TBS 1973年5月10日
あらすじ
四軒市場に住みつき、久し振りに余裕ある時間を持った愛(水前寺清子)と歌(山岡久乃)は、一人で淋しそうにしている化粧品屋の一人息子善吉(坂上忍)を家に上げ、夕食をご馳走した。愛は下町風の気安さで、見も知らぬ善吉を食事に呼んだのだが、善吉の母右子(草苗光子)と善吉を捜しまわっていた焼鳥屋の三三九(児玉清)は、愛や歌が無神経過ぎると言って怒った。
2025.6.5 BS12録画
善吉と夕食をとる歌と愛。
作:平岩弓枝
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音楽:平井哲三郎
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主題歌(クラウンレコード)
ありがとう
作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
唄:水前寺清子
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協力:築地東京魚商業協同組合
東京青果物商業協同組合
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志村愛(あい):水前寺清子
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志村歌(うた):山岡久乃
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新堀和泉:野村昭子
安田十志子:岡村あつ子
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寺川元気(もとき):石坂浩二
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寺川明子(あきじ):井上順
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寺川百子(ももこ):葦原邦子
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熊取乙美(おとみ):園佳也子
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熊取唯一(ただいち):岡本信人
山口中(あたる):時本和也
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中央(なかお)玉之輔:佐野浅夫
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中央玉子:波乃久里子
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中央素子(もとこ):沢田雅美
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新堀名津(なつ):長山藍子
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新堀未絵(みえ):音無美紀子
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君野善吉:坂上忍
柴田保:森本健介
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木下三三九(さんさく):児玉清
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木下行司(ぎょうじ):新克利
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木下桔梗(ききょう):佐良直美
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君野右子(ゆうこ):草笛光子
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プロデューサー:石井ふく子
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演出:川俣公明
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制作:テレパック
TBS
志村家の茶の間でテレビを見ている善吉。愛は善吉の家族について聞き、母と2人きりであることが分かった。
君野化粧品店
右子と三三九が店に戻ったが、店員の十志子からまだ善吉が戻らないと言われた。店に入って来たのは中央肉店の店員か。柴田と十志子って仲良さそう。
熊取家
刺身を食べ過ぎておなかいっぱいの乙美。唯一は仕事から帰ってきた素子に声をかけ、善吉がいなくなったことを知る。未絵、乙美も集まり、迷子について話す。
中央肉店と熊取酒店がお向かいさん。
歌が善吉と魚平から出てきて、素子が見かけ、右子が駆けつけた。三三九は電話くらいしたっていいじゃないかと文句を言うが、愛は来たばかりで近所の電話番号を知らないと反論、歌は困ってる時はお互いさまだと言うと、右子は善吉とお礼を言って帰った。
居酒屋
三三九は魚平の親子は下町育ちでおせっかい、出しゃばり、親切の押し売りだと文句を言うが、桔梗は文句を言うのは筋違いだと諭し、問題があるのは善吉の母のほうだと言うので、三三九はイライラ。
寺川家
洗い物をしている百子。新聞を読んで、お茶を飲んでくつろぐ元気と明子。明子は洗い物を拭き、元気は百子の肩をもむ。元気は百子の白髪が多い、父さんが生きてた頃はのんきに暮らしていたなどと言うので、百子はどうせ私は脳なしだと仕入れもしないと部屋に行ってしまった。
明子は女は褒める、なだめる、慰めるに限ると元気の女性の扱いについて文句を言う。
ん~、元気の男尊女卑が酷すぎて…昭和だからとかいうけど、木下恵介アワーってそういう不快さがないんだよね~。「おやじ太鼓」の亀次郎なんてしょっちゅう妻を「無能」とは言うけど、褒めるところは褒めるし。
ふて寝してしまった百子を見て、会社に行く前に仕入れに行くよう元気に言う明子。それが嫌なら嫁さんをもらうこと。長女はダメ。嫁っていうタダ働きの女ね。
愛が刺身の皿を取りに来た。元気も明子もウキウキ。元気は愛に明日仕入れに行くのか聞く。明子は愛は長女で一人っ子だからダメだとクギをさす。
素子が明子に同窓会の名簿作りするのに未絵のところへ集まろうと来た。沢田雅美さんと井上順さんは今回は同い年設定なのね。元気は明日の仕入れに向け、ジャンパーを着て、ウキウキ。
新堀家
未絵の家に素子、明子がやってきた。3人は同級生だが、明子が遅生まれ、素子と未絵が早生まれ。明子が僕の方が1つ上だと話す。生まれ年が違うって意味で、同学年であることはそうなんだよねえ!?
