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【ネタバレ】チョッちゃん(123)―連続テレビ小説―

NHK 1987年8月26日(水)

 

あらすじ

雅紀がこの世を去って一週間経ち、蝶子(古村比呂)と要(世良公則)は遺品を整理しながら、思い出話をする。蝶子は忘れるためには捨てた方がいい、と言うが、要は捨てたって忘れることはできないんだからとっておけばいい、と言う。それから二か月たち、要のヴァイオリンの音も明るくなってきた頃、要に召集令状が届く。蝶子がみさ(由紀さおり)に連絡すると、みさは俊道(佐藤慶)に報告するが、俊道は体調が悪いらしく…。

2025.9.3 NHKBS録画

peachredrum.hateblo.jp

脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色

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岩崎要:世良公則

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北山みさ:由紀さおり

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野々村富子:佐藤オリエ

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国松連平:春風亭小朝

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中山音吉:片岡鶴太郎

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大川邦子:宮崎萬純

中山はる:曽川留三子

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たみ:立原ちえみ

岩崎加津子:藤重麻奈美

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神谷安乃:貝ますみ

岩崎俊継:服部賢悟

区役所の人:伊藤真

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神谷容(いるる):役所広司

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野々村泰輔:前田吟

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北山俊道:佐藤慶

 

てるてる坊主が吊るされた軒先。雨が降っている。

 

♬~(バイオリン)

<雅紀(まさのり)君がこの世を去って1週間がたちました>

 

要がバイオリンの練習をしている。

 

茶の間

蝶子は、雅紀のおもちゃ箱を見ている。

要「何やってるんだ?」

蝶子「マーちゃんの持ち物。忘れるには捨てた方がいいんだけど」

要「捨てることはないさ。捨てたって忘れられるわけないんだから。このままでいいよ」

蝶子「つらくならない?」

 

要「お前は、どうなんだ? 見る度に思い出して泣いたりしないかね?…ま、泣いてもいいさ」

うなずいた蝶子は箱の中から小さなだるまの貯金箱を取り出して、テーブルの上に置いた。

要が振ると小銭の音がする。「いくら入ってんだ?」

蝶子「開ける?」

要「いや。…このままでいいよ」

蝶子「そうね」

 

要が自分のズボンのポケットから小銭を取り出し、1枚ずつ入れる。「ためて、何買うつもりだったんだろう」

蝶子「さあ」

要「何か欲しい物でもあったのかね?」

蝶子「あったかもしれないけど、あの子、言わない子だったから。暮らし楽じゃないことも知ってたし、無理なこと、言わない子」

うなずく要。

 

また箱から何か取り出す蝶子。

要「こいつがね、雅紀の大将だ。油ひいて、ロウ塗って、強いって言ってたな」

蝶子「でも、最近はできなくなったわ。バイオリンの練習が忙しくなって」

要がメンコをテーブルの上に置く。

こういう感じの丸い武者メンコ。

 

要「俺は…あいつにバイオリンを押しつけて、あいつから何もかも取り上げてしまったのかね?」

蝶子「押しつけなんて…私も賛成したし、マーちゃんだって自分からやる気出してたもの。悔やむことないわ」

うなずく要。

蝶子もうなずく。

要「うん…」

 

蝶子が箱からボールを取り出し、テーブルの上を転がす。蝶子と要の間で行ったり来たり。ボールが転がり、雨の庭へ。どちらも取りに行かず、じっとボールの行き先を眺めていた。

 

静かな、いいシーンだった。

 

セミの声

 

蝶子は家の前で打ち水をしていた。

 

<時は9月中旬になっています>

 

ラジオから流れる歌。

♬兵隊さんの おかげです

お国のために

兵隊さんよありがとう (FadeOut・Ver)

兵隊さんよありがとう (FadeOut・Ver)

  • 松原 操 & 飯田ふさ江
  • 謡曲
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

昭和13年、新聞社が「皇軍将士に感謝の歌」の懸賞募集し、佳作一席に選ばれた「兵隊さんよありがたう」で作詞は印刷所の工員。

 

で、同じ懸賞で一等だったのが「父よあなたは強かった」。「ありがとう」第3シリーズで乙美さんが歌ってたやつ!

父よあなたは強かった

父よあなたは強かった

  • provided courtesy of iTunes

作詞は一般女性だったけど、歌詞に賛否両論あったらしい。父を”あなた”と呼ぶのがけしからん!とか。歌詞は、父や夫、兄や弟、我が子など男性によくぞ勝ってくださった等、感謝する詞。つい調べてしまったけど、このドラマには1ミリも関係ないよ!

