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【ネタバレ】チョッちゃん(68)―連続テレビ小説―

NHK 1987年6月23日(火)

 

あらすじ

蝶子(古村比呂)はここのところ、部屋の模様替えに明け暮れている。ある日、外で金槌をふるって工作をしていると、アパートの住人・久野(登亜樹子)が蝶子の服を誉める。自分で仕立てた服だと伝えると、久野は仕立て代を払うから自分にも作ってほしいという。それを聞いた要(世良公則)は、金を受けとって服をつくる内職のような真似は許さないと、立て板に水。蝶子は無償でいいから服を作りたいと頼むのだが…

2025.6.10 NHKBS録画

peachredrum.hateblo.jp

脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色

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岩崎要:世良公則

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北山みさ:由紀さおり

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田所邦子:宮崎萬純

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久野:登亜樹子

鳳プロ

早川プロ

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北山俊道:佐藤慶

 

<チョッちゃんのこの室内の模様替えというのは趣味というより病気に近いものかもしれません。飽きっぽいというのではなく、よく言えば、いつも何かに挑むチャレンジ精神の表れでしょうか>

 

火鉢?の大きさを図って、アパートの外で木の板を釘で打ちつけている。

 

久野「へえ~、何事?」

蝶子「こんにちは」

久野「何、作ってるの?」

蝶子「花瓶を置く板を作ろうと思って」

久野「へえ~。うちの人だって、こういうこと何にもできないっていうのに偉いわね」

蝶子「いえ」釘を打っている。

 

久野「ね、奥さん」

釘を打つのに夢中な蝶子。

久野「奥さん?」

蝶子「奥さんて、私?」

 

久野「その服、いいわね」

蝶子「そうですか?」

久野「どこで買ったの?」

蝶子「これは私が」

久野「作ったの?」

蝶子「はい」

久野「ちょっとよく見せて」

 

蝶子が立ち上がる。

久野「へえ~、自分で?」

蝶子「はい」

久野「いいわ~」

蝶子「そうですか?」

久野「型がね、いいわ。ねえ、私にも作ってもらえない? もちろん、仕立て代は払うから」

蝶子「いえ、そんな」

久野「払うわよ。当然よ。お金取れる腕だもの」

蝶子「そうですか?」

久野「う~ん」

 

岩崎家

さっき作った木の板をはぎ合わせた台を火鉢に乗せ、フリルのついたカバーをかけ、その上に花瓶を置いた。満足そうに見ている蝶子。

 

要「あ~、その話はダメだな」

蝶子「どうして?」

要「金を稼ぐために洋服を作るなどとは俺は好かん! 君に内職をさせてるようで嫌だな」

 

…それは、金持ちの言うセリフじゃないのぉ? 

 

でも、ほのぼのしたイメージのあった「ぽっかぽか」でもそういうエピソードがあったんだよね。あさみがパートに出たいと言ったら慶彦が反対した。

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「ぽっかぽか」は連載が1987年から、ドラマ化が平成初期だからか今見ると、”女房の教育”とかギョッとするようなことがあらすじに書かれてる。10年くらい前にCSでまとめ見したけど、あさみが喫煙者なことにもびっくりしたけどね!

 

蝶子「お金もらわなきゃいいの?…それならいい?」

要「好ましくないな」

蝶子「どうして?」

要「どうしてもだ」

蝶子「…分からないなあ」空の皿を受け取って台所へ

 

要「大体ね、君が何で人のものを作らなきゃいけないんだ」

蝶子「あれ? 要さん、自分のもの作ってほしいの?」何か包丁で切っている?

要「そういうことじゃないの!」

蝶子「男の人のは型違うし、私にはちょっと作れないわ」

要「そういうこと言ってんじゃありません!」

蝶子「ふ~ん。じゃあ、何?」切った漬物?をテーブルに置く。

 

要「人に褒められたからといって、その、ホイホイ乗っかるなと言ってるんだ」

蝶子「じゃ、例えば…人に何かを頼まれた時、要さんはいつも断る?」

味噌汁をすする要。

蝶子「例えば…『バイオリンを弾いてほしい』と頼まれたとします」

要「うん」

蝶子「お金にはならないけれど要さんは弾きたいなあと思ったとします。それでも断る?」

要「バイオリンとね、洋服の仕立てを一緒にするんじゃない。第一、俺はお金のためにバイオリンを弾こうとは思わん。弾きたいから弾くんだ」

 

蝶子「じゃ、例えば…」

要「何だ!」

蝶子「道で子供たちがまりつきをしていて、つきそこねたまりが要さんの足元に転がったとします。子供が『拾って』と頼んでも要さんは断る?」

要「俺はそんな薄情じゃない」

蝶子「うん! 私が頼まれたのは、それと同じなのよ」

要「どこが?」

蝶子「同じだと…」

要「何が同じなんだ」

蝶子「お金のことは、ともかく作ってほしいと頼まれたんだもの。褒められたんだもの」

要「すぐ調子に乗る」

 

蝶子「いやいや作るんじゃないの。作ってみたいの!」

要「趣味としてか?」

うなずく蝶子。

要「お金はもらわないね?」

蝶子「向こうが『出す』と言ったら?」

要「金のためにね…」

蝶子「もらいません!」

 

まあ、実際こういうやりとりがあったのかな? 昭和初期の価値観なのか「ぽっかぽか」でも見かけたから、案外昭和末期の価値観なのかも…!?

