徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】炎上 4Kデジタル修復版

1958年 日本

 

あらすじ

名匠・市川崑監督が三島由紀夫の小説「金閣寺」を映画化。市川雷蔵の初の現代劇で、国宝の寺に放火した青年僧の苦悩と葛藤を描く映画史上の名作。昭和19年春。この世で最も美しいのは京都の驟閣寺だと亡き父から教え込まれたきつ音症の青年・吾市は寺の徒弟となる。だが戦後、寺は観光地と化し、尊敬していた住職の堕落を目にした吾市は不信と絶望感に追い詰められていく…。名カメラマン宮川一夫のモノクロの映像美も見どころ。

2025.4.17 NHKBS録画

peachredrum.hateblo.jp

市川雷蔵主演作品では「剣」を見たことがあります。

 

この作品は

あくまでも物語であって

歴史の一断片ではない

したがって

登場する人物及び

その背景はすべて

完全に架空のもので

ある

 

大映株式会社製作

 

大映スコープ

 

製作:永田雅一

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企画:藤井浩明

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原作:三島由紀夫

      「金閣寺」より(新潮社刊)

脚本:和田夏十

   長谷部慶治

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撮影:宮川一夫

音楽:黛敏郎

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溝口吾市:市川雷藏…字幕黄色

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田山道詮老師:中村鴈治郎…字幕緑

戸刈:仲代達矢…字幕水色

花の師匠:新珠三千代東宝

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溝口あき:北林谷栄

副司:信欣三

らん子:浦路洋子

まり子:中村玉緒

鶴川:舟木洋一

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桑井善海:香川良介

検事:水原浩一

護送する刑事B:寺島雄作

背広の男:上田寛

溝口承道:浜村純

刑事部長:志摩靖彦

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護送する刑事A:伊達三郎

若い男:五代千太郎

東司:石原須磨男

捜査係長:藤川準

西舞鶴の警官:井上武夫

士官候補生:浜田雄史

典座:大崎四郎

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東司:浅井福三男

徒弟:西坂一男

徒弟:山本大樹

米兵:アレン・R・カワスジー

街の女:小柳圭子

芸妓:宮田暁美

宿の内儀:小林加奈

南波:旗孝思

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監督:市川崑

 

オープニングのコーラス?恐ろしい。

 

刑事部長「京都市上京区(かみぎょうく)驟閣寺町(しゅうかくじちょう)済宗双円寺(ざいしゅうそうえんじ)徒弟・古谷(こたに)大学3年生、溝口吾市、21歳。驟閣寺が焼失した去る7月5日、夕刻6時50分ごろ同寺、裏山の山頂付近で服毒こん睡状態になっているのを付近住民が発見。驟閣寺町警らが逮捕し、直ちに警察病院に収容。本日退院。胸に2か所、小刀を刺した傷跡があります」

 

溝口の後ろについていた係長が溝口のシャツを広げる。

検事「心臓の上だね」

 

逮捕現場に遺棄されていたカルモチン錠の箱とカッター?、革バンドや十円札を焼いた痕跡あり。

 

出生地は舞鶴市東大浦成生(なりう)の顕現寺(けんげんじ)という小さい寺の息子で父は7年前に死亡。母は、この春まで双円寺の炊事婦をやっていた。

 

係長は「お前一人で火をつけたんか?」と聞く。自殺もできなかった。ええかげんな茶番は、やめたほうがええ。

 

溝口は黙ったままシャツのボタンを閉めていた。溝口が焼いたのは国宝の驟閣寺。男らしく白状しろと言われるが黙ったまま。刑事部長と検事が分裂症気味だが大したことはないとこっそり話している。

 

ここから回想。双円寺に初めてやってきた溝口は手紙を台所仕事をしていた典座に無言で渡す。

 

田山老師に手紙が渡り、溝口は老師の前へ。手紙は亡くなった溝口の父が書いた遺言でこの寺に溝口を預けたいと書かれていた。老師は溝口を預かることを承諾した。

 

副司は勝手に溝口を受け入れた老師を徒弟を増やすのに相談もしてくれないのかと声を荒げた。自分の息子も徒弟として入れたいという思惑がある。

 

溝口は小さな部屋に案内された。

 

典座が板木を鳴らして人を集めた。先輩が溝口の持ってきた米をこぼし、床に落ちた。「ば、ばか!」と初めてしゃべった溝口。どもりやと笑われる。

 

学生時代もどもりでからかわれたことを思い出す溝口。海軍に入れば一発で直るぞ!と言われてるから戦時中の話なのね。

 

副司に「お経だけはどもりません」と訴えた溝口だったが、副司はお経だけ読んでいればいいというものではなく、挨拶や講話もしなければならないのだと言う。

 

老師は溝口を呼び出し、父とは修業時代の友達だから気兼ねしないようにと励ます。

 

溝口は学生服のまま庭掃除をしていたけど、学校に通いながら修行もしてるようで、しかし、今は学校へ行っても勤労動員へ行かされている。昼、溝口の母が訪ねて、老師と話をし、持ってきた食料を典座に渡した。溝口も帰ってきたが、母を無視する。

 

今日は溝口の父の命日で1年半たったので、お経をあげてほしいと溝口の母が老師に頼んだ。警戒警報が鳴ったが、そのまま本堂へ。

 

驟閣寺の床を磨いていた溝口に「空襲や~!」と逃げ込んできた母。溝口は、ここには入らせへんと防空壕へ。母から実家の寺が人手に渡ったことを知らされた。

 

父から一度、驟閣寺を見せたいと言われたことを思い出す溝口。母から父の位牌を預けられ、驟閣寺の中へ入って泣いた。

 

米兵がバスに乗って大挙、驟閣寺に押しかけた。もう戦後?

