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【ネタバレ】ハルとナツ〜届かなかった手紙(2)「南と北の大地に別れて」

NHK 2005年10月3日

 

あらすじ

昔のナツ(志田未来)の手紙を手にしたハル(森光子)。ハルの手紙を読み返すナツ(野際陽子)。昭和9年、北海道に戻ったナツは伯母(根岸季衣)たちからいじめにあう。唯一の味方、祖母・ノブ(渡辺美佐子)が急死し、ナツは家出を決行。そして牛飼いの徳治(井川比佐志)に拾われ、仕事を手伝い始める。ブラジルのハル(斉藤奈々)たちは苦難を極めていた。今年の収支は赤字で借金しか残らないと聞き、がく然とする一同。

2025.2.19 NHKBS録画

peachredrum.hateblo.jp

放送80周年ドラマ

 

語り:山根基世

<昭和9年。共にブラジルに渡るはずだったハルとナツの姉妹。しかし、妹・ナツがトラホームと診断され、神戸の港で運命の別れを余儀なくされました。家族と共にブラジルに渡った姉・ハルは過酷な労働の日々に追われ、各地を流転。望郷の念を胸に遠く異国の大地・ブラジルで生きていきます>

 

ハル(米倉涼子)「日本から捨てられたんです」

 

ナツ(仲間由紀恵)「日本で待っていたいの」

 

<日本に残された妹・ナツは家族を待ちわびながら、戦中戦後の混乱を1人たくましくはい上がっていきます。70年ぶりに帰国した姉のハルは妹・ナツと再会を果たします。しかし、互いに出し続けていた手紙は1通も届いておらず、2人の間には大きな溝が横たわっていました。そして、真実を知ったナツは届かなかったハルからの手紙を発見。ブラジルでもナツからの手紙が見つかったという知らせが…>

 

ハル(森光子)「待ってるから!」

 

原作・脚本:橋田壽賀子

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音楽:渡辺俊幸

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テーマ音楽演奏:NHK交響楽団

テーマ音楽指揮:岩城宏之

テーマ音楽ソプラノ:増田いずみ

演奏:コンセール・レニエ

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出演現代編

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髙倉ハル:森光子…字幕黄色

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髙倉大和:今井翼

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家政婦・幸子:曽川留三子

ホテルフロント:竹内彩

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山辺ナツ:野際陽子…字幕水色

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時代考証:天野隆子

     田辺安一

     ブラジル日本移民史料館(サンパウロ市)

     サンパウロ州立博物館

美術考証:ユリカ・ヤマザキ

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ポルトガル語翻訳監修:二宮正人

北海道ことば指導:曽川留三子

大阪ことば指導:大原穣子

ポルトガル語指導:長島幸子

         上田郁香マリア

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撮影協力:北海道新得町

        別海町

        沼田町

(ブラジル)

ハルとナツ」撮影支援委員会

東山農場

カーザブランカ

コーディネーター:塚本恭子

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出演昭和編

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髙倉ハル:米倉涼子…字幕黄色

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髙倉忠次:村田雄浩

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髙倉シズ:姿晴香

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髙倉カネ:根岸季衣

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髙倉与作:田山涼成

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髙倉ハル(少女):斉藤奈々…字幕黄色

髙倉ナツ(少女):志田未来…字幕水色

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髙倉洋三:吉見一豊

髙倉キヨ:水町レイコ

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栗田彦次:徳井優

医師:ジョアン・ボルドネ

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髙倉茂:小林宏

髙倉実:椿直

山下拓也:桑原匠吾

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タモト清嵐

石川眞吾

池澤ひとみ

𡈽橋恵

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ユキコ・コレヤス

熊本小次郎

竹内靖司

松本正晴

カルロス・ハアル

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エンゼルプロ

劇団ひまわり

劇団東俳

セントラル子供劇団

ラザリス

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徳治:井川比佐志

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山下平造:斉藤洋介

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髙倉ノブ:渡辺美佐子

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髙倉(山辺)ナツ:仲間由紀恵…字幕水色

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制作統括:阿部康彦

     金澤宏次

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演出:佐藤峰世

 

平成17年(2005)4月東京

大和の暮らすアパートでハルが掃除していた。日本の物価が高いとこぼす大和にハルは2世や3世が日本に出稼ぎに来ることに納得していた。ハルはホテルを引き払い、大地のアパートに泊めてもらうことにした。

