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【ネタバレ】あゝ同期の桜

1967年 日本

 

あらすじ

ベストセラーとなった海軍飛行予備学生の手記「あゝ同期の桜 かえらざる青春の手記」を基に、豪華キャストで映画化。刹那的な生の在りようを情感豊かに描いてきた中島貞夫監督が、特攻隊として散った若者たち個々の生命の輝きをリアルに映す、痛切な反戦映画。昭和18年、学業半ばで海軍二等兵として舞鶴海兵団に入団した白鳥(松方弘樹)は、同期の半沢(千葉真一)らと厳しい訓練を重ねる中で、かけがえのない友情を育んでいくが、日本軍の敗色が濃厚になった昭和20年4月、決死の特攻作戦に身を投じる。鶴田浩二は特攻作戦の指揮官、陣之内大尉に扮する。

2025.1.17 日本映画専門チャンネル録画

 

この一篇を

太平洋戦争に散った

若き英霊に捧ぐ

 

もちろん主題歌は「同期の桜」

同期の桜(台詞のみ)

同期の桜(台詞のみ)

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東映

 

製作:大川博

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企画:岡田茂

   俊藤浩滋

   秋元隆夫

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原作:海軍飛行予備学生第十四期会編

   「あゝ同期の桜」毎日新聞社・刊)

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脚本:須崎勝彌

   中島貞夫

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音楽:鏑木創

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挿入歌:コロムビアレコード

    「同期の桜」

     作詞西條八十

     松方弘樹

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協力:毎日新聞社

   嵐山高雄パークウェイ

   鹿児島県出水市

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陣之内大尉:鶴田浩二…字幕水色

剣持大尉:高倉健

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白鳥少尉:松方弘樹 …字幕黄色

半沢少尉:千葉真一 

南条少尉:夏八木勲 

由井少尉:村井国夫

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南条則子:佐久間良子 

白鳥礼子:藤純子 

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大岡大尉:小池朝雄

白鳥仙蔵:石山健二郎

片倉参謀:高橋昌也

夕子:三島ゆり子

松田大佐:天津敏

大沼上曹:山本麟一 

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菅井きん 

滝:金光満樹

藤井少尉:嶋田景一郎

風間大尉:脇中昭夫

不破少尉:蟹江敬三

福島少尉:沢登

島田少尉:五十嵐義弘

菊池二飛曹:宮土尚治 

久保大尉:唐沢民賢 

江木健二

通信科教員:水木達男

松本上飛曹:宮城幸生

香月涼二

江上征伍

石川一飛曹:名護屋

軍医:波多野博

A少尉:結城哲也

B少尉:野口泉

藤沢徹夫

千田少尉:西田良

東竜子

ナレーター:山口幸生

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土井中尉:小沢昭一

白鳥貞子:三益愛子東宝

花田一水:西村晃

間宮軍医長:天知茂

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監督:中島貞夫

 

昭和18年10月21日

www2.nhk.or.jp

出陣学徒壮行会の映像が流れる。

 

ナレーター<太平洋全域にわたる戦局は、ますます過熱の度を加え、ここに9月23日、時の政府は徴兵猶予撤廃の非常措置を発令するに至った。かくて、全国の大学、高専校に学ぶ、およそ10万の文科系学生は学業半ばにして戦場に送られることになった。10月21日、秋雨けぶる神宮外苑において壮行会が挙行された>

 

白鳥のナレーション<<この道は戦場へつながっている。激しく揺れ動く動乱の時代にあって歴史の傍観者であることが許されぬとするならば…>>

 

壮行会での東条英機のあいさつ。そのまま使うんだね。女子学生もいっぱい観客席にいたんだね。学生たちはボロボロの服を着ている者もいる。

 

昭和18年12月10日

   舞鶴海兵団

 

1万3千人は最下級の二等水兵として各地に配属された。上官の大沼は2年も3年も徴兵を延ばしやがってと初めから大学生たちに当たりがきつい。

 

