TBS 1968年7月20日
あらすじ
1968年―我が国のテレビ界に、後に伝説となる珠玉のアクションドラマが誕生した。それが、丹波哲郎・千葉真一・野際陽子らの出演による『キイハンター』である。国際警察の秘密捜査グループである彼ら“キイハンター”は、世界の平和を揺るがす陰謀や暴動の渦中に、果敢に飛び込んでいく。
テレビ番組の常識を超えたスケール感豊かなストーリーと華麗かつダイナミックなアクションは視聴者の度肝を抜き、5年間・全262話に亘って放送されるほどの大ヒット作となった。
2025.10.22 J:COM BS録画
ナレーター<この部屋のグループは5人>
元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎
元 諜報部員・津川啓子:野際陽子
カー狂・島竜彦:谷隼人
記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子
元 新聞記者・風間洋介:千葉真一
<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>
国際警察特別室
UNIPOL JAPAN
国際警察・村岡特別室長:仲谷昇
<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>
KEY HUNTER
制作:東映株式会社
TBS
ウエットスーツを着た男がコインを捜している。目の前には白骨死体が!
フェリーに乗る島と風間。
島「思いがけない夏休み。ボスも話せますね」
風間「何? ボスが俺たちに夏休み? おい、冗談も休み休み言えよ。大体、うちのボスがね、自分は暑い東京に残って、俺たちだけにバケーションを出すはずがないだろう」
島「というと、今度の仕事は、いったい何?」
風間「亡霊捜し」
島「えっ? 亡霊?」
風間「ハハハハッ…ボスはね、この付近の海に亡霊が出るっていうウワサをどこからか聞き込んできたらしいんだ。それで、その正体を探れという、ご命令さ」
島「幽霊を見たり、枯れ尾花じゃないんですか?」
幽霊の正体見たり枯れ尾花…幽霊と思っていたものは、枯れたススキだった。恐れられている人や物の実体がつまらないものであることのたとえ。
なるほどね~。
「まもなく初島に着きます」というアナウンスが流れる。「亜熱帯植物の生い茂る大自然の中、初島バケーションランドで今日一日をごゆっくりお過ごしくださいませ」
1964年 富士急が「初島バケーションランド」オープン
2006年 「初島アイランドリゾート」と改名、全面改装
2019年 「PICA初島」に改称
フェリーから降りる時に、前にいた女性の荷物を持つ島。モーターボートに乗っている女性に見惚れる。「亡霊があんなグラマーならいただきたいけどな」
女「すいません、荷物」
島「えっ? ああ、そう」
風間「おい、鼻の下、伸ばしてるんじゃないよ。行こう」
そのグラマーな女性は同乗している男を介抱していた。
風間「うん? おい、なんか変じゃないか?」
島「気にしない気にしないとかなんとか言って」
風間「いや、気になるね」
桟橋の脇に止まっていたモーターボートの女性に声をかける風間。「どうしました?」
男は「亡霊…海の亡霊が追ってくる、襲ってくる! ああ」とうなされていた。
風間「亡霊? 亡霊を見たんですか?」
男「亡霊が追ってくる。海の亡霊が追ってくる。亡霊が追ってくる」
おお!? この人、石橋蓮司さん!?
風間「どこで見たんです?」
男「亡霊…亡霊が来る、ああ!」
初島バケーションランドのカートに乗って、ホテルシーサイドに到着。風間と島はさっきのカップルの男に肩を貸しながらホテルに入った。
海の見えるプールに海の見えるレストラン。
プールのシーンで流れていたBGMはスパイダースの「いつまでもどこまでも」だそうです。
風間「おい、あんた、夢見たんだろう。亡霊なんかいるはずないじゃないか」
男「見たんだ。俺は見たんだ。あの海の底で亡霊を見たんだ。見たんだ、み…」女性が飲み物を持ってきて、口に入れるが、せきこんだ。「見たんだ、見たんだ、見たんだ」
島は男が持っていた網の中身を確認。貝?
風間「それじゃ、あんた、本当に亡霊を見たんだな?」
男「うん」
風間「俺たちはな、あんたが見たっていう、その亡霊を捜してるんだ。場所を教えてくれないか? さあ」地図を広げる。
島は網の中からコインを見つけた。「先輩」
風間「これ、金貨じゃないか」
かじって確認する島。「本物の金貨ですね」
慌てて奪い返す男。「俺が拾ったんだ」
遠くで見ている女性。誰?
