒木「いや、いかんね。仙波組のアジトっていうのはね、殺人カスバと呼ばれる無法地帯のど真ん中にあるんだよ。とても女の子1人、乗り込めるようなとこじゃないんだよ」
啓子「んんっ、ボス、虎穴に入らずんば虎児を得ず。一か八かがわれわれのモットーじゃないの」
黒木「ええっ?」
神戸
佐伯潤子みたいなショートカット、着物姿になった啓子が部屋に入ってきた。「どう? 塚田組の姉御に見えて?」
ユミ「へえ~」
雑誌を見ていた風間は目をパチクリ。
島「おっ?」
黒木「ほ~う、女は化け物とは、うまく言ったもんだね。見違えちゃったよ」
啓子「フフフッ、変な褒め方ね。じゃあ、今夜は10時にカスバの入り口で南風荘ってホテルで取り引きをするように話を進めますからね、いいですね?」
風間も島も興味津々で啓子に近づく。
黒木「啓子ちゃん、気をつけて行ってくれよ、ねえ」
啓子「たった今から、あたしは佐伯潤子ですからね。ふんっ…じゃあ」
三の宮歓楽街
啓子が一人で歩いていると、ガラの悪そうな男たちに「きれいやな」と絡まれた。
啓子「ねえ、あんた。仙波組の事務所、知らない?」
男「あんた誰や?」啓子が手を振り払う。「あいて!」
啓子「東京の塚田組から来たんだよ」
男「ほう」
啓子「さあ、案内おしよ」
男「ほう」
事務所
大三郎が啓子が持参した顔写真付き証明書を見ている。
番号 PW7G
佐伯潤子 26才
上記の者当商事社員たる
ことを証明する
塚田商事株式会社
代表 塚 田 英 作
大三郎「ふ~ん、なるほど。いや、ご苦労さん。塚田の親分、あんた、去年の暮れ、お目にかかったきりやけど、お達者で何よりでんな」
啓子「おかげさまで体だけは」
大三郎「うん。時にあんさん、きのうの飛行機で来るはずやなかったのか?」
啓子「はあ…それが途中ちょっと寄り道したもんですから」
大三郎「さようか、さようか。ところでご入用の拳銃やが、今うちで扱(あつこ)うとるのはワルサーP38口径。おい、サンプル」
国松「へい」啓子の前に拳銃を置く。
あ、国松の隣に小林稔侍さん、発見。
啓子が拳銃を手に取り、いじってみる。
大三郎「見たとおりのええ品質やって、ちいと高(たこ)うつきますけど、よろしか?」
啓子「値段のほうは、お任せするように言われてきましたから」
大三郎「そうでっか。取り引きは、あさっての晩っちゅうことに願いまひょか」
啓子「あさってですか?」
大三郎「13日の金曜日」
1968年9月13日(金)
まだ8月の放送なのに、随分先のことをやってんのね。
啓子「あたくしのほうは急ぐんですけど…あっ、いかがでしょう。今夜10時にあたくしのホテルにお越しいただいて、そこで現金と引き換えということでは」
大三郎「う~ん、実はな、今あいにくとブツを切らしとりまんねん。あさっての朝、香港から船が入ってくるまでは、どうしようもおまへんねん」
子分「アホンダラ、こっち来んかい、おら!」
大三郎「なんやねん、騒々しい。どないしてん?」
子分たちが男を連れてきた。「へい、この野郎、フエを横流ししよって、てめえのポンポンに入れとりましたんや」←フエとは?
