TBS 1973年7月19日
あらすじ
乙美と別居中の夫・七之輔が交通事故で怪我をした。愛達は乙美に名古屋行きを勧めたが、一度唯一に騙されている乙美は首をタテに振ろうとはしなかった。仕方なく唯一が一人で名古屋へ向かった。だが、根は人情家の乙美は唯一一人では不安だった。そこで歌(山岡久乃)に頼み、自分の代わりとして名古屋へ行ってもらった。
2025.7.17 BS12録画
乙美が自宅前で騒いでいるのを唯一が止め、歌や愛、元気が見ていた。そこに熊取酒店に七之輔が事故に遭ったと電話があったが、乙美は信じず笑い出す。
作:平岩弓枝
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音楽:平井哲三郎
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主題歌(クラウンレコード)
ありがとう
作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
唄:水前寺清子
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協力:東京魚商業協同組合
築地東京青果物商業協同組合
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志村愛(あい):水前寺清子
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志村歌(うた):山岡久乃
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梅田きよ:長内美那子
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熊取唯一(ただいち):岡本信人
山口中(あたる):時本和也
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寺川元気(もとき):石坂浩二
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寺川明子(あきじ):井上順
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寺川百子(ももこ):葦原邦子
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熊取乙美(おとみ):園佳也子
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中央(なかお)玉之輔:佐野浅夫
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中央方子(まさこ):奈良岡朋子
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中央玉子:波乃久里子
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中央素子(もとこ):沢田雅美
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小川七之輔:松下達夫
松永孝夫:久米明
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新堀名津(なつ):長山藍子
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新堀未絵(みえ):音無美紀子
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柴田保:森本健介
看護婦:久松夕子
八百一の客:大原穣子
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木下三三九(さんさく):児玉清
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木下行司(ぎょうじ):新克利
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木下桔梗(ききょう):佐良直美
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プロデューサー:石井ふく子
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演出:川俣公明
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制作:テレパック
TBS
熊取家
カバンに荷物をつめている唯一。愛は新幹線の時刻を確認する。
志村家
歌、玉之輔、百子が乙美と話をする。
魚平
唯一はこれから新幹線に乗って名古屋に行くと素子に報告。店には元気もいた。唯一は一緒に名古屋に行こうと乙美に言うが、乙美は黙っている。愛も歌も玉之輔も説得するが、百子はこの人、頑固だから…とあきれる。
三三九
店に横田きよが来たので、のれんをしまい、三三九は、きよと話をすることにした。三三九のことはずっと大学時代の友達から聞いていて、店のことも知っていた。
桔梗と行司はカウンターでお茶漬けを食べながら2人の話を聞いている。
新堀家
浴衣に着替えた名津。未絵が部屋に入ってきて銭湯に誘う。浴衣に着替えなさいよと名津が言うと、だって暑いものと未絵が答える。
勝手に着物は涼しいものだと思っていたけど、「おやじ太鼓」でもいつも和装の愛子さんや高円寺のおばちゃんも夏はワンピースになるんだよね~。こういうのが分かるから昭和のドラマって好き。でもどこか出かけるっていうと着物に着替えるんだけど。「あしたからの恋」の和枝は和菓子店の店番ということで夏でも和服で通していた。
寺川家
明子は玉子が作ったシャツを着て百子に見せた。アロハシャツみたいに派手だね。百子は浮かれた明子にシラッとしてる。
寺の境内
愛、中、元気、素子の若者たちが集まり、愛が言う「けんもほろほろ」に素子も元気も「けんもほろろ」だとツッコむ。
志村家
まだ乙美がいて、歌もあきれ気味。夫婦は赤の他人、子供は血がつながってるんだからと歌が言うと、唯一はO型だと乙美が言う。歌もO型。乙美がAB型というと、歌がそうだと思ったと笑う。七之輔もO型。人間大切なのは心だと乙美が言うと、歌も同意し、唯一さんも心細いだろうと涙ぐむ。
乙美がAB型ならO型の唯一は生まれないんじゃ…!?
