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【ネタバレ】上を向いて歩こう

1962年 日本

 

あらすじ

坂本九の大ヒット曲「上を向いて歩こう」を坂本自身の主演で映画化した歌謡青春映画。少年鑑別所を脱走した九と良二。九は運送屋で更生の一歩を踏み出し、良二はジャズ喫茶で働きながらドラマーを目指す。一方ジャズ喫茶の用心棒でノミ屋を経営する健は、ひそかに大学の受験勉強にはげむが…。昭和の高度成長期の東京を舞台に、懸命に生きる若者たちを舛田利雄監督が生き生きと描く。共演は浜田光夫高橋英樹吉永小百合ほか。

2025.8.12 NHK BS録画

 

日活株式会社製作

 

レンガ塀に映画タイトルが書かれてあり、その塀に登っていた男が塀の中ラグビーボール状のものを投げ込む。グラウンドでラグビーボール状のものをパスする男たち。「上を向いて歩こう」のインストが流れる。

 

企画:水の江瀧子

脚本:山田信夫

 

ラグビーボール状の泥団子の中には小さなノコギリが入っていた。

 

音楽:中村八大

主題歌:東芝レコード

上を向いて歩こう

  作詞:永六輔

  作曲:中村八大

  唄 :坂本九

上を向いて歩こう

上を向いて歩こう

  • provided courtesy of iTunes

挿入歌:東芝レコード

「あの娘の名前はなんてんかな」

  作詞:永六輔

  作曲:中村八大

  唄 :坂本九

台詞協力:永六輔

一斉に食事している男たちの手から手へ小型ノコギリが渡る。

 

河西九:坂本九…字幕黄色

友田良二:浜田光夫…字幕水色

松本健:高橋英樹

永井紀子:吉永小百合…字幕緑

*

永井徳三:芦田伸介

永井光子:渡辺トモコ

若林:平田大三郎

ジェシー・牧:梅野泰靖

久米刑事:嵯峨善兵

正一郎:清水将夫

*

運送店員:ダニー飯田とパラダイス・キング

     ダニー・飯田   

     石田智

  石本:石川進

     増田多夢

     上野保夫

     国宗ヨシカズ

     佐野修

 

鉄格子を小型ノコギリで切る男。

 

新田:武藤章

歌手:上野山功一

関口:滝恵一

管理人:河上信夫

バンド・マスター:杉江弘

正之:長谷川哲夫

黒木恵子:高田敏江

*

チンピラA:木下雅弘

医者:木島一郎

係員:紀原土耕

伸一:亀山靖博

客A:黒田剛

ファン:葵真木子

ポンコツ屋の親父:衣笠力矢

ベースの男:柳瀬志郎

*

客B:榎木兵衛

運送店員A:矢頭健男

サックスの男:小柴隆

客C:水木京二

楽器店の店長:八代康二

吉田:小嶋忠雄

ベースの男:久遠利三

花井:林茂朗

*

ふさ子:須田喜久代

女中:清水千代子

女学生A:小幡真樹子

女学生B:茂手木かすみ

ペット吹き:石丘伸吾

監視員A:玉井謙介

運送店員B:時照明

監視員B:本目雅昭

不良少年:石崎克巳

*

チンピラB:井田武

チンピラC:立川博

運送店員C:藤井昭雄

運送店員D:川倉泰彦

運送店員E:大川隆

劇団ひまわり

劇団若草

技斗:峰三平

*

監督:舛田利雄

 

浜田光夫さんの役名が”佐田”や”左田”というのと”友田”というのを見かけたのですが、日活の方を信じます。映画内で名字呼びされるシーンはないけどね。

www.nikkatsu.com

夜、少年たちが一斉に塀の外へ脱走した。

 

関東少年鑑別所から車数台が出て、少年たちを追う。九と良二は上着を脱ぎ、永井の運転するトラックの前に飛び出し、病院へ連れてけと要求した。良二はケガしたフリだったが、九は本当に負傷してしまい、動けない。鑑別所の職員に追いつかれるが、荷台に隠れ、永井もかばってくれた。

 

東慈愛病院に入院した九と良二。大人を信用できない良二はケガしてる九を連れて、逃げ出そうとするが、紀子という少女が花束を持って見舞いに来た。

 

本なんて持って歩きやがってよ。スケの大学生ってとこだなと悪態をつく2人に”てめえ、ヤスキ、スケ、こいつ”。言葉遣いを直すことね、と動じない紀子。

 

スケは女というのは分かるけど、ヤスキは易き=やさしいこと、楽でのんきなこと??の意味であってる?

