1995年 アメリカ
あらすじ
バーネットの児童文学の名作「小公女」をもとに、「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督が美しい映像でつづる感動の物語。母を亡くし、父のクルー大尉の深い愛情を受けてインドで育った少女セーラは、父の戦地への赴任によりニューヨークの厳格な寄宿学校に入学する。厳しい規則に反発しながらも、天真らんまんなセーラはすぐに学校の人気者となる。そんなある日、セーラのもとに父が戦死したとの知らせが入る…。
2024.12.9 NHK BS録画
「小公女」というとバーネットの原作より、私は「小公女セーラ」だな。
冒頭はインドのおとぎ話!? 男性が全身青で「アバター」みたい。
インドの大自然の中で育ったセーラ・クルーだが、戦争が起こり、安全だという理由でインドを離れ、アメリカへ行くことになった。アメリカへ向かう船上で父から母の写真が入ったロケット・ペンダントをもらったセーラ。
ニューヨーク
110日間で世界一周をという大きな看板が街角にある。
ミンチン女学院 創立1856年
セーラを迎えたのはアメリア・ミンチンというふくよかな女性。アメリアの姉のミンチン院長が院内を案内した。
自己紹介後、装飾品を禁止している学院で自分の部屋だけでいいからロケット・ペンダントをつけたいとミンチン院長に言ったセーラ。院長に逆らうようなことを言ったセーラにクラスメイト達の顔色が変わる。
セーラは父がパリ育ちでフランス語が得意でフランス語の先生にも褒められるほど。食事のとき、給仕をする同年代の黒人少女にお礼を言ったセーラは院長にしゃべるなと注意される。ん~、なんかアニメとも違うなあ。
変にファンタジーな全身緑の制服と頭に大きなリボン。セーラはママが死んだと大泣きしているロッティーを慰めた。小間使いのベッキーはセーラたちのやり取りを見ていたが何も言わずに走り去った。ロッティーはベッキーとは小間使いだし、肌の色も違うから口をきいてはいけないと言う。ベッキーを黒人少女にするとこがアメリカだね~。
セーラはベッキーの部屋へ手紙とプレゼントを置いた。ベッキーはプレゼントの黄色い靴に喜ぶ。
ある日、セーラが空想話をみんなの前ですると、クラスメイト達は食いついて話に聞き入るが、院長は空想話を禁止する。しかし、クラスメイト達は、セーラの空想話を聞きたがり、夜、ネグリジェ姿で集まる。
またある時は生徒たちの父兄が集まるが、セーラだけ誰も来なかった。
父の戦争中の様子。
夜、セーラたちの話に聞き入るクラスメイト達。
挟み込まれる戦争の風景。時代的にダウントン・アビーのシーズン2と同じくらいの時代か? 第一次世界大戦あたり。
セーラの誕生日会。子供たちは大はしゃぎ。
院長のもとにはセーラの父・クルー大尉の弁護士が訪れ、誕生会が中止された。セーラだけが残され、院長から父が数週間前、戦争で亡くなったことを聞かされた。全財産は政府に接収され、セーラは一文無しになった。
院内で小間使いになったセーラは院長に本や人形は残されたものの、ロケット・ペンダントは身分不相応だと取り上げられた。豪華な部屋から屋根裏部屋へ…といっても、この屋根裏部屋大きな窓に広い部屋。
翌朝から小間使いとして生徒たちの給仕を始めたセーラ。ベッキーとモップで床掃除をしたり、外へ買い物に出たり。
買い物に出たセーラは肩に猿を乗せたインド人と出会った。
夜、ベッキーが部屋に来て、セーラの物語を刺繍にした枕をプレゼントした。お話はしないの?と聞かれて、もう作り話はしないと答えたセーラ。ベッキーは部屋を出て行き、セーラーは父を思って泣いた。
秋、外で落ち葉掃きするセーラ。
冬、買い物に出たときにパンを買ったセーラは街角で食べようとしたが、花売りの少女たちにあげた。黄色いバラをもらったセーラは帰り道、寄宿舎の隣のインド人のいる家のドアにバラを置いた。
夜、寒い部屋で眠るセーラとベッキー。セーラと同室のベッキーはインドの話を聞きたがった。いつの間にか眠ってしまったセーラが目を覚ますと、目の前にインド人がいる夢?を見た。
煙突のすす払いをしていた少年が仕事で失敗し、院長から追い出されたのを見ていたセーラはベッキーと屋根からススを落としてイタズラ。
台所にいたアメリアは牛乳配達の男性といい仲!?
