徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】キイハンター #17 まだ殺しは終らない

TBS 1968年7月27日

 

あらすじ

女の体をかすったライフルの弾丸は黄金だ。名高い殺し屋・ゴールデン・キラー、日本に出現。しかし、プロ中のプロがなぜ失敗したのか。まだ殺しは終わらない。連絡は新聞広告。暗号は「天使の手を求む」。だが、意外にも狙われた女みずから殺し屋に接触していた。キイハンターは女をマークしながら国際的プロフェッショナルどうしの最後の対決に迫っていく。

2025.10.23 J:COM BS録画

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ナレーター<この部屋のグループは5人>

 

元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎

 

元 諜報部員・津川啓子:野際陽子

 

カー狂・島竜彦:谷隼人

 

記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子

 

元 新聞記者・風間洋介:千葉真一

 

<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>

 

国際警察特別室

 UNIPOL JAPAN

 

国際警察・村岡特別室長:仲谷昇

 

<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>

 

KEY HUNTER

キイハンター 

 

制作:東映株式会社

   TBS

 

運転席にいるサングラスの金髪女性。後部座席ではライフルに弾を装填する小太りの男。通り過ぎた車の後部座席の男を狙って撃った。

 

金髪女性は鉄塔の下から封筒を受け取り、男は殺した男の写真を部屋で燃やしていた。その男に金髪女性が封筒を渡す。写真と300万円。写真は女性。

 

写真を裏返すと住所と名前が書かれている。

 

渋谷区曙町…

 スカイマンション四〇六

   三原 美沙子 29才

 

男「『三原美沙子、29歳』か…」

 

金髪女性・アンも写真を見る。「きれいな人ね」

 

今回も吹替だな。最初の頃は日本語をしゃべれる外国人ばっかりだったけど、さすがに毎回は難しいらしい。

 

男「顔を撃つのは、よそう」

 

よく知らない俳優のせいか、小太りのくせにカッコつけやがって…とか思っちゃう。

 

美沙子が電話に出た。「イエス。オー、ノー、ウィ、キャント、ドゥ、ザット、ウィ、キャント、アクセス、ウィズアウト、エニー、リザベーション、ソーリー」受話器を置く。

 

英語をしゃべってる時の字幕がカタカナで出るのは珍しい。

 

美沙子「所長、きょうは、これで帰らせていただきます」

所長「早引きかね?」

美沙子「失礼します」

 

職場のビルを出た美沙子を屋上から殺し屋が狙う。

 

たまたま近くにいたユミのコンパクトの鏡が反射し、狙いを外した。

黒木「どうした? 大丈夫?」倒れた美沙子を助け起こす。

 

殺し屋は姿を消す。

 

黒木「ケガしてるな」

ユミ「どうしたのかしら?」

黒木「手当てしたほうがいいな」

ユミ「ええ」

 

ユミが美沙子に肩を貸し建物の中へ。黒木は辺りを見渡し、植え込みの石垣から銃弾を拾った。ビルに入った黒木だが、美沙子は、どうしても出なくちゃなんない結婚式があると言って、ユミが止めたが帰ってしまった。黒木は銃弾を見せ、ライフルで狙撃されたとユミに教えた。

 

ユミ「金(きん)ね」

黒木「そう、金だよ」

ユミ「ボス、詳しく調べてもらいましょうか?」

黒木「ああ、頼むよ」

 

旗野家

澤島家 御両家披露宴会場

 

新郎新婦も並んで受付にいたところ、美沙子が現れ、新郎はビクッ!

美沙子「おめでとう」

新郎「うん」

美沙子「これ、お祝いです。さあ、どうぞ」封筒を新郎に手渡す。

 

封筒の表

東京都渋谷区曙町二ノ十七

 スカイマンション四〇六号室

三原 美沙子

 

封筒の裏

港区赤坂丹後町二十五

旗野 国男

 

美沙子「前に頂いたものですけど」

新郎の旗野は慌てて封筒を受け取る。

美沙子「じゃあ、あたし、用事がありますので、これで。とにかくお祝いを差し上げようと思って参っただけですから。失礼します」ノースリーブの水玉ワンピースで右腕に包帯がまかれている。

 