 

パンパンみたいな派手な女性が米兵に追いかけられて驟閣寺に入ろうとしたのを見かけた溝口は「驟閣寺、汚したら承知せえへんで」と突き飛ばして女性を転ばせた。米兵は溝口にお礼を言って、タバコを2カートン渡し、女性と一緒に去って行った。

 

老師から古谷大学へ行くよう言われる溝口。

 

仲間の鶴川に寺の人が冷たくなったと話す溝口だったが、1週間ほど前、変な女が寺の男に突き飛ばされて流産したと怒鳴り込んできた、その男がどもりで、老師が金を払って女を追い払ったと聞き、自分のことだと思い当たった。

 

老師に女性のことを話そうとしたが、発覚してから言い訳するなと聞き入れてもらえなかった。

 

学校で脚の不自由な戸刈に話しかけた溝口。戸刈は溝口が話しかけるのを待っていたと言う。

 

母も双円寺で働き始めたが、溝口は学校をサボるようになり、母に責められる。

 

戸刈の部屋を訪ねた溝口。友達いないのか?と聞かれ、いたけど2年前に死んだと答えた。鶴川は東京に帰った時にトラックに轢かれて死んだ。

 

禅寺の息子である戸刈は金持ちの寺の住職に興味があり、双円寺の老師が女を囲っていることを知っていて溝口に教え、老師の嫌がることをやってみろとけしかけた。

 

新聞の間に老師の囲っている芸者の写真を挟んで老師に持っていったが、写真だけ溝口の机の上に置かれていた。それにしても、老師の話してた講話の内容が酷い。子猫の取り合いになったので子猫をこ…書きたくもないわ! バカな話。

 

戸刈に借金を申し込みに行った溝口。戸刈に教えてもらった尺八を吹くと、尺八だとどもらないんだなと笑われた。

 

溝口は故郷の舞鶴から崖へ。

 

旅館のおかみが5日も同じ格好で座ったままの客がいて気持ち悪いと通報していた。警官から説教され、金は持ってますか?と聞かれた。

 

寺へ戻った溝口は母に叱られた。その上、母は、もうここにはいられない、お前なんか産まなければよかったと寺から出ていった。

 

戸刈は溝口が利息含めて4500円借金していると老師に言いつけた。

 

溝口が帰ってきた時、副司は驟閣寺の火災警報器が壊れていることを電話していた。

 

老師に呼ばれ、溝口の目の前で老師が3000円を戸刈に返した。学生同士のやりとりに利子は発生しないと利子分は払わなかった。

 

戸刈の部屋を訪ねた溝口は授業料から利子分の1500円を払った。戸刈は今日初めて驟閣寺を見たと褒め称えた。溝口は驟閣寺のよさは君には分からへんと反論。驟閣は誰のものでもない。金もうけの道具にしようとしている。でも変えられないと話す。しかし、君に何ができるんだと戸刈が鼻で笑う。

 

戸刈の今の恋人?の花の師匠が”かたわ”連発。

 

遊郭に行った溝口は、まり子という女と話だけして帰った。

 

溝口が寺に戻ると、老師が修業時代の仲間、善海と酒を飲んでいた。善海も溝口の父を知っており、老師が電話で席を立ち、2人きりになった時に私の本心を見抜いてくださいと問うたが、何も考えん方がいいと笑われた。

 

誰も分かってくれへん、俺のすることはたった一つだけと思い詰める溝口。

 

驟閣寺で読経を終えた老師が外に出ると、溝口がたたずんでいた。近くに行くと、私のあとをつけてきたんだな?と訳の分からないことを言われ、きちがいみたいやなとあきれる。

 

夜中、驟閣寺に忍び込んだ溝口がマッチを擦った。ワラの束に火が付き、溝口はせきこみながらも中にとどまり続けた。

 

副司や典座が火事に気付いた。燃え上がる驟閣寺。「仏の裁きじゃ」とつぶやき、読経し始める老師。

 

裸足で山に逃げた溝口は寝転がり、燃え上がる火の粉を見た。

 

取調室

黙秘を続ける溝口を責め続ける刑事たち。

 

溝口は手錠をかけられ、警官たちと実地検証へ。

 

刑事に連れられ、駅構内を歩く溝口にあれが驟閣寺を焼いた張本人かと話す人々。7年の刑が決まった、母は2か月前に鉄道自殺した、老師は托鉢をして歩き、溝口のために控訴している等々。列車に乗った溝口は刑事ともみあいになりながらも列車から飛び降り死亡。(終)

 

すごいぶった切りラスト! 本当にあった事件がベースとはいえ、謎がいっぱい。市川雷蔵さんは若くして亡くなったし、見た映画も最後に死ぬ役ばっかりで儚いなあ。

 


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