並んで雑巾がけ。こういうのって効率的じゃないね。号笛に合わせて窓を拭いたり。外でほふく前進、ボートを漕いだり…気合が入ってないぞと暴力を受けたり。

 

白鳥と福島はフラフラでトイレに行き、半沢から面会の話を聞く。

 

白鳥の両親と妹が海兵団に面会に来た。面会所での飲み食いは禁止されているが、みんなこっそり食べている。半沢は両親もなく、面会に来る者もいない。白鳥は妹の礼子を半沢に紹介した。礼子はこしらえた大福を半沢に渡した。

 

上官が来て、半沢が殴られ、面会が中止になった。白鳥も礼子も半沢に謝るが、殴られてもおつりがくるほどうまかったと礼子にお礼を言った。

 

昭和19年2月1日

土浦海軍航空隊

 

各海兵団より選ばれた3200名は第14期飛行専修予備学生を拝命、地上要務員は鹿児島航空隊へ搭乗員は土浦海軍航空隊に入隊した。

 

「粋でナイスでスマートに」これがネイビーの本領だ、と上官の挨拶。メチャクチャ英語使ってる。ネイビーって海軍のことらしい。イギリス海軍の制服が濃紺で、濃紺をネイビーと呼ぶようになった。( ..)φメモメモ

 

日本民族の種馬としては上等な方だ、しかし、全員死んでもらうと上官が言う。

 

訓練というか棒倒しみたいなことやってる。やだね~、根性論。気合が足りないばっかり。負けたほうは敢闘精神が足りんと半沢と由井が名指しされ、白鳥が反論した。

 

モールス信号の訓練。

 

南条が上官に呼び出され、則子というのは誰だ?と聞かれ、妻だと答えた。土井は葉書を読み上げ、”五月晴れ”と書かれていたことに喜ぶ。妻との暗号で五月晴れは男が生まれたという意味だと言う。次に呼び出された半沢は礼子との関係を問われ、友達と答えた。渡された葉書は真っ黒に塗りつぶされていた。

 

外の喫煙所。由井は白鳥にせめて海軍だけはもっと科学的で合理的だと思っていたと語る。現代の戦争は物量戦。戦争する力はその国の政治力と経済力なのに、お粗末すぎる。白鳥は由井に貴様に軍服は似合わんと言う。滝もタバコをもらいに来て、くだらんよ、こんな戦争。俺が死んだら文化が50年遅れると語る。

 

それぞれ配属先が決まる。白鳥は操縦、出水へ行く。上官が兵士を集め、滝が脱走したと知らせた。3時間後に逮捕され、その後は軍法会議に掛けられて銃殺されるという。

 

南太平洋マーシャル諸島は相次いで玉砕した。

 

白鳥は上官を後ろに乗せて飛行訓練をしていた。怒鳴り散らされたって上達しないよ!

 

地上にいた剣持がいずれお前たちに任されるんだぞと語る。自転車に飛行機型の紙?を貼り付け訓練。こういうことやってるの日本海軍だけじゃないかなとぼやく。自転車に乗れない白鳥。

 

白鳥は赤ん坊を背負った則子に会った。南条に会いに来たのだという。南条は町を歩いていて孫を寝かせて畑作業をしていた女性に話しかけた。声が菅井きんさんっぽいな。この時代におばあさんやってんだ。

 

白鳥は南条を捜して歩き回る。南条はさっきの女性の赤ん坊をあやしていた。則子は外出時間が1時間もないと焦っていて、航空隊の前で待ち、南条に会えたが、赤ん坊を抱っこして、あっという間に別れることになった。

 

分隊長を後ろに乗せて飛行訓練をする白鳥。これは本物の飛行機。クッション、バンド…普通に英語使うね。エンジン不良で木に激突して不時着した。分隊長はケガを負うが、一切の責任は自分にあると言う。

 

7月10日、サイパン島玉砕。

 

昭和19年9月

東九州宇佐海軍航空隊

 