女「あんた、これをどこで?」
男「あの海の底で拾ったんだ。あの辺りには、この金貨がまだいっぱいありそうなんだ」
島「それは古いイギリスの金貨だ。すごい値打ちがある」
女「どのくらいの値打ち?」
島「そうだな。日本の金(かね)で1個3万円はするだろうな」
風間「拾ったのは亡霊の出た辺りか?」
男は急に「疲れた」と言って立ち上がり、女と行ってしまった。
カップルをじーっと見つめている女。
カップルはシーサイドハウスに入っていった。石橋蓮司さん、細っ!
風間「亡霊と金貨か。俺たちが追ってるのは、どうもそいつらしいな」
島「亡霊はいただけないけど、魅力ありますね、金貨は」
ユミ「わが財布、すでに秋風立つか」がま口財布の中身は小銭ばかり。「ハァ、ああ、つまんない。つまんないな!」とクッションを投げると、ちょうど黒木がいつもの黒スーツ、中折れ帽姿で部屋に入ってきた。
ユミは風間と島が初島に泳ぎに行ってるのに、あたしだけ留守番なんてつまんないと黒木に愚痴る。「大体ね、ボスは、あたしのこと、まだ一人前と思ってないんでしょう」
黒木「早まっちゃいけないよ、ユミちゃん」これから初島へ行ってもらおうと思っていると言っていると、電話が鳴った。
風間からの電話。
ユミ「いいわね、ひがんじゃう」
黒木がすぐに受話器を取り、風間と話す。「まあ、とにかくね、亡霊の正体を突き止めろ。3年前に行方を絶ったマートル号の謎が解けるかもしれんのだ。まあとにかく謎を突き止めろ、いいね?」受話器を置く。
3年前に横浜を出港したマートル号が嵐に遭って遭難した。1年後、船は引き揚げられたが死体はなかった。どうしてマートル号が沈んだのか。船長以下、全員、行方が分からない。黒木が男の写真を2枚、ユミに見せた。日高船長と機関長の市岡。
市岡が室田日出男さんかな。
ユミ「ふ~ん、この機関長、ハンサムね。イカすじゃない」
黒木「しかし、今頃は白骨になってるだろうさ」
初島の付近に亡霊が出るというウワサを耳にした黒木。マートル号と亡霊…この2つは関係があるとにらんでいる。沈没の謎を突き止めるのが、俺たちの仕事。ユミに初島に行き、この写真を風間たちに渡すように言う。
黒木「初島には2時間足らずで行けるよ。夕方までにはバケーションランドに着けるだろう」
ユミ「イエッサー。あっ、もう1つ大事なものを頂かなくっちゃ」黒木を見る。
黒木は財布からお札を1枚、ユミのハンドバッグに入れた。
ユミ「フフッ、サンキュー、ボス」
今回は啓子が完全にいないっぽいな。
島「金貨を彼は、いったいどこで拾ったんでしょうね」地図を見ている。
風間「事によると、亡霊のそばかもしれないぞ」
島「亡霊が金(きん)の亡者を追い返した」
風間「とにかくあの2人を当たろう。それしか手がかりなし」
風間たちはカップルの泊まっているコテージへ。
男「あしたから、この辺りを徹底的に捜すんだ」
女「でも、亡霊が…」
男「亡霊がなんだ。この海の底には莫大な財宝が眠ってるんだ。俺は、それを必ず手に入れる。もちろん危険は承知のうえだ」
女「どのくらいの宝が沈んでるのかしら」
男「想像できねえぐらいだな」
女「それを手に入れたら一生、左うちわね」キスしながらも金貨を見つめる。
覗き見している風間たちを更に見ているウエットスーツの男。カップルのいるコテージに吹き矢を放ち、壁に刺さった。