男「堪忍…」
大三郎「シマの掟は知っとるやろな?」男を蹴る。「おい、す巻きにしたろか?」
男「親分、堪忍…」
子分「いいかげんにしろ、こらっ!」
子分たちに殴る蹴るされる光景を間近に見た啓子は恐怖を覚える。
田武謙三さんは6話にも出てるけど、今回は小林稔侍さんと一緒の出演で「はね駒」を思い出すね~。六波羅巡査。
啓子は黒木に電話し、明後日に延びたと報告。
ドアが開き、蝶ネクタイを直しながら国松が入ってきた。
啓子「ねえ、鉄(てっ)ちゃ~ん」
黒木「鉄ちゃん?」
啓子「今夜、もう一度、会っとくれよ。いいじゃないか、久しぶりなんだもん」
国松は啓子に近寄り、親指を立てる。
啓子「んんっ、バカ! あっ、あんたのことじゃないんだよ」
黒木「どうしたんだい? いったい」
黒木の近くにいる島やユミは笑いをこらえる。
黒木「何してんだよ!」
しかし、電話が切れてしまった。黒木はすぐに南風荘に電話をかけた。
風間「ボス、様子を見てきます」
黒木「ああ」
車に乗っている啓子。「どこ行くの?」
国松「ヨットですねん」
啓子「ヨット?」
国松「事務所代わりに使(つこ)うとるクルーザーですわ。大至急、あんたに会いたい言うて親分がそこで待ってはります」
啓子「ヨットで会うなんて、なんの用事だろ?」
国松「あれから、うちの親分、東京の塚田さんとこへ電話入れましてな」
啓子「えっ?」
国松「それでなんぞ急用できたんとちゃいまっしゃろか」
啓子は青ざめた…白黒だけど、そんな感じに見えた。
港にヨットが何艘も走っている。
ヨットの船室
大三郎「やあ、ご苦労さん。実はな、わざわざ手紙もろて、あいさつせんのもなんやと思って、さっき塚田はんに電話、入れておきましてん。親分、えらい怒ってはりましたで。あんたが無事着いたかどうや、えらい心配してはったんやて。電話ぐらい入れとかないけまへんなあ」
啓子「アハハッ、すいません。旅に出ると、つい、のんびりしちまって」
大三郎「のんきなお人や」
笑ってごまかす啓子。
大三郎「なんや、サツの雲行きがおかしいねん。そこで至急、こっち移ってもらいましてん」
大三郎は取り引きが済むまで船室から出ることを禁じた。「フフフッ、そんな、しょっぱい顔せんかて、よろし」。
酒はたくさん置いてあるし、無線だけど、電話も通じている。多少は窮屈だが、それも今夜の取り引きが済むまでの辛抱だという。フィリピンルートの船が急に入り、ワルサーP38口径30丁があと4~5時間もしたら入ってくる。ブツを運んでくる男は潤子をよく知っていると聞き、焦る潤子。
部屋に戻った風間。
黒木「おい、どうだった? 南風荘のほうは」
風間「それがですね、ボスと彼女が電話で話してたときに、ちょうど誰かが訪ねてきたらしいんですよ」
黒木「津川くんところにか?」
風間「ええ…帳場の話によると、どうやら仙波組の国松という男らしいんですがね」
ユミ「ボス、もしかしたら、彼女の身元がバレたんじゃないかしら?」
黒木が津川くんと呼んだり、風間やユミが”彼女”と呼んだり、ちょっと違和感。
啓子がどこに行ったか不明。
島「ボス、仙波組にバンかけてみますか?」
黒木は少し様子を見るよう言う。
船室の時計は3時10分を指す。啓子は子分とマージャンしていた。
子分「メンタンピン、三色、ドラドラ、バンバン」
啓子は負けてばかりで国松は心配事があるのではないかと聞く。
啓子の心の声<5時には小磯とかって運び屋がやってくる。その男と顔を合わせたら何もかもおしまいだ>背面にある時計を気にする。<あと1時間。なんとかして、みんなに連絡取んなきゃ>
啓子は悪いけど代わってと国松に言い、「おトイレ」と言って、部屋を出た。甲板に出ると、見張りの男に声をかけられ、タバコを切らしたという。
男「あかん、あかん、あかんで。表へ出たらあかん」←今回は見張り役の小林稔侍さん。「なんや、えたいの知れんのがな、この辺、ウロチョロしとるさかいに。サツやったら、えらいこっちゃやで。おい、何してんねん。はよ入っとらんかい。おい、入っとらんかい!」
ゲスト出演するたびにセリフが増えてる気がする。