福島と再会した白鳥。それぞれ、再会を喜ぶ。操縦学生の白鳥たちに要務学生の福島たちがあいさつし、先に訓練を終え、西南大西洋に出陣することを報告した。

 

戦局は泥沼に踏み込んでいた。

 

昭和20年に入り、第14期飛行予備学生は少尉に任官していた。

 

上官から号令をかけられ、起こされた白鳥たち。大岡は我が第一航空艦隊はフィリピンにおいて体当たり攻撃を敢行したと告げた。日本を滅亡から救うのはこれしかない。特攻隊を志願するように促すが、燃料がなく、訓練用の燃料が一滴もなく、しばらく飛行機は飛ばせない。

 

白鳥は土を掘っていて、「日本は終わりだ」とつぶやき、仲間に殴られた。もめているところを少尉たちに見られ、並ばされて殴られた。

 

軍医の間宮が止め、同じ日本の若者じゃないかと言い、14期の要務士官はほとんど戦死したと告げ、冥福を祈ってやれと言う。

 

由井たちが来て、白鳥は再会を喜ぶ。自然と「同期の桜」を歌い出す。

 

半沢は礼子との2ショット写真を白鳥に見せた。礼子は徳島にいた半沢のもとへ2度も会いに来たと嬉しそう。白鳥のもとには1度も来なかった。

 

上官たちの会議。ああっ! 高橋昌也さん若っ! でも、声は変わらないんだな。

 

ほう、ここで陣之内大尉が初めて登場した。

 

特攻を志願する者は一歩前へと言われ、前に進み出た兵士たち。志願というか半強制だよね。

 

陣之内大尉が指揮を執り、体当たり作戦について語る。貴様たちは消耗品なのだ。

 

礼子が半沢に会いに行った。しかし、会ったのは白鳥で半沢からの手紙を渡した。手紙を読んで固まった礼子の手紙を読んだ白鳥。半沢からの手紙は別れを告げるものだった。両親から早く別れた半沢は残された者の悲しみを知っていて、愛する資格がないという。

 

♪飛行機乗りに娘はやれぬ

ダンチョネ節

ダンチョネ節

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浜辺で大きな声で「ダンチョネ節」を歌う半沢。

 

南条は妻子と会っていた。早く俺の顔を覚えてくれよ、と赤ん坊に話しかける。一旦、奥に行った則子は白いドレスに着替えていて、結婚式をあげたかったのと言う。そんなねえ、着替えって簡単じゃないと思うよ。髪型まで変えて。抱き合っていた2人だったが、非常呼集がかかり、則子はドレスを破り、マフラーにしてと渡した。

 

白鳥は南条家に電話をかけ、出撃を知らせた。赤ん坊を抱いて走る則子は飛び立つ飛行機を見送り、泣いた。

 

航空隊の基地が攻撃され、由井が亡くなった。亡くなった兵士をまとめて河川敷?に並べ、油をまいて点火。ええーっ!?

 

由井の日記を読み上げる白鳥。「我々は日本歴史の危機の中に生まれた。俺たち世代は初めから暗黒を宣言されていたのだ。明治維新から僅かに80年。駆け足で西洋諸国に追いつこうと焦った日本は、ここに来てついにもろさを暴露した。日本は危機に立っている。しかし、由井澄(ますみ)は依然として由井澄。俺は思う。俺にいちばん似合うのは俺の書斎と大学の図書館を往復しながら社会科学の勉強をすることだ。その間2キロの道を毎日歩いて通いたい。途中で出会うおでん屋の女将さん、古本屋のおやじさん、喫茶店の娘さん、質屋の…質屋の番頭さん。それらの人たちは、みんな俺の生活に大事な人たちだ。静かに生きて厳しい姿勢で激しく学問の道を究めてみたい。もし、生あらば。もし、生あらば…」最後は涙ながらに読んだ。

 

激しく炎が上がり、見つめる白鳥たち。

 

陣之内大尉が来て、「第2次出撃の命令が下った。生きていたら返事をしろ」と名前を読み上げた。白鳥、半沢らが陸路で串良基地へ陣之内大尉と共に向かう。仲の悪かった不破にも挨拶して別れた白鳥。