黒木は美沙子が会場から出てきたのを車で追い、タクシーで降りた美沙子を今度は歩いて尾行する。黒スーツに中折れ帽は、かなり目立つと思うんだがな。

 

美沙子はニューシャンゼリゼーという喫茶店に入っていった。

学帽をかぶった若い男・新次が店にいて、「ああ」と美沙子に声をかける。「デックスガードって2000ccのエンジンさ。高速長距離ドライブにぴったりなんだ。前に話したことがあるだろ? ほら、大石物産の社長の息子ね」

 

黒木も店に入り、新次の斜め後ろの席に座る。

 

新次「あいつが30万円で交換してくれるって言うんだよ。すげえだろう? 聞いてんのかい? 姉さん」

美沙子「うん」窓の外を見ている。上の空だが、「30万円、用意しとく」と答えた。

 

店の前に車を止め、サングラスにスーツの男が車から降りた。

 

新次「ほんとにいいのかい?」

美沙子「ええ」辺りを気にしている。

新次「姉さん、どうしたんだい? きょうは変だぜ。その腕、どうしたんだい?」

美沙子「ああ、なんでもないの。ちょっとケガしただけよ」

 

新次は美沙子の顔をじっと見つめ、「なんで3000万円の保険なんて掛けたんだい?」と聞いた。美沙子は、なぜ知っているのかと驚くが、新次は保険証書を見たという。受取人は新次。「3000万も掛けたんじゃ掛金が大変だろうな」

 

タバコを吸いながら会話を聞く黒木。

 

黒木の部屋

弾丸の写真を見比べる風間、島、ユミ。そこに帰ってきた黒木。

 

風間「あっ、ボス、すごいことになりましたよ。間違いなく先日の外人殺しと同じ犯人です」

黒木「同じライフルから撃たれた弾だな、こりゃ」

風間「アメリカでゴールデン・キラーって騒がれた殺し屋がいましたね。そいつが日本に来たんじゃないんですか?」

黒木「たぶんな。この殺し屋が売り出したときが、ちょうど10年ほど前。東南アジアの植民地独立運動の首領をたった1発で撃ち殺したときだ。その次はアフリカ。まあ、言ってみりゃ動乱の起きるところには、必ずこの殺し屋が姿を現してるっていうことだな」

風間「相当なプロですね」

黒木「だが、こいつは誰にも顔を知られていないんだ。指紋も採られていない。殺しを依頼した人間にすら顔を見せないというほどの用心深い男だ。だが、自分が殺したっていう証拠には被害者の体の中に黄金の弾を残しておく。徹底したプロの殺し屋、一匹狼だ」

風間「おもしろいじゃない。相手にとって不足なし」

島「狙われた女を守ってやりましょうよ。この日本で殺し屋なんか、のさばらしておけねえ」

 

風間「ユミちゃん、女の身元、分かった?」

ユミ「ええ。三原美沙子、29歳。インターナショナル空港のサービスステーションに勤務、住所は曙町のマンション」

黒木「マンション? 普通のBGにしちゃ、ちょっとぜいたくすぎるな」

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さくらも「男はつらいよ」の1作目では丸の内のBGだった。BG=ビジネスガール。仕事内容は、それこそ「3人家族」の敬子と同じかも!? 当時の女性の憧れの職業だったのかな。

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ユミ「両親ともに早く死亡。子どものときから、ずいぶん苦労したらしいわ。あっ、それから弟が1人」

黒木「大学生だろ?」

ユミ「ううん、それが住所不定の偽大学生なの」

黒木「なるほど。3000万の保険といや、殺しの動機になるな。あっ、ユミちゃん、それから旗野って男の情報はないか?」

ユミ「増川財閥の娘と結婚した男、2~3日前の経済新報に出てたわ。確か貿易会社の専務をやってたはずよ」

 

さっきの結婚式場、澤島じゃなかった?