しかたなく船室に戻った啓子。時計は4時45分。啓子は電話番号をメモし、国松に渡した。
国松「『401の3327』三宮やね?」
啓子「ええ、オリエントホテル105号室」
国松「オリエントホテル?」
啓子「んんっ、分かってんだろ? 昼間の、ほら」
国松「ああ、ああ、鉄ちゃんでっか」
啓子「シッ! 大きな声を出すんじゃない。あっ、いい。あたしがやっぱりかけるから」
子分が「『ねえ、鉄ちゃん、ウフッ、今晩会ってよ~』」とからかう。
啓子「んんっ! おしゃべりだな、あんたって人は!」
あえて国松たちの前で電話する啓子。「鉄ちゃん、ごめんね、待たせて。」
黒木「何してんだ? いったい」
啓子「う~ん、怒らないで聞いてよ。あたしだって会いたいよ。だけどね、急に用事ができたの。だから5時過ぎでないと行かれないのよ」
黒木「どこにいるんだ? 今、いったい」
啓子「ウフフッ、どこにいるかって? いいとこ、フフッ、ヨット。ヨットよ、海の上を走る、うん。ヨットハーバーに停泊してんだけどね。ホテル並みの豪華な部屋があってね、あたしも一度、あんたと一緒にこんな船に乗って外国旅行、行ってみたいわ」
電話を聞いていた子分たちが「こりゃまいったな」と笑う。
黒木「よし、分かった。俺のほうから言うから聞いてくれ。取り引きは、きょうに繰り上がった。場所はヨットハーバー。仙波組のヨットだな」
啓子「じゃあね、ウフフッ」受話器を置いた。
国松「あ~、熱っ!」
子分「まいった、まいった」
国松「こりゃ頭でも冷やさな、かなわんなあ」
啓子「さあ、これからがほんとの腕の見せどころだよ」と腕まくり。
国松「おい、見てみい。あの男、小磯はんと違うやろか?」
子分「小磯さん? どれ?」
スーツの男がトランクを持ち、手を振りながら近づいてきた。時間ぴったり。
国松「ねえさん、この分やったら、鉄ちゃんとのデート。今夜中にできまんな。ヘヘヘヘッ」
啓子「やだよ、この人」
国松は子分たちを連れて、部屋を出た。
甲板で小磯に挨拶する国松たち。
国松「おい、トシ。お前、ボートを出さんかい」
啓子も甲板に出て、浮き輪を海に投げようとしていた。
大三郎「潤子さん。ヘヘヘヘッ。こんなとこで何してんねや?」
啓子「ちょっと…」
大三郎「さあ、商売、商売、商売や」
しかし、ヨットハーバーで待っていた小磯が銃で撃たれ、小磯の持ってきたトランクを男たちが運んで行った。黒木、島は、ひと足遅く、すぐ車を追いかけた。
大三郎「バカ! 何をボヤボヤとしとんねん。はよ追いかけろ!」
車が止まり、トランクを持った男が、銃で黒木たちを撃ちつつ、走って逃げた。「来るな、来ると撃つぞ。来るな、寄るな」
黒木と島が二手に分かれ、黒木が男を追い詰める。弾が切れ、男をぶん殴る黒木。
部屋で押収した銃を並べる。
黒木「あれだけ締め上げても白状しないところを見ると、どこの組織にも属していないという犯人の自供はどうやら信用してよさそうだな」
ユミ「あたしも同感だな。拳銃が運ばれてくるっていう情報をつかんだのをいいことに向こう見ずにその道中を襲って強奪するなんて、完全に一匹狼的なチンピラのやり方よ」
風間「クソッタレめ。やっとフィリピンのネタ元の名前、割り出すとこまで、こぎ着けたというのに」おでこ広めで髭の外国人男性の写真を見る。「レオ・ロドリゲス…これで組織をたたきつぶそうとした、お啓さんの苦労も水の泡になったわけだ」
啓子「まったく、とんでもないとこで横やりが入ったもんだわ」おかっぱワンピース。
島「でも、その横やりのおかげで啓子さんは助かったんだから、やっぱりありがたいと思わなくっちゃね」
啓子「う~ん、そりゃそうだけど…ねえ、ボス、これからどうする?」
黒木「う~ん…この拳銃を餌にして仙波組とその背後の組織を罠にかけるんだな」
風間「それじゃ、もう一度、芝居を打つわけですか?」
黒木「そう。一匹狼のチンピラを逮捕しただけでは、なんにもならないんだよ。今度のわれわれの目的はだな、拳銃密輸ルートの撲滅にある」
島「つまり、これですね」紙を燃やしてる!?