 

紀子の父・永井が久米刑事と一緒に病院へ来るのを見た良二たちは逃げようとし、紀子は止めるが、ケガをしている九を残して、良二だけ窓から壁伝いに逃げた。九は良二にドラムスティックを渡した。おお! 「ポニーテールはふり向かない」!

 

洗濯物が大量に干されたところで服を盗もうとした良二だったが、子供たちに見つかった。少年鑑別所から出てきた良二を子供たちが”おじちゃん”呼ばわり。

 

病院のパジャマの上にジャケットを羽織った良二は楽器店に入り、ドラムをたたき、店主にとがめられると楽譜?を盗んで逃げた。

 

ジャズ喫茶へ行き、ドラムをたたく牧に挨拶した良二。しかし、タダで入った良二は店の用心棒たちに囲まれ殴られた。あ、高橋英樹さんいる。

 

ドラマーのジェシー・牧役の梅野泰靖さん、若ぇ。しかし、良二の尊敬する牧はバンドの中では軽んじられていた。

 

「今日も健康に働いたことを感謝します」と言って一斉に食事する男たち。その末席に九もいた。永井は少年保護司で九も面倒を見てもらう事になった。そこに、良二が店にいた健と一緒に永井に治療代をゆすりにきた。健も以前は永井にお世話になっていたが、ボクシングを習い、愚連隊になってしまったらしい。永井は結局、良二に治療代を渡した。

 

健の事務所へ行った良二。そこには牧もいた。牧はヒロポンをやっていて、いいお得意さまだという。ポン中

 

映画内で説明はなかったけど、健がやっているのは”ノミ屋”という公営競技の私設投票所なんだそう。人が集まってワーワー騒いでたのはそのせいか。牧はヒロポン代を稼ぐために健の事務所に来て賭けてるってわけか。

 

永井運送店

九は自己紹介し、女を6人知ってると見えを張り、女の名前は何だと問い詰められると「あの娘の名前はなんてんかな」を歌う。

一緒にいる男たちもノリノリで合わせる。2段ベッドが並ぶ大きな部屋。

 

健は裕福そうな家を覗きに行った。父がチェロ、母がピアノ、息子がバイオリンを演奏。ブルドックを外飼い。これがきっと健の実家ってことだよね?

 

父が清水将夫さん、息子が長谷川哲夫さん。別のシリーズだけど、ドラマ「ありがとう」ファミリーだ。

 

朝寝坊した九は出発していく運転手たちに謝っていると、紀子が朝食に誘った。食卓には紀子の妹の光子がいた。九は9人兄弟の末っ子で女性と差し向かいで食事をするのが初めてだと照れた。光子は小児まひで車椅子。九は光子を怒らせてしまった。

 

良二、健、九の日常ダイジェスト。良二はドラムの練習に明け暮れ、健は事務所の隅で勉強。九は光子と打ち解け、魚河岸で働いてたが、魚の入った木箱をひっくり返し、魚をトラックに轢かれ、責められ、弁償すると言った。

 

バンドボーイになった良二はバンドメンバーに牧さん呼んで来いと言われ、外へ。久米刑事を見かけ、隠れた。

 

九は借金を作ってしまい、健の事務所へ行き、ギャンブルをしようとする。紀子は最初は誰でもする事だと連れ戻しに来たが、男たちが紀子にいやらしく絡み、九の怒りが爆発。健が止めた。そこに牧を迎えに来た良二と鉢合わせ。

 

トラックの荷台に乗った九と紀子は日本の道路、悪いね。税金ばっかり高くってと言いあう。サラッと政治批判があるのが昭和。

 

良二は賭けごとに夢中でポン中の牧を心配するが、牧は九の所へ行けと勧めた。

 

光子は歩けそうで歩けない。九は医師と小児まひで金メダル取った人がいましたねなどと話す。1960年のローマオリンピックの陸上で金メダルを取ったウィルマ・ルドルフという人のことかな?