 

はる「いつまでも暑いねえ!」

蝶子「ホント!」

音吉「ねえ、残暑ってやつだ」

はる「麦茶でもどう?」

蝶子「ありがとう!」

 

はるは奥へ。

蝶子は音吉の作業場へ。「精が出ますね」

音吉「ええ、昔なじみが声かけてくれるんだよ。ありがたいよね。2か月たっちゃったねえ」

蝶子「あっという間」

音吉「まあ、でも元気になってよかったよ。ねえ」

蝶子「ご心配かけました」

音吉「いや」

 

麦茶を持ってきたはる。「何?」

音吉「ん? いや、お向かいさ、ひところは声かけるのも悪いぐらいしょんぼりしてたからさ」

はる「うん」

蝶子「もう、大丈夫!」

はる「うん、どうぞ」

蝶子「あ、いただきます」

 

音吉「旦那のバイオリンの音も明るくなったよね?」

はる「分かったふうなこと言って」

音吉「バカヤロー! お前。そりゃ、音楽については俺は素人だけどよ、バイオリンの音については、うるせえぞ」

蝶子「ホント?」

音吉「何年、聴かされてると思うよ。え? 俺なんかバイオリンの音を聴いただけで旦那の気分まで分かっちゃうよ」

はる「ホントかねえ」

音吉「毎日毎日かぶりつきで聴かされてんだよ。耳だって肥えらあ」

蝶子「なるほどね」

 

音吉「今日なんて非常に明るいんじゃないの?」

蝶子「分かります? この前の演奏会がうまくいったもんだから」

音吉「ほら見ろ。言ったろ?」

 

岩崎家の前に国民服姿の男性が訪れていた。

蝶子「あの…何か?」

名簿らしきものを手にした男性。「岩崎さんですね?」

蝶子「はい」

男性「おめでとうございます」と封筒を渡した。

蝶子が中身を確認すると、赤紙だった。

 

⚟︎♬~(バイオリン)

ベートーヴェンのロマンス

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要の練習室

要「何だね?」

蝶子が封筒を差し出した。

バイオリンを置き、封筒を受け取る要。

蝶子「来たのね?」

要「うん…来たか」赤紙を広げる。赤…というよりピンクね。「ついに来たのか…」

 

野々村家

玄関で泰輔にそっと耳打ちする富子。

泰輔「来たか…」

富子「来たんだって」

泰輔「そうか…」

 

茶の間にいた蝶子は泰輔と目が合い、うなずく。

台所から安乃が出てきて、泰輔に麦茶を出す。

泰輔「(安乃に)あ、悪いな。(蝶子に)要さん、どうしてる?」

蝶子「案外、淡々と」

泰輔「そう」

 

蝶子「子供たち連れて、楽団とか仲間の人のところに知らせに」

富子「淡々としてるのは表面だけさ。胸のうちは、あれだよ。煮えくり返ってんだよ。子供がそばにいりゃ、人様の前で抑えもきくし、それで連れてったんだよ」

泰輔「要さん、覚悟はしてたんだろ?」

うなずく蝶子。

富子「覚悟してたってさぁ…」

 

泰輔「ちょくちょく耳にするんだけどもさ、どうも日本、形勢不利らしいな」

富子「要さん、これから戦地なんだよ」

泰輔「ああ…いやいや。うん…」麦茶を口にする。

 

蝶子「頼介さんから手紙来る?」

安乃「いいえ」

蝶子「そう…」

 

富子「ね、夢ちゃんから、この前、来たんだよ」

蝶子「あ、そう!」

富子「ほらほら、これこれ、これこれ! ほら。ね!」ハガキを手渡す。

蝶子「無事なのね」

富子「うん」

 

電話が鳴る。

富子「あ、つながった」

蝶子「はい! そうです。はい。あ、母さん?…ん? いやいや。実は要さんに召集令状来たもんだから」

 

蝶子は電話の前にいて交換手に電話を北海道につなげてもらうのを待ってたってことね。

 

北山家茶の間

みさ「お父さん! あ、あれ?」

食事の後片付けをしているたみ。「先生は診察室の方だわ」

みさ「あれ、また、食べ残したんかい?」

たみ「私の料理のせいではないしょ?」

みさ「いや、なんも。最近、食欲ないんだ」

 