 

黒木「その旗野にも女を消す動機はあるんだ。しかし…」

風間「なんですか?」

黒木「どうもふに落ちないことがあるんだよ。美沙子は自分がライフルで狙撃されてることを知ってたんだよ。それでいながら警察に届けなかった。命を狙う者があれば助けを求めるのが当然だ」

風間「彼女にも後ろ暗いところがあったんじゃないんですか?」

 

バーで笑いながら飲んでいる美沙子。

黒木「お相手を願えませんか?」水割りを注文。

 

さっきまで笑っていたのに真顔でタバコスパーな美沙子。

黒木「覚えてらっしゃいませんか?」

うなずく美沙子。

黒木「何を賭けましょうか?」

美沙子「なんでも」

黒木「私が勝ったら、今夜はつきあってもらう」

美沙子「負けたら?」

黒木「あなたにつきあいましょう」

美沙子「それじゃ、賭けにならないわ。失礼…」席を立とうとしたが、黒木が止めた。

 

黒木「ライフルで狙われたら、どんな気持ちがする? あのとき、俺たちがいなかったら間違いなく、あんたは殺されてたんだ」

美沙子「ああ、あなた、あのときの」

黒木「そう」水割りをグイッ。美沙子も飲む。

 

黒木「やっぱり怖いだろうね」

美沙子「怖かないわ」

黒木「ほう」

 

美沙子「あたしが勝ったら、目の前から消えてほしいの」サイコロを投げた。5個のサイコロが全部6!

 

今度は黒木がサイコロを器に入れて振って置くと、全部1!

 

オープンカーの助手席で風に当たる美沙子。「あなたは何者かしら? 警察とは違うし、ウフッ、ギャング? そうとも思えないわ」

黒木「話したまえ。君はどうして狙われてるんだ?」

美沙子「ウフフッ、しつこい人ね。何度聞いてもおんなじこと。ご想像にお任せするわ」

 

スカイマンションに車が止まる。美沙子が車を降りると、またしても銃声が! 黒木と一緒にエレベーターに乗る。「相手はライフルの名手だ」

美沙子「あなた、知ってるの?」

黒木「406号だな」

 

部屋の明かりをつけずに中へ。美沙子がスタンドライトをつけようとしたが、黒木が止めた。窓の外を見て、向かいの建物の窓からライフルの銃口がのぞいているのが見えた。

 

黒木「じっとしてろよ」

美沙子「どこ行くの?」

 

黒木はそのまま廊下へ。

美沙子「待って!」

 

黒木は向かいの建物のドアを蹴破るが誰もいなかった。

 

美沙子のマンションには何者かが忍び込んできた。カーテンに隠れる美沙子。

 

床に落ちた生命保険証書。

 

保険金額 金30,000,000円

保険種類 金額×払込30年…

………………   昭和43年7月10日

保険料払込…昭和73年7月9日

……………… 昭和73年7月9日

………料額 金34,500円

………約者 三原美沙子殿

……………… 三原美沙子殿

……………… 昭和14年3月20日

……………… 三原新次殿

 

昭和が何年に終わるかなんてこの時代、分からないもんね。私の前の免許証も更新時期が平成35年だった。

 

部屋を漁り、手紙の束を見つけた旗野。

美沙子「夜中に人の部屋に忍び込んで、いったい、なんのまね?」

旗野「これは返してもらうよ」

美沙子「そう。じゃあ、わざわざラブレターを取り返しに来たの」

旗野「返すなら全部返してもらいたいんだ。1つだけ返すなんて、やり方は脅迫だよ」

美沙子「元へ戻して」

旗野「いや、これは、ここに置いとくわけにはいかん」

 

受話器を手に取る美沙子。「警察に電話するわよ。泥棒が入りましたって。週刊誌が喜びそうな事件だわ」

美沙子に近づく旗野。

美沙子「さあ、早く元に戻してちょうだい」

旗野「いくら欲しいんだ?」

美沙子「売り物じゃないわ」

旗野「じゃあ、何が望みなんだよ。俺は君にしてやれることは全部してやった。このマンションの権利を入れたら1000万近くの金(かね)が君に渡ってるはずだぞ」

 

手切れ金にマンションを買ってもらったのか!