黒木「幸い、この拳銃強奪犯人がわれわれの手に捕まったっていうことは、まだ、仙波組に知られていない」
ユミ「ボス、能書きはそのくらいにして早く話の筋を聞かせて」
第1幕の登場人物は啓子だと黒木が言う。
再び佐伯潤子になった啓子が大三郎たちの前へ。ハンドバッグから拳銃を取り出す。「ちょいと、これをご覧よ」
国松「あっ…親分!」大三郎を呼び拳銃を見せた。
大三郎「ワルサーP38口径やないか」
国松「かっぱらわれたハジキに間違いおまへんで」
啓子は拳銃の入手先を知り合いのところに売りに来たと話し、黒木を紹介した。
黒木「お初に」
黒シャツのボタンを開け、くわえタバコでやくざ風黒木さん、かっこいい。
国松「わいは、こんな人、知らんで」
啓子「やだねえ、忘れちまったのかい? 鉄ちゃんだよ、ウフフッ」
国松「なるほど、柄っぽいけど、ええ男や」
啓子「だろう? ねえ、紹介するわ。こちら、親分の仙波さん。こちらは大幹部の国松さん」
黒木「潤子の野郎が、えろうお世話になったそうで」
大三郎「あいさつは抜きや。あんたのとこへ、このハジキ売り込みに行ったやつがおるてほんまか?」
黒木「いかにも。食い詰め者相手にブローカーみたいなことをやっておりますさかい、いろんな野郎が飛び込んできよって」こんなとこではなんだから奥の部屋で話をしようという。「ごめんやっしゃ」
顔をぴったりくっつけて1つのコップでジュースを2本のストローで飲む黒木と啓子。
村上という男は、どこの組にも属してない、しけたチンピラのようだと大三郎たちに話す黒木。
大三郎「太(ふて)え野郎だ」
黒木「盗人の上前をはねるとは、このこっちゃ」サンプルだけ預かって、男を帰したものの、親分に仁義を通すのが男の道だと思い、会いに来た。
大三郎がいくら欲しいのか聞いた。
黒木「見損なわんでおくんなはれや。わいもブラック鉄いうて、ちっとは人に知られた男や。男の道として当然のことをしたまででんがな」
大三郎「フフッ、それにしてもブラックの鉄なんて聞いたことないな」
黒木「最近の売り出しでんがな」
国松「そやろな。しかし、うちでかっぱらわれたハジキやと、よう分かったな」
黒木「ええ、そりゃもうサンプルを見ただけで、ワルサーPなんて代物は、めったにお目にかかるものじゃおまへんで」
啓子「それにあたしから話を聞いてたもんだから。あっ…このこと、しゃべっちゃいけなかったかな?」
黒木「ああ、かまへん、かまへん、かまへん。それが今度のことに役に立ったやないけえ」と啓子の頬にキス! 「親分かて大目にみてくださる。なあ? 親分」
黒木は今にここに電話がかかってくるという。「ああ、村上はんか。ブラックの鉄や」
島「わて、村上や。ああ、きのうの返事、聞かしてもらおう思ってな。うん、どやねん、ハジキのはけ口は見つかりましたか?」
黒木「ああ、決まったで」
島「もちろんキャッシュと引き換えやろな?」
黒木「やぼなこと言いないな。当たり前や。取り引きの場所は?」
島「ああ、そやねえ。ドリームランドの観覧車の前は、どやね?」
黒木「それは、いいとこやな、時間は?」
島「今夜7時」
黒木「オーケー、じゃあな」受話器を置いた。
黒木「はよネタ元に知らしたほうがええのと違いまっか?」
大三郎「ああ、それやったら、小磯がやられたとき、すぐ知らしといたから心配いらん」
黒木「じゃあ、今夜の取り引きにはネタ元もご出馬で?」
大三郎「ああ、きょう、羽田へ着くはずやから、十分、間に合う」
黒木と啓子は顔を見合わせてニヤリ。
しかし、大三郎は啓子だけ残ってもらい、うちのヨットに来てもらいたいという。啓子は恐れ、黒木に抱きつく。
国松「鉄ちゃんとのデートやったら、あとでなんぼでもできまんがな」
啓子「そうじゃないんだけどさ…」
大三郎「いやいや、東京の塚田はんには、わしから電話を入れて、オーケー取ります」
男「どうぞ」また稔侍さん!