風間「坊や、2人を守れ」ウエットスーツの男を追った。
島「大丈夫ですか?」とコテージに乗り込んだが、カーテンを閉められた。
風間は岩場を歩き、ウエットスーツの男とワンピース姿の女性を見つけた。「海には近づかないほうがいいわよ」
風間「なぜ?」
女「海には霊があるからよ」
風間「霊?」
女「海は自分の懐に抱え込んだ宝を、どんなことがあっても二度と離さないわ」
風間「それじゃやっぱり海の中に宝が隠されてるんだな? 亡霊と隠された宝とは、どうつながるんだ? あんたは、それを知ってるはずだよ」
女「あなたの顔には死相が見える」
風間「死相?」
女「あなたの顔には呪いがある。あなたは呪われてるのよ! 亡霊の呪いが…」
ウエットスーツの男は背中にボンベ1本、手に吹き矢を持って岩場を歩いている。全身ウエットスーツじゃなかった。下は海パン。脚丸出し。
風間「あの2人は殺されようとした。君は知っていたんだ。なぜ? 金貨を見つけたからか?」
女「黄金の欲望に目がくらんだ者は、みんな死ぬ。一人残らず死ぬんだわ」
風間がウエットスーツの男に吹き矢を刺された。左腕に刺さり、血が流れる。風間は吹き矢を抜いて、男のもとへ向かうが、男はもう1本、矢を放った。風間は男を追い詰めたものの、海へもぐってしまった。
ユミがフェリーに乗り、甲板に出たところで転んで、サングラスの男に助けられた。ユミが落としたハンドバッグの中身を勝手に見る、同じくサングラスの男たち。「おい、これは船長の日高と機関長の市岡だ」
男1「お嬢さん、どうしてこんな写真持ってるの? うん?」
男2「俺たちはこの2人を捜してるんだ。教えてくれねえかな?」ユミの腕をつかむ。
ユミ「何すんのよ!」
男2「静かにしてたほうが身のためだぜ」ユミを船から落とそうとし、ユミは抵抗する。
男1「写真の2人は生きてるのか、どうなんだ?」
男2「そんなはずはない。3年ほど前、確かに俺が…」
男1「2人は生きてるのかどうなんだ?」
ユミ「知らないわ」
男1「バケーションランドにいる2人の仲間なら知ってるってわけだな? 亡霊を見て金貨を手に入れた男はどこにいる?」
知らないというユミを海に落とそうとする男たち。
ユミ「バケーションランドのシーサイドホテルに泊まってるらしいわ」
男1「お前たちの仲間は何を狙ってる?」
ユミ「貨物船マートル号の…」
男1「何?」
ユミ「あんたたち、誰なのよ?」
男1「宝探しに興味がある者さ」
ユミ「あたしをこんな目に遭わして承知しないから。覚えてらっしゃい」
男1「ハハハッ、元気なお嬢さんだな。ええっ?」
男3「おう、もういいだろう」
男1…濃い色のスーツ
男2…薄い色のスーツ
男3…最初に助けた男。リーダー格?
しかし、結局、男3の合図でユミは海に投げ込まれた。
初島バケーションランドの2人乗り用カートに乗る島。フェリーが到着し、さっきのサングラス集団もゴルフバッグを抱えて降りてきた。
ユミは古い船の中で目を覚ました。
男「気が付いたようだな。俺がもう少し見つけるのが遅かったら死んでいた」水中眼鏡を外した顔の右半分に酷いやけどを負っていた。
ユミは悲鳴を上げ、恐れる。
男「この顔じゃ無理もない」ユミのハンドバッグを勝手に開け、写真を見た。男は市岡? 「俺をこんな目に遭わしたやつを見つけ出し、必ず殺してやる」
しかし、何で、勝手にハンドバッグを開けるんだよ?