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マジメに魚河岸で働きだした九。

 

バンド練習。良二は見学。牧はポン切れで練習を中断させた。バンド仲間はこれからのバンドはいい加減なことじゃダメだと良二にドラムをたたくように言う。「僕はまだまだ」と遠慮した良二だったが、練習に加えてもらい、楽しそうにドラムをたたいた。

 

浜田光夫さんはドラム経験者ではなかったそうだけど、言っちゃなんだが、「ポニーテールはふり向かない」の伊藤かずえさんよりよほど自然ではあった。「ポニーテール…」はテレビドラマだからかなり時間のない中での撮影だったらしいけど。

 

しかし、戻ってきた牧に俺のジルジャンを勝手に叩くなと怒鳴られ、良二は大人への不信感がまた募った。ドラムのことをずっとジルジャンジルジャンって有名なメーカー?

…無知ですみません。

 

正之と紀子は大学の同級生? 健が大学に来ていて鉢合わせした。正之は健をおやじがほかの女に産ませた子だと紀子に説明した。健の母が他に男を作って健を捨てたため、引き取ったが、健は正之にケガを負わせて逃げたという。

 

九は光子を連れて港へ行き、歩行訓練をした。港にあんな何もない土地があるのが、あの時代って感じだな。6歩歩けたと喜ぶ光子。遠くで永井も見ていた。

 

良二は九の働く会社に行ったが、九は不在で、九の同僚たちに囲まれ、逃げてしまった。

 

図書館で勉強していた健に話しかけた紀子。15のとき父や妹を恨んだと突然話し出した。長年子供が出来なくて紀子を引き取ったものの、その後、光子が生まれた。分け隔てなく育てられたものの、光子が10歳で小児まひにかかり、両親は光子にかかりきりになり、その頃、近所の人にもらい子だと教えられた。光子のフランス人形の髪の毛を抜いて丸坊主にし、父に8つも殴られた。

 

健の事務所

良二は牧のジルジャンを賭けに使ったため、健の手下が牧からジルジャンを取り上げ、牧はバンドも辞めさせられてしまった。

 

大学の合格発表

松本健、合格! 紀子が一番に祝ってくれた。”けん”かと思ったら”たけし”だったのね。紀子は今日がお兄さんの誕生日だから一緒に誕生日会に行こうと誘った。健は正之と兄弟であることを紀子が知っていることに驚く。

 

以前、正之にナイフをプレゼントしようとし、怖がって逃げた正之をナイフで刺してしまったのだと語る健。何だ、その怖い理由は。

 

牧と恋人と信州へ療養に行く。良二は駅に見送りに行き、ジルジャンを取り戻すというが、牧は、いい音を出すのにジルジャンにこだわるなと言って去っていった。

 

永井が新しいトラックを購入し、九に鍵を渡した。大喜びで市場を車で一回りし、永井運輸へ帰った。

 

父に新車を買ってほしいと頼んでいたのは光子だったが、九は知らずに光子に嬉しそうに報告し、歩くように促した。

 

そこに良二に電話で呼び出された九。良二は10万でジルジャンを買い戻すという。

 

ジルジャン=シンバルなんだ!?

 

良二は車を盗み、10万を作ろうと持ち掛けるが、九は断り、走り去った。良二は車の鍵を落とした九を追いかけたが、九は久米刑事に出くわし、良二を捕まえてやってくださいと頼んでいたのを良二が聞いていた。

 

健は大学に行くためにノミ屋で稼ぎ、大学入学の決まった今日、事務所を閉めることにした。手下たちに引き止められるものの、正之のプレゼントを持って松本家へ。

 

豪邸で大勢の人が集まり、正之の誕生パーティーが開かれていた。健は父にお詫びをしに来たといい、兄さんと同じ大学に合格したと報告。しかし、これからは自分の金でやるという健がまともなことをしてお金を稼いだのではないと察し、道路工夫、掃除夫でもいい、まともなことをして帰ってきてほしかったと健を拒絶した。

 

ペリカンの万年筆を正之に渡そうとしたが、正之に払いのけられた。

健は万年筆を折り、俺には悪い血が流れているんだ!と去っていった。

 

パーティーを再開した正之にどうして許してあげないのよ!と泣きながら責める紀子。

 

健が事務所に戻ると、ジルジャンが永井運送店の社員に奪われていた。健はこの街にしか居場所はねえ!と松本家に行くために着ていた学生服を脱いだ。

 

それにしてもノミ屋に入り浸る永井運送店の社員たち、全然更生してないじゃん!