志村家
帳簿付けをしている愛。理事長から電話があり、明日は歌が仕入れに行くことになった。愛が「ゆりかごのうた」を歌い出し、歌に注意された。
八百一
玉子がじゃがいもとニンジンを買いに来た。百子と乙美の見えの張り合いをくだらないと言う元気。玉子は母が父にやきもちをやく話をする。元気にいわせると、玉子の父は十人並みで母は美人なので、逆じゃないかと思っていた。
人の容姿を十人並みとか評価すんじゃねー!
新堀家
明子が元気の結婚話をする。名津は元気より年上だと言うが、未絵は同い年だと言う。元気が12月、名津が1月生まれ。名津が早生まれってことね。明子は長女は困ると言う。
桔梗がやきとり弁当を届けに来た。名津に誘われ、桔梗も家に上がり、話をする。明子は元気が愛に目を付けたと話し、婿養子にいったらヤバいと危機感を感じている。明子って女性たちの中にいても違和感なく話の出来る人なんだな。
翌朝、愛が出てくるのを待っている元気。明子は早く出かけるように元気に言っていたが、歌が仕入れに出かけると知ると、明子に押し付けようとした。ホント、元気って…
居酒屋の掃除をする桔梗。大声で兄たちを起こすが、掃除炊事は女の仕事と行司が言う。うへ~。名津が行司のケガの心配をして訪ねてくると、行司は上半身裸で出てきて慌てる。名津が動物嫌いというと女らしいと褒める。ゴキブリをぶち殺したり、毛虫を踏み潰したりするのは女らしくない。
ネズミ!と桔梗が叫ぶと、名津が行司に抱きついた。
さらに右子が三三九を訪ねてきた。桔梗に起こされて文句を言う三三九だったが、浴衣がはだけた状態なので慌てた。
熊取酒店
回覧板を持ってきた玉之輔。乙美に息子がいることをうらやましがる。唯一は乙美に隠れて父親に会っていることを玉之輔は知っている。
魚平
唯一が回覧板を持ってきた。愛は味噌を頼み、唯一の父親について聞いた。いきなり踏み込むねえ~。唯一の父は夫婦喧嘩して蒸発、離婚した。乙美は18かそこらで大阪から出てきたのに裏切られた。乙美のことを気の毒がる愛だが、唯一は母を欠点の多い女だと言い、離婚には双方に理由があると言う。
いつも唯一が父親と会うのに玉之輔を口実に使っていたが、いつも玉之輔ではまずいと今回は愛が口実を作ることにした。
居酒屋
着替えた三三九に改めてお礼を言う右子は男性化粧品を渡して帰った。行司が使おうとしたが、三三九が大事に抱えて持っていった。
桔梗はうちにも春が来たとニヤリ。
中央肉店
ジャガイモを潰している玉子。波乃久里子さんって、こんなハスキーボイスだった? それともこの回だけかな。
明子が店に来て、玉ねぎ刻みを手伝った。玉之輔はおつかいで渋谷へ。近所で夫婦そろっているのは中央家だけ。その割に奈良岡朋子さん、毎回出ないね。
玉子はお見合いの話が来て困っている。明子が涙を流しているのを見て、お見合いするのが嫌なんでしょう?と聞くが、玉ねぎを刻んでるからという定番オチ。
魚平
歌が仕入れから帰ってきた。理事長から愛の結婚について話があったが、愛は歌を再婚させるつもりでいる。開店準備をしていた愛だが、素子が八百一に走っていくのを見て声をかけた。
元気が野菜を運ぼうとして下敷きになってしまった。(つづく)
次回予告
乙美と歌のバチバチ!? 家に帰った歌は愛にも八つ当たり。
歌と愛は引っ越してきたばかりということもあり、近所の人ともまだなじんでなくて、前作までと違いギスギス感もあるし、男尊女卑も酷い。若いキャストが増えて、前作までは院長とか婦長みたいないさめるような人がいないんだよな~。ちょっと挫折の予感。
ん? 野村昭子さん出てないよ!