風間「ユミちゃん見つかったか?」
島「ユミちゃんらしい子は確かにあの船に乗ったんですがね」
風間「じゃ、なんかあったんだ」
なぜか草むらのような所で話していた2人は「ボスに連絡しよう」とその場を立ち去ろうとした。しかし、風間がワンピースの女が窓辺で懐中電灯を回しているのに気付いた。「見ろ、女が合図を送ってる」
岩場にいた市岡と女が会っていて、市岡が女に船長と自身の写真を見せた。
女「どこでこの写真を手に入れたの?」
市岡「溺れ死にそうになっていた娘を助けたら、それを持っていた」
島「もしかしたらユミちゃん…」
風間「シッ!」
女「その娘、こんな写真を持って、どうするつもりだったのかしら」
市岡「あんたに近づくやつは、みんな殺す。俺は、あんたを誰にも渡さない。渡すもんか」手を取り合い、女が市岡の頭をなでた。「俺をこんな目に遭わした敵は沈んだ金貨を捜しに必ずここに来る。だから、俺は3年間、待っていたんだ」
女「ホテルに泊まっている男が金貨を見つけたわ」
うなずく市岡。「その金貨は必ず俺が手に入れる。誰にも渡さない。あの金貨には仲間の命と呪いが込められているんだ」
うなずく女。男はどこか立ち去ってしまった。
風間「坊や、つけろ」
島「はい」
風間は女の前へ。「あんた、やつを使って、ここで何をやってるんだい? 何をたくらんでるんだ?」
女「あたしに近づくと呪いがかかるわ」
風間「もう、その手には乗らん。あんたの狙ってる金貨は、たぶん行方を絶った貨物船、マートル号に乗っていたもんだろう。そんな血まみれた宝を狙って、むなしいと思わないのか? その美しい顔がシワだらけになっても、その若さを犠牲にしてまでも、その呪われた宝を手に入れなければならないものか」
女「そうよ。あなたになんか、あたしの気持ちが分からない。邪魔する者は殺すわ」
風間「今度こそ何もかも吐いてもらう。呪いの宝とは、なんだ?」
女は逃げようとするが簡単に捕まる。
風間「宝はどこにあるんだ!」
女「知らないわ。知ってたらとっくに引き揚げてたわ」
風間「あの男に助けられた娘はどこにいるんだい? あいつには何も関係ないことだ。言ってくれ。頼むよ、言ってくれよ!」
風間は女にケガしている左腕をひねられ、逃げられそうになり、もみ合ううちに女のワンピースが脱げた? ハァ!? 何この展開。
島は市岡を追っていたが、市岡に殴られて倒れた。
初島名物活𩵋料理
サングラスの男たちは座敷席で豪華な刺身料理を食べていた。サングラス外してるけど、男1に比べて、男2の髪のボリュームが少ない。男3はヒゲで区別がつく。
男3「ハマチ」
男1「寂しいこと言うんじゃねえ」
男3「ワラサかな?」
男2「ハマチだよ」
男3「ああ」
何の会話だよ!? 3がリーダー格と思っていたら、そうでもなさそう?
外からじっと見つめている市岡の心の声<やつらだ。やつらがとうとうやってきた。3年ぶりにやってきた。必ず殺す。必ずこの手で>
男たちは座敷席からハワイアン・プールに金貨を持っていた男が入っていくのを見た。
それにしても、淡い色の海パンで一瞬全裸かと思い、ギョッとしたよ。
男1「やつが金貨を見つけた。痛めつけても場所を吐かせろ」
男2「おう」
夜のプールで1人滑り台を降りる男に男2が近づき、「金貨はどこだ?」と迫ったが、男は泳いで逃げた。
草むらで倒れていた島を発見した風間。「坊や、おい、坊や! しっかりしろよ。おい、やつ、どうした?」
島が目を覚ました。風間は島にプールを当たれと命じ、付近を見に行った。
プールを泳ぐ男。市岡はプールの底に潜み、男に吹き矢を放った。吹き矢は背中に命中。プールに入った島が近づくと、男は「海図」と言って倒れた。
男2「おい、人殺しだ!」
風間も駆けつけ、男を島と共に引き上げた。
カップルの部屋に男1、3が入っていき、女が握っていた金貨を取った。
男1「これだ。これをどこで手に入れた?」
女性は外に向かって「助けて!」と叫び、ハワイアンプールにも人が集まり始めた。
風間はカップルの部屋に行ったが、もぬけの殻。
男1、3と岩場を歩く女性。
男1「なあ、金貨はどこにあるんだ?」
首を振る女性。
男1「知らんはずあるまい!」
男3が女性の首を絞めた…が、吹き矢が背中に刺さった。
女性が助けを求めて、市岡のもとへ走ろうとし、男1に撃たれた。
対峙する男1と市岡。
男1「誰だ? 貴様」
市岡「待っていた。お前たちが来るのを待っていた。この顔を見ろ。お前たちにこんなにされたんだ。お前たちに襲われた貨物船の機関長は、この俺だ。3年間、俺は、この復讐を待っていた」
男1「ふんっ、生きた亡霊かい」
市岡「今度は貴様の番だ」
格闘の末、吹き矢を打ち込まれて男1は海へ。
風間は岩場を歩き、男3に声をかけるが応答なく、女性に声をかけると、胸の谷間を指さした。胸の谷間から紙が取り出す風間。女性は「彼にこれを…」と言って息絶えた。
船の中で目を覚ましたユミ。風間がユミを見つけた。
カウンターバー?