 

良二は九のトラックを10万で売ろうと電話で交渉していた。

 

九はジルジャンを良二に渡そうと同僚とボクシングで勝負した。

 

良二は永井運送店に忍び込み、九のトラックを探す。

 

それにしてもなんで運送会社にボクシングのリングがあるんだ。九は倒れ込みそうになりながらも応戦し、同僚たちは九のファイトを認めた。

 

良二は九のトラックを探しあて、エンジンをかけようとするが、ちょうど九たちがジルジャンを運び出そうと出てきて運転席に隠れた。

 

九は知らずに運転席に乗り込み、鍵がなくなったことに初めて気づいて慌てるが、別の車で行こうということになった。光子も夜の街を見に行きたいと言って、九の助手席に乗り走り出した。直後、良二もどさくさに紛れて永井運送店を飛び出す。

 

新車がなくなったと騒ぐ社員たちだったが、健が小刀を手に乗り込み、永井に謝らせるという。

 

良二は事故って車をひっくり返し、逃走。九も通りかかり、車を盗んだのが良二と知り、追いかけた。

 

永井運送店

健は社員の若林と素手で勝負することになった。

 

ジャズ喫茶

ジルジャンが戻ってきたので、良二は興奮してドラムをたたいた。そこに九が乗り込み、ジルジャンをめちゃくちゃにした。ああ~、せっかくのジルジャンが~…

 

殴り合いのけんかをする良二と九。

 

ケンカの見栄えをよくするためかペンキをひっくり返したり、なんだかな~。殴り合いの時間が長い、長い。

 

九と良二は割れたコーラ瓶に手を伸ばし、健もまた小刀に手を伸ばした。

 

健のケンカを止めたのは紀子。「ひとりぼっちだから手を繋ぐんじゃないの!  寂しかったら笑うのよ! 悲しかったら頑張るのよ! ひとりぼっちだから愛し合うのよ!」

 

九と良二はなぜか抱き合って泣く。

 

トラックを運転しながら「上を向いて歩こう」を歌う九。

上を向いて歩こう

上を向いて歩こう

  • provided courtesy of iTunes

健は魚市場で働きだした。

 

    入学許可書

1962年度

夜間 第2部 政治学科 217番

    松本健殿

     城北大学

 

永井、紀子に合格を祝われる健。

 

別の場所にいながら、健、紀子、良二も歌い出す。最後は並んで歩きながら歌っている。光子も普通に歩いてるよ。

 

光子 良二 九 紀子 健

 

働く人々の姿。牧も牛の乳しぼりしてる~。ラストシーンは国立競技場前で歌う九たち。(終)

 

東京オリンピックまであと2年。

 

高橋英樹さんが飛び抜けて背も高く、カッコイイ!

peachredrum.hateblo.jp

ここから「伊豆の踊子」につながるのね~。

 

昭和あるあるの暴力で解決するのは何だかな~と思わないでもないんだけど、最後の「上を向いて歩こう」をみんなで歌うシーンがよすぎてどうでもよくなってしまった。働いてる人、子供、昭和の風景がいっぱい入ったPVみたいで、あの部分だけ切り抜きたいくらい。

 

健が結局、父や兄と確執を持ったままだったのは残念だったけど…


www.youtube.com

日活公式に「上を向いて歩こう」単独の予告動画はないけど、この動画の最後の方にちょっとだけ出てくる。

 

上を向いて歩こう」という爽やかな曲が日活だから少年鑑別所出の少年が主役になっちゃうのかな。松竹なら違ったろうな…なんて思ったりして。だけど、日活だから吉永小百合さんや高橋英樹さんが出たんだよなあ。

 

金がない→盗み、ギャンブル、そして暴力と短絡的な不良少年の思考が怖かったけど、何だかんだ最後の「上を向いて歩こう」の楽曲のよさにごまかされた?映画だった。