 

蝶子の手紙「母さん、お手紙ありがとう。東京は梅雨になりました。梅雨のない北海道では、どんなものかお分かりじゃないでしょうね」

 

雨の日、部屋で久野の採寸をする蝶子。

 

蝶子の手紙「しとしと、しとしと、ダラっとした雨が続き、雲も重く、憂うつな季節なのです。母さん、結婚の時、何にもしてやれなかったと母さんは言いますが、私の方こそ、勝手なことばかりして親不孝者です。おわびします」

 

北山家

みさが蝶子の手紙を読んでいる。「私は今、同じアパートの人に頼まれて夏の洋服を作っています。要さんは最初、反対したのですが、説得して、ついに許してもらいました。それは無料奉仕です」

 

俊道「当たり前だわ」

みさ「は?」

俊道「洋裁やって金取ったら内職と同じでないか」

みさ「先を読みます」

俊道「もう、いい」

みさ「したっけ」

俊道「様子は、おおむね分かった」

みさ「いやあ、なかなか楽しそうですねえ。幸せでよかった」

俊道「なして、そう言い切れるんだ?」

みさが俊道の顔を見る。

俊道「あんな男と結婚して、何が」

 

みさが俊道に近づく。「要さんのどこが?」

俊道「こそくな男だわ!」

みさ「え?」

俊道「名乗りもしないでワシに会いに来たことがあったべさ。腹痛(はらいた)だとか何とか、うそばついて。ああいう男は好かん! 潔くない。はんかくさいまねなんかしないで堂々と会いに来たらいいんだわ」

みさ「したっけ、翌日、堂々と会いに来たら、お父さん、隠れたんでないんですか」

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みさも俊道のこと”こそく”と思ってるけどね!

 

お茶を飲む俊道。

みさ「お父さんも一度、蝶ちゃんに手紙出したらどうだい? なんも『許す』って書かなくていいんだ。『許さん』て書いただけでいいんだ。お父さんから手紙来た…それだけで蝶ちゃん喜ぶんでないんですか?」

俊道「なんも喜ばすつもりはない」

みさ「お父さん」

俊道「ワシは手紙は…」

 

みさ「8月。どうするんさ? 東京で結婚式あるっしょ? お父さんの甥の」

俊道「三代治(みよじ)か」

みさ「はい。行くっしょ、結婚式。東京」

俊道「わざわざかい?」

みさ「いや、わざわざちゅうか、ついでに」

俊道「何のついでだ」

みさ「したっけ東京には蝶ちゃんや道郎さん、いるもねえ」

俊道「そんなことは関係ないべや! 結婚式に出るか出ないかが問題だわ」

みさ「はい」

 

縁側から庭に出た俊道。

みさ「結婚式、出るしょ? 出ないんかい?」

俊道「考えてる」

みさ「考えることないんでないんですか?」

俊道「どうして?」

みさ「したっけ、お父さんの甥でしょや。例えば」

俊道「うん?」

 

みさ「お父さんの後継ぎのこと。道郎さんは、とうに医者になる道、捨てました」

俊道「俊介がいるべ」

みさ「もし、俊介が医者になれなかった時」

庭を向いていた俊道がみさに近づく。「成績、どんなだ、俊介は?」

目線を外すみさに俊道も察する。

 

そう思うと、道郎は成績はよかったのかもね!?

 

みさ「したから、万一の時のために後継ぎのこと考えておかないと、うまくないっしょ? 赤の他人に任すより、せめて、甥の三代治さん辺りに任せた方が、なんぼかいいもね」

俊道「したっけ…三代治は東京の病院だわ」

みさ「したから、一度、将来、滝川で後継ぐ気はないかって聞いてみるのもいいんでないかなって。で、そのためには今回の結婚式、顔出しといた方がいいんでないかなあって思ったんだ」

俊道「東京か…」

 

みさ「蝶ちゃんもいる、道郎さんもいる、泰輔もいる。電車にも乗れる。地下鉄ちゅうもんにも!」

俊道「お前…」

みさ「なんも…なんなら私一人、行ってもいいんだよ」

俊道「何ばしゃべるか! 結婚の案内状には『夫婦して臨席賜りたい』って書いてあったべや」

みさ「はい」

俊道「お前一人、行かせるわけにはいかないべや」

みさ「したら、行くんかい? どうするんさ?」

俊道「う~ん」お茶を飲む。

 