ヨット
大三郎は塚田と電話。そして、啓子にツボを振ってもらいたいという。こっちに都合のいいサイの目が欲しい。1000万からの金が動く大勝負。佐伯潤子は塚田からツボを振らしたら天才だと聞いていた。関東きっての女賭博師。
啓子のツボふり。サイコロが飛んだり、散々。勝負が始まるが、大三郎の予想に反する結果ばかり出てしまう。大三郎の子分から東京から連絡が入ったと知らされ、国松に残りの500万を代わりに張るように言い、今度また負けやがったら、このツボ振り、ただでは置かんわいと言い残し、退室した。子分のひとりはジョウジ。
「ハンガリー舞曲 第5番」をギターで演奏してるようなBGMだったな。
丁に500万かけた国松。啓子は祈るような気持ちでツボを取ると、ピンゾロ(1、1)の丁だった。あれは近くに来たモーターボートの揺れで動いた? 啓子も戻ってきた大三郎も大喜び。
大三郎「イエス、トゥナイト、セブン、オクロック。ドリームランド、うん」
ドリームランドって横浜にも奈良にもあったらしい…けど、ここは神戸なんだから、奈良のドリームランドってこと?
鉄を出し抜いて、取り引き場所に来る前に待ち伏せして、ハジキを奪い返す、そうすれば鉄に礼をしないで済む、村上が約束をすっぽかして来なかったことにすれば鉄はごまかせるのだと取り引き相手の外国人に提案される大三郎。この人がレオ・ロドリゲス?
夕方の便でそちらに向かうという男。今回はゆっくり、外国人風にしゃべる吹替かな?
国松が子分たちに村上を待ち伏せしてハジキの在り場所を吐かせる、殺すのは、それからあとだと指示しているのを目撃。
啓子が甲板に出ると、また大三郎に声をかけられ、留守番だと言われた。また、稔侍さんいた。
ドリームランドに到着した国松たち。
啓子の見張りは稔侍さん。立ち上がった啓子に銃を向ける。「どこ行きまんねん?」
啓子「トイレよ」
男「ほな、わいも一緒に行きまひょか?」
啓子「いやらしい人ね」
男「ハハハハッ、さあ、どうぞ」
頭を下げた男の後頭部を殴り、投げ飛ばした啓子は、そのまま甲板に出て着物を脱いで水着になり、海に飛び込んで泳ぎだした。
レオが手下2人を連れて、大三郎の前に現れた。3人ともデカいな~。
観覧車があるドリームランドは横浜っぽい!?
「3人家族」で雄一と敬子がデートしてたとこね。
ハンチングに白い半そで姿の黒木と大三郎、レオが会い、大三郎はミスター、レオ・ロドリゲスだと紹介した。ミスター鉄と握手。
トランクを運んできた島と待ち伏せていた国松と子分たち。一斉に銃を向けた。
約束の時間になっても村上は現れない。
レオ「日本人は時間にルーズでいけません。本当に来ますか?」
その辺をちょっと見てくるとレオの子分2人を連れて、大三郎たちの前から去った黒木は一目につかない場所で2人を殴り飛ばした。
空のトランクを持っていた島は国松に問い詰められていた。
村上は俺の部下だとバラし、レオと大三郎を殴りつける黒木。
ドリームランドに入ってきた啓子を黒木から逃げてきた大三郎が捕まえた。
島を助けに来た風間。2人で国松たちに立ち向かう。子分たちをウォータースライダーに落とすとか、面白い。
銃声が響く。
大三郎「この女の命が惜しかったら、素直にハジキを渡すんだ!」
啓子が手を振り切って逃げ、大三郎が追いかけた。
ジェットコースターに乗って逃げる啓子を大三郎が追いかける。島も乗り込み、大三郎ともみあいになり、大三郎はジェットコースターから落下。この辺はさすがに合成。
島、ユミ、黒木、啓子、風間が並んで歩く。
黒木「よし、仕事も一段落したし、これから神戸でも案内するか」
風間「グー!」
啓子「賛成」
島「でも、ボス、今夜はデートの約束、あるんじゃないですか?」
黒木「デート?」
島「『ねえ、鉄ちゃん、今晩、もう一度、会って~』」
啓子「あ~ん、やめてよ、恥ずかしいから」一同笑い、啓子は、さりげなく風間に抱きついてる。
風間「ボス、でも、悪い気はしないでしょ?」
黒木「気味が悪いね」
ユミ「鉄ちゃんったら、てれてる」
黒木「なんだよ、この子どもが。ハハッ。さあ、メシ行こう!」
黒木が啓子、ユミの肩に手を回し、風間は啓子の腰に手を回してる!?