 

陣之内大尉他28名が串良基地に到着した。剣持分隊長と再会した白鳥。ああ、不時着したケガしたのは剣持分隊長だったのか。剣持は片目が潰れてサングラスをかけていた。

 

ボロボロの飛行機で戻って来た南条。一緒に搭乗していた本田は亡くなった。報告した南条に、命が惜しくなったのか?という上官。

 

下士官たちは南条は逃げてきた、本田を殺してしれっとしていると反発していた。

 

上官が千田を呼び出し、最終的に特攻する者は士官名簿から抹殺されているのだと話した。

 

菊池が南条に直接、あんたは卑怯だと言いに来た。卑怯じゃないのならここで腹を切れって。お前がなぜそんなこと決めるんだよ。

 

陣之内大尉が止め、明日の出撃搭乗員を読み上げた。南条、白鳥、島田、藤井、半沢。

 

四月八日 

雨で出撃中止。

 

剣持を呼び出した陣之内大尉は死に水を取ってほしいと頼んだ。剣持は陣之内大尉と突っ込むつもりでいる。陣之内大尉のもとには母親が空襲で亡くなったことが知らされた。剣持は陣之内大尉の代わりに行かせてほしいと志願したが、上官の松田から人間の代わりはいくらでもいるが飛行機の代わりがない。お前の目では敵艦に当たれないと断り、4月8日付で特攻要員の訓練に従事することを命じた。

 

白鳥に面会があると花田が伝えに来て、両親と会った。「お父さん、お母さんを頼みます」と言うと、貞子は泣き出した。白鳥は思い出を語る。相撲を取ってくれた父に負けまいと17になって初めて勝った。あれから6年、人間的には未完成ですがとお礼を言う。短い命と分かっていたら別の育て方もあったのに…と父も泣く。

 

従兵の花田は連絡機の白菊を見ていたが、陣之内大尉は白菊が爆撃されたと語り、連絡機が来なくても明日は出撃だと言う。

 

半沢は礼子の写真を燃やし、夕子という若い女といて、二郎は明日神様になりますという手紙を書かせた。

 

操縦かんを握る気持ちを南条に聞く白鳥。南条は俺たちはもう死んでるんだと語る。陣之内大尉は南条のもとに菊池を連れて来て仲直りさせた。

 

陣之内大尉は一緒に死のうと酒を持ってきた。

 

外に出た白鳥は下士官に殴られる滝を見た。滝はすっかり様子が変わっていて怯えていた。下士官は滝のことをあちこちで小突かれて頭がおかしい、まともじゃないと話し、今は物を運ぶだけの簡単な仕事をさせられていた。

 

白鳥は母に持たされた薬を剣持に渡し、お世話になったお礼を言った。

 

翌朝、最期の乾杯をし、トラックの荷台に乗った士官たち。陣之内大尉と剣持は握手で別れた。

 

南条と菊池の2人乗りなのね。南条は菊池に右点火線不良を報告するよう命じ、菊池を飛行機から降ろして、そのまま1人で飛び立った。至近距離で飛行機を追いかける菊池だったが、飛行機は飛び立つことなく爆発した。

 

白鳥と半沢は同じ飛行機で飛び立った。

 

次々、機銃掃射で撃ち落される飛行機。これは本物の映像だろうな。だから、この映画は全編白黒なのかな。

 

一機の飛行機が爆撃を受けた。

 

その瞬間

 彼等はまだ生きていた

 

この時から僅か四ヶ月

     戦争は終った

 

 

頭のいい人ほど辛い時代だっただろうな。当時、大学に行ける人なんて本当に選ばれしひとだっただろうに、多くの宝を失ったよ。

 

それにしても前々から思ってたけど、鶴田浩二さんと松方弘樹さんって親子かと思うほど似てる。

gendai.media

本人も似てるからかわいがられたと言ってたんだね。それにしても危ない話がゴロゴロ。