⚟︎戸の開閉音

 

たみ「そうですか…」

みさ「お父さん!」

俊道が茶の間に入って来た。「たみちゃん、水、1杯」

たみ「はい」

 

薬を飲もうとしている俊道。

みさ「あれ、具合悪いんかい?」

俊道「うん。腹がちょっと」

みさ「あれ」

俊道「ああ」たみが持ってきたコップを手にする。

たみ「はい」

薬を飲んだ俊道だけでなく、俊道を見ていたみさやたみも苦そうな顔をする。

 

俊道「電話は何だ?」

みさ「あ、東京から」

コップをたみに渡し、たみは台所へ。

 

みさ「要さんに召集令状が届いたってしゃべってた。6月に雅紀ちゃん。今、また、要さんに召集。悪いことは続くもんだねえ」

俊道「なしてこうなるんだべ?」つらそうな表情を浮かべる。「う~ん」

みさ「なしたの?」

俊道「いや、背中がちょっと」

 

背中をさするみさ。「お父さん、少し痩せたんでないんですか? お医者さんに診てもらったらどうなんだい?」

俊道「ワシも医者だ」

みさ「いや、したっけ産婦人科でしょや?」

俊道「今まで何十年とほかの病気も診てきたんだ。分からんわけはない」

みさ「どこか悪いんかい?」

 

俊道「あ~、大したことないべ」立ち上がり、振り返る。「蝶子には、ワシが変だとか何とかしゃべってないべな?」

みさ「なんも…」

俊道「うん、向こうもいろいろと大変なんだ。そういうことは、わざわざしゃべることないわ」

みさ「そう思って」

俊道「うん」部屋を出ていく。

みさは俊道が残していった薬の包み紙を見る。

 

岩崎家茶の間

要「皆さん。今日は本当にありがとうございました」

頭を下げる一同。

   

   加津子

  蝶子 要 

      俊継

邦子       神谷

はる       連平

安乃       音吉

富子       泰輔

 

要「私は明日、妻と子を残して出征しますが、あとのことは、よろしくお願いします」

蝶子も一緒に頭を下げる。

泰輔「そのことは心配ないからね」

神谷「うん」

連平「あたしもまだいるしさ」

神谷「まあ、お互い、いつ令状来るか分かりませんけど」

音吉「目の前には私らいますし」

うなずく要。

はる「あんただっていつ赤紙来るか」

 

富子「ま、男たちがいなくなったら、女同士、手、取り合って、ね! しのいでみせるわよ」

邦子「親友の私もついてますから」

要「うん。皆さん、よろしくお願いします」

泰輔「ああ」

連平「ということで、この辺で加津(かっ)ちゃんの歌ってのは、どうです?」

音吉「あ~、いいですね!」手をたたく。

富子「いいね!」

みんなで拍手する。

富子「こっちおいで、こっち」

 

加津子と俊継が立って並ぶ。

加津子「歌います」

拍手

加津子「せ~の」

 

♬すぎやまがくえん たのしいな

おはよう おはよう

あさのごあいさつ

 

<この歌は4年も前、加津子ちゃんが作った詞に要さんが曲をつけたものでした。要さんは一体、どんな気持ちで聴いていたのでしょうか?>

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にこやかに一緒に口ずさんでいる要。

 

♬うまいンだ

 

音吉「ああ、うまいね」

拍手

はる「上手、上手」

 

子供たちを見つめる要のアップ。(つづく)

 

辛いことが次々に…今の加津子は金八3の生徒もやってたらしい。加津子は今、小学4年生。実年齢は当時12歳だから、金八3は1988年で、中1で中3の役をやってたんだ!? 

 

金八では杉浦かよ役の藤重麻奈美さんの席は教卓の真ん前の席。他のシリーズでいうと、1では阿部トシエ(土屋かおりさん)、2では赤上近子(伊藤つかささん)の席か…かわいい女の子席って感じだね。確か、伊藤つかささんも当時中3ではなかったはず。

 

ちなみに加津子も雅紀もお世話になった病院の看護婦・横山里子役の吉田やすこさんは金八2の生徒で窓際の後ろから3番目の席・石川祐子役で1の山田麗子(三原じゅん子さん)と同じ位置。ヤンキーっぽい女の子席。前田吟さんは3の生徒・山田裕子の父役。

 

つらいので関係ないことをつらつらと…(-_-;)