 

ホテルに行き、ブラジルから届いたナツの手紙を受け取ったハル。7つのときのナツの字だと懐かしむ。収容所の人に教えてもらって住所が書かれており、ハルは封を切って手紙を読み始めた。

 

トラホームでブラジルに行けなくなったナツ。神戸港で1人になったナツは船が見えなくなるまで波止場で見送り、泣きながら1人で収容所に帰った。ノブが迎えに来るまで3日、泣き続けた。

 

神戸移民教養所にノブが迎えに来た。父ちゃん母ちゃんがいなくても、ばあちゃんがついてると手を握る。

 

北海道に帰ったナツを与作は労った。カネはろくすっぽ働けないのにと文句を言う。与作は本家を継いだ長男に面倒を見る義務があると言い、ノブもおらも働いてんだと反論した。与作は夜なべするというノブを心配する。

 

きょうだいでお地蔵さまにこけしを供えたことを思い出すナツ。

 

ナツが登校しようと外に出ると、与作の息子・久作、健太が待ち構えていて弁当を取り上げた。ああ、イネさんって久作たちの妹で与作・カネ夫婦の娘だったのか。親切にしていた近所の人の娘だとなぜか思っていた。イネは何か言いたそうにしたが、久作に歯向かえなかった。

 

優しいのは女の子で意地悪するのは男の子というのが橋田脚本って感じ。普通のドラマだと大体逆じゃない? でもリアルだと感じる。かわいいからとかじゃなくいじめる人っているもんね。

 

ノブと畑仕事を手伝うナツ。

 

郵便配達員が手紙を届けに来た。カネが受け取り、礼状もよこさないでと勝手に手紙を開けた。封筒からお金が落ち、自分に言い訳をして、お金をポケットに入れた。そうか~、最初に忠次かシズが長男夫婦に向けて手紙を出すべきだったのね。

 

ナツが家の仕事を手伝う間、遊んでいる久作たち。ナツは家に帰り、ブラジルから手紙が来てないかカネに聞いたが、あんたのことなんか忘れてんじゃないかとごまかされた。ノブはブラジルでの生活が忙しいのだとナツを慰めた。

 

夜なべしていたノブは油代もタダではないとカネに言われ、寝ようとしたが、倒れ、心臓麻痺で突然亡くなった。ブラジルに行った人の分まで畑仕事をした、無理して夜なべしたせいだとナツを責めたカネ。ノブが死んでから何も食べなくなったナツ。

 

カネはナツに働けと言うが、自分の息子たちには言わない。

 

現代

ナツは思い出してため息をつく。

 

ハルも手紙を読んで、大和がひどいおばさんだと怒り、ハルはなぜ手紙が届いてないのか不思議に思う。ナツがイネに会いに行ったことは知らないもんね。

 

畑仕事するナツ。手紙が来ないと、カネはすぐナツのことを忘れてしまったと言う。カネは、なしのつぶてである忠次たちに怒っていた。

 

夜、ナツが手をたたくと白い犬が来た。ハルたちがブラジルから帰ってきたら犬を飼いたいと思っていると手紙に書くナツ。

 

現代

家政婦の幸子がお茶を運んできて、ナツの体調を気遣う。

 

昭和9年(1934)9月

ブラジル

農場の他に自分の畑もやっているハル。ナツのために少しでもお金を作っておきたい。

 

北海道

ナツは切手代をカネに求めたが、カネが拒否。ナツは外で大根を洗い、お地蔵さまに手を合わせていたが、家にこっそり戻ると、タンスから小銭をくすねて風呂敷包みを背負って郵便局に行き、手紙を出すと駅へ。

 

蒸気機関車に乗り、夜、駅で降りた。森を歩き、川で水を飲み、倒木を枕に眠った。

 

夕方、牛飼いの徳治に日が暮れるからうちに帰れと起こされたナツは家なんかない、ほっといてと言うが、徳治は荷車の後ろにナツを乗せた。

 

徳治の家には誰もいない。ええっ! それもまた怖い。いつまでもいていいと言われ、ナツは徳治の牛の見回りに出て行った。ナツは牛小屋の牛を見てかわいいと言う。動物はみんな好き。