 

美沙子「まあ、お座りになってちょうだい。お飲みになる?」酒を勧める。

旗野「いらん!」

美沙子「新婚生活はどう? 楽しい? ウブなお嬢さんだから、まさか、あたしという女があったなんてご存じないんでしょうね。どんなふうにかわいがってらっしゃるの?」

旗野「く…くだらん!」

美沙子「ご覧になって。今でもあたしを美しいと思う? ウフッ、ずいぶん嫌われたもんね」

 

旗野「いくら欲しいんだ? はっきりと金額を言いたまえ!」

美沙子「…」

旗野「まったく君たちは似合いのきょうだいだ。汚いたかり屋だよ」

美沙子「新次は一流大学の学生です」

旗野「見えを張るのはよせ。三原新次なんて学生は、どこにもおらんよ」

美沙子「なんですって?」

旗野「3度も会社に金をゆすりに来たよ。たかり屋さ。これ以上、脅迫する気なら俺にも考えがあるんだ」

 

部屋に入ってきた黒木が旗野の胸ぐらをつかむ。「貴様か? あの殺し屋を雇ったのは」

旗野「離せ!」

 

電話が鳴り、スキを見て旗野が逃げた。

 

電話に出た美沙子。

天田(あまだ)「三原美沙子さんですね? あなたのそばにいる男に伝えてくれ。邪魔した礼は、きっとお返しするってな」

美沙子は黒木に受話器を渡した。「十分に気を付けよう。お前のライフルの犠牲者が1人も出ないようにな」

天田は笑いながら電話を切った。

 

黒木「こいつは有名なプロの殺し屋だ。誰が頼んだのか心当たりはないか? あの男か?」

 

プール

神様お願い

神様お願い

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「神様お願い」が流れている。

 

流れるプールで泳いでいる美沙子を狙う天田。黒木が美沙子の頭を沈める。

美沙子「あっ…ハァ、何すんの!」

黒木「ここは死角だ。じっとしてろ」

 

天田は狙うのをやめた。

 

黒木「やつは殺し屋だというのに君はどうして狙われてるんだ?」

美沙子「ほっといて!」プールから上がって横たわる。

 

美沙子さん、顔はほっそりめだけど、ダイナマイトボディだな。

 

黒木「話してくれ。これで3度目だぞ。君はどうして狙われてるんだ? なぜなんだ? おい、何もかもぶちまけてくれ。君を殺したいほど憎んでるのは、いったい誰だ? 誰なんだ!」

美沙子「あたしよ。あたし自身よ」

黒木「何?」

美沙子「ほんとよ。あたし自身があたしを殺してくれって頼んだのよ!」

 

天田が前方のオープンカーを狙う。

オープンカーに乗っているのは黒木と美沙子。「旗野に結婚の約束をほごにされたとき、自殺すればよかったんだわ。でも、どうしても死ねなかった。自殺できなかったんです」

黒木「あの殺し屋は前から知っていたのか?」

美沙子「香港にお客様を招待して行ったとき、有名な殺し屋がいると聞いて新聞に広告を出したんです」

 

オープンカーは左折し、天田の車はまっすぐ進んだ。車を止める黒木。「一度、あの男に殺しを頼んだ以上は取り消すことはできない」

 

黒木の部屋

ソファに寝転がり、新聞を読んでいる風間。

黒木「そいつはね、日本に在住している外人のために発行されてる新聞なんだよ。それに『エンジェルハンドを求む』っていう広告と電話番号を一緒に掲載すると向こうのほうから電話がかかってくるんだ」

風間「そこで連絡した場所に金と殺す相手の写真を置いておくっていうカラクリか。う~ん」

 

ユミ「それにしても、あの人の気持ち分かんないな。男の人に裏切られただけで殺し屋に自分を殺してもらうように頼むなんて」

島「結局、マゾヒチックな女なんだよ、三原美沙子は。自分を痛めつけるだけ痛めつけたいんだよ」

ユミ「でもそのために300万円も使うなんて、ずいぶんぜいたくね」

島「待てよ。彼女、弟に3000万円の保険を掛けてたじゃない」

ユミ「うん」

島「案外、その金欲しさに自分を犠牲にしたんじゃない?」

ユミ「そうねえ」

 

島もユミも若いからなあ…昭和の時代に30前の女性と別れるなんて、今より大罪だと思う。

 

風間「ミスターボス。ボス、これからどうなさいます?」

黒木「俺は、どうしても許せないことが1つあるんだよ」

風間「はあ」

黒木「この日本に天田のような男をのさばらしておくことはできないんだ」

風間「同感です」

 