岩崎家

蝶子は台所で準備中。「この前、邦ちゃんに話したでしょ?」

邦子「何?」

蝶子「要さんが、ほら、私を外に出したがらないって話」食器を運んで茶の間へ。

邦子「うん」

蝶子「この前、口ゲンカした時、訳聞いたのよ」

邦子「口ゲンカしたの?」

蝶子「した」

邦子「訳聞いた?」

蝶子「うん。そしたら、めちゃくちゃ言うんだから。外に出たら何が起こるか分からないって」

邦子「うん」

蝶子「『市電が横倒しになるかもしれん』とか『地震が来たらどうするんだ』とか『自動車にぶつけられたらどうするんだ』とか言うのよ。冗談じゃないわよ。自動車にぶつけられるほど、私、おっちょこちょいじゃないわよ」

うなずく邦子。

蝶子「私のこと、信じてないのよ。子供扱いしてるのよ」壁掛け時計でも見たのか、視線は上の方へ。「もうそろそろ帰ってくると思うわ」

邦子「うん」

蝶子「もう少し待って」

邦子「いいわよ。チョッちゃん、それだけ思われてるってことよ」

蝶子「何が?」

邦子「要さんに。それだけ心配するってことは、チョッちゃんのこと思ってるからよ」

蝶子「だけど…」

邦子「そうなのよ」二つ並んだ夫婦茶碗が目に入る。2本の歯ブラシ。部屋を見回す。

 

蝶子「何よ?」

邦子「ううん」

蝶子「ラジオつけるね」動きが止まる。

邦子「何?」

蝶子「帰ってきた! 足音で分かるの」

邦子「へえ」

 

⚟要「ただいま!」

蝶子「お帰り」

 

要が部屋に入って来た。

邦子「あ、お邪魔してます」

要「あ、やあ」

蝶子「ね!」

要「あ~、腹減った、腹減った!」すぐ蝶子の脇に座る。

蝶子「手を洗う」

 

要「…はい」素直に立ち上がり洗面所へ。「それにしても邦子さん、よく時間あったね」

邦子「たまには休まないと」

蝶子「そう。少し働き過ぎなのよ」

邦子「好きだからいいのよ」

要「さてと…」また蝶子の隣へ。

蝶子「はい、よいしょと」おひつからごはんをよそう。

要「う~ん、おいしそう、おいしそう。まだか?」

蝶子「はい」

要「急げ」

 

ごはんをよそい、おひつにふたをする蝶子。

要「よしと! じゃ、いただきま~す」

邦子・蝶子「いただきます!」

 

要「ん?」

蝶子「ん?」

要「着替えるの忘れた」

蝶子「あ!」

要「ま、いいか?」

蝶子「いいわよ、うん」

 

仲よしっぷりにちょっと引いてる?邦子。

 

要「どう、邦子さん?」

邦子「え?」

要「料理。なかなか蝶子やるでしょ?」

邦子「うん」

 

外面じゃなく、本気で蝶子の料理が好きなんだろうな、こういうところはいいけど。

 

要「あれか? 女学校の頃もこうやって夕食を作ってたのか?」

蝶子「うん、土曜日の夜と日曜日はね」

要「ふ~ん」

邦子「そういえば、あのころもチョッちゃん、料理上手だった」

蝶子「野菜足りなくて雑草混ぜたことあったのよ」

邦子「本当?」

蝶子「うん」

 

要の箸が止まる。

蝶子「これには入れてないから」

要、疑わしい目。

蝶子「うん!本当」

 

邦子「あ、要さん、仕事一筋なんですってね。聞きました。夜遊びもせず?」

要「何だかね」

 

自分から振っといて苦笑いの邦子。

 

夜道を歩く邦子、蝶子、要。要は蝶子と肩を組み、2人で笑っている。

 

前を歩いていた邦子が立ち止まり、振り返る。「もういいわよ」

蝶子「市電の停留所まで、ね?」

要「うん、腹ごなし、腹ごなし」

邦子「すいません」

 

蝶子「どうしたの?」

邦子「うん?」

蝶子「元気ないね」

邦子「そんなことないわよ」

 

要「あ、やっぱり、お前の料理にあたったんだ!」

蝶子「違うよねえ?」

要「いや、あれはね、雑草が混ざってた」

蝶子「要さん!」

要「混ざってた!」

蝶子「もう!」

2人して笑っているが、邦子は笑ってない。

 

<やはり邦子は変だなとチョッちゃんは思っていました>(つづく)

 

蝶子の日常が邦子にとってはマウント取られたようで見ててつらかったのかね~。蝶子は蝶子でホントは外に出たい人っぽいのにな~。