風間がユミに飲み物を渡す。
風間「それでユミちゃんを殺そうとした3人組、どんな男か分かる?」
ユミ「顔を見れば分かるわ」
島「それで死にそうになったときにそのアザのある片目の男が助けてくれた?」
ユミ「うん」
風間「よし、とにかく、あした、この海岸を当たってみよう。何か分かるかもしれん」女性が持っていた海図を3人で見る。
船で海に行った3人。風間はウエットスーツを着ている。海図を見ていた風間がストップをかけ、海へ飛び込む。目の前に白骨死体があった。<分かった。これは足に鎖を結ばれて海底に放り投げて殺されたんだ。そして、潮の関係で流れもせずに立っている。ひょっとしたらこの死体は行方を絶った貨物船、マートル号の乗組員かもしれん>
ナイフを手に近づいてきた市岡が風間の顔のマスクの空気を抜き、鉄のケージに閉じ込めた。
突如、白骨死体が浮かんできて、海を見ていたユミは悲鳴を上げ、島に抱きついた。その間に船に乗り込んだ市岡が船を動かし、また海に潜った。
市岡ではないウエットスーツを着た人が風間を助けて海上へ。ワンピースの女性かな? 岩場に引き揚げた風間をうつぶせにし、背中をさすった。「もう少しで亡霊になるところだったわね。死相が漂っていると忠告したのを無視するから、こんな目に遭うのよ」
風間「なぜ俺を助けたんだ? あんたたちは人を殺すのをなんとも思っちゃいないはずだぜ」
女「それ、どういう意味? あたしたちは、めったに人を殺さないわ」
風間「ウソをつけ。バケーションランドで3人やったじゃないか」
女「あれは、あたしたちがやったんじゃない」
風間「じゃ、誰がやったんだ?」
女「海の底の宝を狙う者の仕業よ。あなたも宝だけを狙ってるんなら、あたしは助けなかった。あなたは欲に目がくらんだ男たちとは違っていた。だから助けたのよ」
風間「それじゃ、君も呪われた宝を狙うむなしさに気が付いたんだな」
女「…」
風間「海底の亡霊は、いったい誰なんだ?」
女は、あたしの父だと答えた。そして、父の仲間だった船員たち。日高船長が女の父。市岡機関長だけが奇跡的に助かった。その船に乗っていたギャングの計画的犯罪。機関長の市岡が船を沈めるために機関室に重油をまき、船は沈んだ。
ここに来て、ようやく字幕で”美子”と出た。
貨物船マートル号は暗黒政治に反対して立ち上がった南米のクーデターを援助するための金貨を積んでいた。金貨は日本に在住する、その国の有志が集めたが、ギャングの襲撃を受けた。だから、ギャングは必ず金貨を取りに来る。
美子と市岡で3年間、金貨の在り場所を捜し、ギャングが来るのを待っていた。
美子「父を殺した男をこの手で殺すのよ。やつらは、とうとうやってきた。2人は市岡が殺したけど、もう1人が残っている」
風間「あんたは復讐に燃えている。しかし、心の中はうつろだ。復讐からは何も生まれやしない。市岡は、あなたを愛してるんだね。あなたは市岡を…」
美子「仕事が終わったら金貨を引き揚げて2人で外国へ行くの。そこで整形手術をして新しく生まれ変わるのよ」
風間「なるほど。確かに顔は新しくなるだろう。しかし、復讐に汚れた心は新しくならないぜ」
美子「復讐を諦めろというの?」
岩場の影から市岡が風間めがけて岩を投げて、近づいてきた。「こいつにだまされちゃいいけない! 俺たちは死んだ船長や仲間たちのためにも復讐をしなくちゃならないんだ。そして必ず金貨を手に入れるんだ!」
市岡が岩場から逃げようとすると、ギャングの男1と2が近づいてきた。男1は腕を吊るくらいのケガで済んだのね。2はプールで騒いだだけで無傷だし。
市岡「貴様たち、生きてたのか」
男1「そうたやすく死んでたまるか。沈んだ金貨はどこにある? 金貨が沈んだ場所を言え!」
言えって言ってんのに、マシンガンで市岡を撃ちまくる男2。
美子たちが近づいてきたので、「おう、ずらかれ!」とギャングたちはモーターボートに乗って去った。