 

徳治は牛を飼って、乳を搾り、チーズを作っている。ナツはもう学校へ行かないから働かせてほしいと頼んだ。徳治は妻子を亡くし、1人で暮らしていた。ナツはブラジルにここで暮らすと新しい住所も送っていた。

 

12月、ブラジルでは草取りの毎日に洋三はウンザリして、忠次にあたっていた。昼休み、マンジョッカ芋とフェジョン豆に子供たちは飽き飽き。

 

商店でツケで塩を買い、シズは米を炊き、豚肉も買った。ナツも畑でトウモロコシを収穫してきた。

 

栗田が給料支払いについて話に来た。日本に帰るつもりのため、ポルトガル語を覚える気のない忠次たち。栗田はカフェの生産過剰だと言いにくそうにし、今年は賃金より売店の払いのほうが多く、借金になった、こんなことでめげんと健闘祈ってますと帰っていった。

 

夜、ハルと拓也が話していた。拓也の家も同じようなもので家族が落ち込んでいたと話した。ハルはナツのことを想い、頑張る気でいるが、ナツがブラジルに来なくてよかったと話した。

 

イタリア系移民の結婚披露宴=フェスタを見に行ったハルと拓也。

 

現代

フェスタのことも手紙を書いたのに届いてなかったんだとハルは大和に話す。

 

北海道

ナツは徳じいの子供として働いていて、牛の乳しぼりもできるようになった。徳じいの娘はナツと同じ歳くらいで悪い風邪で亡くなり、女房も娘のあとを追うように亡くなった。青函連絡船から飛び込んだのか!

 

徳じいは牛飼いのいいところは頭下げんでいい、ウソ言わんでいい、日本人の体を丈夫にできると話す。井川比佐志さんってやっぱりこういう温かい役が似合うな。

 

現代

ナツの手紙を読んだ現代のハルはナツを運の強い子だと言う。

 

昭和10年(1935)2月

半年手紙を出せなかったハル。不幸が重なった時期だった。茂が病気になり、栗田の見立てではマラリアで医者を呼んでも無駄だろうということだった。シズは医者を呼ぶよう忠次に頼むが、持って生まれた運命だと諦めていた。借金が残って苦労するのは残された人間。

 

ハルは医者を呼びに行こうと家を飛び出し、拓也もついてきた。医者は駅の近くに1軒あるだけで五里も離れている。五里=約20キロ。

 

しかし、医者の来たころ、茂は息を引き取っていた。忠次は医者に払う金がどこにあるんだとハルを責めた。洋三の妻・キヨは希望がない、日本へ帰りたいという。髙倉家に来ていた平造は別の場所に移動するつもりだと話し、逃げる手配は自分がすると言う。忠次は逃げ出したら銃で撃たれるかもしれないと恐れ、ハルもここで頑張りたいと言い、洋三たちと意見が割れた。

 

ナツは手紙を取りに駅に行きたいというが、シズに止められた。キヨが一緒に行くというので♪行け行け同胞と歌いながら歩いていった。

 

駅までたどり着いたナツとキヨ。ナツは手紙が来てないか日本語で訪ねたが、ここはブラジルだ、ポルトガル語で話せと相手にされず、2人で泣いた。

 

ハルの野菜畑

今日はシューバ(雨)が来そうだと拓也が話しかけてきた。拓也の家は夜逃げするつもりでいる。手紙を出すと居場所が分かるから、手紙も出せないと拓也が言う。ここに残る人に迷惑はかけられない。

 

拓也とハルが茂の墓参りをしていると雹が降り出し、野菜が全て落ちていた。この分ならカフェーはどうなってるんだ?と聞く洋三。ハルも野菜が売れると思っていたのに、気持ちが折れた。借金に縛られてここから出られない。拓也くんたちと逃げようと涙ながらに訴えた。

 

現代

ナツもまたハルの手紙を読んで衝撃を受けていた。まさかこんなつらい思いをしてたなんて…とハルの気持ちを慮る。

 

大地は最初のファゼンタから逃げたの?とハルに聞いたところでつづく。

 

うわー、いいとこで! 米倉涼子さんと仲間由紀恵さんは次からようやく出てくる感じかな。子供時代から濃いな~。目が離せない。