黒木「もう1つあるんだ」

風間「聞かしてください」

黒木「プロの殺し屋なら、たかが1人の女の小さなドラマは虫けらのように踏みつぶしてしまう。同じプロでも俺は殺し屋じゃないんだ」

風間「なるほど」

 

黒木は「今夜帰らんかもしらんぞ」と言って出かけていった。

風間「あっ、お大事に。ボス」フフフッと笑って、口笛を吹き、島と顔を見合わせて、肩をすくめ、両手を広げるジェスチャーをする。

 

美沙子の部屋の電話が鳴る。美沙子が出たが無言電話だった。エレベーターの作動音が聞こえ、足音が近づく。美沙子の部屋の前で足音が止まり、406号室をノックする。何度もノックし、ドンドンと音が大きくなり、美沙子は悲鳴を上げた。「助けて、もう、ごめんだわ!」

 

部屋に入ってきたのは黒木。美沙子は黒木に抱きつく。「あたしは殺されたくない、殺されたくない!」と泣き出した。

 

"Engel's hand"wanted

      Tel: 552-1257

 

黒木の部屋

黒木「『エンジェルハンド、ウォンテッド』か…」

 

島「間違いなく釣れるでしょうか?」

黒木「残念ながら外れることのないのがユミちゃんのジッパーと俺の勘っていうやつだよ」←なんだい、そりゃ。

 

殺しの依頼人は谷口ユミ。殺されるのは黒木哲也。

 

ユミ「ボスはフェミニストでいらっしゃいますこと」

黒木「そのようだね」

 

島「自分で殺しを依頼するような女に命を懸けることもないと思うんですがね」

黒木「そうかねえ? 俺ぐらいになると女のそういうところが許せるんだな」

 

美沙子のマンション

美沙子が「そちらに行きます」と言って電話を切った。

 

新次「デートかい? 姉さん」

答えず、カーテンの向こうに行く美沙子。

新次「チェッ」タバコを口にくわえる。

 

着替えて戻ってきた美沙子が新次の向かいのソファに座る。「新次さん。もう旗野なんか脅迫してもムダよ」

新次「分かったよ」

美沙子「あたしは、ここを引き払うわ。あなたもこれからは1人でやっていくのよ。姉さんなんか当てにしないで。自分でまいた種は自分で刈るのよ」立ち上がる。

新次「どこ行くんだい!」

 

天田は部屋でライフルをいじっていた。アンが入ってくると、ライフルの先でアンの胸辺りを触る。きめえ野郎だ。

 

天田「アン、狙った羊がこっちへ命乞いに来るかもしれんな」

アン「三原美沙子にまた電話したのね? いつ、どこで会うの?」

天田「きょうの午後3時、ロープウエーの駅だ」

アン「いけないわ。これまで依頼人にも絶対会わなかったあんたが殺す相手に会うなんて」

新聞広告を見る天田。

 

"Engel's hand"wanted

      Tel: 552-1257

 

アン「あたしが会って、ここに連れてくるわ」

天田「注意しろ。裏にどんな落とし穴があるかもしれん」

アン「その広告はどうするの?」

 

天田は広告の番号に電話をかけた。

ユミ「もしもし」

天田「こちらエンジェルハンド」

ユミ「新聞をご覧になったんですね?」

天田「そうです。お金を300万用意できますか?」

ユミ「ええ」

天田「では、きょう3時までに箱根に来られますか?」

ユミ「はい、行けます」

天田「では、またすぐ連絡します」電話を切った。

 

依頼主には丁寧に話すね。

 

黒木「うまく釣れたな」

ユミ「お金はどうするの?」

黒木「新聞紙でいいさ」

風間「ボス、ご同行できるんでしょうね?」

黒木「防弾チョッキを着けてな」

風間「イエッサー、ボス」

 

天田のアジト

アン「じゃあ、この広告は?」

天田「ああ。黒木という男が出したに違いない。この電話番号は、やつのだ」

 

天田が前もって裏に手を回して調べており、彼は元諜報部員で油断のできん男だという。「やつは必ずお前のあとをつけてくる。例の9番鉄塔から案内するんだ。気をつけてな、やつもプロだ」

 

鉄塔の下に封筒を置くユミ。風間、黒木も近くで見張る。サングラスをかけたアンが車を降りてきた。

 