ラヴィニアの部屋の暖炉に火を入れに行ったセーラは寒いから早く火をつけろと文句を言うラヴィニアの目の前で突然踊る。インドで習った”のろい”だと言って部屋を出た。
ある日、セーラの部屋にクラスメイトが空想話の続きを聞きに来た。ベッキーとクラスメイトに話を聞かせるセーラ。
病院に寄宿舎の隣に住む老人とインド人がいた。息子を捜していた老人だったが、ベッドに寝かされていた青年は息子ではなかった。目はいずれ治るが、今は包帯を巻いている。
ロッティーが大声を出し、アメリアが走ってロッティーのところに行ったが泣きやまず、セーラに頼んだ。走り回ったアメリアはこの仕事は向いてないとセーラに漏らす。セーラは駆け落ちを勧めた。
ロッティーが大声を出している間にクラスメイト達が院長の部屋に忍び込み、セーラから取り上げたペンダントを取り返して、セーラに返した。セーラの部屋には多くのクラスメイトが集まり、空想話をする。セーラのもとには隣のインド人が飼っている猿が遊びに来ていた。
猿が帰っていくところを見送っていると、院長に見つかり、ベッキーは食事抜きで部屋から出るなと命じ、セーラには食事抜きでベッキーの分まで働けと命じた。いつまでプリンセス気分なの? 空想話をしたって現実は変わらないと言う院長に女の子はいつでもお姫様だと言い返すセーラ。
部屋に戻ったセーラはベッキーを妹だと思っていると励まし、空想話で楽しむ。隣のインド人はセーラたちを見てほほ笑み、部屋には病院から連れてきた青年が寝かされていた。
目覚めると、部屋はインド風に改装されていて、服やごちそうが並んでいた。
インド人の部屋にいる青年は記憶をなくしており、インド人の話す言葉の意味は知らないが、懐かしい響きだと言う。
ある夜、アメリアが牛乳配達の男性と駆け落ちした。
ペンダントを取り返されたことが分かった院長がセーラの部屋に来て、部屋が改装されているのを見て泥棒だ、盗んだのだと言い、警察に電話した。
外は嵐、隣の猿が窓から屋根裏部屋に入ってきた。セーラは板を渡して隣の屋敷に逃げようとした。無茶すぎる。急にアクション映画になってる。なんとか隣の家にたどり着いたセーラ。
院長が隣の家に警察を連れてセーラを捜しに来たが雷で停電になり、セーラが隠れているところに父と出会った。しかし、記憶をなくした父はセーラを認識できず、セーラは警察に連れていかれた。
しかし、父の記憶が戻り、セーラを抱きしめた。
ランドルフ女学院
隣の老人とインド人と再会したセーラの父。この老人は富豪でミンチン女学院を買い取ったということらしい。セーラとベッキーはきれいな服を着て、みんなに別れの挨拶をした。ラヴィニアもセーラを抱きしめ、笑顔で別れた。ミンチン院長は今は少年とスス払いをしている。
父とセーラ、ベッキーは馬車で学園を後にした。(終)
ニューヨーク? アメリカの映画だから舞台が変わったのか。少女漫画を映画化すると妙にキラキラした世界になってなーんか違うんだよな~って思う感じ。変にファンタジーっぽかったり、アクション映画っぽくなったり、あんまり好きじゃなかった。もっと情緒的な感じが見たかったのよ。
アルフォンソ・キュアロン監督作品
まあ、ハリー・ポッターの世界観には合ってると思う。