寺の境内
早く結婚しない?と玉子が明子と話している。キスしない?と積極的な玉子。明子はドギマギ。キス待ちしていた玉子だが、お線香くさくない?と急に現実に戻った。
玉子の背後から銭湯帰りの名津が浴衣で髪をおろして歩いてきたのを幽霊と勘違いする明子。そして、騒ぐ明子に猫がいるのだと思ってパニックになる名津。
志村家
愛が帰宅。歌もまた「けんもほろほろ」と言っていて、愛がツッコミ。
辞書で「けんもほろろ」について調べる。それにしても、いつも言葉の意味を調べるのに使っていたgoo辞書がなくなって、これまでリンクさせていたのもなくなっちゃった。直さなきゃと思ってはいるんだけど、何せ膨大で。
三三九
三三九は、これから、きよと警察に行く。きよは三三九が無一文からこれだけの店を作ったのを見て、無一文になる決心が出来た。行司がタクシーを呼び、三三九は、きよと共に出かけた。行事や桔梗が起きて待ってるという言葉を聞き、きよは私には誰も待っている人がいないと涙を拭く。
魚平
愛がガンガラをかついで市場へ出かけようとしていた。
八百一
明子も出かけようとすると玉子が店の前で待っていて、一緒に出掛けた。
元気は会社の出張で大阪に行くことになり、百子に朝食をせかした。
魚平
乙美が来店し、歌に名古屋へ行ってくれないかと頼んだ。女心は女にしか分からん、隣同士で子供も一人っ子なんだからと預金通帳とハンコを渡す。赤の他人にそんな…と戸惑う歌に人は心やと手を合わせて頼む。
中央肉店も開店準備をしている。方子は明子と一緒に買い出しに行く玉子のことを文句を言い、結婚前に少し慎むように注意してと玉之輔に言う。
元気を追いかける着物姿の歌。ほら、やっぱり出かける時は着物だね。
大きな声で元気を追いかける歌をいい年して走っちゃって、このごろは女の慎みがなくなったと方子があきれていた。
三三九
桔梗が寝坊して店に出てくると、三三九が鼻歌を歌いながら店のテーブルを拭いていた。三三九は夕べ遅かったので桔梗たちを寝かせるために目覚まし時計を止めていた。
桔梗は、きよが自殺未遂くらいでなぜ警察に行かなければならないのか疑問に思っていた。きよは毛皮屋だった父の事業を受け継いでいたが、計画倒産の疑いがある。学生時代は美人で女王様みたいだったきよは学生結婚したが、別居して、その後破産した。
三三九は、きよに対してみじめな思いをしていたと話す。機嫌のいい三三九に桔梗は早く嫁さんもらってやんなきゃねと店に出てきた行司に言い、「花嫁人形」を歌い出す。
魚平
愛が健二と市場から戻ってくると、歌が不在。茶の間に置き手紙が置かれていた。
頼まれたら後には引けない江戸っ子だってね。
名古屋に行ってきます。 お愛へ お歌
病院の廊下
唯一がメガネの男性と話していた。歌が駆けつけると、唯一が七之輔はさっき手術が済み、思ったより軽いと話す。ひき逃げと聞き、ムッとする歌。看護師と警官がやってきて、警官が唯一と一緒にいた男性に話を聞こうとすると、歌が男性をひき逃げ犯と思い込み、男性に食ってかかる。
中央肉店
店はドタバタ忙しい。肉を切っていた玉之輔が接客も電話も出る。
八百一
玉子が店を手伝っていた。明子は玉子を気遣い、百子に大変な所だけやらせようとし、あげく、2人でスイカを届けに行ったので、百子はムッ。
魚平
健二が店を手伝っている。
「ありがとう」シリーズの根底を覆すようなことをいうと、石坂浩二さんと水前寺清子さんの組み合わせより前田吟さんのほうが合うように思っちゃう。渡鬼では前田吟さんと長山藍子さんが夫婦役なんだっけ?
名津がお店に来て、健二に気付く。
熊取家
乙美が「かむろぎのみこと、八百万の神云々…」と神棚の前で唱えている。
素子が店を訪れると、中が一日中、神社のお経をあげていると話した。店に出てきた乙美は、うちは神道で大祓(おおはらえ)の言葉を読んでいたという。唯一を心配しながら神棚を見上げる。
そば屋
歌が唯一と一緒にいた松永と話をする。松永はひき逃げ犯の目撃者で車のナンバーをメモしていた。歌がお礼を言っていると、大阪の仕事が早く終わった元気も駆けつけた。
魚平
店の忙しさも一段落つき、愛と健二が話していると、乙美が来店した。健二を警戒し、店に戻ると中に魚平に行くよう命じた。歌を名古屋に行かせたため、愛に何かあってはいけないと思ってのことだった。渋る中に駄賃3000円!
中央肉店
明子と玉子が仕込みをしているが、イチャイチャしていて、玉之輔と方子があきれる。明子たちが奥に行ってしまい、方子が気にする。玉之輔が素子に行くように言うが、ハチミツにチョコレート溶かしたみたいで胃が悪くなると嫌がる。
方子が聞き耳を立て、静かになったので、素子がしかたなくドアを開けると、2人でテレビドラマを見ていた。
病院の廊下
歌が付き添うことにし、唯一に宿をとるように言う。付き添いは歌の本職だもんね(違)。松永は唯一に近所だから泊まりに来るように誘う。一人…というか年寄りの手伝いがいる。元気はこれから帰るので、百子を愛のところへ泊まりに行かせるという。
志村家
中が帰らず、テレビを見ていて、健二はイライラ。健二も中と2人きりにするわけにはいかないと帰らない。
魚平に桔梗が訪ねてきて、やきとり弁当を届けた。
三三九
配達から帰った桔梗は魚平に男の人がいたと三三九に報告。
八百一
明子を送りに来た玉子とイチャイチャ。チャオ!と手を振る明子を百子が見ていた。
荒物屋
玉之輔がハイライトを買いに来て、元気が唯一の父について報告。名津は魚平に健二が手伝いに来ていたことを話し、元気は悔しがる。
志村家
無言で茶の間にいる愛、健二、中。愛はしびれを切らし2階へ。乙美が様子を見に来て、中と交代。今日は、ここに泊まるといい、健二に帰るように言った。
健二が帰り、乙美が自宅に一旦戻った時、ちょうど元気が顔を出し、愛が家に上がるよう勧めた。
寺川家
百子は明子に結婚する前から母に気遣わない明子に説教。明子は嫉妬、嫁いびりと反論し、百子の肩をたたき、機嫌を取ろうとした。
志村家
愛は元気にカルピスを出した。唯一の事を聞き、愛は夕食を勧めた。元気は悪いなあと言いながらもニヤニヤ。愛が包丁で指を切り、戸棚のばんそうこうを取るよう元気に頼んだ。そこにジャンバーを忘れた元気が戻ってきた。元気と健二のにらみ合い。(つづく)
愛も元気のことをそこまで嫌わなくなったのね。