プロデューサー:近藤照男
坪井久智
*
脚本:瀬川昌治
飯田光雄
*
擬斗:日尾孝司
*
音楽 :菊池俊輔
主題歌:キイハンター
作詩 :佐藤純弥
作曲 :菊池俊輔
唄 :野際陽子
テイチクレコード
*
黒木鉄也:丹波哲郎…字幕黄色
*
津川啓子:野際陽子…字幕緑
*
島竜彦:谷隼人
谷口ユミ:大川栄子
*
風間洋介:千葉真一…字幕水色
*
仙波大三郎:田武謙三
国松:武藤章生
稲吉靖
*
小林稔侍
佐伯潤子:安城由貴子
植田灯孝
北川恵一
*
林宏
出沢義征
ホセ・トーヤ
ロルフ・ジェサー
*
監督:降旗康男
<プロフェッショナル・キイハンター。次の赤いシグナルは…トップを切る本命の鼻面をかすめてライフルを撃つ。レースは大穴。だが、狙撃者は失敗した。視力が薄れた男に用はない>
ゲスト
<私設馬券組織に消される寸前、キイハンターに救われた>
弓恵子
<ショックによる記憶喪失。莫大な賭け金を本命に集めてレースを狂わせる。照準器のクロスマークは、ぴたりと狙いを捉えた。華やかなグランプリレースの裏に隠れた犯罪。『キイハンター』次は…>
悪党ダービー
に御期待下さい
脚本の瀬川昌治さん、監督の降旗康男さんは、どちらも赤いシリーズで監督をしていた。だからか「キイハンター」って、後の大映ドラマ風味を感じるような??
ちょっと面白味も多い回だった。
しかし、神戸が舞台ながら、ドリームランドは横浜って気がするな。多分、神戸に行ったっていう設定で、撮影が神戸ってわけでもなさそうだし。
次の回、馬にムチャさせる展開がありませんように!
さて、BS-TBSは今年もこれから山田太一作品を放送するそうです。
昨年は「岸辺のアルバム」「それぞれの秋」「沿線地図」だったけど(でも、去年は朝が赤いシリーズで昼の時間帯でやってた)、今年は「高原へいらっしゃい」「想い出づくり。」「深夜にようこそ」の3作品。
「高原へいらっしゃい」は前からちゃんと見たかった作品で、「想い出づくり。」は山田太一作品で唯一ハマらなかった作品で、「深夜にようこそ」は、また見たかった作品で…「想い出づくり。」は佐藤慶さんがよかったらしい、なんて聞くと、もう1度ちゃんと見ようかな?とも思ったりして。
「深夜にようこそ」は全4回と短いし、「キイハンター」再放送を見ている今だからこそ、また見られるのはうれしい。千葉真一さん、富士真奈美さんが出てるし、なにげに「おやじ太鼓」の愛子さん・風見章子さんも出演してる。あのころは、上品なおばあちゃん女優としか思ってなかったけど、今見るとまた違うかも…
千葉真一さんは「深夜にようこそ」の頃が47歳で、「キイハンター」の黒木をやってた丹波哲郎さんと同じくらいの年代ってことか。
TBSだけでなくNHKも山田太一特集やってくれないかな~。名作いっぱいあるのよ。BSフジでも「早春スケッチブック」やればいいんだよ!