美沙子がロープウエーの駅で待っているとアンが”エンジェル”と名乗って近づき、車に乗せた。黒木がロープウエーの駅に到着し、風間に行き先変更だと無線で連絡を取った。

 

美沙子を乗せたアンの車が天田のアジトへ。天田はライフルに弾を装填し、美沙子の前に立った。

アン「あの人がエンジェルと呼ばれる人よ。話があるなら、どうぞ早く」

 

美沙子「あたし、お願いがあって来たんです」

天田「伺いましょう」

美沙子「三原美沙子を殺してくれと頼んで、鉄塔の下に写真とお金を置いたのは、あたし自身なんです」

 

美沙子は、あたしを狙うのは、もうやめてください。依頼主のあたしが頼んでるんです、とお願いした。天田は契約はなかったことにしましょうとにこやかに言うが、しかし、あなたはわれわれの顔を見た。このまま帰すわけにはいかないと言う。

 

黒木の車が到着した。天田は車を降りてくる黒木を狙うが、黒木は助手席から降り、ドアに隠れた。黒木は一発の蹴りで天田のライフルを落し、後はいつもの殴り合い。弾みをつけて殴りかかろうとした天田をかわした黒木。天田は階段から落ち、倒れた。

 

天田さん、結構足が長い。それにしてもあっけない最期。

 

美沙子「黒木さん」

黒木「君はすぐに山を下りたほうがいい。あとは俺が引き受ける」

 

黒木は助手席に美沙子を乗せ、車を走らせた。無線マイクで風間に「天田は死んだぞ」と報告。風間には天田の山荘に行くように言い、自身は美沙子を駅まで送るという。

 

駅に到着し、美沙子は車を降りた。

 

ロープウエーに乗った美沙子だが、一緒にアンも乗っていて、扉を開けた。

 

気付いた黒木が管制室に行き、風間にロープウエー第12鉄塔へ急げと命じた。

 

アンは美沙子をロープウエーから落とそうとし、風間は鉄塔へ向かい、鉄塔に登った。

 

アンと美沙子の攻防。

 

鉄塔の上に登り切った風間は腕を回して合図し、黒木は「おい、止めろ!」と管制官に命じた。ロープウエーが止まり、風間が天井を開けて入り、美沙子をかばったが、アンが転落した。風間が手を振り、黒木がうなずく。

 

美沙子と再会した黒木。「元気で働いているようですな」ダンディに美沙子の前から去っていく黒木であった。

 

プロデューサー:近藤照男

        坪井久智

*

脚本:佐治乾

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擬斗:日尾孝司

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音楽 :菊池俊輔

主題歌:キイハンター

    非情のライセンス

作詩 :佐藤純弥

作曲 :菊池俊輔

 唄 :野際陽子

    テイチクレコード

非情のライセンス

非情のライセンス

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*

黒木鉄也:丹波哲郎…字幕黄色

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島竜彦:谷隼人

谷口ユミ:大川栄子

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風間洋介:千葉真一…字幕水色

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三原美沙子:真山知子

天田:今井健二

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三原新次:長沢純

野国男:大塚国夫

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梅津千恵子

小塚十紀雄

ピーター・マックレーン

アストラ・ミッシェル

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監督:若林幹

 

<プロフェッショナル・キイハンター。次の赤いシグナルは…ネズミと呼ばれたギャング一味。もう1つ、マシンガンで武装したギャング団>

 

ゲスト

藤岡重慶

玉川良一

金内吉男

 

<10億円の現ナマを巡って人を襲い、その秘密を握る金髪のジュリーとは何者か?>

 

八代万智子

 

<キイハンターは両方の内部に食い込んでアタック作戦。誰が猫の首に鈴をつけるのか? 暑さを吹っ飛ばす壮烈なアクションを展開する次のキイハンター』は…>

 

キイハンター

新ギャング同盟

に御期待下さい

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お! 玉川良一さんと金内吉男さん再び!? 八代万智子さんは5話のジーナに続いて、また外国人女性役?

 

今日は黒木さんが1人で行動して、3人は部屋で待機していることが多かった。啓子は休み。島も終盤はいなかった。凄腕殺し屋が何で一般女性の依頼なんて受けたのさ?