市岡「やつらを…やつらを頼む」
風間「必ず捕まえる」
市岡「やつらにやられなかったら、こんな顔じゃなかったら、俺はあんたと一緒になれたのに」
美子「あたしは愛してたのよ。あんたの顔なんか問題じゃなかった。一緒にいてほしかったのよ。それなのにあんたは…」
市岡は力尽きた。
美子「あの2人に奪われない前に金貨を引き揚げてください」
風間「海中はくまなく捜したんですね?」
美子「ええ。今まで数十枚の金貨は手に入れたわ。でも、残りの金貨がどこにあるのか…」
風間「海中に必ず沈んでますよ」
ウエットスーツの2人が海底へ。白骨死体の足元を指さす。
風間<あった。亡霊が金貨を守っていたんだ>
島が先に船に上がり、風間とトランクを引き揚げた。ギャングがモーターボートで近づき、襲撃してきた。また海に潜る風間たち。男2がトランクを奪って、今度は海を泳ぐ風間たちを狙ってモーターボートを走らせた。
ギャングたちは止まっていたフェリーの船長を脅し、フェリーを出させた。フェリーにこっそり乗り込む風間たち。
トランクを開けるギャング。中身は金貨でギャングたちは喜ぶ。
風間、島、ギャング2人の格闘。男1がトランクを持ち出そうとしたところに島がタックルし、トランクが甲板の端に落ちて、開いた。金貨が何枚か海に落ち、その後、トランク毎、海へ落ちた。あとは殴りまくる島たち。
風間「なかなかやるじゃない、坊や」
金貨の沈んだところは潮の流れが速く、引き揚げるのは困難。泥も厚くたまっている。
ユミ「海には、やっぱり霊があるんだわ」
風間「そうかもしれないな。だから海は自分の懐に抱え込んだ宝を二度と離さないのかもしれない」
ユミ「あたしを助けてくれた、あの人も海に帰ったのね。さ~てと、せっかくバケーションランドに来たんだから泳がなくっちゃ」
島「そうだよ、ほら」とユミを抱えて、プールに投げた。
プロデューサー:近藤照男
坪井久智
*
脚本:高久進
*
擬斗:久地明
*
音楽 :菊池俊輔
主題歌:キイハンター
作詩 :佐藤純弥
作曲 :菊池俊輔
唄 :野際陽子
テイチクレコード
*
黒木鉄也:丹波哲郎…字幕黄色
*
島竜彦:谷隼人
谷口ユミ:大川栄子
*
風間洋介:千葉真一…字幕水色
*
美子:山東昭子
石井竜一
*
市岡:室田日出男
中庸介
*
英美枝
植田灯孝
久地明
荻原正勝
*
監督:小林恒夫
<プロフェッショナル・キイハンター。次の赤いシグナルは…女の体をかすったライフルの弾丸は黄金だ。名高い殺し屋・ゴールデン・キラー、日本に出現。しかし、プロ中のプロがなぜ失敗したのか>
ゲスト
<まだ殺しは終わらない>
<連絡は新聞広告。暗号は「天使の手を求む」>
大塚国夫
長沢純
<だが、意外にも狙われた女みずから殺し屋に接触していた。キイハンターは女をマークしながら国際的プロフェッショナルどうしの最後の対決に迫っていく>
まだ殺しは終らない
に御期待下さい
南米のクーデターを援助するために集めた金貨だというのに、結局、美子だってギャングより先に奪って、市岡を整形させて外国で暮らすって…ギャングと同じようは発想じゃない!?
今回は啓子が欠席。前回、今回と観光地での番外編って感じ。
山東昭子さんは顔はよく知らなかったけど、テレビで名前を聞いたことがあったのは政治家だからなのか。
後のゲストは、室田日出男さん、石橋蓮司さんは分かるとして…石井竜一さんは多分、ギャングで一番セリフの多かった男1かな。中庸介さんが男2。英美枝さんは石橋蓮司さんとカップルだったグラマーな女性で、今回、擬斗も担当した久地明さんは、セリフ少な目で殺されちゃった男3。
植田灯孝さんは13話にも出てるけど、顔と名前が一致せず…荻原正勝さんとどちらかが日高船長なのではないかと思われます。
正直、通常回が懐かしくなってきた…スタイリッシュでオシャレな東京の風景が見たい。

